SORAYAMA 光・透明・反射 ーTOKYOー
Photo:Kisa Toyoshima | 「SORAYAMA 光・透明・反射 ーTOKYOー」より、「Floating Through Space」
Photo:Kisa Toyoshima

東京、4月から5月に行くべきアート展

個性豊かな注目の展覧会を紹介

Chikaru Yoshioka
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東京では、国内外のアートファンが注目するイベントが常に充実している。美術館やギャラリーでは話題の展覧会が継続的に開催され、いまの時代を映し出す多彩な表現に出合える。

厳選したアート展を紹介する東京、4月に行くべきアート展5選東京、4月に行くべき無料のアート展13選という記事も公開しているので、併せてチェックしてほしい。

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  • アート
  • 丸の内

「東京ステーションギャラリー」で、20世紀前半のスイスで活躍した画家、カール・ヴァルザー(Karl Walser、1877~1943年)の個展が開催。約150点が日本初公開となる本展では、絵画をはじめ、挿絵や舞台美術、壁画など多彩な分野で活動したヴァルザーの全貌に迫る。

スイスのベルン近郊に生まれたヴァルザーは、1899年以降ベルリンを拠点とし、革新的な表現を志向したベルリン分離派に参加。象徴主義的な作品を数多く残し、鮮烈さの中にほのかな陰影と繊細な色彩を併せ持つその作品群は、どこか神秘的な気配を漂わせる。

1908年には東京や京都府の宮津などに滞在し、日本の風景や風俗を精力的に描いた。本展で紹介される水彩作品には、今なお鮮やかな色彩が息づき、芸者舞妓(まいこ)、歌舞伎役者、市井の人々の姿が生き生きと表現されている。

また、ドイツやスイスに残る壁画や、シェイクスピア作品を含む舞台美術のセットやコスチュームのデザイン、さらに装丁や挿絵に見られる巧みな線描も見どころの一つ。会期中は、2026年4月21日(火)にオープンする美術館隣接のカフェ「TOKYO STATION CAFE -THE NORTH DOME-」とのコラボレーションスイーツも登場する。

  • アート
  • 白金台

1983年に「東京都庭園美術館」として開館して以来、旧朝香宮邸の建築に光を当てた展覧会を重ねてきた同館。今年は「アニマルズ」をテーマに、その魅力を改めてひもとく。

かつて白クジャクやツル、イヌ、ウサギなどが飼われていた朝香宮邸では、室内装飾にもシカや魚といった動物モチーフが随所に取り入れられている。会場では、作品や資料を通して、建物に息づく動物の存在に目を向ける。

併せて、展覧会によって限定公開される最上階の「ウインターガーデン」を公開。白と黒の市松模様の床が印象的な空間に実際に足を踏み入れ、細部まで鑑賞できる。さらに、普段は閉じられているカーテンを開け放ち、新緑の庭園を望む開放的な環境の中で、宮邸時代の家具や調度品によって当時の雰囲気を再現する。

アールデコと日本の意匠が融合した唯一無二の建築と、都心にありながら豊かな自然を併せ持つ同館ならではの魅力を堪能してほしい。

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  • アート
  • 上野

「東京都美術館」で、20世紀のアメリカ具象絵画を代表する画家、アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth、19172009年)の回顧展が開催される。

ワイエスは、第二次世界大戦後に脚光を浴びたアメリカ抽象表現主義、ネオ・ダダ、ポップアートといった動向から距離を置き、91歳で没するまで、ひたすら自分の身近な人々と風景を描き続けた。

作品には、自分のいる側と向こう側を隔てる象徴として窓や扉といったモチーフが繰り返し登場。境界は西洋絵画史の中で古くから取り上げられてきたテーマだが、ワイエスにとってはより私的な世界とのつながり、あるいは境目として機能している。

本展は、その境界の表現に着目し、ワイエスが描いた世界を見ていこうとするもの。作家自身の精神世界が反映された作品群に浸ってほしい。

  • アート
  • 用賀

「世田谷美術館」で、1960年代以降の日本の前衛美術を語る上で重要な作家の一人、田中信太郎(19402019年)の回顧展が開催。アトリエに遺された約40点を中心に構成される本展では、書き留められた言葉とともに活動をたどり、静寂の奥に潜む創造の謎に迫る。

田中はネオ・ダダの一員として活動後、ミニマルアートを想起させる単純な形態へと転じ、抑制された表現で「もの派」とも関連付けられ、注目を集めた。1985年以降は平面と立体を組み合わせた作品へと展開し、独自の思想に基づく表現を生涯にわたり追求。「ヴェネチア・ビエンナーレ」など海外展にも多数参加している。

その後はアトリエを世田谷から日立へ移し、東京の美術界から距離を置いた制作へと移行。常に新たな表現を提示し続けた姿勢は、「視る」ことを基点に美術の本質を探究し続けていたといえる。

本展では、国内未発表となる1970年の絵画作品をはじめ、晩年に探求を続けた平面作品、最晩年まで制作された金属によるドローイングなどが登場。またヴェネチア・ビエンナーレ出品作など、今まであまり展示されてこなかった作品も紹介される。

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  • アート
  • 神泉

古くから多様な民族が行き交ってきた中央アジアでは、シルクロードの要衝として、オアシス都市を中心に豊かな工芸美術が生み出された。8世紀以降に広まったイスラム文化の影響は、抽象的で装飾性の高い文様として結実し、テキスタイルをはじめ木工や金工、陶器など多様な分野に受け継がれている。機械では再現しがたい精緻さと華やかさを備えた手仕事は、今なお強い魅力を放つ。

ウズベク人に伝わる刺繍布「スザニ」や衣装にはミステリアスな文様と豊かな色彩が広がり、女性たちの手によって布一面に施された刺繍(ししゅう)が特徴。一方、砂漠地帯で遊牧生活を営んできたトルクメンは、重量感のある銀製ジュエリーで身を飾る習慣を築く。これらは単なる装飾品ではなく、厳しい環境を生き抜くための知恵や祈りを宿した存在でもある。

「渋谷区立松濤美術館」で開催される「中央アジアの手仕事 華麗なる刺繍とジュエリー 広島県立美術館コレクションより―」では、国内有数のウズベクおよびトルクメンの染織・ジュエリーコレクションを誇る「広島県立美術館」の所蔵品を紹介。民族ごとに受け継がれてきた刺繍布や装身具を通して、中央アジアに花開いた繊細かつ華麗な手わざを堪能してほしい。

  • アート
  • 恵比寿

MEM」で、写真家・金村修の写真展が開催。未発表のままだった北京郊外で撮影された写真群が、本展と同名の写真集とともに初公開される。

1992年から都市風景を撮り続けてきた金村は、近年、映像やコラージュ、ドローイングへと表現の領域を拡張してきた。本作は、2008年の夏季オリンピックに沸く北京を背景に、1978年に設立された日本で最初の写真ギャラリー「ZEIT-FOTO SALON(ツァイト フォト サロン)」 の石原悦郎の依頼を受けて撮影されたもの。郊外は荒涼とした風景が広がり、その光景は、若松孝二の『処女ゲバゲバ』における富士山麓の風景を思い出させたという。

外部のない巨大な密室を思わせる風景の中で、主人公は荒野そのものに閉じ込められているかのように映る。風景とは人間が見いだしたものでありながら、私たちをその風景に閉じ込める存在だ。広大な風景の中で、作家は自らが風景を見ているのではなく、風景に見られていると捉えている。

カメラは風景を作り出す装置であると同時に、空間を四角いフレームに収めることで世界を風景へと変換していく。反復や転移、増殖を繰り返しながら幾層にも折り重なり、やがて世界そのものを覆い尽くし、人間が写真の中に閉じ込められるのだ。

私たちは風景の一部にすぎず、やがてその中へと飲み込まれていく。

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  • アート
  • 原宿

Galerie GEEK/ART(ギャラリー ギークアート)」で、陶芸作家・中村真由美による個展「Opera」が開催。ぐい呑(の)みや茶器、花器、陶板など新作約30点を通して、生命力をダイナミックに宿した生きる喜びの表現が立ち上がる。

中村はこれまで、「自在の花」シリーズで内面の不安や弱さを肯定へと包み込み、「Universe」シリーズでは分断や孤独を溶け合う色彩で希望へと昇華させ、「宙に花」ではその2つの世界観を融合させてきた。制作の節目ごとに自身や社会と向き合い、その思いを陶に託している。

本展では、これら3つのシリーズが交差する。「心の奥にある衝動、歓喜や祈りが色や形となって咲きあふれる瞬間を表現した」という作品群は、幾層にも重ねられた釉薬(ゆうやく)の色彩や、薄く伸ばされた花びらのレリーフが重なり合い、陶という枠を超えた重厚感が漂う。

心の中の宇宙が開き、歌い、踊り始めるようでもある、新しい春の「Opera」を垣間見ては。

  • アート
  • 汐留

「パナソニック汐留美術館」は開館以来、20世紀のフランスを代表する画家ジョルジュ・ルオー(Georges Rouault、18711958年)の作品を中心に収集を続け、現在では約270点に及ぶコレクションを所蔵している。近年は、ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreauのアトリエで学んだ初期の貴重な作品群が充実し、そこにモローの作品も新たに加わった。

本展「ジョルジュ・ルオー アトリエの記憶」では、そうした新収蔵作品を軸に同館のルオーコレクションを紹介。名作が生まれた創作の場「アトリエ」に焦点を当て、初期から晩年に至る代表作をたどる。

会場では、ルオーが晩年に使用していた画材や机を用いてアトリエの一部も再現。家族でさえ立ち入りを制限されていたという、聖域であるアトリエの記憶をたどる。さらに、収蔵作品としては初公開となる『モデル、アトリエの思い出』にも注目したい。

なお、2026518日(月)の「国際博物館の日」は、500円(税込み)で入館できる。

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  • アート
  • 東新宿

20264月、「新宿歌舞伎町春画展 WA」の第2回目として「北斎・英泉 艶くらべ歌舞伎町花盛り」が開催される。

大胆に、奔放に、そして妖しく。葛飾北斎(1760〜1849年)は春画においても一切の制約を感じさせない自由な筆致を見せた。一方、渓斎英泉(1791〜1848年)は退廃的で妖艶な表現を特徴とし、北斎の画風に影響を受けながらも、それをかみ砕き、自らの艶を切り開いていった。同じ時代を生き、互いに刺激を与え合いながらも、双方の艶へのまなざしは決定的に異なる。

「艶くらべ」と題された本展では、「浦上蒼穹堂」の代表・浦上満の春画コレクションから、北斎と英泉を軸に、春画および春を感じさせる浮世絵が一堂に会する。江戸の春が、時代も場所も超え、歌舞伎町で再び花開く。

なお、本展は18歳未満は入場不可なので注意してほしい。

  • アート
  • みなとみらい

「横浜美術館」で、明治末から大正初期にかけて活躍した画家・今村紫紅(18801916年)の大回顧展が開催される。公立美術館では初、実に42年ぶりとなる本展では、初公開作品約40点を含む約180点が一堂に集結。国指定重要文化財も揃い、その全貌に迫る。

平安時代以来の「やまと絵」の伝統を学び、若くして歴史画で高い評価を得た紫紅は、やがて日本画の革新を志す。琳派の伸びやかな表現に加え、中国・江南地方の絵画に影響を受けた南画、西欧の印象派など、多様な要素を取り込みながら、風景画に強烈な個性を発揮した。

代表作である国指定重要文化財『熱国之巻』や『近江八景』に見られる大胆な筆致と構図、明るい色彩は、その個性を象徴するもの。35年という短い生涯の中で築かれた創作の軌跡を、紫紅自身の言葉を章題に据えた4章構成でたどる本展は、その全体像を捉える決定版といえる。見逃せない機会となりそうだ。

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  • アート
  • 新宿

SOMPO美術館」で、「印象派の先駆者」と称される画家、ウジェーヌ・ブーダン(Eugène Boudin18241898年)の展覧会が開催される。日本では約30年ぶりとなる本展には、フランスから油彩・素描・パステル・版画など約100点が来日。初期から晩年に至る画業をたどりながら、自然の一瞬を捉え続けた制作の軌跡にも迫る。

空や雲、海景、牛の群れなどを、みずみずしい色彩と軽やかな筆致で描き出したブーダンの作品は、故郷のノルマンディーをはじめとする各地の光と大気の移ろいを繊細に捉えている。戸外制作を重視し、変化し続ける自然現象と向き合うその姿勢は、若きクロード・モネ(Claude Monet18401926年)に大きな影響を与え、やがて印象派の誕生へとつながった。

会場では、「海景」「空」「風景」「建築」「動物」「人物」「素描」「版画」という8つの切り口から作品を紹介し、その多彩な表現を読み解く。印象派誕生から150年の節目に、フランス近代風景画の礎を築いたブーダンの魅力に改めて触れたい。

  • Things to do
  • 西麻布

KARIMOKU RESEARCH CENTER」で、テーマ「Survey 03FORM FOLLOWS FEELINGS」を掲げた展覧会「間の音ー Between Space & Sound ー」が開催。ニューヨークを拠点に活動するオーディオデザイナーのデヴォン・ターンブル(Devon Turnbull)と、彼が率いる高忠実度スピーカーシステムで知られるブランド「OJAS」との協働プロジェクトの成果を発表する。

ターンブルは工場を訪れ、日本の高度な木工技術と自身の音響哲学の親和性を見いだした。合板を主材としてきたOJASのスピーカーに精緻な加工技術を掛け合わせ、新たな音響表現と工芸的品質が結実。本展では、「Sanjo」「Rokujo」「Nurikabe」3つのスピーカーに加え、木製ホーンスピーカーやチェアシステムを展示する。

会場は3フロアの構成。茶室を思わせる空間での瞑想(めいそう)的なリスニング体験や、ダイナミックな木製ホーンを備えた試聴室を展開し、さらに仕上げの違いによって生まれる表現の変化も提示する。

加えて、レコード店「春の雨 cafe & records」によるセレクト盤の販売や、雑誌「MJ無線と実験」のアーカイブ展示も実施。多角的なパートナーシップを通して、ターンブルの重層的な世界観を立体的に浮かび上がらせていく。

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  • アート
  • 京橋

京橋の「CREATIVE MUSEUM TOKYO」で、アーティストの空山基による自身最大の回顧展が開催。1970年代後半から現在までの代表作を通じて、空山が築き上げてきた芸術的進化と創作の歩みを総観する。

空山は、常々自身の作品コンセプトを「光」「透明」「反射」だと語ってきた。それは、空山が絵の具という制限された素材を駆使して、光を描くという挑戦を繰り返してきた軌跡でもある。

空山が描く人物や動物、恐竜などのロボット作品は、生物の身体性を超えた未来という仮想の物語を提示する。そこには、既存の生命体と機械文明が融合した世界の美学が広がり、知性・身体・時間といったテーマが交錯。鑑賞者の想像力と創造性を自然と刺激していく。

本展では、空山が1978年にウイスキーの広告のために最初に描いたロボット作品や、恐竜、ユニコーンなど幅広くロボット造形を追求した最新のキャンバス作品、デザインを手がけた「aibo(アイボ)」の原画や、エアロスミスのアルバムジャケットとして知られる代表作が並ぶ。

さらに、SF漫画の『攻殻機動隊』に登場する草薙素子にインスパイアされた新作も登場。空山が半世紀にわたり追い求めてきた表現の核を圧倒的なスケールで体感できるだろう。

  • アート
  • 下北沢

DDDART」で、蜷川実花のアーティストブック刊行を記念した展覧会「mirror, mirror, mirror mika ninagawa」が開催。書籍というフォーマットに結実した表現の軌跡を、改めて展示空間の中で再構成を試みる。

本書は、蜷川の創作活動の核にある「破壊、再生、また破壊」をテーマに制作された。7つの冊子に加え、ポスターやステッカー、ポストカードなどを収め、風呂敷状の表紙で包み込んだ合本仕様。ページネーションやコラージュ、カラーコピーといった多様な手法を通して、デビュー初期から最新作までの作品群を解体し、再構築する。

展覧会では、このアーティストブックを起点に、蜷川の表現史と現在地を一つの空間として提示。十数年を実際に過ごした蜷川ゆかりの地・下北沢に立ち上がるのは、アーティストブック、オブジェクト、空間表現が交差するクロスメディア的領域だ。

手作りで、実験的でカオス、そして商業性から距離を取った構成の中に、彼女の創作のエネルギーがにじみ出るだろう。

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  • アート
  • 表参道

「エスパス ルイ ヴィトン東京」で、南アジア系ディアスポラのアーティスト、リナ・バネルジー(Rina Banerjee)による展覧会「You made me leave home…」が開催。インスタレーションや彫刻、絵画など、厳選した19点の作品を紹介する。

本企画は、「エスパス ルイ ヴィトン」の20周年および「フォンダシオン ルイ ヴィトンによる「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラム10周年を記念したもの。バネルジーは、約30年にわたる創作活動を通じて、現代社会における重要なテーマを探求してきた。本展では、地球規模の移動や植民地主義の遺産といったテーマの作品群を届ける。

  • アート
  • 渋谷

PARCO MUSEUM TOKYO」で、世界的に注目を集めるロシア人写真家のクリスティーナ・ロシュコワ(Kristina Rozhkova)による写真展「unbewitched/アンビウィッチド」が開催。自身の同名写真集の刊行を記念し、日本では2度目となる初の大規模な展示が行われる。

ロシュコワはロシアを拠点に、国際的な雑誌への寄稿や国外での写真集の発表を精力的に展開。少女や少年、恋人たち、性的少数者へと向けられる深い親密さを帯びた彼女のまなざしは、世界各国の同世代と共鳴するリアリティーとダークファンタジーを交錯させながら、世界中の読者を引きつけている。

高度経済成長以後の「アンビウィッチド(魔法が解かれた、夢から覚めた)」時代に漂うタフな現実と、それでもなお希求されるファンタジー。緊張感と親密さが共存するロシュコワの世界を体感してほしい。

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  • アート
  • 六本木

21_21 DESIGN SIGHT」で、スープを入り口に衣食住の根源を見つめ直す企画展「スープはいのち」が開催。衣服や住まいといった身体の外側の環境と、食という内側の環境を「身体を包む行為」として捉えてきたデザイナーの遠山夏未がディレクションを手がける。

水と食材を火にかけるという最小の行為から生まれるスープには、素材に宿る力や熱の移ろい、土地の歴史、身体の感覚、器や食空間のたたずまいなど、多様な層が同時に息づく。外側と内側の世界が溶け合い、小さな器の中に「生きる環境そのもの」が立ち上がる構造を、衣食住を支える「包まれる身体」という共通原理として、遠山は提示する。

本展では、水や塩、野菜といった素材の気配や、熱による変化、器や空間との呼応、「食べる」という所作の繊細な動き、さらには記憶や香りといった目に見えにくい要素を手がかりに、生活環境を「包む」という視点から再考。抽象的な構造としての衣食住と、人間の身体に残る野生的な感覚の間に潜むデザインの働きを浮かび上がらせる。

会場では布や音によるインスタレーション、香りの作品、写真、スープにまつわる資料などを展示。動詞を軸に構成されたゾーンを巡ることで、始まりへの回帰から再生、分かち合いへと至る、命の循環を体感できる。作品に対応するレシピを収集しながら鑑賞に関与する仕掛けも用意され、持ち帰った後も「味わう」「作る」といった行為へと体験が接続されていく。

スープという最小の食を起点に、身体や環境、記憶や時間が折り重なる中で、鑑賞者は五感を通して新しい視点や気づきを見いだすだろう。

  • アート
  • 谷中

SCAI THE BATHHOUSE」で、1960年代中盤から60年以上にわたり活動を続け、コンセプチュアルアートの地平を切り開いてきた美術家、ダニエル・ビュレン(Daniel Buren)の個展が開催。新作群と、会場建築や高い天井から差し込む自然光の移ろいといった環境の諸要素が共鳴し、作品と空間が相互に作用し合う構成を生み出す。

1966年にパリで結成したグループでの活動や、1960年代半ばに街路空間で行われた無許可のポスター掲示は、ビュレンの既存の美術制度に一石を投じる批評的かつ哲学的、そして挑戦的な姿勢を示してきた。

自身が「ゼロ度の絵画」と名づけた、現在も発展を続ける8.7センチメートル幅の白とカラーのストライプは、『Les Deux Plateaux(二つの台地)』(1985〜86年)、通称「ビュレンの円柱」をはじめ、場の構造を問い直すサイトスペシフィックな作品やパブリックプロジェクトの基軸として、世界各地で展開されている。

本展では、新作『Prismes et mirroirs : Haut-relief (プリズムと鏡 :高浮き彫り)』シリーズ6点を中心に構成。インダストリアル・カラー・パレットから選ばれた色彩が、「Prisme」と呼ばれる凸状の形態に施され、鏡面状の支持体上に配置される。近年、作家は「光」や「反射」といった現象へのアプローチをより深め、作品とそれが置かれる環境との関係性を考察し続けている。

かつて京都で「借景」の思想に触れ、制作概念を深化させたビュレン。国際的な活動を展開する中で国内でも数々のコミッションワークを実現してきたその実践が、再び日本の地において新たな文脈を問い直す。

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  • アート

新宿歌舞伎町で、「『小さな愛の物語―豆判春画の世界―』新宿歌舞伎町春画展WA 橋渡し回」が開催。昨年、会期を延長するほど好評を博した「歌舞伎町春画展WA」の第2回に当たる「北斎・英泉 艶くらべ ー歌舞伎町花盛りー」のプレイベントだ。

本展では、江戸時代に庶民から大名まで幅広く親しまれてきた「豆判(まめばん)春画」約100点を展示。第1回に引き続き、Chim↑Pom from Smappa!Groupの林靖高がキュレーションを手がける。会場となるのは、ホストクラブの「BOND」だ。

  • アート
  • 銀座

CHANEL NEXUS HALL(シャネル ネクサス ホール)」で、「シャネル」10年以上にわたり多様な協働を重ねてきたアメリカ人写真家、ロー・エスリッジ(Roe Ethridge)の展覧会が開催。フォトコラージュシリーズを中心に紹介する。

近年、シャネルはエスリッジに、シャネルの創業であるガブリエル・シャネル(Gabrielle Chasnel)が愛蔵した品々を探求するプロジェクトを依頼した。彼は通常は公開されていない扉の奥へと招かれ、メゾンのアーカイブ施設「パトリモアンヌ」の所蔵品や、パリ・カンボン通り31番地のアパルトマンに残るプライベートコレクションを撮影している。

作品には、ジャック・リプシッツ(Jacques Lipchitz)による胸像、ピエール・ルヴェルディ(Pierre Reverdy)の手稿、サルバドール・ダリSalvador Dalí)とその妻・ガラ(Gala)の献辞本、バレエ『三角帽子』のためのパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)のスケッチ、さらに2世紀エジプトの葬儀用マスクなど、多彩なオブジェが登場する。これらはエスリッジの手によって現代的な小道具と組み合わされ、パリのスタジオで新たな写真作品として再構成された。

実験精神に支えられたエスリッジは、ファインアートとコマーシャルフォトグラフィーの領域を横断しながら独自の表現を築いてきた。日常的なモチーフや静物を通して、現実と虚構、親しみやすさと違和感が交差する世界を立ち上げる。

本展は、そうした手法によって被写体の間に新たな関係性や物語を生み出し、見る者に新鮮な視点をもたらすだろう。

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  • 銀座

「銀座メゾンエルメス ル フォーラム」で、アルメニア/リトアニア出身のアーティストで作曲家でもあるアンドリウス・アルチュニアン(Andrius Arutiunian)による日本初個展「Obol」が開催。ゲストキュレーターには、オルタナティブなキュラトリアル実践で注目を集める「The 5th Floor」のディレクター・岩田智哉を迎える。

アルチュニアンは、2022年の「ヴェネチア・ビエンナーレ」で「アルメニアパビリオン」の代表を務めたほか、世界各地の国際展に参加し、音と時間を軸にした実践を展開してきた。音楽を「ゆがんだ時間の建築」と捉え、ヴァナキュラーな行為や思弁的儀礼、政治的同調と音の調和の関係性を探究し続けている。

本展でアルチュニアンが描き出すのは、冥界の未来的ビジョンだ。文明が神話や儀式を通じて今世と来世の生を統御してきた歴史を参照しつつ、秘教的文献や神話の断片、トランスや消失の象徴が「地下レイヴの美学」を媒介に立ち上がる。

展示は「冥界者のためのクラブ」として、時間、未来、神話を巡る問いを投げかける。作品世界に静かに身を委ねる時間となるだろう。 

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  • 上野

「国立西洋美術館」で、リトアニアを代表する国民的芸術家、ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス(Mikalojus Konstantinas Čiurlionis、18751911年)の日本で34年ぶりとなる回顧展が開催される。祖国・リトアニアにおける生誕150周年の祝賀ムードを引き継ぎ、「国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)」が所蔵する絵画やグラフィック作品、約80点を紹介する。

チュルリョーニスは、絵画と音楽という2つの領域で類まれな才能を示し、35歳の若さで亡くなるまでのわずか6年ほどの画業で、300点以上もの作品を手がけた。世紀末のアールヌーヴォーや象徴主義、ジャポニスムといった国際的な芸術潮流と響き合いながら、作曲家ならではの感性と、当時ロシア帝国の支配下にあったリトアニアのアイデンティティーを反映した作品群は、唯一無二の個性を放っている。

見どころは、人間の精神世界や宇宙の神秘を描いた幻想的な作品の数々のうち、日本初公開となる謎に包まれた最大の代表作『レックス(王)』。また、音楽形式を取り入れた連作や、自身の手になる楽譜、展示室に流れる旋律を通して、優れた作曲家でもあった画家の個性と感性を体感できる。

日本ではめったに見られない作品が来日する本展。再評価の機運が高まるチュルリョーニスの世界を堪能してほしい。

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  • 乃木坂

「国立新美術館」で、1980年代後半~2000年代初頭のイギリス美術に焦点を当てた展覧会が開催。「テート美術館」の所蔵作品から、約60人の作家によるおよそ100点の作品を通じて、1990年代のイギリス美術の革新的な創作の軌跡を検証する。

19791990年のサッチャー政権下、失業率の悪化など社会が緊迫すイギリスでは、美術の枠組みを問い直し、実験的な表現に挑む作家たちが次々と台頭した。1988年にはダミアン・ハースト(Damien Hirst)がロンドン東部の倉庫街で「フリーズ」展を企画し、同世代の作家たちとともに新しい素材や方法を用いながら、積極的に発表の場を切り開いていく。

彼らは「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBA)」と呼ばれ、その自由な活動によって、1990年代のイギリスのアートシーンは世界的に注目を集めるようになる。

本展では、ハースト、ジュリアン・オピー(Julian Opie)、ルベイナ・ヒミド(Lubaina Himid)、スティーヴ・マックイーン(Steve McQueen)、トレイシー・エミン(Tracey Emin)、ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)など、世界のアート史に名を刻むアーティストの作品が集結する。

UKカルチャーがあふれた黄金期の息吹。当時のイギリスで起こったアート・音楽・ファッションの革命的ムーブメントの核心を体験できるだろう。

  • アート
  • 虎ノ門

「art cruise gallery by Baycrew’s(アートクルーズギャラリー バイ ベイクルーズ)」で、パリを中心に庶民の日常を捉えた作品で高い評価を受けたフランスを代表する写真家、ロベール・ドアノー(Robert Doisneau)の写真展が開催。パリの街角を舞台にした代表作をはじめ、原点ともいえるパリ郊外の風景、同時代を生きた芸術家たちの肖像、子どもたちなど、モダンプリントから精選した約40点を紹介する。

「イメージの釣り人」と称される鋭い洞察力で、日常に潜む小さなドラマをすくい上げてきたドアノー。その作品群は、生来の不服従の精神とユーモアに彩られ、「ドアノー劇場」と呼ぶべき独自の世界を形作っている。

徹底した性善説に基づく人間への愛情、尽きることのない好奇心が生み出す忍耐と視線、そして写真表現への実験精神。そうした姿勢が、20世紀という「写真の世紀」を映し出す数々の名作を生み出した。生涯「自分は芸術家ではない」と語り続けたヒューマニズムの写真家が残した一枚一枚は、写真というメディアの可能性を今もなお静かに問いかけている。

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  • 恵比寿

複数の写真と短文を組み合わせて物語を描く「フォトエッセー」の第一人者として、確固たる評価を築いた写真家のW. ユージン・スミス(W. Eugene Smith)。第二次世界大戦中はグラフ誌「ライフ」の特派員として沖縄やサイパンなどの激戦地を取材し、戦後も『カントリー・ドクター』『慈悲の人 シュヴァイツァー』『水俣』など、人々の生活に寄り添った作品を発表した。

1954年にライフ誌を離れたスミスは、ニューヨーク・マンハッタンのアパート、通称「ロフト」へ移住。そこはセロニアス・モンク(Thelonious Monk)やマイルス・デイヴィス(Miles Davis)といったジャズミュージシャンをはじめ、サルバドール・ダリSalvador Dalí)、ロバート・フランク(Robert Frank)など、ジャンルを超えた多彩な芸術家が集う創造の拠点となる。頻繁に行われたジャムセッションや交流の様子は、スミス自身によって記録された。

「東京都写真美術館」で開催される「W.ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」では、「ロフトの時代」とその前後の作品を中心に紹介。報道写真家としてだけでなく、写真表現の可能性を追求した芸術家としての側面にも光を当てる。報道と芸術の融合を目指したスミスの試みを、新たな視点から再考する機会となるだろう。

なお、2026年317日(火)~45日(日)は、「ウェルカムユース 2026」キャンペーンで18歳以下の入場が無料なので、見逃さないように。

  • アート
  • 江東区

日本で約40年にわたって活動し、家具やテキスタイルのデザインで知られるノエミ・レーモンド(Noémi Pernessin Raymond18891980年)。建築家である夫のアントニン・レーモンド(Antonin Raymond)を支えながら仕事に携わり、濱田庄司やイサム・ノグチら多くの芸術家と親交を結んだ。日本の暮らしに息づく美や、伝統的な空間と生活文化の価値を深く理解し、建築やインテリアの分野で数多くの作品を残している。

ノエミの仕事は、アントニンの建築や日本の風景と調和しながら、日常の空間に芸術的な彩りを添えるものだった。その役割は主にインテリアデザインに限られるとされてきたが、実際にはレーモンド設計事務所による建築作品全般に深く関わり、自ら住宅設計も手がけていた。

GALLERY A4」で開催される本展では、ノエミが住宅設計において用いた手法に着目し、当時の日本の建築デザインに与えた影響を考察する。見どころは、建築設計からインテリアまでを一貫して手がけた港区の「旧カニングハム邸」(1954年)、および大田区の「旧伊藤邸」(1963年を、貴重な写真資料や図面とともに詳しく紹介する点。また、ノエミがデザインしたテキスタイルや習作、スケッチブック、自画像などの実物資料も多数並ぶ。

さらに、オリジナルの家具をはじめ、椅子やテーブルなども紹介されるほか、「旧伊藤邸」の暖炉回りを実寸大で再現し、ノエミによるファイヤーツールも併せて展示される。近年公開され話題を呼んでいる武蔵野市にある「旧赤星鉄馬邸」(1934年を含め、レーモンド設計事務所による住宅や教会建築など約14事例も紹介予定だ。

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  • アート
  • 銀座

「資生堂ギャラリー」で、日本を代表するグラフィックデザイナーの仲條正義(19332021年)による個展「うたう仲條 おどる仲條文字と画と、資生堂と」が開催。企業文化誌「花椿」をはじめ、資生堂の広告ポスターや資生堂パーラーのパッケージ、さらには貴重な原画など約200点の作品を紹介する。

仲條は長年にわたり同社のデザインおよびアートディレクションに携わる一方、「松屋銀座」や「東京都現代美術館」のロゴデザインなどでも知られ、鋭敏な時代感覚とアバンギャルドな精神に裏打ちされた独自の造形世界を築き上げてきた。とりわけコンピューターによるグリッドデザインが主流となった2000年代以降、自由な構成や手描きの要素を取り入れたその表現は改めて注目を集め、次世代のデザインに影響を与え続けている。

本展では、仲條のライフワークともいえる「花椿」約350冊を手に取って閲覧できるライブラリーコーナーを設置。ページの展開や構成も含め、彼の真骨頂ともいえるグラフィカルなエディトリアルデザインを肌で感じられるだろう。

仲條デザインの本質の一端に迫ろうとする試みの本展。普遍的な美をすくいあげ、新たな形で表現し続けていた仲條の前衛的であり、かつ色あせない世界を体感するはずだ。

  • アート
  • 京橋

KOSAKU KANECHIKA 京橋」で、沖潤子の新作約10点を展示する個展「STILL」が開催。過去最大規模となる作品を通じて、素材と向き合う制作プロセスを改めて見つめ直す。

古い布や道具が経てきた時間や物語の積層に、自身の時間を重ねるように刺繍(ししゅう)を施し、新たな生命感や偶然性を宿した作品を発表してきた沖。素材のイメージにスケッチを行い、その筆致に重ねるように刺しゅうを施す手法は、素材ごとに異なる対話から生まれるものだと言う。過去と現在、いくつもの時間の層を重ね合わせることで、新たな風景を見つけることが制作の核にある。

本展は、作品集『STILL PUNK』の刊行時期に合わせて開催。本書では、「still」という言葉が持つ、継続する意志と静けさという二重の意味について思索が巡らされている。

病気の克服や家族関係の変化を経験したこの一年を経て、沖は改めて制作と向き合った。形に収まることなく在り続けたいという静かな決意を持って、針を刺し続ける意志を示している。

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  • アート
  • 天王洲

「寺田倉庫 G1-5F」で、妖怪美術と最先端の映像・立体造形が融合するイマーシブ体験型デジタルアートミュージアム「動き出す妖怪展 TOKYO」が開催。江戸・明治期の絵師による「百鬼夜行絵巻」「百物語」「鬼」「てんぐ」「かっぱ」「付喪神(つくもがみ)」など、日本の妖怪美術を基盤に、時代を超えて愛される妖怪たちがダイナミックに動き出す。

妖怪画や戯画に描かれたユーモラスな姿が、3DCGやプロジェクションマッピング、ホログラフィックスクリーンといった最先端のデジタル技術によって躍動。立体造形と映像演出の融合により、リアルな妖怪世界とともに、細やかな表情や質感まで間近に感じられる。

さらに、日本初の古書博物館「西尾市岩瀬文庫」や小豆島の「妖怪美術館」の協力により、妖怪文化や歴史、現代ポップカルチャーへの影響も解説。鑑賞にとどまらず、妖怪と写真や動画を撮影したり、妖怪絵巻の一部となって異世界へ迷い込むような体験も味わえる。

ノンバーバル(非言語)で直感的に楽しめるコンテンツを中心に、座って鑑賞できるスペースも用意。子どもからシニア、外国人まで、妖怪の世界で心を躍らせる時間が待っている。

  • アート
  • 原宿

MAHO KUBOTA GALLERY」で、香港を拠点に活動するアーティスト、スティーブン・ウォン・チュンヘイ(Stephen Wong Chun Hei)の個展が開催。作家にとって初の試みとなる、びょうぶ形式の作品を含む新作絵画11点を発表する。

香港およびアジアで高い評価を受けるチュンヘイは、身体的記憶に根ざした香港の風景を描いてきた。近代化以前から続く島々や山並み、豊かな自然に加え、実在の建築物や景勝地を織り込みながら、人々が自身の記憶を重ね合わせることのできる光景を立ち上げる。

本展ではその表現がさらに拡張し、重力から解き放たれた世界はやがて宇宙へと開かれていく。青く深い闇に浮かぶ風景は、作家が実際に訪れた場所を起点としながら、想像力によって再構築されたものだ。

そのパースペクティブには中国発祥の山水画の伝統が見え、自然を通して心象へ迫るように、チュンヘイの絵画も鑑賞者を内面的な旅へ誘う。見慣れたモチーフは現実の制約から解き放たれ、新たな関係性の中で軽やかに仕掛けとなり、視点は東洋的遠近法「三遠法」を行き来しながら空間の中を遊ぶように漂う。こうした想像力の広がりこそ、彼の絵画の魅力だ。

さらに、アニメやゲームに親しんできた作家の感性の奥には、無垢(むく)な存在が冒険を通じて世界を拡張していく物語の構造が息づく。青い宇宙を進むスターフェリーとともに、無数の星のきらめきに導かれながら、観る者は終わりのない想像の旅へと誘われるだろう。

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  • 京橋

「アーティゾン美術館」で、語りの場をテーマにした展覧会「カタリウム」が開催。国宝2点、重要文化財7点、重要美術品5点を含む約56点の作品が集結する。

「カタリウム」とは、「語り」と空間を意味する「-arium」を組み合わせた造語。作り手が作品に込めた思いを語る瞬間や、アトリエで思索を深める画家の独白、さらには作品を前にした鑑賞者の感想まで、作品を前に展開する語りに耳を傾け、その場をイメージしている。

会場には、今村紫紅による「山幸海幸」の神話を題材にした屏風や油彩、日本画のほか、ベン・シャーン(Ben Shahn)の版画集が並ぶ。さらに、因陀羅の『禅機図断簡』や『鳥獣戯画断簡』など、かつては一巻の巻物だった作品の断簡も紹介される。

中でも注目したいのが、徳川時代に「天下祭」として栄えた「日枝神社山王祭」を描いた『江戸天下祭図屛風』。1998年にその存在が明らかになった、謎に包まれた一作だ。また、重要文化財の『平治物語絵巻 常盤巻』は、2年にわたる修復を経て公開される。

時代もジャンルも異なる作品が織り成す、にぎやかな「語りの場」。作品同士、そして鑑賞者との間に生まれる声に、ぜひ耳を傾けてみてほしい。

  • アート
  • 京橋

Gallery & Bakery Tokyo 8分」で、アーティストの川端健太による個展「document / skin」が開催。皮膚感覚や触覚といった身体的な感覚に着目して制作された新作絵画に加え、修士・博士課程で手がけた作品も展示する。

川端はこれまで、現代的な視覚体験や感覚、個人の記号化、さらにはインターネットの普及によるコミュニケーションの多層化などに注目してきた。そうした、人と人との情報伝達を間接化させるさまざまな隔たりについて思考を重ねながら、絵画や彫刻の制作に取り組んでいる。

彼の言う「皮膚感覚」とは、外部からの刺激を受け取る単なる物理的機能ではない。自己の境界を認識し、他者や世界との関係を構築するための、多層的な知覚の領域を指している。実在を確かめる回路としての「触覚」を再考する試みは、我々がいかに世界を受容しているのか、その知覚の前提そのものを問い直す契機となるだろう。

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  • アート
  • 原宿

革新的なアイデアと作品によって、アート・建築・デザインの領域に刺激と影響を与え続けた20世紀を代表するアーティスト、ドナルド・ジャッド(Donald Judd、1928~1994年)。1970年代、彼はメキシコ国境にほど近いテキサス州マーファを拠点とし、町に残る建物を生活と制作の場として再生した。

そこで自身の作品をはじめ、ダン・フレイヴィン(Dan Flavin)、ジョン・チェンバレン(John Chamberlain)、イリヤ・カバコフ(Ilya Kabakov)らの作品を恒久的に展示するため、チナティ財団を設立。アート・建築・土地の融合と調和を目指したその空間は、半世紀を経た現在も、意図された姿のままマーファに存在し続けている。

「ワタリウム美術館」で開催される本展「ジャッド|マーファ 展」では、1950年代の初期絵画から、196090年代にかけての立体作品を紹介するとともに、マーファに残された空間について、ドローイングや図面、映像、各種資料を通して多角的に読み解いていく。そこから浮かび上がるのは、展示を「その場限りのパフォーマンスにしてはならない」という、アートと展示空間の完全性を巡るジャッドの揺るぎない信念だ。

さらに、ワタリウム美術館の創設者・和多利志津子が1978年にジャッドを日本へ招聘(しょうへい)し、開催した「ジャッド展」の貴重なドキュメントを紹介するコーナー展示も設けられる。

生涯を通して、アートと芸術表現の重要性について訴え続けたジャッド。その思考と実践を改めて見つめ直す機会となるだろう。

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  • 目黒

1920年代のパリと1950年代以降のニューヨーク、そして1935年からは目黒区自由が丘にアトリエを構え、国内外で創作活動を展開した画家・岡田謙三(19021982年)。その画風は、これら3つの都市での経験を通して形作られていった。「目黒区美術館」では、地域ゆかりの芸術家でもある岡田の個展が開催される。

1924年に渡仏した岡田は、第一次世界大戦後、世界中から芸術家が集い活気に満ちていたパリで多くの刺激を受ける。1927年の帰国後は、戦前から戦後へと移り変わる時代の中で、それまでの技巧や様式から距離を取り、新たな表現を模索する実験的な制作を重ねていった。

1950年に渡米すると、ニューヨークで抽象表現主義の画家たちと交流しながら、淡い色面を重ねる独自の抽象表現を確立。平穏でありながら力強さをたたえたその画風は、パリ、ニューヨーク、目黒での長年の試行錯誤の結晶といえる。

本展は、3つの都市での経験を軸に、具象から抽象へと移り変わる岡田の画業をたどるもの。2メートルを超える大作をはじめ、画材や素材、コラージュやフロッタージュなどのエスキース、さらに交流関係を伝える写真資料なども展示され、岡田の人物像と制作の現場に迫る内容となっている。

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  • 銀座

「ISSEY MIYAKE GINZA | CUBE」で、イッセイ ミヤケが手がけるメンズブランド「IM MEN」による特別展「IM MEN theater 加守田章二を巡る旅」が開催される。

IM MEN2026年春夏コレクション「DANCING TEXTURE」は、日本の陶芸家・加守田章二(19331983年)の作品に着想を得たもの。デザインチームは、伝統工芸の枠や作陶の既存ルールにとらわれず、自由に造形美を追求した加守田の作品と出合った瞬間、「この陶器を衣服にして着てみたい」と直感したという。

加守田作品の既存の構造から解放されたフォルム、奥行きのあるテクスチャー、手間がかけられたディテール。デザインチームは、土と布という異素材を往来しながら、作品が放つエネルギーをIM MENならではの衣服表現へと昇華させた。制作過程では、彼が窯を築いた岩手・遠野を訪れ、陶房や自然豊かな風景の中で加守田の感覚を深く捉えていった。

会場では、遠野をはじめ加守田ゆかりの土地や人々を巡る映像とともに、2026年春夏コレクションを展示する。創作の裏側に思いを巡らせてほしい。

  • アート
  • 銀座

「ポーラ ミュージアム アネックス」で、ポーラ美術振興財団の助成による若手芸術家の在外研修を修了したアーティストを紹介する展覧会「ポーラ ミュージアム アネックス展 2026」が前後期に分けて開催。本展は、研修成果を発表するとともに、アーティストの今後の制作活動につなげることを目的として毎年実施されている。

2026年3月15日(日)までの前期展「文様のその先」では、中平美紗子、林樹里、松延総司の作品を通し、素材や技法、空間といった異なる領域に向き合う表現に着目。「文様」を単なる装飾としてではなく、繰り返しや痕跡、抽象といった思考の形として捉え直し、現代の文脈で再構築される文様の現在を提示する。

3月20日(金)からの後期展「存在の境界」では、ウチダリナ、黒田恵枝、敷地理が、人間存在の根源に横たわる「生と死」という問いを出発点に、工芸、造形、身体表現など多様な表現領域を横断。各アーティストの実践を通して、存在の不確かさや境界の揺らぎを静かに浮かび上がらせ、現代美術における死生観の多様な側面へと観る者を導く。

鑑賞者それぞれの視点で、作品との対話を楽しんでほしい。

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  • 上野

1880年ごろ、スウェーデンの若い芸術家たちは、フランスで人間や自然をありのままに表現する「レアリスム」を学んだ。帰国後、彼らは自国のアイデンティティーを表現するため、自身の感情や叙情性を重視した独自の表現を築く。

「東京都美術館」で開催される「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」は、1880年代から1915年にかけてのスウェーデン美術黄金期の絵画に特化した展覧会。国民的画家のカール・ラーション(Carl Larsson)や、劇作家としても知られるアウグスト・ストリンドベリ(August Strindbergなどを含んだ約80点の作品を通して、自然とともに豊かに生きる北欧ならではの感性に迫る。

出品作品は全て、スウェーデン人作家によるもの。「自然」「光」「日常のかがやき」をキーワードに、厳しくも豊かな自然や、日常への暖かなまなざしが感じられるだろう。

  • アート
  • 表参道

GYRE GALLERY(ジャイル ギャラリー)」で、ロンドンとポルトガルを拠点に活動し、数々の受賞歴を持つアーティスト、ザドック・ベン=デイヴィッド(Zadok Ben-David)の展覧会開催。大型インスタレーションや映像、新作アルミニウム彫刻など、異なる時期の作品が同じ空間に集まることで、作品間の関連性や繰り返される主題、意図の変化が浮かび上がる。

人類の本質や進化にまつわるテーマを探求するベン=デイヴィッドは、詩的で幻想的と評される作風の中で、ミニチュア作品から大規模なインスタレーションまで制作を続ける。金属素材を用いることが多く、粗野な素材感とそこから生まれる繊細な錯視効果との対比が特徴だ。

彼が選び取る自然界のモチーフは、人間の心理や行動を象徴する。人類はしばしば、自分が自然の一部であり、地球に生かされている存在だということを忘れがちである。本展の映像作品は全て終わりのないループで、残忍な物語や無益な戦争、人類の自滅的行為が繰り返される様を映し出す。

さらに、多くの作品は相反する2つの性質の間で揺れ動く。例えば『The Other Side of Midnight』では、暗闇の中で美しく照らされたチョウの群れが鑑賞者を引き寄せるが、作品の裏側にはゴキブリや甲虫の群れが現れる。同じ羽を持つ虫でありながら、喜びと嫌悪という正反対の感情を呼び起こすことで、人が互いの表面しか見ないことに気づかされる。

個々の作品は単体でも成立するが、空間に集められることでベン=デイヴィッドの表現の発展という新たな物語が立ち現れる。鑑賞者は作品群の中に新しい意味を見いだし、自然界における自身の立場を問い直すことになるだろう。

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  • 馬喰町

PARCEL」で、国内外で高く評価される写真家・西野壮平の個展「Behind the clouds」が開催。都市・旅・記憶・雲といった要素を通じて、西野の写真表現がどのように視点を広げ、世界との距離を再考してきたかを紹介する。

西野は2003年以降、自らの足で都市を歩き撮影した膨大な写真を一点一点手作業で切り出し、貼り合わせることで、一枚の「記憶の地図」として立ち上げる『Diorama Map』シリーズを継続してきた。本展では、約20年にわたる「東京」の変遷を追った定点観測的作品群に加え、飛行機の窓越しに捉えた雲をテーマにした新シリーズ『FL350』を発表する。

『FL350』は、約10年にわたり移動中に撮影された風景を再構成した連作。作品化を意図していなかったが、身体の移動とともに蓄積された記憶の層であることに気づき、シリーズとして成立した。西野にとって、飛行機で雲を越える時間は「世界との距離を測る最初の儀式」。雲の合間に見える大地の営みを見つめることが、旅の始まりと終わりを形作るという。

会場では、初期の俯瞰(ふかん)視点「空中散歩」から生活者目線、最新作の「雲越し」という絵画的視点まで、制作の変遷と視点の深化を体感できる。重なる視点は都市を一つの生命体として描き、西野自身の「自己肖像」も浮かび上がらせる。

雲の向こう側に広がる、多層的な風景世界を垣間見てほしい。

  • アート
  • 丸の内

「三菱一号館美術館」で、「トワイライト、新版画小林清親から川瀬巴水まで」が開催される。

最後の浮世絵師の一人と呼ばれる小林清親が1876年に開始した『東京名所図』は、明治期の風景版画に大きな変革をもたらした。たそがれ時の表情や闇にきらめく光を描いた作品群は「光線画」と呼ばれ、深い陰影によって江戸の情緒を鮮やかに捉えている。

この視点は、失われゆく江戸の面影を惜しむ人々の感傷や、それを記録しようとする写真の意欲とも重なっている。一方で、文明開化によって変貌していく都市を楽天的に描いた開化絵とは、一線を画す表現でもあった。

明治末期に浮世絵の復興を目指したこの新版画は、技術だけでなく清親らが画面にとどめようとした情趣を引き継ぎ、新たな日本の風景を切り開いていった。本展では、清親から吉田博・川瀬巴水に至る風景版画の流れを、「スミソニアン国立アジア美術館」の「ミュラー・コレクション」を通してたどる。

見どころは、アメリカ建国250周年記念の年に里帰りしたコレクション、明治期の視覚を変革した写真と伝統的浮世絵の関わり、そして清親が見せた浮世絵最後の輝きとその継承だ。作品を通して、時代の空気を感じ取ってほしい。

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  • 六本木

SCAI PIRAMIDE」で、「アルフレド・ジャー 和田礼治郎」が開催。本展では、崩れかけた世界の臨界で活動する2人のアーティストが、明晰(めいせき)でありながら破綻の気配を帯びる不安定な構成の中で出合う。

アルフレド・ジャー(Alfredo Jaar)は、政治的な危機が生み出す情報の偏りや不均衡をミニマルな視覚言語に翻訳し、隠された権力構造を浮かび上がらせる写真家・アーティストとして知られている。一方の和田礼治郎は、オブジェの腐敗や衝突など、形が崩れ変容するプロセスを作品に取り込み、環境を静かに揺さぶる彫刻的な場として提示する。

ギャラリー空間に静かに浮かび上がるのは、ジャーのネオン作品『TONIGHT NO POETRY WILL SERVE』や、1987年の「ドクメンタ」で発表した初期作品を基に本展のために再構成された新作『1+1+1+1』。さらに和田の新作『PORTAL』は、風景や光学、エントロピーへの持続的な関心を背景に、その彫刻的構成によって見慣れた世界の輪郭を静かに解体していく。

ジャーの政治的ミニマリズムと和田の形而上(けいじじょう)的な物質性が交差する本展は、世界を捉え、想像しようとする我々の思考の在り方を改めて見つめ直す機会となるだろう。

  • アート
  • 清澄

 「東京都現代美術館」で、宇宙や量子をテーマにサイエンスとアートが交差する企画展が開催。科学者による宇宙研究の成果や、宇宙を題材としたアーティストの作品に加え、国産量子コンピューターによる初のアート作品など、「時と空間」が揺らぐ量子領域に挑む多様な表現の可能性を紹介する。

本展は、「2025年日本国際博覧会」で「量子的なセンス」の重要性を提示した「エンタングル・モーメント[量子・海・宇宙]×芸術」展の試みを継承するもの。宇宙開発が切り開く「物理的宇宙」にとどまらず、多元宇宙や量子宇宙といった新たな世界観を、アートとサイエンスの視点から考察していく。

また、芸術を含む人文社会科学の視点から宇宙を捉える試みとして、国内外の研究機関によるアーティスト・イン・レジデンスの成果を紹介。宇宙や量子研究に基づくデータの可視化・可聴化を用いたダイナミックな映像インスタレーションをはじめ、メタバースやゲーム形式の作品、XR(クロスリアリティ)展示、絶えず変化するインフィニティ空間、ミューオンやニュートリノを身近に感じさせる体験など、多層的な展示が展開される。

参加作家は落合陽一、久保田晃弘+QIQB、平川紀道、ARTSATプロジェクト、古澤龍、江渡浩一郎+アラレグミ、アンリアレイジ、JAXA宇宙科学研究所(ISAS)/天文仮想研究所(VSP) /東京藝術大学など。ぜひ足を運んでほしい。

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  • アート
  • 渋谷

「東京都渋谷公園通りギャラリー」で、「ふれあうやきもの」展が開催。国内4つの福祉施設で「やきもの」の制作にさまざまな形で関わる7人の作り手による作品を、「粘土とふれあう」「人とふれあう」という2つの視点から紹介する。

会場には、花瓶やつぼといった実用的な器から、「ガネーシャ」や動物をかたどった造形作品、オブジェ的な作品まで、個性豊かな陶芸作品62点が集結。福祉施設で制作を行う5人の作家と、その活動を支える2人の陶芸家による多彩な表現が並ぶ。

また、本展のために新たに撮影した特別映像も限定公開。作家インタビューや制作過程を通して、やきものが生まれる背景や、人との関わりが丁寧に紹介される。

さらに、出展作家の植田佳奈による公開制作を交流スペースで実施。象嵌(ぞうがん)の技法を用いて多彩な質感を生み出す制作の現場を間近で見ることができるほか、アーティストトークや、植田と吉成洋平による「さわれる作品」の展示も予定されている。

  • アート

横浜のベイエリアに、没入型アートミュージアムTHE MOVEUM YOKOHAMA(ザ ムービアム ヨコハマ)」が、2026年3月31日(火)までの期間限定で誕生した。

かつて倉庫として使われていた天井高約10メートル、広さ約1800平方メートルの巨大空間を舞台に、オーストリアを代表する二大巨匠、グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)とエゴン・シーレ(Egon Schiele)による絵画の世界の一部になったかのような没入体験ができる。

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  • アート
  • 品川

ジョニー・デップ(Johnny Depp)の没入型アート展「A Bunch of Stuff - Tokyo」が、「NEWoMan 高輪」のSouth2階「"+Base 0"で開催。映画や音楽で知られる前からの創作活動を反映したスケッチ、絵画、シルクスクリーンなど100点以上の作品と貴重な私物が、東京で初公開される。

来場者は、デップのアトリエの雰囲気を再現した没入型空間で、映画のような音響やアニメーションに包まれながら彼の創造世界を楽しめる。また、ユニークなカフェ&バーや日本限定グッズ、コラボレーション商品を揃えたショップも見逃せない。

さらにブラックボックス体験では、デップ本人のナレーションによる360度ショートフィルムが公開。ハリウッドで最も変幻自在な俳優の一人として知られるデップの創造的思考と人生を垣間見る、忘れられない体験ができるだろう。

  • アート
  • 銀座

この秋、「ギンザ シックス(GINZA SIX)」の中央に位置する吹き抜け空間に、イギリスを代表する世界的な現代美術家のジュリアン・オピー(Julian Opie)の最新作「Marathon. Women.」が登場。同空間初の「動き」のある本作は、作家自身にとっても初めての、「宙に浮かぶ」映像の大型インスタレーションとなる意欲作だ。

シンプルな表現で伝統的モチーフを描くスタイルが、アート界だけでなく広いカルチャーシーンでも高く評価されるオピー。本作は、空間に浮かぶように設置されたLEDサイネージを舞台に、カラフルでシンプルな線で描かれたランナーたちの姿がそれぞれのスピードで駆け抜けていく。

展示環境そのものに強い関心を持ったオピーが、にぎやかな空間において意味を持ち、かつ自然に溶け込むような作品を目指して制作した。スクリーン上を果てしなく走り続ける動きを、4フロアから多角的に鑑賞できる。

なお、展示期間は2026年秋までを予定している。「走る」という人間の本能的な動きが空間全体に浸透し、圧倒的な躍動感と没入感をもたらすだろう。

もっとアート散歩をするなら……

  • アート
  • 公共のアート

無数の美術館やギャラリーが存在し、常に多様な展覧会が開かれている東京。海外の芸術愛好家にとってもアジアトップクラスの目的地だ。しかし、貴重な展示会や美術館は料金がかさんでしまうのも事実。

そんなときは、東京の街を散策してみよう。著名な芸術家による傑作が、野外の至る所で鑑賞できる。特におすすめのスポットを紹介していく。

  • トラベル

東京には魅力的なアート展示や、パブリックアートなどがある。しかし建物が密集しているため、大規模なアート施設を新たに造ることは困難だろう。希少な絵画やサイトスペシフィックなインスタレーションを観たいのであれば、千葉、神奈川、埼玉といった近隣の県へ日帰りで出かけるのもいいかもしれない。

自然の中でリラックスしてアートに触れることができる休日に訪れたいアートスポットを紹介する。

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ここではタイムアウトワールドワイドによる、ピカソやミロ、村上隆などの作品を楽しめる世界の「アートレストラン」を紹介。美術館に行く代わりに、レストランを予約してみるというのもいいかもしれない。

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