東京ガイド

ローカルエキスパートによる都市生活者のためのベストガイド

東北アップデート:希望のブランコ
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東北アップデート:希望のブランコ

マイケル・アノップが、宮城県気仙沼市のとある公園で遊具を修理していると、近くのガソリンスタンドで給油をしていた男性がポンプを止めて彼に歩み寄り、握手を求めてきた。「彼は、この辺りには子どもたちが遊べる場所が全然ないんだと言っていた」と語るアノップはマサチューセッツ生まれのアメリカ人。NPOのプレイグラウンド オブ ホープを主宰し、2011年の東日本大震災で被災した町に子どもたちが遊べる公園を作る活動を続けている。

西荻窪、ご近所ガイド
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西荻窪、ご近所ガイド

絶大な人気を誇る吉祥寺の隣にある街、西荻窪。土曜日や日曜日になると快速電車は通過してしまうし、大きな商業施設やシネマコンプレックス、さらにはスターバックスもない。しかし、そういったものがないからこそ、西荻窪は良いのだ。個人経営の店が多いため人と人との繋がりを感じられたり、ゆったりと流れる時間が人に合わせる必要はないと物語っていたり、生活感が滲み出ていたりと、この街は「西荻窪」という個性をしっかりと持っている。そして、その個性があることによって、ディープな店や面白い店がとても多いのだ。ここでは、一度食べたら忘れられないカツ丼からトキメキがたっぷり詰まったショップ、時代を飛び越えられるような老舗の喫茶店、看板猫やフクロウと酒が飲める居酒屋、21時からオープンするリサイクルショップなど、西荻窪で足を運びたい20のヴェニューを紹介する。

台湾人は親日ではなく懐日。台湾で成功する術とは
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台湾人は親日ではなく懐日。台湾で成功する術とは

2014年、2015年と、過去2回の開催も大好評であったタイムアウト東京が主宰するインバウンドセミナー『世界目線で考える』台湾編の3回目となるトークイベントが、2017年2月2日、タイムアウトカフェ&ダイナーにて開催された。「台湾人が日本に来る理由」というメインテーマから台湾で失敗しない秘訣まで、とても濃い時間となった同イベント。ここでは、その様子をレポートする。

行くべきか、北アルプス国際芸術祭。2017年初開催の芸術祭に注目
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行くべきか、北アルプス国際芸術祭。2017年初開催の芸術祭に注目

2016年は定番の『瀬戸内国際芸術祭』などのほか、新たに開催された『さいたまトリエンナーレ』や『茨城県北芸術祭』なども加わり、もはや参加アーティストはおろか開催地を把握することすら難しくなってきた印象のある芸術祭たち。2017年も、初開催のものや大規模な『横浜トリエンナーレ』など注目のイベントの開催がアナウンスされてきている。そんななか、6月から7月にかけて長野県で初めて開催される『北アルプス国際芸術祭2017 ~信濃大町 食とアートの廻廊~』の情報が徐々に出揃ってきた。総合ディレクターを務めるのは、芸術祭ではおなじみ、アートフロントギャラリーの北川フラムだ。芸術祭について、出品作家の作品イメージとともに紹介するので、美しい夏の小旅行にふさわしいか判断する材料にしてもらえたら幸いだ。 布施知子 作品イメージ:《無限折りによる枯山水》 会場となるのは長野県北西部の大町市。JR大糸線の信濃大町駅へは松本駅から電車で50分、北陸新幹線を使うなら東京駅から1時間20分の長野駅から急行バスで60分の距離にある。決して近いとは言い難いが、松本までも新宿から特急電車や高速バスが出ているので、ショートトリップには最適と言えるかもしれない。苦学生であれば、高速バスと電車を乗り継げば片道4,000円程度だし、到着後の移動も見越して友人を誘いレンタカーという手ももちろんいいだろう。 しかし、そもそもなぜアートを観るために地方へ行く必要があるのだろうか。旅行を伴う芸術鑑賞が満足のいくものになるかどうかには、多くの場合その土地が持つ魅力も大きく関わっている。この手の芸術祭の母とも言うべき『ヴェネツィアビエンナーレ』を擁する水の都は言うまでもないことだが、日本での成功例である瀬戸内もまた土地自体が強い磁力を感じさせる。また、年を重ねるごとに支持者を獲得している新潟県『大地の芸術祭』は、作品鑑賞のために費やされる移動距離の長さでも知られるが、この移動そのものや様々な景色と出会う体験が、来訪者にとって好ましい影響を少なからず与えていることも見逃せない。 『大地の芸術祭』に出品されたカサグランデ&リンターラ建築事務所『ポチョムキン』 通俗的なアートツーリズムと言われればそうなのかもしれないが、景色や食を通じてその地の風土を感じることも十分に文化的な営為だろう。まだ罪悪感が拭えなければ、ランドアート(アースワーク)が「場所」や「風景」を作品から切り離せないものとしたように、芸術祭もまたアート体験に新たな軸を持ち込んだのだとでも無理矢理に考えよう。美術館のコレクションだけがアートではない、と。慧眼の建築史家、五十嵐太郎が『ネットTAM』内の『芸術祭はどのように始まったのか』で教えてくれているように、クリスト&ジャンヌ・クロードによる大がかかりなプロジェクトなどを古くからサポートしてきたアートフロントギャラリーが、現在の日本の芸術祭シーンの一翼を担っていることはその意味で興味深いことだ。 川俣正 作品イメージ さて、それでは『北アルプス国際芸術祭』ではどんな光景を見ることができるのだろうか。大町市は、3000m級の山々が連なる北アルプスの麓に位置する町。美しい山々や湖、自然豊かな温泉郷、趣深い町屋の家々など、見るべきものはたくさんあるが、注目したいのはダムだ。黒部ダムを望む立山黒部アルペンルートの玄関口として知られる大町にもまた多くのダムがあり、この重厚な近代土木建造物が鎮座するエリアにも作品は展開される。作品が設置される具体的な場所に関しては未定のものもあるが、ダムを舞

エディターズ・ピック

日本の旅と百貨店の魅力を伝える冊子がリニューアル
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日本の旅と百貨店の魅力を伝える冊子がリニューアル

タイムアウト東京は、三越伊勢丹グループと『88 things to do in Japan featuring Isetan Mitsukoshi』をリニューアル発行。前回は英語のみでの発行だったが、今回はドイツ語との2言語で展開している。 本誌では、全国にある三越伊勢丹グループの伊勢丹、三越、丸井今井、岩田屋の店舗を、定番の「TODO(=そこでしかできないこと)形式」で紹介。デパ地下や日本らしいギフトラッピングの体験はもちろん、屋上にある神社への参拝や、大理石の床や壁に化石が隠れていることなどについても取り上げているので、買い物だけでなく、様々な百貨店の楽しみ方を知ることのできる一冊となっている。 そのほか、全国の店舗を訪れながら巡ってほしい観光スポットやレストラン、宿泊施設の情報も満載。大自然の中でゆったりと湯に浸かれる黒川温泉や、熱々のうちに味わいたい揚げもみじ、ぜひ一度は体験したい函館の夜景などを紹介している。 残念ながら海外のみでの配布となるのだが、恵比寿のタイムアウトカフェ&ダイナーには本誌を置いているので、ぜひ読みに訪れてほしい。

ハイブリッド占い 2/20-2/26
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ハイブリッド占い 2/20-2/26

イラスト上野桃子、テキストNOT FOR SALE

アートとデザインをつなぐ、富山県美術館が開館。新しい風は吹くか
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アートとデザインをつなぐ、富山県美術館が開館。新しい風は吹くか

「スカートに見えますけどパンツなんです。彼女たちが歩くことで風が起こる」。世界的ファッションデザイナーの三宅一世は言う。2017年2月10日に行われた富山県美術館開館プレス会見で、自身がデザインを手がけた新しいユニフォームを説明する一幕だ。会場には、三宅をはじめ、青柳正規、内藤廣、雪山行二らが登壇。 富山県美術館は2017年8月26日(土)、富山県立近代美術館の名を改め富岩運河環水公園に隣接するかたちで再スタートを切る。旧富山県立近代美術館は、詩人で美術評論家の滝口修造の考えを引き継ぎ、近現代美術ではダダ、シュールレアリスム、戦後アメリカンアートなど、デザインでは約230の椅子と膨大な数のポスターなどを収集、展示してきた実績がある。その美術館が「近代」を名称から外した。これまでの精神を引き継ぎながらも美術をもっと広く捉えたいからだ。       新しい略称はTAD。Tは富山、Aはアート、Dはデザインを意味する。そう、富山県美術館は、「アートとデザインをつなぐ」ことを新たな特徴に掲げる。館長の雪山は「デザインを従来のようにモノとして捉えるのではなく、人間の根源にある創作活動=デザインと考えたい」と語る。 このリニューアルに助言などを続けてきた前文化庁長官で現東京大学名誉教授の青柳も、アートとデザインがいま境界を失っていること、日本には工芸の長い歴史があることから、その重要性を強調する。アートとデザインを隔てなく扱った美術館は、世界的には1929年に開館したニューヨーク近代美術館などがある一方で、日本では自らが三宅らとともに提唱する国立デザイン美術館構想がいまだに実現しないことへの苛立ちもあるようだ。       収蔵品と展示の充実のほか、市民の集いの場としての役割も担う。地上3階、子どもたちの遊べる屋上を持つ同施設は、ミュージアムショップやレストランだけでなく、県民が参加できるワークショップを行うアトリエや彼らの作品を展示できるギャラリーも設ける。双方向の美術館体験を提供する狙いだという。 建築家の内藤廣はオープンを控え、「この美術館の屋上からの景色は日本一」と胸をはる。そして館長とスタッフたちはいま、開館記念の美術展『生命と美の物語 LIFE-楽園をもとめて』の準備を続けているそうだ。会見では、最初の展覧会は多くの人に開かれたものにしたいとの抱負も聞けた。 さて、建物はできた。富山から新風が吹き渡ることを期待したい。    

マクロスも忍たまもみんなで歌う。アニソンカラオケバーに行ってきた
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マクロスも忍たまもみんなで歌う。アニソンカラオケバーに行ってきた

池袋がアニメヲタク、腐女子の街として注目されて久しい。タイムアウト東京でも、これまで池袋のおでかけマップ(英語版)にて、アニメイト本店や執事喫茶を紹介してきた。しかし、ここ池袋にはまだまだディープなスポットがあった。乙女ロードが伸びる東口エリアとは反対の、IWGP(池袋ウエストゲートパーク)がある西口エリアには、東京藝術劇場、立教大学といったランドマークとは別に、雑居ビルの立ち並ぶ繁華街が存在する。その一室に、毎晩アニメソングが鳴り止まないバーがあるのを知っているだろうか。 天井 『とある魔術の禁書目録』や『赤ずきんチャチャ』、『魔法少女まどか マギカ』のポスター、『けいおん!』のクッション、『鬼灯の冷徹』の手ぬぐいなど、壁から天井、ドアまでアニメのグッズで埋め尽くされた室内。ここは池袋駅西口にあるアニメソング(通称アニソン)専門のカラオケバー、colorfulだ。取材に行った時は、ちょうどワルキューレの『絶対零度θ』を女性客が熱唱中だった。歌に合わせてカウンターの中でシャンシャンとタンバリンを鳴らしているのは、『マクロスF』のランカ・リーに扮したスタッフまなと、同じく『天元突破グレンラガン』のヨーコに扮したユーリの2人だ。 店のシステムを簡単に紹介すると、まず男性は1時間2,000円、女性は1時間1,400円で飲み放題付き。30分の延長ごとに男性は1,000円、女性は700円が追加される。軽食メニューもあるが、次々と歌われるアニソンとボカロの曲を聞いて歌っていれば、それだけで満腹を味わえる。スタッフに歌をリクエストすることもできるので、その日扮しているキャラクターの曲を歌ってもらうのもいいだろう。恥ずかしさがぬぐえないという人には嬉しいデュエットにも快く応えてくれる。 『グレンラガン』のOP曲「空色デイズ」を歌ってもらった 本来ならボトルが陳列されているはずのカウンター越しの棚には、ボトルと同じ数だけのフィギュアが所狭しと並んでいる。室内を埋め尽くすポスターもそうだが、フィギュアも大半は筆者が見たことのない作品のもの。そもそも一口にアニメと言っても、そのくくりには『ルパン三世』から『ポケモン』、『君の名は。』まで含まれ、作品は星の数ほどあるのだ。しかし、それでも我こそは歩くアニメ辞典だと名乗りをあげるなら、入店後はまずスタッフの扮しているキャラクターと、棚にかかったリクエストボードをチェックして、今日のセットリストを決めたい。ボードにはスタッフである2人からのリクエスト曲が書かれており、この日のユーリのリクエストは、『キルラキル』や現在放送中の『リトルウィッチアカデミア』を制作するアニメーションスタジオ、Triggerの曲。そしてまなのはワルキューレの曲だった。 筆者も取材に備え、歌えるアニソンを探すべく中学時代に愛用していた『ウォークマン』のプレイリストをディグることにした。『D.Gray-man』や『とある』シリーズのサウンドトラックが流れてきたときには、自らの黒歴史を思い出し、経験したことのない胸の痛みに襲われたが、どんな趣味嗜好でも肯定してくれるのが、このcolofulという店だ。アニソンが分からないというカメラマンがセレクトした『忍たま乱太郎』の『勇気100%』も、筆者が選んだ『D.Gray-man』の1期のオープニング曲『INNOCENT SORROW』も、スタッフをはじめ同席した客も一緒になって絶賛してくれた。『名探偵コナン』の名盤、小松未歩の『謎』を大学の後輩と行ったカラオケで歌った際、「知らない」と一蹴

フジロック'17、第1弾ラインナップの注目ポイントとは
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フジロック'17、第1弾ラインナップの注目ポイントとは

『FUJI ROCK FESTIVAL'17』の出演アーティスト第1弾が発表された。もしこの23組のラインナップに知らない名前を見つけたら、動画サイトなりサブスクリプションサービスなりで、すべてのアーティストの音源をチェックしてほしい。日本の洋楽マーケットの弱さに屈することなく、今観るべきアーティストを呼ぶのだという『フジロック』の強い姿勢が頼もしいラインナップである。 まずはヘッドライナー枠と思われるAphex TwinとBjörk。年明けにネットに流れたヒューストンでの最新セットが話題となっていたAphex Twinは、言うまでもなく『フジロック』再降臨をもっとも待望されていた人物のひとりだろう。昨年の『Björk Digital―音楽のVR・18日間の実験』で民謡DJを披露しオーディエンスの度肝を抜いたBjörkは、2013年以来の『フジロック』登場となる。       The XX、The Lemon Twigs、SAMPHAといった面子が並んだ点は、海外フェスと肩を並べ「日本のロックフェス総本山」の看板を背負った『フジロック』の面目躍如である。The XXとSAMPHAは昨年末に来日公演を行いライブパフォーマンスには絶賛の声が上がっていたが、まだまだ注目、人気は右肩上がりの状況。The Lemon Twigsは今月末の『Hostess Club Weekender』に登場するが、ギャラガー兄弟、はたまたジョン&ポールばりのスケールを予感させる彼らの真価やいかに。         ファーザー・ジョン・ミスティ(Father John Misty)の登場に膝を打った人もいることだろう。フリート・フォクシーズのドラマー、という肩書きで語られていたのは過去の話で、本国アメリカではTime Out New Yorkの表紙を飾るヒップスターに上り詰めている。アメリカーナ、フォーキーをルーツにした素晴らしいアーティストが絶えず一線に存在するアメリカでも頭ひとつ抜けた存在である彼。満を持しての『フジロック』登場である。     同じくアメリカのスタージル・シンプソン(Sturgill Simpson)がラインナップされたことも、嬉しい驚きだ。2017年の『グラミー賞』で「最優秀アルバム賞」と「最優秀カントリー・アルバム賞」にノミネートされている彼は、ウィリー・ネルソンを敬愛するカントリーのシンガーソングライター。ちなみに、海軍に所属していた過去があり、赴任先は横須賀基地だったという。   オールマンブラザーズバンドやテデスキ・トラックスバンドなど、エネルギッシュなブルースのファンはまずチェックしておいて損はないのが、The Marcus King Band。バンドリーダーであるギタリストのマーカス・キングは、齢なんと20歳。アルバムではゲストに招いたデレク・トラックスとソロの応酬を繰り広げている恐るべきニューカマーである。さらに、同じくブルースアクトでは御大エルヴィン・ビショップも登場する。   ダンスアクトにLCD SoundsystemとMajor Lazerが来るあたりも、良い塩梅。Bonobo、Ásgeir、Rhye、Lorde、Templesあたりの並びも、洋楽ファンの心を掴むのに充分。そうしたツボを押さえたラインナップのなかで、ひとつ見慣れない名前が「WESTERN CARAVAN」である。ニューヨークのクラブでカントリー、ウェスタンスウィングのスタンダードナンバーやオリジナル曲を日

パブリックキャット 第31回
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パブリックキャット 第31回

テキスト:Shiori Kotaki、写真:Kisa Toyoshima

世界目線で考える。

台湾人は親日ではなく懐日。台湾で成功する術とは
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台湾人は親日ではなく懐日。台湾で成功する術とは

2014年、2015年と、過去2回の開催も大好評であったタイムアウト東京が主宰するインバウンドセミナー『世界目線で考える』台湾編の3回目となるトークイベントが、2017年2月2日、タイムアウトカフェ&ダイナーにて開催された。「台湾人が日本に来る理由」というメインテーマから台湾で失敗しない秘訣まで、とても濃い時間となった同イベント。ここでは、その様子をレポートする。

ナイトエンターテインメントと考えるこれからの街づくり
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ナイトエンターテインメントと考えるこれからの街づくり

2016年4月で7周年を迎えたタイムアウトカフェ&ダイナー。4月はアニバーサリーマンスとして期間限定で伊勢うどんを提供したり、新世代のキーパーソンとなるアーティストたちが多く出演したイベント『Song For A Future Generation』や、寺社フェス『向源』とのコラボレーションイベントなど、様々なイベントが開催されてきた。タイムアウト東京が主催し、毎回様々な分野のエキスパートを招くトークイベント『世界目線で考える。』のスペシャルバージョン、『世界目線ラウンジ』もその一つだ。全3回開催された『世界目線ラウンジ』の最終回、そして7周年スペシャルイベントのラストを飾る『世界目線ラウンジナイトエンターテイメントの未来』が2016年4月26日に開催された。風営法改正をリードし、ナイトカルチャーやナイトエコノミーの持つポテンシャルをいかした魅力ある都市づくりに取り組み続ける弁護士の斉藤貴弘と、2015年に『Sensuous City [官能都市]』を発表し、都市の魅力を測る新たな定義と尺度を提案し注目されるHOME’S総研所長の島原万丈をパネラーとして迎えた同イベント。実際に住む人の目線から考える住み良い街や、夜をいかした街づくりや観光、これからの新たな夜の遊び場の形についてなど、それぞれに持つ観点から存分に語ってもらった。

ネットとメディアの未来を考える、動画サイトPLAY▶TOKYOが始動
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ネットとメディアの未来を考える、動画サイトPLAY▶TOKYOが始動

2016年4月で7周年を迎えたタイムアウトカフェ&ダイナー。そのスペシャルイベントの一貫として、タイムアウト東京が主催し、毎回様々な分野のエキスパートを招くトークイベント『世界目線で考える。』のスペシャルバージョン、『世界目線ラウンジ』が開催された。第2弾は、『世界目線ラウンジ ガイドは動画にする。』と題し、2016年2月に動画ガイド『PLAY▶TOKYO』を3社共同で立ち上げた博報堂ケトルの嶋浩一郎、TUGBOATの川口清勝、タイムアウト東京の伏谷博之の3人がパネラーとして登壇した。2020年を見据え、スタートしたプロジェクト『PLAY▶TOKYO』。その立ち上げの背景には、伸び続ける訪日外国人観光客数と、ネット環境のさらなる発展があった。トークはまず、それぞれのインターネットについての考え方を語るところから始まった。   川口はまず、広告代理店のインターネットに対する考え方に問題があると指摘した。インターネットの広告費はラジオ、雑誌を抜き、ついには新聞をも抜いてしまった。にもかかわらず、いまだに広告代理店の営業はテレビコマーシャルを売りたがり、ネット広告は儲からないと考えている。川口は広告代理店を不動産屋にたとえ、高く土地を買ってくれるなら家はサービスで建てる、というシステムで成り立っているビジネスなのだと言う。たとえば多くの人が見る月9のドラマの枠にCMを流すことは、1度で大多数にメッセージを届けることを意味する。同じ時間を共有することに価値を見出し、企業はそれをリーチ数として換金するシステムを採用してきた。それはテレビなら視聴率であり、新聞なら部数、そしてネットならPV(ページビュー)という形で表されてきた。 しかし、今後は「Relevancy」、つまり「適合性」が重要視されると川口はいう。従来の「1 to Many」から、「1 to 1」へ。自分に合った、自分に向けられたコンテンツに課金するシステムが求められる。その例として挙げたのはマガジンハウスの雑誌『BRUTUS』やラジオの投稿など、少数ながらも確実に対象に対して興味を持ち、熱量を持ってコンテンツに向き合っている人々がいるメディアだった。そして、今後のネットはそういう場所になるべきであると語った。   嶋もまた、ネットの問題点として真っ先に価格破壊を挙げた。現状としてデジタルコンテンツは「1PVあたり何円」、という換金システムで扱われる。しかし、インターネットの本質が民主主義にあるとはいえ、たとえば素人ライターの記事と大手新聞社の海外派遣記者が書いた記事が同じ収入システムで扱われるのはおかしいと語る。新聞社のようなコンテンツホルダーが売りにすべきはそのクオリティであり、問題は取材コストの捻出方法にある。適した相手にコンテンツを発信し、ユーザーはそれに見合った対価を払う。世界共通のインターネットの世界に必要なのは新しいマネタイズの発明であると説いた。   そして、 いよいよ話題は『PLAY▶TOKYO』に移る。川口は訪日外国人観光客は2016年4月には2000万人を超え、2020年には4000万人を超えると言われている今、向こう10年のうちに日本国内で経済を回すことのできる「アクティブ」な人の数は、外国人が日本人を上回るだろうと予測する。このまま国内のコミュニケーションにだけ対応していてはまずい。来る逆転に備え、今からやるべきことがあるのではと感じたのが2年前だったという。かねてから嶋の立ち上げたケトルと仕事がしたいと思っていた川口は、『PLAY▶TOKYO

インバウンドから考える、ガイドブックの未来
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インバウンドから考える、ガイドブックの未来

2016年4月で7周年を迎えたタイムアウトカフェ&ダイナー。そのスペシャルイベントの一貫として、タイムアウト東京が主催し、毎回様々な分野のエキスパートを招くトークイベント『世界目線で考える。』のスペシャルバージョン、『世界目線ラウンジ』が開催。初回は、『世界目線ラウンジベストガイドサミット vol.1』と題し、『地球の歩き方』を発行するダイヤモンド・ビッグ社代表取締役社長の藤岡比左志と、KADOKAWA『ウォーカー』総編集長でエリアウォーカー部部長、ウォーカー街づくり総研理事長を兼ねる玉置泰紀、タイムアウト東京代表取締役の伏谷博之の3名が登壇。個性豊かなガイドブランドを展開する3者のトークは玉置の乾杯の音頭から始まった。   国民性にあったガイドブックを作る 1979年に創刊された『地球の歩き方』。その誕生までの流れは、まさに今日のメディアが目指すものと言える。当時就活情報誌を出版していたダイヤモンド・ビック社。そこへ、就活を終えた大学4年生を飛行機代が安い1~3月ごろに海外へ行かせようというプロジェクトが持ち込まれる。今日の「卒業旅行」の萌芽だ。「ダイヤモンドステューデントツアー」と銘打たれてスタートし、参加者にはインセンティブとして前年の参加者の体験談が載ったガリ版刷りのガイドが配られた。学生だけで海外旅行に行くことは珍しかった当時は、ガイドブックといえば出張やツアー用しかなかったのだ。その後、そのガイドは『地球の歩き方』として市販されるようになる。「世の中にない情報を形にする」ことが、日本を代表するガイドブック『地球の歩き方』の原点だと藤岡は語った。 「飛行場から市内へ無事たどり着けるか」「時期的に何を着ていけばいいか」など、『地球の歩き方』の編集部には読者から多くの相談が寄せられるという。天気、簡単なフレーズ、交通手段などありとあらゆる情報を掲載し、時に「過保護なガイドブック」と称されることも。しかし藤岡は「国民性に合ったガイドブック」を作っているのだという。それは「分からなければ聞けばいい」と考えている外国人に対し、心配性の日本人には需要があるのだ。 国民性という話題のなかでもう1つ日本人の特徴としてあげられたのが「選択が苦手」ということだった。タイムアウト東京では、「東京、ナポリタン5選」といったまとめ記事が人気だ。しかし、他の都市では50選、100選などが上位になる。レストランでいえば、膨大なメニューのなかから選択するフレンチや中華に対し、鮨屋では「おまかせ」こそが一流と考える。ランキング好きと言われる日本人だが、あまりに選択肢が多過ぎても選べなくなってしまう、取捨選択が苦手な国民性なのだ。  アジアを呼び込む 日本の特集記事が別冊として付録になり、さらに独立し月刊誌として創刊するにいたるほど、日本ファンが多い台湾。しかし、尖閣諸島問題や3.11の時の日本離れは顕著だった。1999年に創刊された『台北ウォーカー』など多言語化する『ウォーカー』ブランドを手がける玉置は事態を冷静に見つめ、インバウンドの話が盛んにされるようになったときもあまり期待していなかったという。しかし、日本とアジア諸国との政治的関係が冷え込んでいる間にも、円安、SNSの普及、アジア諸国の経済成長、ビザの緩和などインバウンドにつながる様々なことが起きていた。次第にアジアの人々の「日本=物価が高い」というイメージが「日本=安い、安全、行きやすい」に変わっていったのだ。 インバウンドを考えるうえで、日本が手本にすべきはフランスだと藤岡は言う。人口

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TOKYO MUSIC BOX

TOKYO MUSIC BOX #31 Bar Bonobo
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TOKYO MUSIC BOX #31 Bar Bonobo

      in collaboration with KKBOX                  Bar Bonobo 値段:¥¥ 音量:★★★★ 照度:★★ ポイント:踊れるけれど会話もできる音の良さ   テキスト:Ken Hidaka (hangouter) 撮影:鈴木大喜 定番スポットや老舗バー、注目の新店まで、魅力的なミュージックスポットを、店主、スタッフがセレクトしたミュージックプレイリストとともに紹介する連載企画『TOKYO MUSIC BOX』。 神宮前2丁目にあるBar Bonoboは、音楽の真髄が感じられる隠れ部屋的な、まるで外国のホームパーティのような雰囲気が漂うDJバーだ。今年で14周年を迎える同店は、フレンドリーで個性が溢れるスタッフが温かく迎え入れてくれ、老若男女、古今東西のDJやクリエイター、音楽好きや自由人たちの憩いの場として親しまれている。クラブ界の重鎮たちから若手DJ、色々なスタイルのライブなど、濃い音楽がほぼ毎晩、1階のメインフロアと2階の畳部屋で響き渡っている。         Bar Bonoboは、1990年代をニューヨークで過ごした成浩一が2003年の末にオープンした。成は、先日逝去した御大デヴィッド・マンキューソの本拠地であるザ・ロフトや、CBGB、ニッティングファクトリーなどといったニューヨークの伝説的な音楽スポットで洗礼を受け、また知る人ぞ知る京都の伝説的なニューウェイブバンド「のいづんずり」のニューヨーク版のメンバーにもなり、異色な音楽修行を現地でたっぷり体感した人物である。   プレイリストではDJとしても活躍する成が、Bar Bonoboベスト10を選んでくれた。「これはいわゆるフュージョンな音ですが、展開やメロディがミニマルで、後半のラテンなブレイクも良いです。 最初は大丈夫かな、と思いつつかけてみましたが、やはりこの繰り返しの感じがポイントで、こういう音楽でもフロア受けが良いのが嬉しかったです」 「イタリアのアーティストで、今は歌手になっているが、初期はこういう実験的なものを作っていた。クラブでかけると、本当に小難しい音楽とか、シュトックハウゼンをかけても誰も踊らないじゃないですか。こういうものを少し見つけてプレイしようと心がけている。ボノボでかけて手ごたえを感じたら、確信を持ってどこでもかけられる」         成いわく、Bar Bonobo前史はこうである。「バブル末期に僕は24、5歳で、高校生相手にブルーハーツを教えるヤマハのギターの先生でした。でも、あるタイミングで自分の中でSOS信号が出て、この環境から脱出しようと決心した。元々Televisionなどのニューヨークパンクが好きだったので、ニューヨークに渡った。セントラルパークでボケっとしていると、皆裸で読書したり、サッカーしていて、六本木よりも落ち着いている。意識改革が起きてしまって、もう一度音楽を真剣にやろうと決心するきっかけになった」。 田畑満が初代ギタリストとして在籍し、戸川純も一時期メンバーだったのいづんずりのリーダー、福田研も同じ時期に移住し、彼が貼ったメンバー募集を5番街の札幌ラーメン店で見つけた成は、ニューヨーク版のいづんずりに加入する。バンドはその後、ニッティングファクトリーでライブをするグループにまで成長していった。「バンドの勢いが増して人気が出たけれど、僕がちょっとバンドに対して悟るのが遅すぎた。

TOKYO MUSIC BOX #30 JAZZ喫茶 映画館
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TOKYO MUSIC BOX #30 JAZZ喫茶 映画館

      in collaboration with KKBOX                  JAZZ喫茶 映画館 値段:¥¥ 音量:★★★★ 照度:★★★ ポイント:オープンリールや映写機、カメラ、映画ポスターなど、店内の様々な機材やアンティーク   定番スポットや老舗バー、注目の新店まで、魅力的なミュージックスポットを、店主、スタッフがセレクトしたミュージックプレイリストとともに紹介する連載企画『TOKYO MUSIC BOX』。 今回は、都内で最も個性的なジャズスポットのひとつであるJAZZ喫茶 映画館を紹介する。サイフォンで淹れたコーヒーをすすりながら、スピーカーから流れるジャズに耳を傾け、静かに贅沢を味わう。そんな光景が、この店では40年間変わることなく続いてきた。       扉を開け、店内に足を踏み入れると、時間の流れがひどくゆっくりになる。奥に鎮座する大きなスピーカーをはじめ、店内のあちこちにオープンリールや、映写機、カメラ、映画ポスターなど、様々な機材やアンティークが置かれている。ドキュメンタリー映画を製作していた経歴を持つ店主、吉田のマニアックな趣味だ。       ホーンやプレイヤーの木製部分はすべて吉田の自作だ     1976年から白山で営業するこの店は、もともとは吉田が仲間と一緒に映画を上映するためにこの店舗スペースを借りたのが始まりだ。その後、次第に現在のジャズバーへと変容を遂げ、素晴らしいオーディオシステムに加えて、貴重なジャズレコードの数々、さらには棚には多くのフィルムや写真集など、ジャズマニアや映画マニアたちが惹きつけられやってくる店となっていった。 「ジャズは曲単位ではなくLP単位で聴くものですし、私が選ぶ曲はデータで聴いても面白くない曲ばかりかもしれないですが……。10曲ということでしたら、スタンダードなジャズナンバーから色々なバージョンを選んでみますか」。ということで、スタンダードナンバーを軸にプレイリストを作ってもらった。                 「ジョン・コルトレーンの『My Favorite Things』は、これだけで30枚以上あります」とのこと。今回は、アルバム『My Favorite Things』のテイクと、彼が亡くなる3ヶ月前に録られたライブ録音『The Olatunji Concert:The Last Live Recording』からのテイクの2パターンを選んでくれた。     「このエリック・ドルフィーの『Out To Lunch』は、オリジナル盤は溝が深くて、非常に迫力のある音がするのです。この作品は、大友良英さんがお気に入りということで、以前にdoubtmusicからカバーアルバムを出していました(『ONJO plays Eric Dolphy's Out To Lunch』)」。     「日本人で選ぶなら、美空ひばりはすごいジャズシンガーでした。美空ひばりをかけるジャズ喫茶は、あまりないと思いますが(笑)。ひばりさんの息子さんも、来店されたことがありますよ」。   ジャズとレコードに深い愛情を注ぐ吉田は、リクエストにも気軽に応えてくれる。昔ながらのジャズ喫茶の雰囲気を味わいたいひとは、ぜひ訪ねてみてほしい。   JAZZ喫茶 映画館のプレイリストはこちら 『TOKYO MUSIC BOX』特設サイト

TOKYO MUSIC BOX #29 天狗食堂
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TOKYO MUSIC BOX #29 天狗食堂

      in collaboration with KKBOX                  天狗食堂 値段:¥¥ 音量:★★★★ 照度:★★ この一杯&一品:ハイウーロンと餃子   定番スポットや老舗バー、注目の新店まで、魅力的なミュージックスポットを、店主、スタッフがセレクトしたミュージックプレイリストとともに紹介する連載企画『TOKYO MUSIC BOX』。 今回は三軒茶屋で最もディープなDJバー、天狗食堂を紹介。今年9年目を迎える同店だが、週末は深夜から早朝まででは収まらず、昼すぎまでぶっ続けで営業する、ハードな遊び人と飲んべえたちの終着駅である。   店内奥には良い感じにラフなDJブースが。DJは基本的に平日も含め毎日入っており、ジャンルもディスコ、レアグルーヴ、ワールドミュージックからハウス系までと幅広い。アニバーサリーイベントではDJ NORIが出演したりと、大御所が登場することもしばしばある。DJバーにしては珍しく、踊れるスペースがしっかりとあるのが嬉しい。     店主の千田顕一郎は、1990年代のクラブカルチャー最盛期に青春時代を過ごした世代。秋田から上京した大学時代から20代半ばまで、今はなき青山MIXをはじめとするクラブで夜遊びに明け暮れたという。「大学に入ってからレコードとかを買い始めて、仲間と渋谷のクラブでパーティーをしたり。青山MIXは敷居の高い箱でしたが、そこでレギュラーパーティーをやっているDJの鞄持ち的なこともやったり、照明をやったりしていました。やっと、翌月からオープンの時間にDJブースに立たせてもらえることが決まって、やった!と思った矢先に、青山MIXが閉店してしまって(笑)。それが2005年くらい。『Body&Soul』が盛り上がってた時期で、俺も買ってるレコードはハウス寄りのものが多かったかな」。 同店を開く以前は都内でカレーのキッチンカー営業やケータリングを生業にしていたが、2007年に独立を決意し、三軒茶屋で同店をスタートさせた。泥酔客だろうが来る者は拒まない千田のスタイルが成立するのも、三軒茶屋という土地柄ならではだという。「ここ数年で、世代的に家庭を持ったりで平日も朝まで飲みに来てくれるような常連さんは減ってしまいましたが、音楽好きはもちろん、最近三軒茶屋に引っ越してきたお客さんとか、ほかの店の店主が自分の店の酔い潰れた客を預けに来たり(笑)。多分、普通の店だったら止めさせることも、俺は止めない、っていうか俺が率先して乗っかっちゃったりするんで(笑)。まあ、これが渋谷とか新宿だったらめちゃくちゃになっちゃって無理なんでしょうけど。三茶でうちに辿り着く時点で、ある程度お客さんも匂いが近い人が来ているというのはありますね」。   千田が語ってくれた9年間のエピソードの数々は、過激さゆえにここに詳細を書けないのが残念なのだが、とにかく濃い。ここでは、クラブや普通のバーとも違う、アルコールと音楽が同居する空間でだからこそ起こるドラマチックな瞬間があるようだ。「明け方に音楽を聴いて泣き出す人とかいますよ。お客さんが2人くらいしかいなくても、なんかその場にいる全員の波長が合っちゃって、朝日が差し込んで来て、この曲が今かかっちゃって、ジーンときちゃうみたいな。うちの店、日差しがめっちゃ入るんですよ(笑)」。というわけで、今回、彼が作成してくれたプレイリストのタイトルはずばり「朝日が差し込む天狗食堂で聴きたい曲」だ。  

TOKYO MUSIC BOX #28 頭バー
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TOKYO MUSIC BOX #28 頭バー

      in collaboration with KKBOX                  頭バー 値段:¥¥ 音量:★★★ 照度:★ ポイント:気軽に入れる雰囲気この一杯:開店当初から人気のウーロンハイ テキスト:高岡謙太郎     定番スポットや老舗バー、注目の新店まで、魅力的なミュージックスポットを、店主、スタッフがセレクトしたミュージックプレイリストとともに紹介する連載企画『TOKYO MUSIC BOX』。 今回紹介するのは、恵比寿と渋谷の中間にあるDJバー、頭バー。渋谷川と明治通りに挟まれた一戸建てを改築した店舗。2階建ての壁一面にはグラフィティが施されているので、一目でそれとわかるだろう。1階がDJブースつきのカウンターバーで、2階の座敷ではくつろぐこともできる。         都内のDJバーにしては珍しく大通りに面しているので一見の来店も多い。バーカウンターの距離は狭すぎず空きすぎず、客同士の距離感を縮め、フレンドリーになりやすい間合いだ。「酔っ払いすぎて夕方まで帰らない人もたまにいるんです。前の店長の木村はくっつけ上手で、ここから何人も結婚した人がいるんですよ」と語るのは、昨年から2代目店長になった押川大二郎。   DJイベントは日々行われている。過去にはイギリスの大御所ダブエンジニア、エイドリアン・シャーウッドがお忍びでプレイしたことも。押川も時折DJを披露する。プレイリストの3曲目までは客から曲名を聞かれることの多い曲だそうだ。「1曲目はアフリカ、コンゴの電気リケンベ(親指ピアノ)グループ、Konono No.1。彼らにしてはダークな曲だったので気に入っていますね」。 レギュラーイベントも幅広く、アダルトな夜遊び企画も。「ノイズから歌謡曲、四つ打ち系もあり、日によってジャンルが違います。毎週水曜日は『妖怪倶楽部』というイベントで、フリーマイクでラッパーたちが自由にフリースタイルを披露できます。そのほかに、おしんこさんという、服を脱いだ素人の女性の写真を撮る催しもありますね」。 この店では台湾人女子が働いていたときから台湾料理がメニューに登場するようになったのだが、「働いていた台湾人の子の婚活パーティを店でやって、2回目で彼氏ができて店をすぐ辞めちゃいました(笑)」。今は彼女の味を改良して出しているそうで、魯肉飯(ルーローハン)、煮玉子、水餃子を中心に屋台料理が楽しめる。   一度この店を訪れたことがある人なら、同店が醸し出す独特なムードを知っていることだろう。非日常感あふれる店の成り立ちを聞くと、「GAS BOYSのイマイさんが立ち上げたスニーカーブランド『マッドフット』の事務所が原宿にあって。そこで週末は内輪の飲み会的なパーティが行われ、『頭バー』と呼ばれていました。100円で買ったチューハイを200円で売ったりして(笑)。それがどんどん広がって知らない外国人も来るようになって、頭バーをリアル店舗化することになったんです」という。 押川の音楽の原体験は、10代の頃。音楽好きの友人の兄がリーダーの、エレクトリックミュージック・ユニットGeodegikにメンバーとして参加。テルミンやサンプラーを担当し、2回目の『フジロック』に出演するという希少な体験をしている。「最近はリーダーの下城さんに全然会っていないですね。頭バーでもライヴしてほしいですね」。 その後、ターンテーブリストとして名を馳せたDJ BAKUのVJ

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パブリックキャットシリーズ

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テキスト:Shiori Kotaki、写真:Kisa Toyoshima

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