(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO―新説/真説 コシノヒロコ―
画像提供:株式会社ヒロココシノ
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東京、5月に行くべきアート展5選

東京建築祭、ガウディ、コシノヒロコ――初夏の東京アートシーン

Chikaru Yoshioka
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5月の東京は、街そのものがギャラリーのように立ち上がる季節。建築・ファッション・絵画と、ジャンルを横断する展覧会が各地で同時多発的に展開される。

没後100年を迎える建築家アントニ・ガウディに新たな視点から迫る「ガウディの窓」をはじめ、普段は立ち入ることのできない建築を無料で体験できる「東京建築祭」、そしてコシノヒロコの過去最大規模の展覧会。初夏へと向かうこのひと時、ここでは5つの展覧会を厳選して紹介する。

ジャンルも時代も超えて響き合う、東京のアートシーンの今を感じよう。

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建築家アントニ・ガウディ(Antoni Gaudí、1852~1926年)の没後100年となる2026年、「ガウディの窓」に焦点を当てた創造的かつ革新的な展覧会が、「21_21 DESIGN SIGHT」ギャラリー3とバルセロナで開催される。バルセロナの世界遺産「パラウ グエル」での展示とコンセプトを共有するサテライト展として、ギャラリーの空間特性を生かした独自の構成で展開する。

本プロジェクト「ガウディ:未来をひらく窓」は、「窓を考える会社」YKK APがこれまでに蓄積してきたガウディの窓に関する知見や研究成果、模型、共同研究の一部などを、展覧会をはじめドキュメンタリー映像や書籍、関連イベントを通じて紹介するもの。来場者とともにガウディの豊かな窓の世界を多角的に捉え、未来の窓の在り方を考える産学官連携プロジェクトだ。

独自の建築思想と探究心、独創的な形態感覚や構造開発に加え、芸術と技術に関する幅広い知見を背景に創作活動を行ったガウディ。多様な職人や協働者との連携、パトロンや施主の支援を受けながら、既存の建築様式や工法にとらわれることなく、多彩な窓を設計し、建築における「総合」と「調和」の実現を目指した。

世界遺産を含むガウディ建築群とのコラボレーションの下、研究者や専門家とともに横断的に探求された「ガウディの窓」の魅力に触れてほしい。

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上野・丸の内・銀座・品川・六本木・渋谷などで、普段は立ち入ることのできない学校や大使館などの建築を無料で見学できる「東京建築祭」が開催。「建築から、ひとを感じる、まちを知る。」をコンセプトに、東京各地の多彩な建築を楽しめる。今回は過去最多となる151件が参加する。

中心となるのは、無料かつ原則申込不要で参加できる「特別公開・特別展示」。2026年は約70件が予定されており、通常は非公開の名建築の内部に入れる貴重な機会となるほか、会期限定の展示も楽しめる。

日系カナダ人建築家のレイモンド・モリヤマ(Raymond Moriyama)が設計した「カナダ大使館」では、「カナダ・ガーデン」「高円宮記念ギャラリー」「EH・ノーマン図書館」を公開。また、日本の近代建築の礎を築いたイギリス人建築家、ジョサイア・コンドル(Josiah Conder)による「旧岩崎邸庭園」や、戦後日本を代表する建築家・白井晟一の異色作「ノアビル」も見逃せない。

さらに、1880年建築の東京最古級の煉瓦建築「東京藝術大学 赤レンガ1号館」では、通常非公開の2階内部を特別公開。震災の痕跡が残る壁やアーチ窓、屋根架構などを間近で体感できる。加えて、「SHIBAURA HOUSE」では新たな宿泊空間も披露される予定だ。

有料のガイドツアーは120コース。建築家や所有者、技術者の解説を通じて、建物の歴史や設計背景まで深く知ることができる。例えば、ワタリウム美術館」では展覧会場から屋上、バックヤードまでを巡りながら建築とアートの関係を体感できる。

建築を通して街の歴史や文化を感じられる「東京建築祭」。東京の街を新たな視点で歩いてみてほしい。

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「東京都現代美術館」で、世界的ファッションデザイナーとして知られるコシノヒロコの活動を、ファッションの領域にとどまらず、絵画、書、音楽、映像、空間表現へと拡張して紹介する過去最大規模の展覧会が開催。約400点におよぶ作品・資料を通して、日本のファッションと表現文化を牽引してきたコシノヒロコの創作を、現代的な視点から改めて捉え直し、その本質的な価値と広がりを問い直す。

会場では、半世紀を超えるキャリアの中で生み出された膨大な作品群から、現代の感覚や価値観と共鳴する表現を厳選。さらに、各時代の社会状況や文化的背景、同時代の芸術表現との関係性を重ね合わせながら、「なぜその表現が生まれたのか」「いまどのような意味を持ち得るのか」を再考する。

そこから浮かび上がるのは、固定化されたイメージやブランド像を超え、実験性と批評性を内包しながら、常に自己更新を続けてきた表現者としてのコシノヒロコの姿だ。時代を超えて変化し続ける、その創造の現在地に触れてほしい。

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「ヴァニラ画廊」で、日本を代表するイラストレーター、空山基、Rockin'Jelly Bean、寺田克也、士郎正宗の4人による展覧会が開催。2014年から続く本展は今回で第4回目。ステレオタイプなエロティシズムを更新し続ける「ビッグ・スリー」と称される空山、Rockin'Jelly Bean、寺田に加え、本展ではエロティシズムの巨匠・士郎をゲストに迎える。

会場では「セクサロイド」をテーマに、新たなヒロイン像の再構築。エロスを表現の核とする4人の個性が交錯し、濃密な世界観が展開される。

並ぶのは、時代の閉塞感を打ち破るようなパワフルなヒロインたち。エロティシズムの最前線を切り拓くアーティストたちによる刺激的な競演となるだろう。なお、18歳未満の入場はできないので注意してほしい。

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「上野の森美術館」で、フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh、18531890年)の画業を2期に分け、足掛け4年にわたって紹介する壮大なプロジェクト「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が開催。展示作品は、オランダの「クレラー=ミュラー美術館」の所蔵品によって全て構成される。

大きな見どころは、不朽の名作『夜のカフェテラス(フォルム広場)』の来日。アルルに実在するカフェを描いた本作は、夜の青とガス灯の黄色が織り成す鮮烈な色彩対比が印象的であり、星空をテーマにした初期の代表作としても知られている。「夜なのに黒を使わない」という革新的な表現は、ゴッホの創造性を象徴する。

さらに、ゴッホの秀作約60点に加え、ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)やクロード・モネ(Claude Monet)といった印象派の巨匠たちによる作品も登場。ゴッホが影響を受けた同時代の画家たちの作品と並べて紹介されることで、芸術的な創造の連鎖を体感できる。

なお、2027年から2028年に予定されている第2期では、オランダの国宝とも称される『アルルの跳ね橋(ラングロワ橋)』が約70年ぶりに来日する予定だ。国外に出ること自体が極めて稀少な作品であり、貴重な鑑賞機会となるだろう。

ゴッホが生涯を通じて追い求めた「魂の探求」。その軌跡を体感できる本展に、ぜひ足を運んでほしい。

5月の予定を立てるなら......

  • Things to do

外で過ごすのが気持ちいい季節になった。東京近郊では、世界中の個性豊かなビールが味わえるフェスが続々と開催される。日比谷公園のベルギービールの祭典やドイツの春祭りを再現した大型ビールイベント日本と韓国のブルワリーのコラボレーションが楽しめる企画まで、味も会場の空気も実に多彩だ。

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