LOVEファッション─私を着がえるとき
Photo: Kisa Toyoshima | 「コム デ ギャルソン」の2020年春夏コレクション
Photo: Kisa Toyoshima

ゴールデンウィークに行くべき注目のアート展&芸術祭

話題の芸術祭や大規模展・若手作家たちのグループ展・入場無料の展示など

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ゴールデンウィークがやってきた。フードイベント音楽イベント野外シネマもいいが、今年はアートに浸る連休にしてみては。ここでは、2025年に都内でゴールデンウィーク期間に開催している注目のアート展と全国の芸術祭を紹介する。

注目の展示は、今年20周年を迎える「三鷹天命反転住宅」の展示や、「日比谷公園」で繰り広げられる大規模なインスタレーション国宝から名作アニメまで「日本の至宝」への没入体験など、挙げ出せばきりがない。

そのため本記事では、直近で始まった展示などの11件と芸術祭6件に絞った。カテゴリーも、ファション、インスタレーション、イマーシブ映像、絵画、建築、日本画と幅広くしている。読めば、きっと発見があることだろう。気になったらぜひ足を運んでみてほしい。

都内で開催中の展示を数多く知りたい人は、「東京、4月から5月に行くべきアート展」という記事も用意している。併せてチェックしてみよう。

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アート展

  • アート
  • 埼玉

「ハイパーミュージアム飯能」のオープニング企画展として、現代美術作家で世界的アーティストであるヤノベケンジによる「宇宙猫の秘密の島」が開催。立体作品・原画・特別映像に加え、施設の立地を生かした森と湖での巨大な作品など、約80点の作品群が集合する。

時代の物語を包括し、強烈なインパクトを持つキャラクターの巨大彫刻を作り続けるヤノベ。見どころは、敷地内の宮沢湖に出現する眠り猫の形をした巨大な人工島だ。また、『BIG CAT BANG』のバックストーリーや、猫の仲間たちの立体作品、絵本『トらやんの大冒険』と『ラッキードラゴンのおはなし』の全ての原画が集合する。

自然豊かな湖畔のロケーションに誘発され生まれた作品群は、鑑賞者の心の中にもイマジネーションの爆発を拡散させるだろう。

  • アート
  • 虎ノ門

虎ノ門ヒルズの「トウキョウ ノード(TOKYO NODE)」で、デザインを体感する展覧会「デザインあ展neo」が開催。デザインについてさまざまな思考・発見を楽しんでもらう展示を行う。

「デザインあ展neo」は、NHKの「Eテレ」で放送中の番組「デザインあneo」のコンセプトを、体験の場へと広げた展覧会だ。「みる(観察)」「かんがえる(考察)」「つくる・あそぶ(体験)」のステップでデザインを体感していく作品や、360度のスクリーンに囲まれて映像と音楽を身体で感じる作品などが展開する。

また、約35点の新作が公開され、番組でおなじみのコーナーも登場。さらに、会場の特徴的なギャラリー空間を生かした展示も構成される。

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  • アート
  • 上野

「東京国立博物館」で、「イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~」が開催。同館が所蔵する国宝などの貴重な文化財から、今世界で人気の名作アニメまで、高さ7メートルのモニターで日本の至宝への没入体験ができる。

スケールが圧巻の「イマーシブシアター」では、超高精細映像により、土器や土偶、はにわ、絵巻、浮世絵などを、普段決して見ることができない角度やサイズで堪能できる。

また、手治虫や高畑勲、細田守などの、日本を代表する名作アニメも登場。日本の風土の中で受け継がれてきた独自の美意識が、日本のアニメにも共通していることを感じるだろう。

壮大な映像制作を手がけたのは、建築・都市・観光・文化など多様な分野の専門知識と経験を持ったメンバーで構成するクリエーティブ集団「Panoramatiks」と、「いいものを、つくる」というシンプルな思想の元に集う 「CEKAI」だ。

また、音楽は、さまざまなメディアでの音楽制作を手がける蓮沼執太が担当した。日本文化のタイムトラベルを大迫力の映像で楽しんでほしい。

  • アート
  • 文京区

「印刷博物館」で、活版印刷術と活字書体に焦点を当てる「黒の芸術 グーテンベルクとドイツ出版印刷文化」展が開催。活版印刷術が、国の文化形成に大きく影響を与えてきた様子を、ドイツの出版物を中心とした約70点の展示品とともに紹介する。

西洋中世末期の15世紀半ば、ヨハネス・グーテンベルク(Johannes Gutenberg、1398年ごろ〜1468年)が活版印刷術を完成させた。この印刷術は、テキストの複製手段が主に手写だったヨーロッパで瞬く間に広がり、以後約500年にわたり、文字印刷の主流であり続ける。

発祥の地・ドイツでは、活版印刷術に魔術や魔法と同義の「die schwarze Kunst(ディ・シュヴァルツェ・クンスト)」という名称が与えられ、独自の出版印刷文化が形成された。

1000年以上の歴史を有する印刷史の中で、大事件であったグーテンベルクの発明。その功績を垣間見てほしい。

なお、2025年5月5日(月・祝)は入場が無料だ。ぜひ、足を運んでほしい。

芸術祭

  • アート
  • アート

世界の写真家が参加する国際写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」が、5月11日(日)まで、京都市内各所で開催する。

13年目となる今年は、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」KG+KYOTOPHONIE ボーダレスミュージックフェスティバル」という、写真と音楽の3つのイベントが同時に開かれ、注目のコンテンツがめじろ押しだ。

メインプログラムからは、アダム・ルハナ(Adam Rouhana)、イーモン・ドイル(Eamonn Doyle)、エリック・ポワトヴァン(Eric Poitevin)、リュウ・セイユウ(劉星佑)、JR、甲斐啓二郎、石川真生、マーティン・パー(Martin Parr)、𠮷田多麻希、土田ヒロミら14組のアーティストが参加。京都市内の15会場で14のプログラムを展開する。

会場は、寺院や京都を象徴する名所、現代的な空間に加え、今年は京都駅での写真壁画というユニークな企画もあり、京都の街へとより広がっていく。普段は非公開の「京都新聞ビル 印刷工場跡」「誉田屋源兵衛下」安藤忠雄建築のビル「TIME’S」などの場所も会場となるため、京都の街をディープに散策できるだろう。 

大阪関西国際芸術祭 2025」が、1013日(月)まで開催。2025年日本国際博覧会」(以降、大阪・関西万博)を機に開催する、国際芸術祭だ。

大阪・関西万博の会場内、大阪文化館・天保山、ベイエリア 、中之島エリア(大阪国際会議場)、船場エリア、西成エリア、JR大阪駅エリア、松原市など、大阪・関西地区のさまざまな場所で展覧会やアートフェア、アートプロジェクトを展開する。

展示では、ロン・ミュエク(Ron Mueck)、パトリシア・ピッチニーニ(Patricia Piccinini)や、釜ヶ崎芸術大学が、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする万博年に「人間とは何か。」を考察する。

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  • アート

瀬戸内の島々を舞台に繰り広げられる現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2025」が開催。合わせて約100日間に及ぶ会期は、春・夏・秋の3シーズンに分かれていて、季節ごとに瀬戸内の魅力を体感できる。

会期は、春が4月18日(金)〜5月25日(日)、夏は8月1日(金)〜8月31日(日)、秋は10月3日(金)〜11月9日(日)。鑑賞者はアートを道しるべに船で島々を巡りながら、アーティストや地域住民、ボランティアサポーターと交流し、瀬戸内の持つ美しい景観や自然、島・会場の歴史、文化、生活、産業、食の魅力と出合える。

6回目の開催となる今回は、香川県側の沿岸部(志度・津田エリア、引田エリア、宇多津エリア)が新たに加わり、全17エリアで展開する予定だ。

もっとゴールデンウィークを満喫したいなら……

  • 音楽
  • 音楽フェスティバル

春の訪れとともに、音楽フェスティバルの季節がやってきた。この時期、代々木公園や日比谷公園などの都内の公園では、無料で楽しめる音楽イベントが開催されている。

ここでは、無料と言えど熱いラインアップが楽しめるイベントをピックアップ。32年ぶりに小沢健二が「野音」に登場するほか、水曜日のカンパネラ、ラップユニットchelmicoが出演する「Ameri」の10周年を記念したフェス、ジャズ界のレジェンド森山威男と山下洋輔の共演が行われるものなどを紹介する。

花見や陽光浴のついでに、音楽の波を感じてみてはいかがだろうか。

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  • アート

東京の人気ギャラリーや美術館で開催するアート展を紹介。4月から5月にかけては、「東京都現代美術館」での、日本を代表する造形作家・岡﨑乾二郎の展覧会や、18世紀から現代までのファッションが勢揃いする「LOVEファッション─私を着がえるとき」など、注目の展示が盛りだくさんだ。リストを片手にさまざまなアートと出合おう。

  • Things to do

せっかくの休みに雨という時もあるだろう。そんな日でも東京には楽しめるインドアスポットがたくさんある。ここでは、「無料」で入場できる大人でも楽しめるスポットを紹介する。

現代アートを鑑賞したり、富士山や夜景を眺めたり、または、体験型施設や天文台で知識を高めたりと、都内でも無料で楽しめることはたくさんある。ふらりと立ち寄ってみては。

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