Sebastian Masuda - Kawaiitopia Go to Heaven (Hell)
Photo: Shota Nagao
Photo: Shota Nagao

ゴールデンウィークに行くべき注目の芸術祭&アート展

話題の芸術祭や大規模展、若手作家によるグループ展や入場無料の展示など

Chikaru Yoshioka
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連休は、アートに迷い込むくらいがちょうどいい。ここでは、ゴールデンウィークに開催される注目のアート展や芸術祭を紹介する。

注目は、「芝パークホテル」で開催されるアートブックフェア「TOKIO ART BOOK FAIR」をはじめ、京都の街全体を舞台に展開する国際写真祭「KYOTOGRAPHIE」、約4年ぶりにリニューアルオープンした「東京都江戸東京博物館」での再開館後初の特別展など。さらに、開館1周年を迎える「ハイパーミュージアム飯能」では、「KAWAII」の第一人者・増田セバスチャンによる大規模展も開催中だ。

まだ見ぬアートが、どこかで待っている。

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芸術祭

  • アート
  • 芝公園

「芝パークホテル」で、アートブック出版におけるネットワークを軸として構成されるフェア「TOKIO ART BOOK FAIR」が開催。アートブックやZINEなどを通じて独自の活動を展開する国内外のアーティスト、出版社、書店、ギャラリーなど52組が集い、国内外のインディペンデント出版シーンや、参加者同士の交流をより活性化することを目指す。

欧州からは、ドイツ・ハンブルクを拠点に写真を用いたアートブックを制作するアーティストのvolker renner、ベルリンの出版社「Gloria Glitzer & we make it」、ロンドンやニューヨークを拠点に活動する「DoBeDo」などが参加する。

また、海外のブックフェアを主催・運営する出展者として、ソウルの「Unlimited Edition」を主催する「YOUR-MIND」、シンガポールの「Singapore Art Book Fair」に関わる「Thing Books」、台北でアートブックフェアを企画する「Fotobook DUMMIES Day」にも注目だ。

国内からは、金沢の「Keijiban」、横浜の「NEUTRAL COLORS」に加え、「UTRECHT」「flotsam books」といった東京のアートブックシーンをリードする書店も参加。さらにアーティストの立花文穂も「立花文穂プロ」として出展する。

さらに会場では、文具メーカー・HIGHTIDEのブランド「Penco®」協力の下、来場者がその場でフェアのオリジナルカタログを制作できるスペースも設置。同ブランドの文具を用い、会場体験を手元に持ち帰ることができる。

それぞれの出版活動が持つ文脈と関係性を通じて、アートブック出版の多様性に幅広く触れられるだろう。

  • アート
  • 写真

京都の街全体を写真の舞台へと変貌させる「KYOTOGRAPHIE」が、2026年5月17日(日)まで開催。アーティストやキュレーター、セノグラファー、そして地元の職人との協働を通じて、歴史的建造物から近現代建築のランドマークまで、象徴性と意外性を兼ね備えた空間でサイトスペシフィックな展覧会を展開する。

2026年は「EDGE」をテーマに、8の国と地域から14組のアーティストが参加。実験的な視覚表現をはじめ、社会的・歴史的な周縁、都市やテクノロジーの臨界点、人類と自然の関係性など、多様な視点が交差する。

メインプログラムでは、「京都市京セラ美術館」で森山大道の回顧展が開催。また「京都文化博物館別館」で、英国アートシーンにおいてフェミニズムの先駆者として独自の地位を築いてきたリンダー・スターリング(Linder Sterling)による日本初個展が開かれる。

そのほか、アントン・コービン(Anton Corbijn)、ピーター・ヒューゴ(Pieter Hugo)、アーネスト・コール(Ernest Cole)、イヴ・マルシャン&ロマン・メフレ(Yves Marchand & Romain Meffre)、ジュリエット・アニェル(Juliette Agnel)、タンディウェ・ムリウ(Thandiwe Muriu)、フェデリコ・エストル(Federico Estol)、福島あつし、柴田早理、ファトマ・ハッスーナ(Fatma Hassona)、レボハン・ハンイェ(Lebohang Kganye)A4 Arts Foundationが名を連ねる。

同時期には、姉妹イベントである国際音楽祭「KYOTOPHONIE ボーダレスミュージックフェスティバル」も展開。ジャンルや会場、形式の枠を超えた実験的なプログラムを通じて、京都府内のユニークな会場で、国内外のアンダーグラウンドから国際的なアーティストまで幅広いラインアップが紹介される。

さらに、KYOTOGRAPHIEのサテライトプログラムとして、公募型アートフェスティバル「KG」も実施されるのでチェックしてほしい。京都の街そのものが一つの表現の場となる春を体感しに行こう。

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  • アート
  • 青山

「スパイラル」で、若手作家の発掘・育成・支援を目的とした公募型アートフェスティバル「SICF27」が今年も開催。会場は、ブース出展形式の「EXHIBITION部門」と、生活に関わるものづくりを扱う「MARKET部門」の2部門で構成される。

EXHIBITION部門では、100組の若手作家が2会期に分かれて出展し、立体やインスタレーション、絵画、写真、イラストレーションなど、多彩な表現を紹介。一方、MARKET部門では70組の作家が参加し、工芸やクラフト、アクセサリー、プロダクト、ファッションなど、日常を彩るアイテムを展示販売する。

最終日には、来場者投票による「オーディエンス賞」のほか、クリエーティブ業界の第一線で活躍する審査員による各賞、準グランプリ、グランプリが発表。優秀作品には作品発表の機会を提供する。

会期は、A日程が202651日(金)~3日(日・祝)、B日程が54日(月・祝)~6日(水)。ゴールデンウィークには、若手作家たちの熱気と創造性に満ちたスパイラルへ足を運ぼう。

アート展

  • アート
  • 上野

NHKの長寿番組「日曜美術館」は、1976年の放送開始以来2500回以上を重ね、2026年に50周年を迎える。これを記念し、「東京藝術大学大学美術館」では、番組が紹介してきた「美」の魅力に迫る展覧会が開催。西洋・日本の絵画や彫刻、浮世絵、びょうぶ、土器、伝統工芸などジャンルを横断する名品約120点を集め、5章構成で紹介する。

会場では、これまで番組に出演してきた人々の言葉を過去の放送から厳選して上映し、高精細映像とともに日曜美術館が紡いできた歴史をたどる。作品がどのように語られ、伝えられてきたのかを、当時の映像や言葉を通して追体験できるのも見どころだ。

大江健三郎が語るフランシス・ベーコン(Francis Bacon)、モデルであった矢内原伊作の視点から読み解くアルベルト・ジャコメッティ(Alberto Giacometti)など、多彩なゲストによる言葉と古今東西の作家と作品を紹介。さらに、村上隆、大野一雄、井浦新らの言葉とともに、縄文土器・土偶や伊藤若冲、曾我蕭白、葛飾北斎といった日本美術の名品が新たな輝きを放つ。

また、「作家の生き様と美~アトリエ&創作の現場」と題し、制作の現場を捉えた貴重な映像も公開。作中の作家の言葉・作品が生み出される瞬間を、作品とともに味わえる。この機会を見逃さないでほしい。

  • アート
  • 両国

2022年から休館していた「東京都江戸東京博物館」が、約4年ぶりにリニューアルオープン。再開館後初の特別展として、同館コレクションのみで構成される展覧会が開催される。えりすぐりの名品と初公開資料を軸に、都市「大江戸」の魅力を紹介する。

武士の都でありながら、多彩な町人文化を育んだ百万都市・江戸。本展では、甲冑(かっちゅう)や婚礼道具などの武家文化、相撲・歌舞伎・吉原と浮世絵などの町人文化、武家火消と町火消、多彩な文芸活動という4つのトピックスを通じて、その豊かな文化をひもとく。

会場には、甲冑やびょうぶ、婚礼道具、浮世絵、火消道具など約160件を展示。収蔵後初公開となる資料も多数並ぶ。歴史の知識を問わず、江戸のにぎわいを体感できる内容だ。

再開館を記念し、高校生以下の観覧料は無料。江戸博コレクションを存分に堪能しよう。

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  • アート
  • 初台

東京オペラシティ アートギャラリー」で、「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」が開催。理性によって分断された現実を超え、新たな現実の可能性を探求する芸術運動・シュルレアリスム(超現実主義)の多様なジャンルの優品を一堂に集め、その広がりと社会への浸透を提示する。

シュルレアリスムには、違和感のある風景や夢幻的なイメージといった一定の表現傾向が見られるが、単なる様式ではなく、世界の変革を目指す共通の精神に基づくあらゆる創造行為を指す。そして、「日常を変えること」と「世界を変えること」を不可分なものとして捉えていた。

本展では、絵画、オブジェ、写真といった美術領域にとどまらず、広告、ファッション、インテリアなど日常生活へと拡張していったシュルレアリスムの展開を横断的に検証し、その発展と変遷をたどる。

会場には、サルバドール・ダリ(Salvador Dalí)、マックス・エルンスト(Max Ernst)、ルネ・マグリット(René Magritte)といった代表的作家の名品が大集結。とりわけ、マグリットの象徴的モチーフである山高帽の男を描いた『王様の美術館』や『レディ・メイドの花束』は注目作だ。

さらに、シュルレアリストたちと交流のあったデザイナー、エルザ・スキャパレッリ(Elsa Schiaparelli)による作品群も紹介される。ショッキングピンクのドレスをはじめ、独創的な意匠が施された香水瓶やジュエリーなど、多彩なデザインが並ぶ。

その革新的な視覚表現と広範な影響で、誕生から約100年を経た現在においてもなお、新鮮な驚きをもって受け止められている世界を堪能してほしい。

  • アート
  • 上野

アイルランドの首都ダブリンにある文化施設「チェスター・ビーティー」には、アメリカの鉱山事業で成功を収めたアルフレッド・チェスター・ビーティー卿(Chester Beatty、18751968年)が収集した美術コレクションが所蔵されている。1917年に来日したビーティー卿は日本美術にも深い関心を寄せ、とりわけ物語絵においてはヨーロッパ屈指のコレクションを築いた。

同コレクションは198889年に東京・神戸・名古屋で公開されたほか、狩野山雪の『長恨歌絵巻』などの重要作品は「在外日本古美術品保存修復協力事業」によって修復された。このように、日本とアイルランドは継続的な文化交流を行なってきた。

「東京国立博物館」で開催される本展「アイルランド チェスター・ビーティー・コレクション 絵巻と絵本のたからばこ」では、その中から厳選された日本の物語絵25件を紹介。名品を通じて、美術がつないできた日本とアイルランドの関係にも光を当てていく。

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  • アート
  • 六本木

「森美術館」で、革新的な素材や技法、表現方法を用いて具象彫刻の可能性を押し広げてきた現代美術作家、ロン・ミュエク(Ron Mueck)の大規模個展が開催。初期作品から近作に至るまで、作家の制作活動全体を包括的に紹介する。

人間を綿密に観察し、哲学的な思索を重ねて制作されたミュエクの作品。洗練され、生命感にあふれ、孤独、もろさや弱さ、不安、回復力といった人間の内面的な感情や体験を巧みに表現している。

総作品数が約50点しかないミュエクの彫刻を11点揃える本展は、それだけで貴重な機会だ。うち6点が日本初公開で、中でも初期代表作『エンジェル』(1997年)は見逃せない。

展示の中心となるのは、巨大な頭蓋骨の彫刻100点で構成されたインスタレーション『マス』(20162017年)。これまで世界各地で展示され、その都度会場に合わせて再構成されてきた作品で、同館でも約300平方メートルを使ったサイトスペシフィックな展示となる。

さらに、25年以上にわたりミュエクの制作現場を撮り続けてきたフランス人写真家のゴーティエ・ドゥブロンド(Gautier Deblonde)による写真と映像が並び、創作プロセスの舞台裏が垣間見える。

  • アート
  • 上野

ルネサンス以降、西洋美術において作者の姿はしばしば作品として表されるようになり、とりわけ自画像は一般的な画題として広く定着していく。「国立西洋美術館」で開催される展覧会「アーティスト・バイ・アーティスト――西洋版画に見る芸術家のイメージ」では、自画像を含む芸術家の表象の変遷を、版画を中心とした約50点の作品を通してたどる。

造形作品に作者の姿が表れる背景には、社会における表現者の地位や在り方の変化がある。中世には匿名の職人に過ぎなかった彼らも、16世紀以降、制作行為を学問や科学と結びつけることで、創造の主体としての「芸術家」へと位置づけられていく。さらに19世紀には、芸術家は思考する「個」としての自覚を深め、孤高で苦悩する表現者として捉えられるようになる。

本展は、およそ18世紀までの芸術家のことを呼ぶ「オールドマスター」を扱う第1章と、19世紀以降の近代画家を扱う第2章で構成。各章は、集合的な芸術家像や理想像を扱う「制作する芸術家」と、個別の風貌を写す「自画像と芸術家像」の2つのセクションから成る。

多彩なイメージを通して、芸術家とは何者かを改めて問い直し、創造と自己表現の歴史を見つめる機会となるだろう。なお、2026年5月10日(日)・19日(火)、6月14日(日)は本展及び常設展の観覧が無料だ。

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  • アート
  • 埼玉

開館1周年を迎える「ハイパーミュージアム飯能」で、日本発のポップカルチャー「KAWAII」の第一人者・増田セバスチャンによる大規模展「KAWAIITOPIA -GO TO HEAVENHELL-」が開催される。

見どころは、宮沢湖に出現する巨大なピンクの島「KAWAII-CORE ISLAND」。実際に島へと入り込むと、来場者にはアーティストからの最後の問いかけが待ち受けている。

入り口では、「私たちの皮膚の下には、カラフルな血が巡っている」をテーマにしたシリーズ作品の巨大タワー「Polychromatic Skin -Gender Tower-」が登場。ジェンダーをはじめとする無意識の固定観念を揺さぶり、それを超えてつながっていく可能性を提示する。

さらに館内では、増田の原体験をたどる没入型企画が展開され、葛藤の先にあるKAWAIIの本質に触れられる。生まれつき難聴の増田は、小学生で聴力を得るまで視覚を中心に世界を捉えてきた。その経験は強烈な色彩体験として記憶に刻まれ、作品世界の原点となっている。

そのほか、限定ポップアップストアや撮影ブースも設置。「KAWAIITOPIA」に上陸して、KAWAIIカルチャーを多角的に体感しよう。

  • アート
  • 六本木

幕末から明治期にかけて活躍し、現在も国内外で高い人気を誇る絵師・河鍋暁斎(18311889)。神仏画・戯画・動物画・妖怪画、さらには世相を映した風俗画まで、その画題は多岐にわたり、いずれにも卓越した画技と機知に富んだ発想が発揮されている。

即興で絵を描く席画を得意とし、書画会でもその場で揮毫(きごう)するなど人気を博したが、1870年、酔って描いた絵が問題視され逮捕・投獄される。翌年の放免後はさらに制作に励み、画業は全盛期を迎えた。

開国後は欧米でも注目を集め、フランスの美術品コレクター、エミール・ギメ(Émile Guimet)が著書で紹介したことで、その名は海外にも広まった。さらに、建築家のジョサイア・コンドル(Josiah Conder)らが弟子入りするなど、国際的な交流も生まれている。

「サントリー美術館」で開催される本展「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」では、代表作を含む約110点を展示。日本初公開となる肉筆画や、保存状態に優れた版画など、半数以上が初出品となる作品群を通して、暁斎の多彩な創作世界を紹介する。

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  • アート
  • 六本木

KOTARO NUKAGA 六本木」で、メキシコ人アーティストのステファン・ブルッゲマン(Stefan Brüggemann)による個展が開催。本展では、近作のドローイングシリーズを日本で初めて包括的に紹介する。

ブルッゲマンは、ネオン、ヴィニールレタリング、金箔(きんぱく)、スプレーペイントなど多様な素材を横断しながら、言語とイメージの関係性に着目。自ら「コンセプチュアル・ポップ」と呼ぶ手法を通じて、現代社会におけるテキストの過剰と意味の空洞化を可視化してきた。

本展では、ロンドン、イビサ、メキシコシティの3拠点のスタジオで制作されたドローイングを展示。白や色付きのA4用紙に、グラファイトやオイルスティック、油性マーカー、メタリックマーカーで描かれた作品群は、思考や衝動の痕跡を直接紙上に刻んだシリーズとして立ち上がる。

そこに表れているのは、ブルッゲマンの「書く/描く」身体の極限的な記録。作家はあえて手で書く行為へ立ち返り、人間の身体が言葉に与える重みや震え、温度を紙の上にとどめる。こうして一枚の紙に凝縮されたドローイングは、探究のプロセスそのものをダイレクトに映し出されるのだ。

  • アート
  • 青山

AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUE」で、東京を拠点に活動するストリートアーティスト・TENGAoneによる個展が開催。本展では、アーティスト自身の原初的な体験を起点に、鑑賞者がその感覚を追体験できるようなインスタレーションを中心に、平面作品や彫刻作品を交えて構成される。

TENGAoneは幼少期から、米軍基地周辺の街を訪れる機会の中で、駐在する兵士たちを通じて日本に持ち込まれたアメリカンスタイルのグラフィティ文化に触れてきた。14歳でグラフィティを始めて以来、スプレーペイントを軸に、商業施設や公共空間でのミューラル制作からスカルプチャー、グラフィックデザインまで、領域を横断しながら活動を続けている。

近年は、ポップなキャラクターを現代社会の混乱や矛盾を映す「肖像」として描く一方、段ボールのように見える木材を精巧に彫り出したフェイク段ボールの彫刻作品でも注目を集めている。

本展は、命の価値と生きる力を問い直す試みだ。ぜひ足を運んでほしい。

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  • アート
  • 品川

KOSAKU KANECHIKA」の天王洲および京橋の2会場で、平松典己による個展が開催される。作家の現在進行形の試みを紹介する本展では、天王洲ではドローイング約10点、京橋では絵画を中心に約10点を展示する。

平松は、あらかじめ特定のモチーフを定めることなく制作を開始し、抽象的な背景や即興的な筆致、重なり合う色彩によって生まれる混沌(こんとん)の中から、偶然と必然が交差する瞬間を探る。個人的な記憶や体験、想像、さらには美術史的な引用を横断しながら、人物などの具体的なイメージを事後的に立ち上げていくプロセスが特徴だ。

本展では、その表現を多角的に読み解く。タイトルの「汗と涙」は、これまで以上に身体的な実感を伴う制作の熱量を示すもの。静かに積み重ねられた判断とその痕跡が、試行錯誤の対話の果てにどのような像として結実するのかが問われる。

  • アート
  • 銀座

「ポーラ ミュージアム アネックス」で、「ポーラ文化研究所」の設立50周年を記念した展覧会が開催。現代の装いの源流ともいえる近代の化粧や美意識の変遷をたどりながら、今とこれからの美を問い直す。 

ポーラ文化研究所は1976年の設立以来、化粧を人々の営みの中で培われてきた文化と位置づけ、資料の収集と保存・調査研究・公開普及に取り組んできた。

日本の化粧文化史は、呪術的な要素が強い元始化粧期、中国の影響を受けた大陸伝来化粧期、日本独自の化粧が整えられた伝統化粧期、文明開化から昭和戦前までの近代化粧期、戦後から現在に至る現代化粧期の大きく5つに区分される。中でも約900年続いた伝統化粧期に対し、近現代はわずか約200年ながら、その変化の速度は著しい。

化粧の持つ社会性や、豊かで奥深い化粧文化の世界を垣間見ては。

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  • アート
  • 京橋

「アーティゾン美術館」で、「オルセー美術館」から印象派のクロード・モネ(Claude Monet、18401926年)の作品が一挙に来日する展覧会が開催。モネの作品41点を含む約90点に、国内所蔵作品を加えた総数約140点により、風景画家としての魅力をひもとく。

自然光の移ろいに魅せられたモネは、その一瞬の美を捉えることを生涯にわたり探求した。本展では、ル・アーヴル、アルジャントゥイユ、ヴェトゥイユ、ジヴェルニーといった創作の重要な舞台を軸に、年代順に画業の展開をたどる。

さらに、同時代の絵画や写真、浮世絵、アール・ヌーヴォーの工芸作品との関係から創作の背景を読み解くとともに、映像作家のアンジュ・レッチア(Ange Leccia)によるモネへのオマージュとして制作された没入型作品も紹介。多様な視覚表現を交差させることで、モネの創作に新たな視点を提示する。

晩年の『睡蓮』の連作へとつながるテーマや技法の変遷にも光を当て、風景画の革新に挑み続けたその歩みを浮かび上がらせる。

  • アート
  • 神谷町

「麻布台ヒルズ ギャラリー」で、韓国を代表するフォトグラファーのキム・ヨンジュン(Kim Yeong Jun)と、日本を代表するアートディレクターの吉田ユニによるコラボレーション写真展が開催。ともに数々の著名アーティストやブランドのビジュアルを手がけ、国内外で活躍する二人が、日韓のトップ俳優62人を撮影した作品群が展示される。

本展は「人間の最も本質的な美しさ」をテーマに、俳優たちをアートとして記録する壮大なプロジェクト。吉田が「花」をモチーフにディレクションを行い、キムが撮り下ろした。互いの美意識と視点が融合し、ポートレートを超えた「存在そのものの美」を描き出している。

本展での花は、美しさ・はかなさ・強さ・再生・感情・生命力など、人間の本質と重なる象徴として用いられ、俳優たちの表情や気配、内面はアートとして永続的に刻み込まれている。

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  • アート
  • 六本木

「東京ミッドタウン デザインハブ」で、サインデザイン分野では初となる展覧会が開催。「過去・現在・未来」という時間軸を軸に、サインデザインが社会の中で果たしてきた役割と、その進化の軌跡をひもとく。

都市や建築、公共空間、商業施設、文化活動など、あらゆる場面において、人と人、人と場所、人と社会を結びつけてきたサインデザイン。その本質は、「環境における新しい価値観を、情報によって創出する」ことにある。

会場では、人類が古来より用いてきた情報伝達手段としてのサインを、11のコンテクストに分類。時代を象徴する77のプロジェクトに焦点を当て、コンセプトや写真、映像、模型、モックアップなど多角的な資料を通して読み解いていく。

さらに、サイン関連企業10社が同一形状の矢印サインに挑戦した展示では、それぞれの技術開発のプロセスと熱意を壁面展示として紹介。加えて、五十嵐威暢が手がけ、かつて「松本PARCO」の外壁に掲出されていたネオンサイン「P」の実物も公開される。

サインデザインが持つ多面的な魅力と、その可能性を体感できる機会となりそうだ。

もっとゴールデンウィークを満喫したいなら……

  • Things to do

外で過ごすのが気持ちいい季節になった。東京近郊では、世界中の個性豊かなビールが味わえるフェスが続々と開催される。日比谷公園のベルギービールの祭典やドイツの春祭りを再現した大型ビールイベント日本と韓国のブルワリーのコラボレーションが楽しめる企画まで、味も会場の空気も実に多彩だ。

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  • Things to do

ようやく暖かな日差しが届き始め、街歩きが楽しくなってくる2026年4・5月。コートを脱ぎ捨てて身軽になった身体で、いつもとは違った買い物体験をするのはどうだろう。

東京では、春にぴったりの個性豊かなマーケットが目白押しだ。本記事では、12周年を記念した特別開催を実施する「赤坂蚤の市」や、カルチャーが交錯する映画がテーマの一日限りのイベント、最大級のマーケットイベント「東京蚤の市」など、春の風を感じながら、今この瞬間にしか出合えない特別なラインアップを紹介する。

豪華アーティストによるライブや、心踊るグルメも楽しめるイベントばかりなので、充実した一日が過ごせそうだ。一人でももちろん、友人や家族と気軽に訪れてほしい。

  • アート

2026年4月から5月にかけて、人気アニメや有名漫画の展覧会が多数開催される。『ドラえもん』の漫画・アニメーション・大長編の世界が一堂に会する史上最大級のイベントや、『名探偵プリキュア!』の謎解き体験型展示など、注目のイベントが続く。

緻密で繊細な原画を楽しんだり、制作秘話をのぞいたり、空想の世界を自由に楽しもう。濃密なアニメ展示を体感してみては。

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