2024年7月6日(土)~9月16日(月・祝)、日本人としていち早くパリに進出し、ファッションブランド「ケンゾー(KENZO)」を立ち上げた、髙田賢三の大規模個展「髙田賢三 夢をかける」が開催。会場は初台駅から徒歩5分の「東京オペラシティ アートギャラリー」だ。
髙田が手がけたファッションを衣装展示するとともに、文化服装学院で過ごした学生時代やパリでの活躍、衣装のデザイン画なども公開し、多角的な視点で生涯の創作活動を振り返る。彼が残した華麗なる足跡とともに、世界に愛されるデザイナーの人生をひも解こう。
前半の展示では1970年のデビュー当時から話題となった、しぼりやちぢみ、つむぎや浴衣などの「日本のきれ」を用いた初期の作品を展開している。素材を生かしたドレスやパッチワークを取り入れたデザインなど、日本の生地とイメージをあらゆるところに取り入れていたという。
後半では、髙田賢三の代名詞ともいわれる、世界各地の民族衣装に着想を得た1970~80年代の「フォークロア」作品を一斉に展示している。自由を求め、社会が大きく変化した70年代はファッション業界でも「多様性」という価値観が普及し、時代の一大潮流となっていた。彼の残した作品も中国やロシア、アフリカなど、多彩な国をモチーフにしている。