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東京の映画情報、映画館ガイド

東京を舞台にした映画10選
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東京を舞台にした映画10選

今観るべき映画といったわけでもなく、全くもって自由に、東京をテーマに10の映画を選ばせてもらった。とは言え、東京の括りでは膨大な数の作品が対象になるので、ここでは「東京で実際に撮影されていること」「比較的近年の作品」そして主に「海外の監督の作品」を中心に紹介する。 さまざまな特徴を持った複数の街の集合体である東京は、その全体を一本の作品の中に包括的に映し出すことは難しいと言えるだろう。だが、ここで挙げる作品は、ある側面から見た東京の魅力や相貌を何がしかの方法で捉えようとしている。そのような共通項目を持つ映画郡をまとめて顧みることで、新たな映画と東京の可能性を探り当てる機会となれば幸いだ。 これはベスト10ではなく、あくまで10選なので、選外となってしまった作品も多い(『ロスト・イン・トランスレーション』もその一つ。西新宿にロケした数ある映画史上最高の一本と言える)。あなたにとって、東京を魅力的に描いた一本は何だろうか。

湖にサメ?「ジョーズ」の恐怖をリアルに体験できる上映会
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湖にサメ?「ジョーズ」の恐怖をリアルに体験できる上映会

夏に観たいパニック映画の代表といえば、スティーヴン・スピルバーグの名作『ジョーズ』だ。平和なビーチを突如襲った人喰いザメの恐怖を描いた1975年の映画で、スピルバーグの名を全世界に浸透させた一作である。この作品を「水の上」で楽しめる、臨場感たっぷりのイベントが開催されている。 この投稿をInstagramで見る Our JAWS ON THE WATER screenings continue! #Jaws #RollingRoadshow Photo by @hlkfotos Alamo Drafthouse(@drafthouse)がシェアした投稿 - 2015年 7月月6日午前11時56分PDT アメリカ、テキサス州では2015年から毎年開催されている『Jaws On The Water』。会場のトラヴィス湖はウォータースライダーが設置されたプールや売店、レストランなどがあり、夏には多くの人でにぎわう場所だ。 「足を引っ張る」驚きの演出も イベントは日没にスタート。参加者は映画を浮き輪に乗って鑑賞するのだが、演出はこれだけではない。なんと鑑賞中に水中に潜り込んだダイバーが足を引っ張る、というパフォーマンスが仕掛けられているのだ。トラヴィス湖は海ではないが、この演出には相当の恐怖を味わうことになるだろう。 この投稿をInstagramで見る We have always been a fan of drive-in movie theaters, but this place in Austin takes it to the next level! Where else would you want to watch Jaws than in the water?! Unfortunately because of COVID-19 we haven't been able to go this year, but it is absolutely on our bucket list! . . . . . 📷 @rollingroadshow #aquaholic #aroundtheglobe #discoveraustin #golater #goplayoutside #jawsonthewater #keepaustinweird #livetravelexplore #oneillwaytotravel #saturdayspotlight #seekunique #spotlightsaturday #travelaustin #visitaustin Katie🇺🇸 & Sean🇬🇧 travel couple(@theoneillwaytotravel)がシェアした投稿 - 2020年 6月月6日午後1時42分PDT 今年の開催は? 今年は、鑑賞用の浮き輪を3種類用意。「快適度」「価格」「サメの安全度」から選べるという。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で開催日程が遅れたものの、2020年6月8日から上映はスタート。『ジョーズ』の魅力を再確認するとともに、あの不穏なテーマソングが頭から離れなくなることだろう。   関連記事 『ドライブインシアターで体験すべき5の魅力』 『毎週音楽フェスを開催するキャンプ場が千葉県勝浦にオープン』 『バーニングマンがプラットフォーム「kindling」をローンチ』 『日本の夏に欠かせない「サマソニ」オン

ニューノーマルの時代を考える、Netflix配信中のドラマ5選
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ニューノーマルの時代を考える、Netflix配信中のドラマ5選

新型コロナウイルスの影響下、どのように過ごしているだろうか。外出自粛が明けたとはいえ家にいる時間が長い日々もまだしばらくは続くだろう。そんな日々を楽しむため、イラストレーター、コミック作家として活動するカナイフユキにおすすめのドラマを聞いてみた。 テーマは「LGBTQ+の歴史に触れる」。2020年6月現在、Netflixで配信しているオリジナルドラマを中心に、U-NEXTやGoogle Playで観られる映画もセレクト。この機会にぜひ鑑賞して、感じたことを教えてほしい。 「LGBTQ+の歴史の上で、史実を基にしたものだけでなく「今はこんな物語も作られるようになったんだな」と時代の流れを感じられるものも選びました。 さまざまな歴史を知るため、僕の紹介する映画やドラマをご覧いただくだけでなく、皆さんのおすすめの映画やドラマも教えていただけたらうれしいです。歴史は一人一人が作っていくものですからね!」 関連記事 『アップリンク クラウドで観るべき映画10選』

アップリンク再開を祝福しよう、初日は傑作選が一律500円
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アップリンク再開を祝福しよう、初日は傑作選が一律500円

緊急事態宣言解除を受けて、大きなスクリーンと暗闇の中で映画鑑賞を楽しむ甘美な体験が再びやってくるかもしれない。東京都が6月1日(月)に休業要請のロードマップをステップ2に移行させた場合、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺を同日から営業再開となるのだ。   わたしはロランス   再開初日には、アップリンク配給傑作選を一律500円で鑑賞できる。アップリンク渋谷では、ホドロフスキーをメインに据えて『エンドレス・ポエトリー』『ホドロフスキーのDUNE』などを、アップリンク吉祥寺では『わたしはロランス』『顔たち、ところどころ』『スプリング・フィーバー』などを上映予定。詳細な作品のラインナップは公式サイトで確認してほしい。今回のコロナ禍の影響で6月2日(火)からは料金が値上げとなるので、こちらも注意しよう。   顔たち、ところどころ   なおアップリンクは引き続き、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためにさまざまな対策を取っている。チケットなどの購入もオンラインが推奨されているので、できる限りの協力が望まれる。 アップリンク再開の詳しい情報はこちら 関連記事 『映画×ラジオの新たなドライブインシアターがスタート』 『支援募集中、全国のミニシアターリスト』 『ジブリ美術館がYouTubeチャンネルを開設』 『ゴダール作品をオンラインで、独立系配給会社が配信を開始』 『緊急事態宣言解除後の飲食店は22時まで、東京都がロードマップを発表』

アップリンク クラウドで観るべき映画5選
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アップリンク クラウドで観るべき映画5選

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止による緊急事態宣言を受け、渋谷と吉祥寺の都内2カ所と、京都にも映画館オープンさせる映画会社「アップリンク」は、オンライン映画館アップリンク・クラウド(UPLINK Cloud)にて、配給作品60本以上が見放題となるサービス(3カ月2,980円)を開始した。 ここでは、配信作品から10本をセレクトし、前編と後編に分けて紹介する。今もなお外出自粛の状況が続く中、自宅をはじめとした環境での鑑賞の一助となるだけでなく、街の映画館を失わないための一支援として、過去の作品を観ることで生まれる映画の「(再)発見の場」となれば幸いだ。 アップリンク クラウド公式サイトはこちら

エディターズ・ピック

ベストLGBT映画 50選
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ベストLGBT映画 50選

『The 50 best gay movies: the best in LGBT film-making』と題して、タイムアウトロンドンでLGBT映画のベスト50が紹介された。同ランキングは、LGBT文化のパイオニアであるグザヴィエ・ドラン、キンバリー・ピアース、ブルース・ラ・ブルース、トッド・ヘインズ、ジョン・ウォーターズらが挙げたベスト10をもとに作成された。 1位に選ばれたのは、カウボーイ同士の悲恋を描いた名作名作『ブロークバック・マウンテン』。そのほかにも、2013年にカンヌの最高賞パルムドールを獲得したことでも話題になった『アデル、ブルーは熱い色』、「ドロシーの友達?(彼はゲイ?)」という言葉も生み出したLGBT映画の古典『オズの魔法使』などがランクイン。LGBTとくくらずとも映画として素晴らしい作品が数多く選ばれているので、何を観るか迷った時の参考にしてほしい。

心に残る青春映画 50
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心に残る青春映画 50

あの時代を振り返る。さらば青春の光、ランブルフィッシュ、KIDS/キッズ、ドニー・ダーコなど青春を感じる映画を紹介

東京、最新設備の映画館
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東京、最新設備の映画館

家で映画を見るのもいいが、究極の没入感と映画本来の音を体感したいなら、最新設備を備えた映画館に行こう。座席が動き、風が吹き付けるなどアトラクション感覚で楽しめるMX4Dや、270度に広がるスクリーンScreenx、映画『マッド・マックス』のためにメイヤーサウンドのスピーカーを追加導入した映画館など、究極の映画体験をできる場所を紹介する。

インタビュー:ウェス・アンダーソン
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インタビュー:ウェス・アンダーソン

ウェス・アンダーソンは唯一無二の映画監督だ。スタイルの巨匠、風変わりのチャンピオン、特定の色彩をこよなく愛する人というイメージだろうか。最新作『犬ヶ島』は、『ファンタスティック Mr. FOX』に次ぐ2本目のアニメーション作品。日本を舞台に、犬のインフルエンザが発生後、島に追放されて来た犬たちの物語だ。アンダーソン作品に期待される視覚的な要素があり、その根底には寛容の大切さという強いテーマも流れている。そして、俳優ハ―ベイ・カイテルの吠え声も。ロンドンでの公開前にアンダーソンに電話インタビューを行った。アンダーソンはとても魅力的で、文学的表現や皮肉っぽい観察、そして思慮深さに満ちていた。 原文はこちら

インタビュー・アーカイブス

インタビュー:UMMMI.
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インタビュー:UMMMI.

ロンドンを拠点に、学生でありながら映像作家として活躍する「UMMMI.」こと石原海。彼女にとって初の長編映画『ガーデンアパート』が、テアトル新宿を皮切りに、2019年6月7日(金)から全国で順次公開中だ。同作は短編作品『忘却の先駆者』とともに『ロッテルダム国際映画祭 2019』のBright Future部門に選出されたことも記憶に新しい。 東京の夜をさまよう、居場所のない若者、そして女たち。本作は、一晩で繰り広げられる愛と狂気の物語だ。15歳で映像作品を撮り始めたという若手アーティストに本作への思いを聞いてみた。 ーまず、海さんは現在ロンドン在住ということなんですが、渡英したきっかけは何だったのでしょうか。 今、こっちに来て8ヶ月くらいですね。イギリスに行くことになったのは、助成金をもらえることになったからです。今は学生をしながら制作活動をしています。 ーイギリスの雰囲気には慣れましたか?最近の活動についても教えてください。 雰囲気は鬱々(うつうつ)としてますね、やっぱり(笑)。最近は、BBCチャンネルやBFIという映画館のコミッションでショートフィルムを撮りました。サウスロンドンギャラリーのニューコンテンポラリーというアワードに入選したり。ロンドン市内のギャラリーでの展示なども控えています。 ー本作『ガーデンアパート』を撮る前はどのような作品を制作していましたか。 ガーデンアパートの前までは10分くらいの短いビデオアートのような映像作品を撮っていました。いわゆる、エッセイフィルムです。パーソナルで、ホームフィルムのような。友達を撮ったり、その映像に自分が書いた物語や詩を付けたりとか。あと、写真も撮っていました。 UMMMI.'s Lonely Girl - short ver from UMMMI. on Vimeo. ー影響を受けた映画監督や作品などはありますか。 15歳くらいの時にハマっていたのが、ジャン=リュック・ゴダールやマルグリット・デュラスの作品ですね。今でも、影響を受けています。テレビでゴダールの『愛の世紀』が放送されていたのをたまたま見て。「ああ、こういう映画もあるんだ」と。自分のやりたいことって、こういう作品を撮ることなのかなと思ったんです。その後、ゴダールを通してデュラスを知りました。フィルムに詩をつける「エッセイフィルム」のような要素は、彼女の作品から影響を受けました。映像作品を作りはじめたのも、彼らの映画にハマった15歳くらいから。最近は、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーやジョン・カサヴェテスのように、身の回りの人や恋人など、素人の役者を使って映画を撮るスタイルに影響を受けています。 ーでは、「映画」という形の作品を撮るきっかけは。 直接のきっかけは『山形国際ドキュメンタリー映画祭』っていうイベントに参加したことからです。批評家として参加したんですけど。批評家として採用されたら「宿泊費が無料で映画も見放題」っていう募集に惹かれて(笑)。応募してみたら、受かったんですよ。フェスティバルはその雰囲気というか空気そのものがすごく好きでした。みんな映画というものにちゃんと向き合ってる。今までは現代美術などのアートの分野で制作してきたけど、もう少しドラマのようなものも撮ってみたいなと、この時に感じましたね。 ー主演を務めたひかり役の篠宮由香里さんは、海さんが一目惚れしてスカウトしたそうですね。

インタビュー:ウェス・アンダーソン
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インタビュー:ウェス・アンダーソン

ウェス・アンダーソンは唯一無二の映画監督だ。スタイルの巨匠、風変わりのチャンピオン、特定の色彩をこよなく愛する人というイメージだろうか。最新作『犬ヶ島』は、『ファンタスティック Mr. FOX』に次ぐ2本目のアニメーション作品。日本を舞台に、犬のインフルエンザが発生後、島に追放されて来た犬たちの物語だ。アンダーソン作品に期待される視覚的な要素があり、その根底には寛容の大切さという強いテーマも流れている。そして、俳優ハ―ベイ・カイテルの吠え声も。ロンドンでの公開前にアンダーソンに電話インタビューを行った。アンダーソンはとても魅力的で、文学的表現や皮肉っぽい観察、そして思慮深さに満ちていた。 原文はこちら

インタビュー:石井岳龍
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インタビュー:石井岳龍

石井岳龍(旧名 石井聰亙)は、1957年に福岡で生まれた。パンク ロックの先駆者セックス・ピストルズや日本のバンド、スターリンやルースターズと同世代である。石井は長年、パンクとDIYの精神を持ちながら映画制作に携わってきた大胆な映画監督の1人として、国内外で高評価を得ている。町田康原作の『パンク侍、斬られて候』(6月公開)の映画を監督したことでも大きな話題を呼んでいる。2018年3月13日(火)~25日(日)には、東京国立近代美術館フィルムセンターで『自選シリーズ 現代日本の映画監督6 石井岳龍』が開催される。パンクな作風や、映像制作のきっかけ、改名した理由、新作について話を聞いた。

インタビュー:アダン・ホドロフスキー
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インタビュー:アダン・ホドロフスキー

映画『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』などで知られる、映画監督アレハンドロ・ホドロフスキー。最新作『エンドレス・ポエトリー』は、ホドロフスキー自身の出生を描いた作品で、『リアリティのダンス』の続編だ。1940年から1950年代のチリを舞台に、カルロス・イバニェス・デル・カンポを大統領に据えるための動乱のなか、サンティアゴでアーティストや詩人と出会う青年期のアレハンドロを描いている。 主人公を、ホドロフスキーの末の息子であるアダンが演じ、前作に引き続き、長男ブロンティスが父親役、衣装をホドロフスキーの妻パスカルが担当。一家団結して作られた本作について、アレハンドロを演じたアダンに、幼少時代の家族とのエピソードや父親との関係などについて話を聞いた。

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映画レビュー・アーカイブス

クライマックス
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クライマックス

ギャスパー・ノエ(映画『アレックス(原題:Irrevérsible)』など)は、これまで物議を醸すことを恐れたことはない。それは本作『クライマックス』も例外ではなく、激しい騒音と吐き気を催すようなカメラワーク、 胸を高鳴らせる官能的な世界が映し出されるのだ。 エンドロールで始まる本作は、フランスのダンスグループ(アルジェリア系フランス人の女優でダンサーのソフィア・ブテラを含む)に所属するメンバーのビデオインタビューから始まる。インタビューが写るレトロなテレビの横には、今後の混乱を予感させるたくさんの本と映画(ダリオ・アルジェントの『サスペリア』も!)が置いてある。 そして、場面はパリ郊外の遠隔地でのダンスリハーサルのシーンに突入する。ダンサーのアクションは、魅惑的な長いテイクで撮影され、1人のダンサーから次のダンサーへと、まるで催眠術のようにシフトしていく。その後、アフターパーティーが始まり、LSDが入ったサングリアを飲んでしまったダンサーたち。次第にその部屋は不穏な雰囲気に満ちていく……。 独創的で魅惑的、地獄のような本作に対する評価は、賛否両論となるだろう。カメラワークはカオスに突入し、物理的な劇場は狂気を感じさせる赤といたずらな緑のパレットと融合し、常に耳がズキズキするようなテクノミュージックが流れるのだ。 ミュージカルであり、政治学でもあり、少しだけダンテ・アリギエーリの代表作『神曲』を彷彿(ほうふつ)とさせる本作は、これまでにないほど退廃的、そして悪魔的だ。 原文: JOSEPH WALSH 2019年11月1日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開 公式サイトはこちら

タイムアウトレビュー
4 5 つ星中
ジョーカー
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ジョーカー

「笑い声に心を奪われる」。ホアキン・フェニックスの鳥が鳴くような、やすりで削るような笑い声は、ハゲタカの心を静めてくれるようなありったけの優しさをミキサーでかき混ぜたようだ。その笑い声は、最後まで頭の中で響き続ける。本作は、成熟した資本主義を映す悪夢のようなビジョンであり、社会的な意味を持つホラー映画として、おそらく映画『ゲット・アウト』以来最高の出来だろう。ジョーカー役としてのホアキン・フェニックスは、ヒース・レジャーにもほぼ匹敵するほどだ。 本作のジョーカーは完成されたキャラクターではなく、主人公のアーサー・フレックは、コメディアンとして一本立ちしたいという夢と、ゴッサム・シティの薄汚い街中での雇われピエロとしての生活との間で葛藤している。映画の演出から見ると舞台は1981年だが、作品の雰囲気は1970年代の映画『狼よさらば』に近い。主人公は病弱な母(フランシス・コンロイ)と安アパートで暮らし、マーレイ・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)がベタなセンスで司会するテレビのチャットショーに、唯一の楽しみを見いだしている。彼は薬を7種類も服用しており、神経質な状態で、時には狂ったような様子になるのだ。 作品冒頭の家庭内のシーンで、フェニックスはアーサーという人物を、敗残者というよりも、安楽死を待つだけの野良犬のような人物として確立させている。「もうひどい気分になりたくないだけなんだ」と彼は言う。彼が住んでいるのは、色彩も喜びも枯れ果ててしまったような場所で、「スーパーラット」でさえも、たまったゴミの間を通り抜けることができないようなところなのだ。監督のトッド・フィリップス(映画『アダルト♂スクール』)は、「状況が悪すぎる場所」という雰囲気を描写するのに非常に優れた仕事をしている。そこでは人々は自分の殻に閉じこもり、自分勝手にふるまっている。 アーサーがついに弾けてしまうときには、3人の銀行員が登場する、通過するトンネルにうまくストロボ効果を出した、緊張感あふれる地下鉄のシーンだ。その場面は短く、血にまみれ、危険な結果をもたらす。映画『Vフォー・ヴェンデッタ』でのガイ・フォークスのマスクのように、アーサーのピエロのメイクは抗議の表現としての意味を持ち、そして彼がジョーカーのペルソナへと変容していくとともに、彼自身も怒れる群衆の先頭に立っていくのだ。ゴッサムの有力者、トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)はドナルド・トランプとの共通性を持っている。一方ジョーカーは、どう見ても偶然生まれたポピュリストに過ぎないのではないだろうか? 映画の政治的な面はやや不透明としても、本作は黒と白の確実性の世界で展開する作品ではない。また、原作コミックのようにも感じられない。心理的なディテールは丹念に描かれており、情報は、見せびらかすことなく着実に積み重ねられている。フィリップスと彼の共作者であるスコット・シルバー(映画『エイトマイル』)の脚本は、観客の意表を突くように多大な労力を払っており、作品の主人公の頭の中に存在している。 本作は、DCユニバースにまつわるストーリーも巧みに操作している。ここでの鍵となる人物はウェイン・シニアだ。彼はフレックの母親の以前の雇用主であり、尊大な自己礼賛者だ。バットマンの熱心なファンは、ブルースの父親がこうして資本主義の性質の悪い代弁者として描かれていることに、動揺するかもしれない。しかし、実際には、『ジョーカー』はDCユニバースの中であまり多くの変更を行おうとはしていない。先の展開はどうなるだろう? ジョーカーはまだロバー

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5 5 つ星中
オーシャンズ8
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オーシャンズ8

クールぶった犯罪集団、円滑に行われる壮大な強盗計画、完璧な衣装。「オーシャンズ」シリーズの最新作では、その魅力をふんだんに楽しめる。監督のゲイリー・ロス(代表作は映画『ハンガー・ゲーム』など)は、豪華キャストとニューヨークのグルーヴを加え、本作『オーシャンズ8』の評判を上げた。ターゲットとなる人気女優ダフネ・クルーガーを演じる、アン・ハサウェイのコメディセンスがいかされており、この役柄は本作の秘密兵器だ。ハイディ・クルムやアナ・ウィンター、キム・カーダシアンらがカメオ出演しており、ダイヤモンドやスパンコールを施したデザイナーズドレスを凌駕する華やかさにあふれている。 兄のダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)にかわり、前科者のデビー・オーシャンをサンドラ・ブロックが堂々と演じた。彼女はニューヨークで開催されるファッションの祭典『メットガラ(MET GARA)』で、荘厳な『カルティエ(Cartier)』のネックレスを盗むというプランを考える。そして、右腕のルー(ケイト・ブランシェット)、ファッションデザイナーのローズ(ヘレナ・ボナム=カーター)、ジュエリー職人のアミータ(ミンディ・カリング)、『ヴォーグ』誌の事情通タミー(サラ・ポールソン)、スリ師のコンスタンス(オークワフィナ)、カリスマハッカーのナインボール(リアーナ)を呼び集める。 シリーズの手法に忠実で、スティーブン・ソダーバーグの3部作で見られた軽妙な活気にはかなわなくとも、ジョークを交え、十分な仕掛けを加えて結末へとつなげている。いたずら好きの精神に抗うことはそもそも不可能だ。有能な女性たちの集団が悪党であるなんて、めったに許されることではない。一流集団に続きながら、素晴らしい世界に足を踏み入れ、楽しみに加わろう。 原文:TOMRIS LAFFLY 翻訳:小山瑠美 公式サイトはこちら 2018年8月10日(金)公開

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4 5 つ星中
万引き家族
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万引き家族

是枝裕和は、優れた日本人映画監督の1人として評価されている。計算された物語展開のスピード、物静かな調子、すっきりとまとまった映像が、そのスタイルをきわめて独特のものにしている。しかし、彼の作品には名声に釣り合わないところがある。是枝は『誰も知らない』や『歩いても 歩いても』『そして父になる』といった家族を描いた作品によって、偉大な小津安二郎の後継者というちょっとした名声を得た。 『万引き家族』は、これまでの名作に及ばないとしても満足のいく作品だ。 物語の中心は、血の繋がらない貧しい「家族」だ。今にも壊れそうな平屋に住み、自分たちにできる限りのことをしながら、なんとか生活していこうとしている。万引きをするのは、中年の建設労働者と、彼が息子として扱う男の子だ。労働者の妻は、クリーニング屋でパートとして働いている。一緒に暮らすもう1人の若い女性は、のぞき部屋で働いている。仮の家族の最年長者の女性は、かつての夫の年金と、謎めいた収入源に頼って暮らしている。暮らしぶりは楽ではない。そのため、小さい女の子を見つけて家に連れて帰ってきた時、彼女は当初養わなければならない余計な口がまた増えたと思った。しかし、女の子の身体にある傷跡に気づくと、母親とその愛人の元へ戻さない方がいいかもしれないと思うようになったのだ。 この作品は、複数の視点で見る価値がある。まず、主だった筋のない語りで、登場人物たちの日課を描くことで、人々がただ単に生活していくために万引きをし、労働収入を補わざるを得ないという、日本の社会経済システムの欠点について教えてくれる。それだけでなく、人々があらゆる境遇で適応してしまう様子について、見識を与えてくれるのだ。境遇を哀れむどころか、家族のメンバー数人が、一緒にいられることや、季節の移り変わり、コミュニティとしての連帯感などに、それぞれ小さな喜びをみつけ、楽しんでいる様子を見せてくれる。優しさがあふれているにも関わらず、理想化をしようとはしない。結局、この家族は血がつながった本当の家族ではないし、その事実は、境遇がより厳しくなった時に明確に現れるかもしれない。軽犯罪をめぐる倫理について考えるのと同様に、愛と忠誠の限界を探るのだ。 決して感傷的ではなく、是枝独特の穏やかで優しい調子で、ゆっくりと最後の感動的なシーンへと紡いでいく。すばらしい演技が随所に見られる(脚本も担当した是枝は、子どもたちに精通していることが分かる)。チャーミングで、おもしろく、心を打つ本作は、是枝独特の厳しいけれども愛情あふれるヒューマニズムのひとつの例だ。 原文:GEOFF ANDREW 翻訳:小山瑠美 公式サイトはこちら 2018年6月8日(金)全国公開

タイムアウトレビュー
4 5 つ星中

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シネクイント
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シネクイント

※2018年7月6日オープン 1981年から渋谷パルコ パート3で営業していた、多目的ホールを前身とする映画館。1999年に映画『バッファロー’66』の上映をきっかけに、シネクイントに名前を改めた。2016年からビル建て替えのため休館していたが、場所を宇田川町に移しオープン。約250席、2スクリーンの劇場に生まれ変わる。アメリカやイギリス、日本映画の話題作など幅広いが、エッジなセレクトで独自のカラーを発信していた劇場なだけに、復活が楽しみだ。

ザ・ムービーパレス TOHOシネマズ日比谷
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ザ・ムービーパレス TOHOシネマズ日比谷

「映画の宮殿」をコンセプトにした映画館が東京ミッドタウン日比谷内にオープン。日比谷公園を一望できる開放的なロビーや、最高の映画体験を追求したプレミアム シアターなど上質な環境で映画が楽しめるのが特徴だ。プレミアム シアターには、壁一面に広がる巨大スクリーン『TCX®(TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREEN)』や、劇場に最適な形で設計された『カスタムオーダーメイドスピーカーシステム』、革張りの『プレミアムボックスシート』を導入。劇場は11スクリーン、約2200席を備える。

丸の内ピカデリー
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丸の内ピカデリー

有楽町マリオン内にある松竹マルチプレックスシアターズが所有する映画館。同ビル内9階にピカデリー1とピカデリー2、新館5階にピカデリー3の3スクリーンを有している。

シネマ カリテ
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シネマ カリテ

JR新宿駅の中央東口を出てすぐ、フラッグス手前にあるNOWAビル地下1階にあるミニシアター。新宿武蔵野館の位置に1994年10月~2001年末までの7年間、美術館を併設したミニシアターとして、その名称で存続していた劇場が2012年12月に、10年の時を経て復活。デジタル上映と35mmフィルム上映、ドルビーSRDに対応した2つのスクリーンを備え、席数はそれぞれ97席、79席。作品の世界観を演出したディスプレイとともに、なんでもありの幅広いラインナップを楽しめる。パリオペラ座やベルサイユ宮殿などでも使われているキネット社の座席は座り心地も抜群だ。 関連記事『新宿でしかできない101のこと』

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