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東京の映画情報、映画館ガイド

ジョーカー
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ジョーカー

「笑い声に心を奪われる」。ホアキン・フェニックスの鳥が鳴くような、やすりで削るような笑い声は、ハゲタカの心を静めてくれるようなありったけの優しさをミキサーでかき混ぜたようだ。その笑い声は、最後まで頭の中で響き続ける。本作は、成熟した資本主義を映す悪夢のようなビジョンであり、社会的な意味を持つホラー映画として、おそらく映画『ゲット・アウト』以来最高の出来だろう。ジョーカー役としてのホアキン・フェニックスは、ヒース・レジャーにもほぼ匹敵するほどだ。 本作のジョーカーは完成されたキャラクターではなく、主人公のアーサー・フレックは、コメディアンとして一本立ちしたいという夢と、ゴッサム・シティの薄汚い街中での雇われピエロとしての生活との間で葛藤している。映画の演出から見ると舞台は1981年だが、作品の雰囲気は1970年代の映画『狼よさらば』に近い。主人公は病弱な母(フランシス・コンロイ)と安アパートで暮らし、マーレイ・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)がベタなセンスで司会するテレビのチャットショーに、唯一の楽しみを見いだしている。彼は薬を7種類も服用しており、神経質な状態で、時には狂ったような様子になるのだ。 作品冒頭の家庭内のシーンで、フェニックスはアーサーという人物を、敗残者というよりも、安楽死を待つだけの野良犬のような人物として確立させている。「もうひどい気分になりたくないだけなんだ」と彼は言う。彼が住んでいるのは、色彩も喜びも枯れ果ててしまったような場所で、「スーパーラット」でさえも、たまったゴミの間を通り抜けることができないようなところなのだ。監督のトッド・フィリップス(映画『アダルト♂スクール』)は、「状況が悪すぎる場所」という雰囲気を描写するのに非常に優れた仕事をしている。そこでは人々は自分の殻に閉じこもり、自分勝手にふるまっている。 アーサーがついに弾けてしまうときには、3人の銀行員が登場する、通過するトンネルにうまくストロボ効果を出した、緊張感あふれる地下鉄のシーンだ。その場面は短く、血にまみれ、危険な結果をもたらす。映画『Vフォー・ヴェンデッタ』でのガイ・フォークスのマスクのように、アーサーのピエロのメイクは抗議の表現としての意味を持ち、そして彼がジョーカーのペルソナへと変容していくとともに、彼自身も怒れる群衆の先頭に立っていくのだ。ゴッサムの有力者、トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)はドナルド・トランプとの共通性を持っている。一方ジョーカーは、どう見ても偶然生まれたポピュリストに過ぎないのではないだろうか? 映画の政治的な面はやや不透明としても、本作は黒と白の確実性の世界で展開する作品ではない。また、原作コミックのようにも感じられない。心理的なディテールは丹念に描かれており、情報は、見せびらかすことなく着実に積み重ねられている。フィリップスと彼の共作者であるスコット・シルバー(映画『エイトマイル』)の脚本は、観客の意表を突くように多大な労力を払っており、作品の主人公の頭の中に存在している。 本作は、DCユニバースにまつわるストーリーも巧みに操作している。ここでの鍵となる人物はウェイン・シニアだ。彼はフレックの母親の以前の雇用主であり、尊大な自己礼賛者だ。バットマンの熱心なファンは、ブルースの父親がこうして資本主義の性質の悪い代弁者として描かれていることに、動揺するかもしれない。しかし、実際には、『ジョーカー』はDCユニバースの中であまり多くの変更を行おうとはしていない。先の展開はどうなるだろう? ジョーカーはまだロバー

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豪華なシートがある映画館5選
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豪華なシートがある映画館5選

ホームシアターが当たり前になった昨今。映画館はというと、自宅では味わえないより特別な体験を提供すべく日々進化している。IMAXや4DXなど上映システムの発展が目覚ましい一方で、鑑賞スタイルも選択肢が増えている。 ここに紹介する映画館では、革張りのリクライニングシート程度は当たり前で、鑑賞前後の時間を専用ラウンジでシャンパンを飲みながら過ごせるプランや、家族みんなで寝っ転がれるフラットシート、カップルシートだけの劇場など、ほかにはない映画体験が味わえる。記念日や家族サービスに、はたまたデートの誘い文句に最適な、都内および東京近郊の映画館を紹介しよう。

真実
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真実

日本人映画監督の是枝裕和は昨年、カンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞した傑作『万引き家族』を世に送り出した。表面上は、捨てられた子どもを見つけた万引き犯がその子どもを家に連れ帰り、実の親が接していたよりも家族らしく扱うというストーリーだ。是枝の新作『真実』は第76回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門で上映され、金獅子賞を競っている(2019年10月現在、映画『ジョーカー』が受賞)。本作では、家族の関係が『万引き家族』よりも一層率直に描かれている。しかし子に与える親のダメージは同じように重要である。もし是枝の新作というだけではワクワクできなくても、母娘を演じるのがカトリーヌ・ドヌーブとジュリエット・ビノシュという豪華な出演陣ということを知ったら胸が高鳴るかもしれない。しかし残念ながら、是枝もこの伝説のスターたちに影響を受けてしまったようだ。いつもの支配と統制が本作では表れていない。俳優たちは自分のペースでふるまい、結果はニュアンスに富んだというよりも、派手さを感じる演技となっている。「真実」をテーマとした本作に、スーパースターをキャスティングしたのにはそれなりの理由がある。是枝はドヌーヴとビノシュ、アルコール依存症の夫を演じるイーサン・ホークのスターの名声を用いて、分かる人には分かるジョークを所々に挟んでいるのだ。映画『8人の女たち』と『しあわせの雨傘』でフランソワ・オゾンは、ドヌーブが自身を模倣するのを鑑賞する面白さを教えてくれた。 本作での冒頭の面白さを占めるのは、ドヌーブの演技によるものである。冒頭部分で、ジャーナリストがドヌーブにインタビューする際、彼女が演じているのは自分なのか架空の役割なのか、最初ははっきりしない。監督たちと寝たことや、映画業界の指導者となったことなど、ドヌーブの答えは自身の経歴に着想を得たもののようだった。架空の映画や女優たちの名前を挙げた時、ようやくドヌーブは登場人物のファビエンヌを演じていることが明らかになるのだ。ファビエンヌは自叙伝を書き、ニューヨークを拠点としているシナリオライターである娘のリュミール(ビノシュ)を招待し、パリでの出版記念イベントに出席する。娘とその家族はインタビューの最中に到着し、そこでファビエンヌは、ホーク演じる夫が「俳優」を名乗っていることをあざける。ホークはこのささるような冗談に耐えることでノリの良さをアピールするが、これはいかにも彼らしい。しかし残念ながら、映画のユーモアは軽いからかいを超えることはない。本作が脱線するのは、是枝監督が物語にペーソスを加えるために、ビノシュ演じるリュミールを舞台の中心に据えるときである。リュミールはいくつかの感傷的な発見をする。彼女の母は実はひどく残忍ではなく、おそらく彼女自身の記憶がゆがんでいるといった発見である。幸福感にあふれたトーンが鑑賞する側の神経に触る。映画界の権威ある賞の何が素晴らしい監督に、自然な得意分野を捨て、審査員が好む傑作を作ろうとさせるのだろうか。たいてい、彼らは失敗に終わる。映画『別離』でオスカーを受賞し、その後の『ある過去の行方』がカンヌで酷評を受けたアスガル・ファルハーディがその好例だ。是枝の『真実』は、少なくともある一定の水準は満たしているだけ、まだ良いと言える。原文:  Kaleem Aftab2019年10月11日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開公式サイトはこちら

タイムアウトレビュー
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サウナマン まっちゃんが聞く、フィンランドのサウナ事情
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サウナマン まっちゃんが聞く、フィンランドのサウナ事情

日本中で話題のサウナ。映画やドラマがつぎつぎに放送され、音楽フェスティバルなどでテントサウナを見かけることもしばしばある、というほどだ。 9月14日(土)に公開された、映画『サウナのあるところ』は、サウナで身も心も裸になったフィンランド人男性が、人生の悩みや苦しみを親しい人物に打ち明ける様子を写し出すドキュメンタリー作品だ。フィンランドでは2010年に公開され、1年以上のロングランを記録した。原題は『Miesten vuoro』。フィンランド語で「男の番」という意で、サウナで男女の時間を分けるときに使う言葉である。本作では、男性は寡黙であるほうが良いとされてきた歴史的背景と現在の男女平等が進んだ社会への新たな問題も垣間みることができる。 かつては、出産や葬儀をサウナで行ったフィンランド人にとっての「サウナ」は、日本人との大きな感覚の違いを改めて感じさせられた。ここでは、監督のヨーナス・バリヘル(写真右)とミカ・ホタカイネン(左)に作品についてはもちろん、フィンランドのサウナ事情やおすすめのサウナなど聞いてみた。

Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」山田孝之、満島真之介インタビュー
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Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」山田孝之、満島真之介インタビュー

日本は独特で風変わりな文化があることでも世界に広く知られている。それは成人向けの作品についても同様で、世界中の人々の情熱と欲望を満足させてきた。日本のポルノは変態的で服従的、そしてロールプレイが中心だ。これは、一般的な日本人の保守的態度と非常に相反している。そして、日本のポルノ産業が世界で主導的な地位にあるのは「AVの帝王」と呼ばれる村西とおるのおかげだ。

エディターズ・ピック

ベストLGBT映画 50選
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ベストLGBT映画 50選

『The 50 best gay movies: the best in LGBT film-making』と題して、タイムアウトロンドンでLGBT映画のベスト50が紹介された。同ランキングは、LGBT文化のパイオニアであるグザヴィエ・ドラン、キンバリー・ピアース、ブルース・ラ・ブルース、トッド・ヘインズ、ジョン・ウォーターズらが挙げたベスト10をもとに作成された。 1位に選ばれたのは、カウボーイ同士の悲恋を描いた名作名作『ブロークバック・マウンテン』。そのほかにも、2013年にカンヌの最高賞パルムドールを獲得したことでも話題になった『アデル、ブルーは熱い色』、「ドロシーの友達?(彼はゲイ?)」という言葉も生み出したLGBT映画の古典『オズの魔法使』などがランクイン。LGBTとくくらずとも映画として素晴らしい作品が数多く選ばれているので、何を観るか迷った時の参考にしてほしい。

心に残る青春映画 50
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心に残る青春映画 50

あの時代を振り返る。さらば青春の光、ランブルフィッシュ、KIDS/キッズ、ドニー・ダーコなど青春を感じる映画を紹介

東京、最新設備の映画館
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東京、最新設備の映画館

家で映画を見るのもいいが、究極の没入感と映画本来の音を体感したいなら、最新設備を備えた映画館に行こう。座席が動き、風が吹き付けるなどアトラクション感覚で楽しめるMX4Dや、270度に広がるスクリーンScreenx、映画『マッド・マックス』のためにメイヤーサウンドのスピーカーを追加導入した映画館など、究極の映画体験をできる場所を紹介する。

インタビュー:ウェス・アンダーソン
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インタビュー:ウェス・アンダーソン

ウェス・アンダーソンは唯一無二の映画監督だ。スタイルの巨匠、風変わりのチャンピオン、特定の色彩をこよなく愛する人というイメージだろうか。最新作『犬ヶ島』は、『ファンタスティック Mr. FOX』に次ぐ2本目のアニメーション作品。日本を舞台に、犬のインフルエンザが発生後、島に追放されて来た犬たちの物語だ。アンダーソン作品に期待される視覚的な要素があり、その根底には寛容の大切さという強いテーマも流れている。そして、俳優ハ―ベイ・カイテルの吠え声も。ロンドンでの公開前にアンダーソンに電話インタビューを行った。アンダーソンはとても魅力的で、文学的表現や皮肉っぽい観察、そして思慮深さに満ちていた。 原文はこちら

インタビュー・アーカイブス

インタビュー:UMMMI.
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インタビュー:UMMMI.

ロンドンを拠点に、学生でありながら映像作家として活躍する「UMMMI.」こと石原海。彼女にとって初の長編映画『ガーデンアパート』が、テアトル新宿を皮切りに、2019年6月7日(金)から全国で順次公開中だ。同作は短編作品『忘却の先駆者』とともに『ロッテルダム国際映画祭 2019』のBright Future部門に選出されたことも記憶に新しい。 東京の夜をさまよう、居場所のない若者、そして女たち。本作は、一晩で繰り広げられる愛と狂気の物語だ。15歳で映像作品を撮り始めたという若手アーティストに本作への思いを聞いてみた。 ーまず、海さんは現在ロンドン在住ということなんですが、渡英したきっかけは何だったのでしょうか。 今、こっちに来て8ヶ月くらいですね。イギリスに行くことになったのは、助成金をもらえることになったからです。今は学生をしながら制作活動をしています。 ーイギリスの雰囲気には慣れましたか?最近の活動についても教えてください。 雰囲気は鬱々(うつうつ)としてますね、やっぱり(笑)。最近は、BBCチャンネルやBFIという映画館のコミッションでショートフィルムを撮りました。サウスロンドンギャラリーのニューコンテンポラリーというアワードに入選したり。ロンドン市内のギャラリーでの展示なども控えています。 ー本作『ガーデンアパート』を撮る前はどのような作品を制作していましたか。 ガーデンアパートの前までは10分くらいの短いビデオアートのような映像作品を撮っていました。いわゆる、エッセイフィルムです。パーソナルで、ホームフィルムのような。友達を撮ったり、その映像に自分が書いた物語や詩を付けたりとか。あと、写真も撮っていました。 UMMMI.'s Lonely Girl - short ver from UMMMI. on Vimeo. ー影響を受けた映画監督や作品などはありますか。 15歳くらいの時にハマっていたのが、ジャン=リュック・ゴダールやマルグリット・デュラスの作品ですね。今でも、影響を受けています。テレビでゴダールの『愛の世紀』が放送されていたのをたまたま見て。「ああ、こういう映画もあるんだ」と。自分のやりたいことって、こういう作品を撮ることなのかなと思ったんです。その後、ゴダールを通してデュラスを知りました。フィルムに詩をつける「エッセイフィルム」のような要素は、彼女の作品から影響を受けました。映像作品を作りはじめたのも、彼らの映画にハマった15歳くらいから。最近は、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーやジョン・カサヴェテスのように、身の回りの人や恋人など、素人の役者を使って映画を撮るスタイルに影響を受けています。 ーでは、「映画」という形の作品を撮るきっかけは。 直接のきっかけは『山形国際ドキュメンタリー映画祭』っていうイベントに参加したことからです。批評家として参加したんですけど。批評家として採用されたら「宿泊費が無料で映画も見放題」っていう募集に惹かれて(笑)。応募してみたら、受かったんですよ。フェスティバルはその雰囲気というか空気そのものがすごく好きでした。みんな映画というものにちゃんと向き合ってる。今までは現代美術などのアートの分野で制作してきたけど、もう少しドラマのようなものも撮ってみたいなと、この時に感じましたね。 ー主演を務めたひかり役の篠宮由香里さんは、海さんが一目惚れしてスカウトしたそうですね。

インタビュー:ウェス・アンダーソン
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インタビュー:ウェス・アンダーソン

ウェス・アンダーソンは唯一無二の映画監督だ。スタイルの巨匠、風変わりのチャンピオン、特定の色彩をこよなく愛する人というイメージだろうか。最新作『犬ヶ島』は、『ファンタスティック Mr. FOX』に次ぐ2本目のアニメーション作品。日本を舞台に、犬のインフルエンザが発生後、島に追放されて来た犬たちの物語だ。アンダーソン作品に期待される視覚的な要素があり、その根底には寛容の大切さという強いテーマも流れている。そして、俳優ハ―ベイ・カイテルの吠え声も。ロンドンでの公開前にアンダーソンに電話インタビューを行った。アンダーソンはとても魅力的で、文学的表現や皮肉っぽい観察、そして思慮深さに満ちていた。 原文はこちら

インタビュー:石井岳龍
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インタビュー:石井岳龍

石井岳龍(旧名 石井聰亙)は、1957年に福岡で生まれた。パンク ロックの先駆者セックス・ピストルズや日本のバンド、スターリンやルースターズと同世代である。石井は長年、パンクとDIYの精神を持ちながら映画制作に携わってきた大胆な映画監督の1人として、国内外で高評価を得ている。町田康原作の『パンク侍、斬られて候』(6月公開)の映画を監督したことでも大きな話題を呼んでいる。2018年3月13日(火)~25日(日)には、東京国立近代美術館フィルムセンターで『自選シリーズ 現代日本の映画監督6 石井岳龍』が開催される。パンクな作風や、映像制作のきっかけ、改名した理由、新作について話を聞いた。

インタビュー:アダン・ホドロフスキー
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インタビュー:アダン・ホドロフスキー

映画『エル・トポ』『ホーリー・マウンテン』などで知られる、映画監督アレハンドロ・ホドロフスキー。最新作『エンドレス・ポエトリー』は、ホドロフスキー自身の出生を描いた作品で、『リアリティのダンス』の続編だ。1940年から1950年代のチリを舞台に、カルロス・イバニェス・デル・カンポを大統領に据えるための動乱のなか、サンティアゴでアーティストや詩人と出会う青年期のアレハンドロを描いている。 主人公を、ホドロフスキーの末の息子であるアダンが演じ、前作に引き続き、長男ブロンティスが父親役、衣装をホドロフスキーの妻パスカルが担当。一家団結して作られた本作について、アレハンドロを演じたアダンに、幼少時代の家族とのエピソードや父親との関係などについて話を聞いた。

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映画レビュー・アーカイブス

クライマックス
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クライマックス

ギャスパー・ノエ(映画『アレックス(原題:Irrevérsible)』など)は、これまで物議を醸すことを恐れたことはない。それは本作『クライマックス』も例外ではなく、激しい騒音と吐き気を催すようなカメラワーク、 胸を高鳴らせる官能的な世界が映し出されるのだ。 エンドロールで始まる本作は、フランスのダンスグループ(アルジェリア系フランス人の女優でダンサーのソフィア・ブテラを含む)に所属するメンバーのビデオインタビューから始まる。インタビューが写るレトロなテレビの横には、今後の混乱を予感させるたくさんの本と映画(ダリオ・アルジェントの『サスペリア』も!)が置いてある。 そして、場面はパリ郊外の遠隔地でのダンスリハーサルのシーンに突入する。ダンサーのアクションは、魅惑的な長いテイクで撮影され、1人のダンサーから次のダンサーへと、まるで催眠術のようにシフトしていく。その後、アフターパーティーが始まり、LSDが入ったサングリアを飲んでしまったダンサーたち。次第にその部屋は不穏な雰囲気に満ちていく……。 独創的で魅惑的、地獄のような本作に対する評価は、賛否両論となるだろう。カメラワークはカオスに突入し、物理的な劇場は狂気を感じさせる赤といたずらな緑のパレットと融合し、常に耳がズキズキするようなテクノミュージックが流れるのだ。 ミュージカルであり、政治学でもあり、少しだけダンテ・アリギエーリの代表作『神曲』を彷彿(ほうふつ)とさせる本作は、これまでにないほど退廃的、そして悪魔的だ。 原文: JOSEPH WALSH 2019年11月1日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開 公式サイトはこちら

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4 5 つ星中
ジョーカー
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ジョーカー

「笑い声に心を奪われる」。ホアキン・フェニックスの鳥が鳴くような、やすりで削るような笑い声は、ハゲタカの心を静めてくれるようなありったけの優しさをミキサーでかき混ぜたようだ。その笑い声は、最後まで頭の中で響き続ける。本作は、成熟した資本主義を映す悪夢のようなビジョンであり、社会的な意味を持つホラー映画として、おそらく映画『ゲット・アウト』以来最高の出来だろう。ジョーカー役としてのホアキン・フェニックスは、ヒース・レジャーにもほぼ匹敵するほどだ。 本作のジョーカーは完成されたキャラクターではなく、主人公のアーサー・フレックは、コメディアンとして一本立ちしたいという夢と、ゴッサム・シティの薄汚い街中での雇われピエロとしての生活との間で葛藤している。映画の演出から見ると舞台は1981年だが、作品の雰囲気は1970年代の映画『狼よさらば』に近い。主人公は病弱な母(フランシス・コンロイ)と安アパートで暮らし、マーレイ・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)がベタなセンスで司会するテレビのチャットショーに、唯一の楽しみを見いだしている。彼は薬を7種類も服用しており、神経質な状態で、時には狂ったような様子になるのだ。 作品冒頭の家庭内のシーンで、フェニックスはアーサーという人物を、敗残者というよりも、安楽死を待つだけの野良犬のような人物として確立させている。「もうひどい気分になりたくないだけなんだ」と彼は言う。彼が住んでいるのは、色彩も喜びも枯れ果ててしまったような場所で、「スーパーラット」でさえも、たまったゴミの間を通り抜けることができないようなところなのだ。監督のトッド・フィリップス(映画『アダルト♂スクール』)は、「状況が悪すぎる場所」という雰囲気を描写するのに非常に優れた仕事をしている。そこでは人々は自分の殻に閉じこもり、自分勝手にふるまっている。 アーサーがついに弾けてしまうときには、3人の銀行員が登場する、通過するトンネルにうまくストロボ効果を出した、緊張感あふれる地下鉄のシーンだ。その場面は短く、血にまみれ、危険な結果をもたらす。映画『Vフォー・ヴェンデッタ』でのガイ・フォークスのマスクのように、アーサーのピエロのメイクは抗議の表現としての意味を持ち、そして彼がジョーカーのペルソナへと変容していくとともに、彼自身も怒れる群衆の先頭に立っていくのだ。ゴッサムの有力者、トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)はドナルド・トランプとの共通性を持っている。一方ジョーカーは、どう見ても偶然生まれたポピュリストに過ぎないのではないだろうか? 映画の政治的な面はやや不透明としても、本作は黒と白の確実性の世界で展開する作品ではない。また、原作コミックのようにも感じられない。心理的なディテールは丹念に描かれており、情報は、見せびらかすことなく着実に積み重ねられている。フィリップスと彼の共作者であるスコット・シルバー(映画『エイトマイル』)の脚本は、観客の意表を突くように多大な労力を払っており、作品の主人公の頭の中に存在している。 本作は、DCユニバースにまつわるストーリーも巧みに操作している。ここでの鍵となる人物はウェイン・シニアだ。彼はフレックの母親の以前の雇用主であり、尊大な自己礼賛者だ。バットマンの熱心なファンは、ブルースの父親がこうして資本主義の性質の悪い代弁者として描かれていることに、動揺するかもしれない。しかし、実際には、『ジョーカー』はDCユニバースの中であまり多くの変更を行おうとはしていない。先の展開はどうなるだろう? ジョーカーはまだロバー

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オーシャンズ8
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オーシャンズ8

クールぶった犯罪集団、円滑に行われる壮大な強盗計画、完璧な衣装。「オーシャンズ」シリーズの最新作では、その魅力をふんだんに楽しめる。監督のゲイリー・ロス(代表作は映画『ハンガー・ゲーム』など)は、豪華キャストとニューヨークのグルーヴを加え、本作『オーシャンズ8』の評判を上げた。ターゲットとなる人気女優ダフネ・クルーガーを演じる、アン・ハサウェイのコメディセンスがいかされており、この役柄は本作の秘密兵器だ。ハイディ・クルムやアナ・ウィンター、キム・カーダシアンらがカメオ出演しており、ダイヤモンドやスパンコールを施したデザイナーズドレスを凌駕する華やかさにあふれている。 兄のダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)にかわり、前科者のデビー・オーシャンをサンドラ・ブロックが堂々と演じた。彼女はニューヨークで開催されるファッションの祭典『メットガラ(MET GARA)』で、荘厳な『カルティエ(Cartier)』のネックレスを盗むというプランを考える。そして、右腕のルー(ケイト・ブランシェット)、ファッションデザイナーのローズ(ヘレナ・ボナム=カーター)、ジュエリー職人のアミータ(ミンディ・カリング)、『ヴォーグ』誌の事情通タミー(サラ・ポールソン)、スリ師のコンスタンス(オークワフィナ)、カリスマハッカーのナインボール(リアーナ)を呼び集める。 シリーズの手法に忠実で、スティーブン・ソダーバーグの3部作で見られた軽妙な活気にはかなわなくとも、ジョークを交え、十分な仕掛けを加えて結末へとつなげている。いたずら好きの精神に抗うことはそもそも不可能だ。有能な女性たちの集団が悪党であるなんて、めったに許されることではない。一流集団に続きながら、素晴らしい世界に足を踏み入れ、楽しみに加わろう。 原文:TOMRIS LAFFLY 翻訳:小山瑠美 公式サイトはこちら 2018年8月10日(金)公開

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4 5 つ星中
万引き家族
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万引き家族

是枝裕和は、優れた日本人映画監督の1人として評価されている。計算された物語展開のスピード、物静かな調子、すっきりとまとまった映像が、そのスタイルをきわめて独特のものにしている。しかし、彼の作品には名声に釣り合わないところがある。是枝は『誰も知らない』や『歩いても 歩いても』『そして父になる』といった家族を描いた作品によって、偉大な小津安二郎の後継者というちょっとした名声を得た。 『万引き家族』は、これまでの名作に及ばないとしても満足のいく作品だ。 物語の中心は、血の繋がらない貧しい「家族」だ。今にも壊れそうな平屋に住み、自分たちにできる限りのことをしながら、なんとか生活していこうとしている。万引きをするのは、中年の建設労働者と、彼が息子として扱う男の子だ。労働者の妻は、クリーニング屋でパートとして働いている。一緒に暮らすもう1人の若い女性は、のぞき部屋で働いている。仮の家族の最年長者の女性は、かつての夫の年金と、謎めいた収入源に頼って暮らしている。暮らしぶりは楽ではない。そのため、小さい女の子を見つけて家に連れて帰ってきた時、彼女は当初養わなければならない余計な口がまた増えたと思った。しかし、女の子の身体にある傷跡に気づくと、母親とその愛人の元へ戻さない方がいいかもしれないと思うようになったのだ。 この作品は、複数の視点で見る価値がある。まず、主だった筋のない語りで、登場人物たちの日課を描くことで、人々がただ単に生活していくために万引きをし、労働収入を補わざるを得ないという、日本の社会経済システムの欠点について教えてくれる。それだけでなく、人々があらゆる境遇で適応してしまう様子について、見識を与えてくれるのだ。境遇を哀れむどころか、家族のメンバー数人が、一緒にいられることや、季節の移り変わり、コミュニティとしての連帯感などに、それぞれ小さな喜びをみつけ、楽しんでいる様子を見せてくれる。優しさがあふれているにも関わらず、理想化をしようとはしない。結局、この家族は血がつながった本当の家族ではないし、その事実は、境遇がより厳しくなった時に明確に現れるかもしれない。軽犯罪をめぐる倫理について考えるのと同様に、愛と忠誠の限界を探るのだ。 決して感傷的ではなく、是枝独特の穏やかで優しい調子で、ゆっくりと最後の感動的なシーンへと紡いでいく。すばらしい演技が随所に見られる(脚本も担当した是枝は、子どもたちに精通していることが分かる)。チャーミングで、おもしろく、心を打つ本作は、是枝独特の厳しいけれども愛情あふれるヒューマニズムのひとつの例だ。 原文:GEOFF ANDREW 翻訳:小山瑠美 公式サイトはこちら 2018年6月8日(金)全国公開

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シネクイント
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シネクイント

※2018年7月6日オープン 1981年から渋谷パルコ パート3で営業していた、多目的ホールを前身とする映画館。1999年に映画『バッファロー’66』の上映をきっかけに、シネクイントに名前を改めた。2016年からビル建て替えのため休館していたが、場所を宇田川町に移しオープン。約250席、2スクリーンの劇場に生まれ変わる。アメリカやイギリス、日本映画の話題作など幅広いが、エッジなセレクトで独自のカラーを発信していた劇場なだけに、復活が楽しみだ。

ザ・ムービーパレス TOHOシネマズ日比谷
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ザ・ムービーパレス TOHOシネマズ日比谷

「映画の宮殿」をコンセプトにした映画館が東京ミッドタウン日比谷内にオープン。日比谷公園を一望できる開放的なロビーや、最高の映画体験を追求したプレミアム シアターなど上質な環境で映画が楽しめるのが特徴だ。プレミアム シアターには、壁一面に広がる巨大スクリーン『TCX®(TOHO CINEMAS EXTRA LARGE SCREEN)』や、劇場に最適な形で設計された『カスタムオーダーメイドスピーカーシステム』、革張りの『プレミアムボックスシート』を導入。劇場は11スクリーン、約2200席を備える。

丸の内ピカデリー
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丸の内ピカデリー

有楽町マリオン内にある松竹マルチプレックスシアターズが所有する映画館。同ビル内9階にピカデリー1とピカデリー2、新館5階にピカデリー3の3スクリーンを有している。

シネマ カリテ
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シネマ カリテ

JR新宿駅の中央東口を出てすぐ、フラッグス手前にあるNOWAビル地下1階にあるミニシアター。新宿武蔵野館の位置に1994年10月~2001年末までの7年間、美術館を併設したミニシアターとして、その名称で存続していた劇場が2012年12月に、10年の時を経て復活。デジタル上映と35mmフィルム上映、ドルビーSRDに対応した2つのスクリーンを備え、席数はそれぞれ97席、79席。作品の世界観を演出したディスプレイとともに、なんでもありの幅広いラインナップを楽しめる。パリオペラ座やベルサイユ宮殿などでも使われているキネット社の座席は座り心地も抜群だ。 関連記事『新宿でしかできない101のこと』

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