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気鋭の映画監督で写真家の奥山由之が手がけ、東京と大阪の3館から上映が始まった自主制作オムニバス長編映画『アット・ザ・ベンチ』。2024年11月から公開された本作は、公開初日から半年近くがたった現在も全国で上映が続き、2025年5月1日に興行収入がついに1億円を突破した。
今回、本作の舞台となった世田谷区・多摩川河川敷の「あのベンチ」で、5月31日(土)・6月1日(日)の2日間にわたり、屋外上映イベントの開催が決定。「撮影にご協力いただいた地域の皆さまと、『アット・ザ・ベンチ』を応援してくださっているお客さまへの感謝をお伝えしたい」という趣旨の下、入場は無料だ。
本作は、古ぼけた一つのベンチを舞台に、今日を生きる人々のちょっとした日常を切り取ったもの。広瀬すず、仲野太賀、岸井ゆきの、岡山天音、荒川良々、今田美桜、森七菜、草彅剛、吉岡里帆、神木隆之介が出演している。
舞台となったベンチは、多摩川遊園の近くにぽつんと取り残されたようにたたずむ。奥山の散歩コースの途中にあり、いつ撤去されてもおかしくないその様子を気にしていると、ある日近くで大きな橋の工事が始まったという。「今、このベンチを作品として残しておかないと後悔しそうだ」と思い立った奥山は、ベンチだけを舞台にした映画の自主制作に乗り出した。
2023年夏から2024年初頭にかけて撮影が敢行された本作は、「聖地」としてベンチを訪れる人が続出するほどの大ヒットとなり、全国80館以上にまで上映が拡大。奥山いわく「サッカーチーム1つ分くらい」の人数で、全て手弁当で行われた自主制作映画としては異例の快挙といえる。なお、奥山は、新海誠が監督した名作アニメを松村北斗(SixTONES)の単独主演で実写化した、『秒速5センチメートル』も手がけており、2025年秋に公開を予定している。
本イベントには、全国各地で屋外上映イベントの企画運営を行う「キノ・イグルー」が協力。上映後には、両日ともにキノ・イグルー主宰の有村塁、渡辺順也、そして奥山の3人によるトークイベントも行われる予定だ。
芝生に座って、ロケ地での映画鑑賞を堪能してほしい。
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