1. Maguro Oroshi no Magurodon
    Photo: Keisuke Tanigawa
  2. Niku no Takasago
    Photo: KIsa Toyoshima
  3. ホームベーカリー みなみや
    Photo: KIsa Toyoshima
  4. 南インドキッチン
    Photo: KIsa Toyoshima

月島で過ごす24時間

勝どき、月島、佃エリアでもんじゃの名店から隠れ名物まで網羅

テキスト:
Genya Aoki
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タイムアウト東京 >ご近所ガイド> 月島で過ごす24時間

運河とタワーマンションに囲まれた、木造長屋が連なる下町アイランドが月島、佃エリアだ。

隅田川河口の2つの中州、佃島と石川島から発展した街で、古くは江戸時代の漁師街、明治期は鉄工業地帯として発展し、大量の労働者が移り住んだ。大正から昭和初期にかけて最盛期を迎え、建造された長屋や路地は今も、その景観を色濃く残している。現在では、もんじゃ焼きの店が50軒以上軒を連ねる「もんじゃストリート」を中心に街歩きスポットとしても人気だ。

本記事は、そんな月島、佃、勝ちどきエリアで朝から晩まで楽しむためのガイド。もんじゃの名店から、不思議な入り口の銭湯、スイーツ好き必見のベーグル店、気鋭の現代アートを観賞できるギャラリーなど、魅力をパンパンに詰め込んだ1日になっている。

新型コロナウイルス対策の影響で営業時間に変動があるため、出かける際は公式情報を確認しよう

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日本橋で過ごす24時間

朝
タヌキ アペタイジング(Photo: Time Out Tokyo Editors)

まずは、「映える」絶品ベーグルをゲットしに、勝どきにあるタヌキ アペタイジングに行こう。不定期営業で7時からの営業ながら、行列の絶えない人気店だ。

遅めの朝食なら、東京湾を眺めるテラス席でとろけるようなマグロの乗った海鮮丼が味わえるマグロ卸のマグロ丼の店もいいだろう。

朝から下町情緒全開でスタートしたいなら、月島商店街の中腹にあるホームベーカリー みなみやがおすすめ。創業から80余年、昔ながらの総菜パンを今日に受け継ぐレトロベーカリーの大本命である。

腹ごしらえをしたなら、目の覚めるような芸術を観賞してみよう。佃島にあるギャラリー アート コンポジションは、海外のアートフェアにも多数出展している目利きのギャラリーだ。不定期だが、気鋭のアーティストの作品を展示している。

※ギャラリー アート コンポジションは予約制

昼
Photo: KIsa Toyoshima

太陽が真上に昇り、腹の虫も鳴き始めた頃合い。ランチは名物のもんじゃ焼き店に入りたくなるだろうが、少し離れてインド料理はどうだろう。京橋の名店、ダバ インディアで働いていたシェフが腕を振るう南インドキッチンでは、本格的なミールスやビリヤニが食べられる。インド料理ファンなら一度は行ってほしい隠れた名店だ。

庶民的な定食を求めているなら、内観、メニュー、味、全てが愛おしく懐かしい亀印食堂に行ってみよう。天気の良い日は、肉のたかさごの焼き豚弁当やコロッケをテイクアウトして、運河を眺めながら食べるのも気持ちいい。

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午後
Photo: KIsa Toyoshima

午後

午後は街歩きを楽しんでみよう、同地で最も由緒ある住吉神社に手を合わせたら、すぐ近くにあるつくだ煮の老舗、天安をのぞいてみるのもいいだろう。毎日のご飯がグレードアップするおかずになるつくだ煮は、土産にぴったり。また、漫画『3月のライオン』の「三日月堂」のモデルにもなっている。聖地巡礼地としても押さえておきたい一軒だ。

最先端設備に興味があるなら、ラクロシェアリング 佃ベース by ZMPで自動運転車『RakuRo(ラクロ)』をレンタルしよう。次世代モビリティに乗って、レトロな趣が残る商店街や路地を抜ければ過去と未来を同時に体感する、「ならでは」のひとときになるかもしれない。


江戸っ子の粋を感じたいなら、あづまや履物店でげたや雪駄を買うのもいいだろう。鼻緒と板を自分で選び、自分だけの一足を作ることができる。

夕方
月島温泉

夕方

歩き回って汗をかいたなら、もんじゃストリートの中にある月島観音のさらに奥のエレベーターを上がった先にあるという隠れ銭湯、月島温泉に入ろう。肌に優しい軟水の銭湯とドライサウナが心地よい。

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夜
Photo: Time Out Tokyo Editors

さあ、お待ちかねのもんじゃタイム。月島は、もんじゃストリートを中心に60軒以上のもんじゃ店が軒を連ねる、日本屈指のもんじゃタウンだ。60年以上の老舗から高級食材や魚介を使った変わり種もんじゃまで多種多様。どの店もおいしそうで迷ってしまうだろう。

もし初めてならば、もんじゃ焼 錦を訪ねてほしい。創業44年、今ではすっかり定番となった「もち明太子」もんじゃ発祥の店だ。どんな組み合わせのバリエーションも楽しめる、もんじゃの懐の広さを知れるだろう。 おかめ 総本店もんじゃ麦なども名店である。

※まん延防止等重点措置期間は、各店舗20時に閉店

一杯飲みたいなら
フォノシート(Photo: keisuke Tanigawa)

一杯飲みたいなら

大衆居酒屋や飲み屋が好きなら、岸田屋を素通りするわけにはいかない。「東京三代モツ煮」の一角と言われ、煮込みファンが毎夜開店と同時に押し寄せる伝説の店だ。小さなコの字型カウンターに腰かけ、4つの牛の部位を使った煮込みをアテに酒を一口飲めば、早くも再訪を心に誓うだろう。

少し雰囲気を変えて、文化的なバーに足を運んでみよう。フォノシートでは、豊富な種類のウイスキーを良心的な価格で提供している。店には300枚ほどのレコードが置かれており、自慢のスピーカーから流れる音楽に包まれながら、グラスを傾けることができる。

今日はチャレンジしてみたいなら、メスカルバーがいいだろう。六本木のテキーラバー、アガヴェ出身の吉川優がオーナーを務めるクイシェ メスカレリアでは種類豊富なメスカルはもちろん、テキーラやフルーツカクテルを楽しめる。「こんなにおいしかったのか」と、きっと新たな世界の扉が開けるだろう。

※まん延防止等重点措置期間は、各店舗20時に閉店

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蒲田で過ごす24時間
  • Things to do

「虹の都光の港 キネマの天地」の歌い出しで始まる蒲田行進曲。JR蒲田駅ホームでは、このテーマ曲を電車の発車メロディーに使用し、かつては松竹撮影所があった映画の町の歴史を物語っている。戦後は中小の町工場が数多く並ぶ町として知られ、近年では朝ドラ『梅ちゃん先生』の舞台や、映画『シン・ゴジラ』の上陸地として名前を見聞きした人も多いのではないだろうか。

現在は名物の黒湯温泉のほか、餃子やラーメンの激戦区、のんべえにはたまらないセンベロ酒場が並ぶバーボンロードなど、安くて満足のいくグルメスポットとしても人気だ。東京駅から蒲田駅までは快速で20分、羽田空港から京急蒲田駅は15分程度と、交通の便が意外に良いことにも利点がある。

この記事では、朝から深夜まで楽しめるさまざまなヴェニューを紹介する。訪れる際は、蒲田ならではのレトロでドープな文化を存分に楽しんでほしい。

  • Things to do

1980年代から音楽や演劇、ファッションなどの文化を生んできた街、下北沢。メインストリームではなく、型にはまらない多様な文化が混在するこの地はサブカルチャーの聖地だ。街の構造も路地と行き止まりだらけで迷路のように入り組んでいるのだが、それもまた下北沢の魅力。

長らく続いていた再開発工事もようやく進み、小田急線の地下化が実現。線路跡地には複合施設ボーナストラックが完成し、今年秋には温泉施設もオープンする。駅前にあったトタン屋根のマーケットや、「開かずの踏切」があった時代も懐かしいが、下北沢らしい風景は健在だ。

タイムアウトが選ぶ『世界で最もクールな街 ベスト50』の第2位に輝き、下北沢を訪れた外国人観光客は「この街に住むことが夢」と目を輝かせる。その人気ぶりは今や世界レベルになった。ここでは街の変化にも目を向けつつ、進化しながらも継承される下北沢の魅力を紹介する。 

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中目黒で過ごす24時間
  • Things to do

休日はゆっくり散歩して過ごしたい、そんな日は中目黒がちょうどいい。桜の名所として有名な目黒川沿いは季節によって表情を変え、一年を通して心地よく歩くことができる。穏やかな街並みの中に、カフェやセレクトショップなど中目黒を象徴するスポットもさらに増えて、訪れるたびに新しい発見があるのも魅力だ。

この10年間、都内屈指のおしゃれタウンとしてその名を広げ、住みたい街ランキングの上位に選出され続けている。2016年には祐天寺と中目黒を結ぶ高架下がリニューアルし、街の顔となるような人気店も生まれた。ここ最近では日本初となるスターバックス リザーブ ロースタリーが目黒川沿いにオープンするなど、「中目」は世界からも注目を浴びている。

連日、さまざまなメディアで取り上げられている街だが、ここではもう一度その魅力をダイジェスト。目的がなくても質の良い日を過ごすことができるだろう。

  • Things to do

原宿と新宿に囲まれながらも、緑豊かで閑静な雰囲気が漂う千駄ヶ谷。大人びた住宅街にはデザインスタジオやショールームが多く点在し、古くからファッションや建築などクリエーティブな分野との結びつきが強い街として知られている。

千駄ヶ谷と北参道を結ぶエリアはいつの間にか「ダガヤサンドウ」と呼ばれ、流行に敏感な若者が集まるようになったが、千駄ヶ谷の魅力は「オシャレ」だけじゃない。将棋会館があることから将棋好きの聖地という裏の顔を持っていたり、 「奥原宿」という別名のある神宮2丁目近郊は、個性派カレー店が集まるカレー激戦区としても有名だ。

また、千駄ヶ谷近郊の風景は村上春樹の小説にも多々登場し、彼がこの地でジャズバーを経営していたことも知られている。

オリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場の建て替え工事は2019年11月に終了し、駅前周辺は大きく変貌した。高度成長期の面影を感じられた都営霞ヶ丘アパートはなくなってしまったが、タイル張りのビンテージマンションや、古い商店をリノベーションしたミュージックバーなどどこか懐かしい東京の風景も健在だ。

本記事では個性的なショッピングに、パンチのきいたカレー、将棋の神様が祭られる神社など、住んでみたくなる街、千駄ヶ谷の歩き方を紹介する。

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四ツ谷で過ごす24時間
  • レストラン

 

甲州街道の関所、大木戸もあった四ツ谷界隈(かいわい)は江戸の時代から多くの人が行き交う場所だった。皇居や迎賓館赤坂離宮にも近く、今も各国の要人が訪れる。都心にもかかわらず、昔ながらの個人商店が変わらず愛されているのも特徴だ。上智大学をはじめ教育機関も多く、国際色も豊か。四ツ谷は、さまざまな世代や文化が交じり合うダイバーシティの街なのだ。

街中でもさまざまなカルチャーに接するチャンスがある。ブラジル音楽のライブが連日行われているサッシ・ペレレや、ジャズ喫茶いーぐる、カントリーパブのパインフィールドなど、その世界の神髄に触れられる名店も多数。

江戸時代から続く老舗酒屋の角打ち、スタンディングルーム鈴傳には通な常連客が通う。花街らしい華やぎが残る食通の街、荒木町は世代交代が進み、若手が参入し活気づいている。一見ハードルが高く見えるこの界隈だが、臆せずその懐に飛び込んでほしい。それが文化交流の第一歩なのだから。

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