東京、話題のイベント5選
タイムアウト東京 > カルチャー >東京、5月に観るべき舞台5選
今月は人間の歴史に思いを馳せる壮大な作品が多く上演される。 シェイクスピアの『リチャード三世』は薔薇戦争の時代のイギリスに実在した人物が主人公だし、K-BALLET TOKYOの『パリの炎』はフランス革命に材を取ったバレエ。文学座が上演する秋元松代『かさぶた式部考』は和泉式部の伝説に想を得た演劇だ。
一方、『ハムレット』は主演の市川染五郎が、祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じた役を継承するところに歴史を感じることができる。 また、フランス人俳優ジャン・レノの自伝的な一人芝居『らくだ』が日本で世界初演されるのも見逃せない。数々の映画での名演も忘れ難い彼の歴史と思いを味わうことになるだろう。
『ハムレット』
画像提供:松竹
歌舞伎俳優の市川染五郎がシェイクスピア『ハムレット』のタイトルロールに挑戦する。初めてのストレートプレイ出演で主役を演じるかたちだ。
デンマークの王子ハムレットはある日、亡き父王の亡霊と出会い、衝撃の事実を聞かされる。それは、母ガートルードと再婚し王となっている叔父クローディアスが、父王を毒殺したというものだった。亡霊から復讐を求められたハムレットは逡巡しながらも、狂人のふりをして周囲をうかがい、自らの正義へと向かっていく……。
シェイクスピアの四大悲劇の一つであり、多くの名優が演じてきたハムレット役。染五郎にとって、祖父の松本白鸚が18歳だった1960年にテレビドラマで演じ、父の松本幸四郎は1987年に14歳で演じたほか、1991年には歌舞伎版『葉武列土倭錦絵』でハムレットとその恋人オフィーリアにあたる役を一人二役で勤めて英国公演も行うなど、ゆかりの深い演目だ。染五郎自身も2018年に幸四郎が構成した抜粋の台本で朗読しているが、今回、満を持しての全幕上演となる。
演出は、『ETERNAL CHIKAMATSU』『黒蜥蜴』『道』『テラヤマキャバレー』など日本でも数多くの舞台を手掛けている英国の演出家デヴィッド・ルヴォー。「『ハムレット』は何よりもまず、若者の悲劇です。そして、政治のシニカルな『現実』に支配された世界における、若者の命そして想像力の浪費の物語です」「若者の喜び、愛、そして社会に対する視線は、これまでも、そしてこれからも、シニシズムという津波に対する揺るがぬ存在であり続けるのです」とコメントを寄せている。
世界を埋め尽くすシニシズムに抵抗する若者の真っ直ぐな力が、舞台で炸裂する!
※5月9~30日/日生劇場/昼の部は12(13)時から、夜の部は17時から(日によって異なる)/休演日は12・18・25日/料金は9,000円から(席によって異なる)
詳細情報
ジャン・レノ ソロパフォーマンス『らくだ』
画像提供:東京芸術劇場
フランス人俳優ジャン・レノの自伝的な一人舞台『らくだ』が、日本で世界初演される。映画「グラン・ブルー」「レオン」など多くの代表作を持ち、現在77歳のレノは、「自分で書いたテキストを人前で語る」「自分の人生を語る」「一人で舞台に立つ」など、これまでやったことないことに挑戦してみたいと考えたという。こうして今回の公演が実現した。...
文化勲章受章の木彫家、平櫛田中の旧宅「九十八叟院」が、2026年4月25日、改修工事を経て、6年ぶりに一般公開された。小平市の玉川上水沿いにある「平櫛田中彫刻美術館」の敷地内にあり、田中が98歳で移り住み、107歳で亡くなるまで暮らした邸宅だ。
Photo: Genya Aokiロの字型にぐるりと巡るように配置された渡り廊下
Photo: Genya Aoki羽のように縁側へ飛び出した庇が印象的、庭には「こだいら名木百選」に数えられる老梅が龍のように枝を広げている
設計を手がけたのは、「国立能楽堂」や「乃木会館」でも知られる建築家、大江宏。1968(昭和43)年に完成した建物は、母屋、書庫兼アトリエ、茶室など5つの棟が廊下でつながっている。母屋にはどっしりと構える大屋根と、ロの字型に渡り廊下が巡り、その中心に4つの方形の部屋が配される。どこからでも庭を望める、巧みな設計が特徴的である。
記念館として公開されていたが、耐震工事のため閉鎖し、改修工事を行っていた。二カ年の改修では、耐震補強、電気配線、上下水道の整備が中心となった。3回のクラウドファンディングと小平市の財源を合わせて工事を進めた。工事は当時の雰囲気を損ねないことに徹しており、壁の補強が必要な箇所も、隣接する古い壁の色に近付け、時間とともに馴染むよう配慮されている。
Photo: Genya Aoki寝室
Photo: Genya Aoki寝室には墨跳ねがそのまま残されている
寝室には墨のあとが残る壁、ベッド、袖机、時計まで田中が使っていたものがそのまま残る。田中が最も長く過ごしたという居間では、三方の窓から庭を望み、自身が彫った薬師如来像が仏壇に鎮座する。客間はバーナード・リーチ(Bernard Leach)や濱田庄司ら、多くの作家が訪れた空間だ。
Photo: Genya Aoki居間
Photo: Genya Aoki田中自ら彫った薬師如来像、日々手を合わせていたという
Photo: Genya Aoki田中による書、平櫛田中語録と知られる一句
アトリエは母屋の後から増築されたもの。元々は上野桜木町にあるアトリエにこの自宅から通うつもりだったが、通ってみると時間がかかり過ぎるため断念し、こちらに作ったそう。補聴器付き眼鏡や手帳類など田中の愛用品も多数資料として並んでいる。
Photo: Genya Aoki自然光がたっぷりと注くアトリエ、やはりここからも庭を望める
Photo: Genya Aoki
展示館で田中の作品に出合った後、この記念館で生活の場とアトリエを訪れれば、より深く田中の世界観を追体験できるだろう。この機会にぜひ訪れてみてほしい。
Photo: Genya Aoki平櫛田中彫刻美術館
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2026年5月18日(月)は「国際博物館の日」。世界各地の博物館や美術館で、無料開館や地域連携企画、講演会など、さまざまな記念イベントが開催される。東京でも多くの文化施設が参加し、この日ならではの催しを展開する。
今年は18日が月曜日に当たり、休館となる施設も多いため、17日や19日前後を中心にイベントを実施する館が多い点には注意したい。
常設展が無料公開に
常時無料公開を除き、東京で常設展示などが無料となるのは、「東京国立博物館」「国立科学博物館」「国立西洋美術館」をはじめ、「台東区立書道博物館」「台東区立一葉記念館」「台東区立したまちミュージアム」「旧東京音楽学校奏楽堂」「朝倉彫塑館」「切手の博物館」「古賀政男音楽博物館」「品川区立品川歴史館」「世田谷美術館」「たましん美術館」「家具の博物館」だ。
Photo: National Museum of Nature and Science
「世田谷美術館」では、1960年代以降の美術を語る上で欠かせない存在である田中信太郎(1940~2019年)の企画展「田中信太郎 ―意味から遠く離れて」が開催中。無料の常設展と併せて楽しみたい。
オリジナルグッズや入館割引も
無料観覧は実施しないものの、来館者向けの特典を用意する施設もある。
Photo: Karin Minamishima最後のアトリエの再現
「スイス絵画の異才 カール・ヴァルザー 世紀末の昏き残照」が開催中の「東京ステーションギャラリー」では、来館者全員にロゴ入り鉛筆をプレゼント。「パナソニック汐留美術館」では、「ジョルジュ・ルオー アトリエの記憶」の会期中の5月18日限定で入館料を500円に割引する。
「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」が開催されている「国立新美術館」では、先着100人に同展のオリジナルポストカードや、同館のポストカードを配布する。
「上野ミュージアムウィーク」も開催
上野エリアでは、5月24日(日)まで「上野ミュージアムウィーク」を実施中。「上野恩賜公園」周辺の文化施設と上野のれん会加盟店が参加し、多彩な企画を展開している。
Auguste Rodin, ‘The Thinker’, 1880. Shizuoka Prefectural Museum of Art. Photo: Sébastien Raineri
5月17日(日)には、「東京国立博物館」と「上野動物園」で、「バク」をテーマに専門家が案内するガイドツアー「上野の山で動物めぐり」を実施予定。「東京藝術大学大学美術館」では、企画展「NHK日曜美術館50年展」のオリジナルホログラムステッカーを先着200人に配布する。
Photo: SuppliedKyu Iwasaki-tei House & Gardens
5月23日(土)・24日(日)は、「旧岩崎邸庭園」などが無料公開になる「東京建築祭」も行われる。併せてチェックしてほしい。
このほかにも、この日だけの特別な取り組みを行う博物館・美術館があるので、詳細は日本博物館協会の公式ウェブサイトで確認してから出かけよう。この機会に気になる博物館や企画展へ足を運び、新たな発見を楽しんでみては。
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タイムアウト東京 > トラベル > 日本で乗るべき観光列車7選
日本の鉄道は定刻通りの運行やスピードの速さで有名だが、あえて「ゆっくり進むこと」を目的とした列車もある。鉄道ファンや運行会社から「ジョイフルトレイン」と呼ばれる観光列車は、地域文化や工芸にインスパイアされた凝った内装、地元の食材を生かした食事、そしてパノラマウインドーから眺める絶景などを通じて、移動そのものを旅の「目的地」へと変えてくれる。
超豪華な寝室を備えたクルーズトレインから、田んぼや海岸線を走り抜ける魅力的なローカル線まで、日本で乗るべき観光列車を紹介する。
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瑞風
Photo: West Japan Railway Company
最大定員はわずか34人、10両編成で運行されるJR西日本の「瑞風(みずかぜ)」は、高級ホテルのような品格をたたえた特別な寝台列車であり、時代を超越した優雅な客車で安らぎのひとときを提供する。客室車両は6両のみで、1車両を丸ごと使ったスイートルームも完備。オールインクルーシブのレストランやラウンジも備えており、世界でも類を見ないほど独占感を誇る列車といえるだろう。
旅は京都から始まる。瀬戸内海に沿って本州と四国が交差する倉敷へと向かい、さらに日本海側の松江や鳥取といった都市を巡る。この「せとうち・山陰」コースでは、途中駅で自然や文化を深く味わえるガイド付きツアーが用意されており、駅では専用の「瑞風バス」が待機。鉄道ではアクセスできない見どころへ案内してくれる。
唯一の難点は、乗車まで待たされることだ。「瑞風」は現在、2026年9月分まで完売している。10月以降の出発分については、現在オンラインで予約を受け付けている。
詳細情報
雪月花
Photo: Echigo Tokimeki RailwayHigh deck observatory in car 1
妙高山と日本海の息をのむような絶景を望む「雪月花」は、日本の雪国である新潟を駆け抜ける。地域鉄道会社である「えちごトキめき鉄道」が運行するこの豪華列車は、通常、土・日曜日・祝日に上越妙高駅と糸魚川駅の間を1日2往復しています。車体の両側には、国内最大級となる高さ24メートルの大きな窓が広がり、パノラマの景色を存分に楽しめる。
車両から内装材に至るまで「オール新潟産」にこだわり、鉄道デザインの第一人者である川西康之が設計を手がけた。外装の金色のアクセントに燕三条の金属加工が用いられ、内装に新潟産の木材が使われるなど、随所に地元の職人技が光る。
雪月花は2両編成で、それぞれ異なるデザインが特徴。1号車は、ラウンジスタイルの座席やテーブルに「越後杉」をふんだんに使用し、温かく居心地の良い雰囲気を醸し出す。前方には自由に行き来できる展望デッキを配置。一方、2号車は地元産のブナ材を贅沢に使用した、より洗練されたモダンな空間を作り出し、ゆったりとした座席配置の食堂車のような造りになっている。
提供される料理は地元の食材を使用した、フレンチ・和食・洋食・中華から選べ、それぞれ3段重ねの木製の弁当箱で供される。例えば和食の「漁港直送、漁師の豪快コース」では、能生(のう)漁港から直送された新鮮な海の幸や、紅ズワイガニのちらし寿司など、鮮度抜群の味覚を堪能できる。約3時間の旅路で、美しい海岸線や山々の景色を眺めながら、至福の食事が楽しめるだろう。
詳細情報
越乃Shu*Kura
Photo: East Japan...
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タイムアウト東京 > カルチャー > 東京、5月から6月に行くべきアート展
東京では、国内外のアートファンが注目するイベントが常に充実している。美術館やギャラリーでは話題の展覧会が継続的に開催され、今の時代を映し出す多彩な表現に出合える。
厳選したアート展を紹介する「東京、5月に行くべきアート展5選」「東京、5月に行くべき無料のアート展13選」という記事も公開しているので、併せてチェックしてほしい。
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テキスト:アンドリュー・P・ストリート、 翻訳:佐藤環
シドニー・オペラハウスで行われた『Vivid Sydney』の音楽プログラム『Luminous』(2009年5月にシドニーで開催されたイベント。音楽公演や美術品の展示、環境問題についてのディスカッションなどが行われた)のキュレーターとして、彼はすべてをやり尽くせたかもしれない。だが彼が最も愛するものは、制限された環境だ。
―『Luminous』のパフォーマーはどのような基準で決めましたか?
条件は2つあった。私の希望と、ブッキングが可能なことだ。
―では、美意識が最優先というわけではないのですね?
いや、美意識はあった。一貫して優先させた美意識は「私が好きなもの、または見たいもの」。私が最先端だと思える音楽か、その他の興味を持った“カタチ”の音楽だと思うもの。私にとってパイオニアだと思えるものなんだ。
―では、80年代のシンセサイザーのリバイバルを売りにしているといわれているレディトロンもパイオニアだと言えますか?
なるほど、面白いね。
私の考えでは、もはや音楽に歴史というものはないと思う。つまり、すべてが現在に属している。これはデジタル化がもたらした結果のひとつで、すべての人がすべてを所有できるようになった。レコードのコレクションを蓄えたり、大事に保管しなくてもよくなった。私の娘たちはそれぞれ 50,000枚のアルバムを持っている。ドゥーワップから始まった全てのポップミュージック期のアルバムだ。それでも、彼女たちは何が現在のもので何が昔のものなのかよく知らないんだ。
例えば、数日前の夜、彼女たちがプログレッシブ・ロックか何かを聞いていて、私が「おや、これが出たときは皆すごくつまらないといっていたことを思い出したよ」と言うと、彼女は「え?じゃあこれって古いの?」と言ったんだ(笑)。彼女やあの世代の多くの人にとっては、すべてが現在に属していて「リバイバル」というのは同じ意味ではないんだ。
―でも、本当に大事なものはいくらかそこで失われたのでは?
何かは失われたし、何か別のものが得られただろうね。特に私の世代で失われたものは顕著だね。なぜなら、私たちにとってレコードは極めて重要なもので、レコードによって文化的なポジションが決められていたし、レコードの嗜好によって人との付き合いも決まった。レコードは文化的な会話の中心を占めていたんだ。
その理由の一つは、レコードは金のかかる趣味だったからね。当時は高くてたくさん買えなかったから、それだけお金をかけるならば、真剣になるし情熱も持つようになる。そして、真剣になって情熱を持った分だけ、恩恵も受ける。
だが、今や音楽は水のような存在になってしまった。事実、水より若干安くなっているし、音楽に対してはまったく異なる態度が生まれている。この新たな態度の健全な部分としては、さっき説明したように、偏見をまぬがれた差別のないフィールドが生まれたことだね。音楽は以前ほどはイデオロギーの重荷を背負わされなくなった。
例えば、ABBAを好きな人は政治的に格好悪いとされたり、ベルベット・アンダーグラウンドを称賛するのが不可欠だとされていた頃のことを思い出すよ。そういった多くのものは過ぎ去ったし、過ぎ去って良かったと思う。
―それだけでしょうか?
いや、他にも引き起こされたことは、音楽が事実上無料になったことで、コピーできない部分に価値が置かれるようになったことだ。...
東京の映画館は個性的な映画館づくりに力をいれている。新宿ピカデリーは『プラチナシート』と『プラチナルーム』というサービスを導入。大スクリーンをベストポジションで見られるようバルコニーを設け、中央にプラチナシート、その両サイドにプラチナルームを配置した。プラチナシートは、カッシーナ・イクスシー社が初めてデザインした劇場用オリジナルソファシートで、足を伸ばしながら映画を鑑賞することができるのが特徴。一方のプラチナルームは、2人だけで大型スクリーンを独占しているような気分になれる、プライベートタイプの空間に仕上げてある。このほかにも、東京には個性派の映画館が多い。自分好みの映画館が見つかれば、鑑賞はいっそう楽しくなるだろう。
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毎年11月後半から年末にかけて、ヨーロッパ各地の都市ではクリスマスマーケットが開かれる。プラハの歴史溢れる広場やコペンハーゲンの美しい庭園などが会場になり、露店が軒を並べている。ユニークなお土産を探しながら、ヨーロッパの伝統を体験してみよう。
今この瞬間、レディー・ガガは来週ラジオ・シティ・ミュージックホールで行われる全公演売り切れのモンスター・ボール・ツアーの千秋楽に向けて、楽屋の鏡にうつる自分を見つめながら猫のようにのどを鳴らして、最終準備に入っているに違いない。もちろん、エリオット・スピッツァー元ニューヨーク州知事のセックステープに登場したような女性とアンデルセン童話『雪の王女』が混ざったような出で立ちで。ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ(レディー・ガガの本名)の奇抜さを取り入れて、ニューヨーク街中にに愛の光線を放射したいのなら、次の7つのガイドは外せない。
Step 1 ウォーホル的模倣術モードに入ろう
レディー・ガガのアルバム『ザ・フェイム』と『ザ・フェイム:モンスター』をiPod に入れたら、1枚目のアルバムタイトル曲『フェイム』をプレイしよう。この曲は、ポップミュージック界での新たな突然変異を最初に感じさせるエレクトロな曲だった。覚えやすいキャッチーなフレーズは、ハイブローなパフォーミングアートになり観客の心をつかんだ。「シャンパンと終わりのない幸運の楽しみ方は知り尽くしてる。平凡なんて大嫌い」と誘うような甘い声でガガは歌う。ガガ旋風に身を任せるしかない。
Step 2 ドレスアップは必須
お次は去年Googleで最も検索された歌詞だというシングル『ポーカー・フェイス』をプレイして、ガガになるために必要な洋服を仕入れに行こう。
彼女の独特な美的センスをバックアップするクリエイティブ集団、ハウス・オブ・ガガが、もし一般人の予算しかなかったらどこへ買い物に行くのだろう?シームドの網タイツ ($24) をお探しなら、カペジオ・ダンス・シアター・ショップ に向かうはずだ。ホールターの光沢あるラメゴールドのボディスーツ ($30) は、アメリカン・アパレルで手に入る。ヘッドギアは後まわしだ。新しい服に着替え、ローア・イースト・サイドの道から道へ、くねくねと渡り歩きながら、tightsarenotpants.comからマニフェストをプリントして配ろう。彼女が名声をつかむきっかけとなったザ・ロックウッド・ミュージック・ホール (196 Allen St Houstonと Stanton Stsの間) などのクラブも周辺にある。ビキニラインを見てぎょっとする通行人に、作り笑顔を返すのも忘れずに。
Step 3 自分なりのレトロサウンドを探せ
クイーンズ区のロング・アイランド・シティにあるリサイクルショップ、ハウジング・ワークス・スリフト・ショップ (クイーンズ区 48-49 35th St / 48th と49th Avesの間: ) にふらりと立ち寄って、ヒールが一番高いハイヒールと、優雅に終日持ち歩くための趣味の悪いティーカップを買おう。
リフレッシュしたら、スタンウェイ&サンズの無料ピアノ工場ツアー (クイーンズ1 Steinway Pl と 21st Aveの角: 2ヶ月前に電話予約が必要) に参加して、ピアノの製造工程や材料になる木材の保管所を見学。まだ加工前のラフな木材が、カール・ラガーフェルドのデザインによる限定品『ラガーフェルド』や、1900年代に作られた黄金のドヒニー・アートケース・ピアノのようなステージ映えするピアノとして生まれ変わるのだ。工場に展示されているピアノは触ることができないから、豪華なものを見るだけの冒険はこの辺りで一段落させ、実際にピアノが演奏できるスタンウェイ・ホール(109 W 57th St と Sixth Aveの角:...
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テキスト:大石始
1970年代からミュージシャン/プロデューサーとして数多くの歴史的作品を残してきたほか、世界中を旅しながら現地の知られざる音楽を紹介してきた久保田麻琴。2007年から09年にかけて宮古島での神歌と古謡を録音、Blue Asia名義の『Sketches Of Myahk』など数枚の作品にまとめた彼の最新作が『ぞめき壱 高円寺阿波おどり』。1957年に第1回が行われ、現在まで東京の夏の風物詩として多くの観客を集めてきた高円寺阿波おどりの連(打楽器隊などで構成されるグループ)の演奏を収めた異色作だ。高円寺および本場・徳島の阿波おどりの魅力について、たっぷりと語ってもらった。
Text by Takeshi Tojo
中国上海市で2010年5月1日、上海万博が始まった。246の国・地域などが参加する大規模な国際博覧会で、開場から1週間で来場者100万人を記録、終了の10月31日までに7000万人の来場が見込まれている。会期中に上海の訪問を予定している方も多いとは思うが、気になるのが現地の文化。そして中国といえば、そのひとつは“食”になるだろう。そこで、いま東京でもじわじわと注目を集めているのが、上海を代表する名物料理のひとつ『焼き小籠包』だ。
焼き小籠包は中国では生煎(シェンチェン)と呼ばれており、小麦粉の皮で挽き肉の具を包み、鉄板の上にぎっしりと敷き詰めて蒸し焼きにしたものが一般的。底の部分には焦げ目がつき、中にはあつあつの肉汁がたっぷりと含まれている。皮に穴をあけて肉汁すすってから食べるというこのローカルフードは、朝食やおやつとして日常的に食べられており、庶民に愛され、上海を中心に広がっている。そんな上海のB級グルメとも言える焼き小籠包だが、上海万博の開催に合わせ、東京では専門店の出店が相次いでいる。既に行列ができている店舗もあるほどの人気ぶりだ。新規オープンの店が多いため、さっぱりとして清潔感のある店舗が多く、行列の中には女性も多く見かける。
ここでは注目を集め始めた、焼き小籠包を専門に扱う5店舗を紹介する。どの店舗にも「ヤケドに注意」との注意書きがあるので、不慣れな“初心者”はあふれ出る肉汁に気をつけながら、焼きたてを食べてほしい。
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Time Out London2010年3月号に掲載インタビュー:オシアン・ワード 翻訳: 佐藤環
世間の目から逃げ続けるろくでなし男、バンクシーの話題は久しぶりだ。最後にニュースになったのは、2009年にホームタウンのブリストルの美術館で個展をやるという、突拍子もないものだった。最初にその話を聞いたとき、ついにストリート出身のアーティストは違法な器物破損行為から卒業し、美術機関とオークションハウスのお世話になるべくギャラリーアーティストに変貌を遂げたのかもしれない、と思った。だがその予測は外れた。その後、常にスリルを追い求める変幻自在なこの男は、ゲリラ的映画監督としてドキュメンタリー風映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を作り始めたのだ。
テキスト:大石始
南米コロンビアで生まれた民族音楽、クンビアは、今や中南米を代表する大衆音楽として、現地では欠かせないものとなっている。日本ではまだまだ知られていないクンビアだが、この音楽に取り組む奇天烈オランダ人音楽家、ディック・エル・デマシアドは日本でもカルト的人気を集めている。昨年に続いて来日を果たした彼に直撃インタビューを決行。謎に包まれたその世界観に迫った。
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クリスマスは仕事」そんな答えが返ってくるのでは、という想定に反して、温かいクリスマスを過ごしているという堀江貴文。自身初舞台で初座長となるミュージカル『クリスマス・キャロル』出演のため、ほとんどの時間を練習に費やすなか、ミュージカルのことや、この先の新たな挑戦についてなど、話を聞いた。
12月に開催されるミュージカル『クリスマス・キャロル』では、初舞台で初座長をつとめられますが、どうして出演を決めたのですか?
堀江:なんとなく。新しいことを言われると、やっちゃうんですよ。なかなかできる体験じゃないし、今後、誘われることも滅多にないだろうと思って。それから、ニコニコ動画でネット生中継して、ミュージカルをネットで観るためのチケットが発売されるのも初めてのことで、社会的意義のある作品だと思うんですよ。
どういうシチュエーションで誘われたのですか?
堀江:ドワンゴの川上量生会長と、2ちゃんねるのひろゆきに、「堀江さんミュージカル出ません?」って誘われて、「ミュージカルおもしろそうだね!出ますかー!」みたいな感じになったのが最初です。主演だなんて思ってなかったし、最初は正直、冗談だと思っていました。
主演と聞いた時はどうでしたか?
堀江:まだ冗談だと思っていました。だけど、ドワンゴでニコニコミュージカルを担当している片岡義朗プロデューサーが表れて、本気かも、と思いましたね。片岡さんはもともと『タッチ』とか『ハイスクール!奇面組』など数々のアニメを手掛けたプロデューサーだったんです。アニメから転身して、『ミュージカル テニスの王子様』のプロデューサーを務めたことでも知られる人物です。
ご存じかもしれませんが、ニコニコ動画は、『ミュージカル テニスの王子様』と一緒に盛り上がってきた、みたいなところがあるんですよ。テニスの王子様のキャストって、ミュージカル経験のない若い子もたくさんいて、あまりうまくなかったんですよ。それが原因で、セリフがちゃんと言えてなくて、空耳みたいに聞こえたりしていて。それを、初期のニコニコ動画で文字と一緒に流したらすごい話題になったんです。空耳ニコ動みたいな。それで伸びたんですよ。
皮肉にもそれがきっかけになって、ミュージカルの可能性みたいなものを感じて、それで今回、“やろう”ということになったんだと思うんです。川上さんとか、ひろゆきとかは、同じ業界の人たちだから、ミュージカルをやろうと言っても信憑性がわかないというか、冗談にしか聞こえなかったけど、片岡さんみたいな真剣にミュージカルをやっている人に、「やりますよね?」って聞かれて、「はい」ってついつい言ってしまったんですよ。
クリスマス・キャロル自体はもともと読んだことがあったのでしょうか?
堀江:ないですよ!決まってから漫画で読みました。過去の名作文学を徹底漫画化した『まんがで読破シリーズ』というのがあるんですが、僕はその宣伝をやっていて、ポップとか帯とかにコメントが出ているんです。その関係で、シリーズ全部100冊以上が家にあって、『クリスマス・キャロル』もあるんじゃないかと思って探したら、あって、ラッキー!みたいな。それを読んで、だいたい、あらすじはわかりました。
今回のミュージカルでは、ストーリーが現代版になって、主役のケチで守銭奴なスクルージが、IT社長になっていますよね。日常の堀江さんとは重なる人物像ですか?...
テキスト:東谷彰子
チームラボ株式会社代表取締役、猪子寿之。チームラボは、産経デジタルのニュース・ブログポータルサイト『イザ!』や、チケットぴあのミュージシャン検索などを手がけたクリエイティブ集団だ。5人から始まった会社だが、現在の社員数は150人を超える。過去の猪子のインタビュー記事を読むと、雄弁な経営者を想像させた。しかし、目の前に現れた猪子は、20分間にも及び考えこんだり、そうかと思えば直感的に浮かぶフレーズをぽつりぽつりと語り、突然饒舌になったりしながら、革新的な言葉を残した。
猪子さんは、家を持たずに、ノマドのような暮らしをしていると聞いたのですが、どうしてですか?
猪子:小さい頃に、学校で“衣食住”という言葉を習って、それが人生で一番大事だと聞いたから、どれくらい大事なのか、それらを無くしてみたらわかるんじゃないかと思ってなくしてみたんです。家がないのはここ2年くらいですね。
どうですか?何か変わりましたか?
猪子:東京はすご過ぎて、まったく困らないんですよ。それに、僕には会社があるから、会社にある程度荷物を置けるし、そういう意味では、純粋に家がないわけではなくて。そういう意味で、会社と東京があると、けっこう担保できますね。
東京って本当にすごいんです。偉い人に会う時に、髭をそらなきゃと思ってコンビニに行くと、100円くらいで髭剃りが売っていて、トイレもすごく綺麗。最近は広いトイレもあって、顔も歯も磨けるんですよ。それから、人生のエンターテインメントのほとんどは、パソコンの中に入っているし、パソコンの中に入っていないものは、東京が担保してくれる。ラクーアみたいなお風呂もいっぱいあって、どこでも泊まれるし、あんまり困ってないですね。
“衣”と“食”は捨てないですよね?
猪子:“食”は捨てたら死んじゃいますよね(笑)。“衣”に関しては、裸は寒いけど、昔、その時着ていたもの以外全部捨てたことがあるんですよ。そしたら面白くて(笑)。全部捨てちゃうから、一番気に入っている服を、毎日毎日着ているわけです。そうすると、「おしゃれですね」って言われることが増えて。たくさん服を持っていると、選択できるから、本当に一番気に入っているもの以外の服も着るわけですよ。すると、2週間に1回くらいは、あまり気に入っていない服も確実に着ていて、確率が安定しない。ずっと、いつ誰に会っても、常に一番気に入っている服を着ているから、おしゃれだと思われるんですね。まぁ、毎日会う人は、そんな表面的なことは気にしないし。毎日おしゃれだと、もてますよ(笑)。
そんな効用、副産物があったんですね。それは、世の中に薦めた方が良いですね。
猪子:いや、薦めない(笑)。あるのとないのと、どっちが良いかと聞かれれば、ある方がずっと良い!ない方が良いなんて一言も言ってなくて、なくても、案外大丈夫、っていうだけ。ある方が良いですよ。でも、なくなって、初めてわかることってありますよね。それに、その発見をすることが目的だから。
いつかはまた住まいを持つ予定ですか?
猪子:でも、家があると人間がだらける気もするんですよ。ないと、切羽詰まった感が出る。切羽詰まった感が、たぶん生命力をあげて、それがたぶん、もてるんじゃないですか?やっぱり生命力が強い方が、本質的に良いじゃないですか。差し迫る凶器みたいなものが必要なんですよ。
小さい時は何になりたかったんですか?
猪子:小さい頃は、なりたいものとかなかったけど、大人になりたくなかったですね。...
確定申告に 年度末の決算、さらには花粉も舞い降りて、何かと疲労しがちなこの時期。溜め込んだ疲れは早めに撃退したいものだが、家で寝てばかりでは気分も冴えない。財布の口を開かず、気軽にリフレッシュしたいという人こそ、外へ足を踏み出すのが得策だ。無料の足湯や座禅体験、オルガンコンサートなど、本特集が紹介する魅力的な8選を参考にしてほしい。
タイムアウト東京 > カルチャー > 東京のベストパブリックアート
無数の美術館やギャラリーが存在し、常に多様な展覧会が開かれている東京。海外の芸術愛好家にとってもアジアトップクラスの目的地だ。しかし、貴重な展示会や美術館は料金がかさんでしまうのも事実。
そんなときは、東京の街を散策してみよう。著名な芸術家による傑作が、野外の至る所で鑑賞できる。特におすすめのスポットを紹介していく。
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タイムアウト東京 > Things To Do > 東京、無料でできる32のこと
東京には、無料でさまざまなサービスを提供する文化施設や自然公園が多数存在している。ここでは、コンサートホールや工場施設、一見の価値ありのミュージアムなど、32にも及ぶ種類豊富な無料のアクティビティを紹介する。
「絶景」「アート」「ツアー・学び」「子どもと一緒に」「音楽」の5つのカテゴリー別にセレクトしているので、シーンに合わせて使い分けてほしい。財布の中身は気にせず、東京ライフを満喫しよう。関連記事『東京で楽しむ、手頃価格のミシュランレストラン』
「資生堂ギャラリー」で、日本を代表するグラフィックデザイナーの仲條正義(1933~2021年)による個展「うたう仲條 おどる仲條 ―文字と画と、資生堂と」が開催。企業文化誌「花椿」をはじめ、資生堂の広告ポスターや資生堂パーラーのパッケージ、さらには貴重な原画など約200点の作品を紹介する。
仲條は長年にわたり同社のデザインおよびアートディレクションに携わる一方、「松屋銀座」や「東京都現代美術館」のロゴデザインなどでも知られ、鋭敏な時代感覚とアバンギャルドな精神に裏打ちされた独自の造形世界を築き上げてきた。とりわけコンピューターによるグリッドデザインが主流となった2000年代以降、自由な構成や手描きの要素を取り入れたその表現は改めて注目を集め、次世代のデザインに影響を与え続けている。
本展では、仲條のライフワークともいえる「花椿」約350冊を手に取って閲覧できるライブラリーコーナーを設置。ページの展開や構成も含め、彼の真骨頂ともいえるグラフィカルなエディトリアルデザインを肌で感じられるだろう。
仲條デザインの本質の一端に迫ろうとする試みの本展。普遍的な美をすくいあげ、新たな形で表現し続けていた仲條の前衛的であり、かつ色あせない世界を体感するはずだ。
※11~19時(日曜・祝日は18時まで)/休館日は月曜/入場は無料
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1970年代後半から80年代にかけて、既存のイメージを引用・再構築し、メディアが作り出す虚構やステレオタイプを暴いた「ピクチャーズ・ジェネレーション」。その中心人物の一人、ロバート・ロンゴ(Robert Longo)の展覧会「Angels of the Maelstrom」が「Pace Gallery」で開催されている。
日本では30年ぶりの個展となる同展。ニュース写真やインターネット上の抗議活動、戦争のイメージといったメディアに現れるイメージをテーマに木炭で緻密に描き、その背景を浮き彫りにした新作や近作が並ぶ。
本展のハイライトは、「ロサンゼルス・ドジャース」の大谷翔平を描いた『Untitled (American Samurai)』。アメリカを象徴するスポーツにおいて歴史的存在となった大谷の姿が、両国の文化を象徴するものとして描かれている。
同展の着想源の一つとなっているのが、パウル・クレー(Paul Klee)の絵画『Angelus Novus』(新しい天使)だ。作品を所蔵していた哲学者のヴァルター・ベンヤミン(Walter Benjamin)は、同作に描かれている天使を「過去を見つめながらも、抗えない力によって未来へと押し流されていく存在」として読み解いた。
ロンゴの作品もまた、激動する時代に抗えない歴史のうねりの中で私たちがどこへ向かうのかを問いかける。ぜひ足を運んでほしい。
※11~20時(日曜は18時まで)/定休日は月曜/入場は無料
「ギャラリー小柳」で、クリスチャン・マークレー(Christian Marclay)による個展「LISTENING」が開催。マークレーのオリジナルコラージュで構成される本展では、新作シリーズ「Concentric Listening」と「Eccentric Listening」を発表するほか、彼のアイコンといえるレコードジャケットを用いたシリーズ「Oculi」の最新作も展示される。
マークレーは1979年、レコードとターンテーブルを楽器として用いたパフォーマンスを開始し、実験音楽の分野で先駆的な存在となった。1980年代以降は即興的なパフォーマンスに加え、聴覚と視覚の関係を探る作品を、映像・写真・彫刻・絵画・版画など多様なメディアを横断しながら制作している。
コラージュは一貫してマークレーの創作の基盤にある。映像やサウンド、紙媒体の作品において、DJのように音楽や映画、漫画、雑誌などポップカルチャーの断片をサンプリングし、重ね合わせ、切り取り、再構成することで、新たなイメージを立ち上げてきた。
本展の新作シリーズは、「LISTENING」すなわち「聴く」という行為に焦点を当てている。音を聴く行為は、長年にわたりマークレーの創作活動を形作ってきた要素であり、音と映像の境界を曖昧にしながら、それらを一つの知覚の領域として提示してきた。
本展を通して、マークレーの現在地を感じてほしい。
※12〜19時/休廊日は日・月曜・祝日/入場は無料
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「銀座メゾンエルメス ル フォーラム」で、アルメニア/リトアニア出身のアーティストで作曲家でもあるアンドリウス・アルチュニアン(Andrius Arutiunian)による日本初個展「Obol」が開催。ゲストキュレーターには、オルタナティブなキュラトリアル実践で注目を集める「The 5th Floor」のディレクター・岩田智哉を迎える。
アルチュニアンは、2022年の「ヴェネチア・ビエンナーレ」で「アルメニアパビリオン」の代表を務めたほか、世界各地の国際展に参加し、音と時間を軸にした実践を展開してきた。音楽を「ゆがんだ時間の建築」と捉え、ヴァナキュラーな行為や思弁的儀礼、政治的同調と音の調和の関係性を探究し続けている。
本展でアルチュニアンが描き出すのは、冥界の未来的ビジョンだ。文明が神話や儀式を通じて今世と来世の生を統御してきた歴史を参照しつつ、秘教的文献や神話の断片、トランスや消失の象徴が「地下レイヴの美学」を媒介に立ち上がる。
展示は「冥界者のためのクラブ」として、時間、未来、神話を巡る問いを投げかける。作品世界に静かに身を委ねる時間となるだろう。
※11〜19時(入場は18時30分まで)/休館日は水曜/料金は無料
「TOTOギャラリー 間」で、建築家・山田紗子の初個展が開催。ギャラリー空間を「環境」と捉え、自然、生物、ランドスケープなどが複雑な旋律を奏でながら共鳴する独自の世界を表現する。
自由な造形や大胆な構成、鮮やかな色彩、生命感あふれるインスタレーションなどを通じて、建築に新たな息吹を吹き込む山田。「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)では休憩所の設計を手がけ、樹木群と人工物が溶け合う環境を実現させた。近年は、観光牧場のリニューアルや公共図書館のプロポーザル最優秀者にも選ばれている。
山田は、野生動物を記録する映像ディレクターを母に持ち、大自然の中で命を営む生き物たちの情景を観ながら育った。彼女のルーツには、絶え間なく風景が移り変わる悠久の時間の中で多様な生命が奏でる、無数の歌声が響く大地がある。
「いくつもの歌が同時に響くような建築」を掲げる山田は、要素同士がぶつかり合いながら新たな調和を生むポリフォニー(多声音楽)の在り方を空間として立ち上げる。日々複雑さを増す世界を多声的と捉えて肯定しつつ、躍動感のある豊かな環境の創出を目指す。
なお、2026年5月29日(金)には山田による講演会も実施されるので、チェックしてほしい。
※11〜18時/休廊日は月曜・祝日、5月4・5・6日/入場は無料
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「エスパス ルイ ヴィトン東京」で、南アジア系ディアスポラのアーティスト、リナ・バネルジー(Rina Banerjee)による展覧会「You made me leave home…」が開催。インスタレーションや彫刻、絵画など、厳選した19点の作品を紹介する。
本企画は、「エスパス ルイ ヴィトン」の20周年および「フォンダシオン ルイ ヴィトン」による「Hors-les-murs(壁を越えて)」プログラム10周年を記念したもの。バネルジーは、約30年にわたる創作活動を通じて、現代社会における重要なテーマを探求してきた。本展では、地球規模の移動や植民地主義の遺産といったテーマの作品群を届ける。
※12〜20時/休館日に準ずる/入場は無料
「東京ミッドタウン デザインハブ」で、サインデザイン分野では初となる展覧会が開催。「過去・現在・未来」という時間軸を軸に、サインデザインが社会の中で果たしてきた役割と、その進化の軌跡をひもとく。
都市や建築、公共空間、商業施設、文化活動など、あらゆる場面において、人と人、人と場所、人と社会を結びつけてきたサインデザイン。その本質は、「環境における新しい価値観を、情報によって創出する」ことにある。
会場では、人類が古来より用いてきた情報伝達手段としてのサインを、11のコンテクストに分類。時代を象徴する77のプロジェクトに焦点を当て、コンセプトや写真、映像、模型、モックアップなど多角的な資料を通して読み解いていく。
さらに、サイン関連企業10社が同一形状の矢印サインに挑戦した展示では、それぞれの技術開発のプロセスと熱意を壁面展示として紹介。加えて、五十嵐威暢が手がけ、かつて「松本PARCO」の外壁に掲出されていたネオンサイン「P」の実物も公開される。
サインデザインが持つ多面的な魅力と、その可能性を体感できる機会となりそうだ。
※11~19時(6月7日は16時まで)/入場は無料
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