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東京、車いす対応スポット
東京の観光スポットや美術館、ライブハウス、銭湯などを紹介
「東京が改善する余地がある要素の一つが、アクセシビリティや開放性だ」という主張には、おそらく都民の大半が同意するだろう。しかし東京は障がい者が立ち寄れない場所ばかりというわけでは決してない。タイムアウト東京では、東京をあらゆる人に開かれた都市にすべく、車いす対応スポットをまとめた東京ガイドを作ることにした。異なる視点から東京を見つめ、座りながら鑑賞できるアートスポットや、浅草を車いすで観光する方法などを知ってほしい。
車いす対応の観光スポット
明治神宮
荘厳な鳥居や本殿まで砂利道が続く神社は、車いす利用者にとって参拝しづらく思えるかもしれない。しかし裏口から訪ねれば、それほどでもない。北参道駅または代々木駅方面から神社に向かうと、舗装された道が延びているので車いすでも移動しやすい。一部には未舗装の部分もあるので注意してほしいが、限定的な範囲に限られている。
お台場パレットタウン
埋立地のお台場エリアには、巨大なショッピングモールや大型のアトラクションが点在しているが、ほとんどの施設がバリアフリーに対応している。そのうちの一つが、かつて「世界一高い観覧車」として知られた、高さ115メートルの大観覧車だ。複合型商業施設パレットタウンの上空に高くそびえる象徴的な観覧車で、ゴンドラ64台のうち2台の扉が車いすに乗ったまま利用可能だ。
東京スカイツリー
2012年に開業し、いまや東京のランドマークとなった高さ634メートルの東京スカイツリー。地上350メートルと450メートルに展望台があり、いずれも車いすでの利用が容易だ。フロアには多少の傾斜はあるが、必要に応じてスタッフが移動をサポートしてくれる。車いす対応トイレも複数設置されている。
銀座ソニーパーク
銀座のオアシスとして定着した、地下4階から地上1階までの立体公園。東京メトロの駅から上がっていくのであれば、各階へエレベーターで行けるが、地上の正面入り口から車いすで入る場合は小さな段差を越える必要がある。
ミシュラン星獲得の中華料理店MIMOSAの飲茶スタンドなど、テイクアウトグルメが展開されており、公園内を食べ歩きながら散策するのもいいだろう。地下2階では定期的にイベントや展示が行われ、日ごとに装いが変わる。館内には多目的トイレとベビーシートも設置。
浅草寺
都内最古の寺院である浅草寺は、東京旅行のプランからは外せない観光名所の一つ。サービスは多言語対応で、2カ国語で表記されたおみくじも有名。東京で最も車いす利用者が行きやすいスポットとしても知られる。本堂前には広い階段があり圧倒されるかもしれないが、車いすの人も心配無用だ。
本堂に向かって左側に、自由に使えるエレベーターがある。ドアはゆっくりと開閉するので、時間をかけて乗降できる。本堂はバリアフリーとなっており、賽銭(さいせん)箱やおみくじ売り場まで容易にたどり着けるはず。
特に早朝は空いているので(浅草寺は午前6時から開堂)、参拝に最適な時間帯だ。
車いす対応の音楽スポット


東京では、空間は非常に貴重だ。特に、レコードショップやクラブのような音楽スポットは窮屈になりがちだが、車いすに対応する場所も存在する。東京にある最高のジャズクラブに数えられ、ブルーノート東京、ビルボードライブ東京と並ぶ「ビッグ3」の一つである、丸の内のコットンクラブを訪ねてみよう。同店はエレベーターでアクセスでき、入り口に階段はない。事前に連絡して、車いすで利用できる席について相談しよう。


車いす対応の美術館
車いす対応の公衆浴場
御谷湯
1947年から続く歴史ある御谷湯は、かつて典型的な下町の銭湯だったが、2015年に大規模な改装を行い、完全バリアフリーの公衆浴場に生まれ変わった。設計を手がけたのは、数々の銭湯を伝統的かつ現代的に設計してきた建築家の今井健太郎。
1階には、完全車いす対応の家族風呂を設置。貸し切り利用ができ、障害者や介護を必要とする人と一緒に入浴ができる(予約時に障害者手帳あるいはそれに準ずる証明を提示する必要がある)。浴槽に回転いすが備えられているだけではなく、隣に介助者が入浴できる浴槽もあり、快適な入浴介助を行うのに最適だ。
至る所に滑りにくい素材が使われており、床表面の凹凸は最小限に抑えられている。家族風呂においても、黒湯温泉が楽しめるのもうれしい。
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車いす対応トイレや車いすのまま利用できる席があるレストラン
健常者と車いす利用者の目線は大きく違う。飲食店でおいしいものを食べようとしても、「入り口に段差はあるか」「店内は車いすが通れる広さか」など、車いす利用者には前もって知っておきたい情報がたくさんある。車いすでもトイレを使えたり、そのまま着席できたりするレストランを紹介しよう。