東京、車いす対応スポット

車いすで利用しやすい東京の観光スポットや美術館、ライブハウス、銭湯などを紹介
Sensoji Temple | Time Out Tokyo
作成者: Yukako Izumi および Kunihiro Miki |
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翻訳:小山瑠美

「東京が改善する余地がある要素のひとつが、アクセシビリティや開放性だ」という主張には、おそらく都民の大半が同意するだろう。しかし東京は障がい者が立ち寄れない場所ばかりというわけでは決してない。タイムアウト東京では、東京をあらゆる人に開かれた都市にすべく、車いす対応スポットをまとめた東京ガイドを作ることにした。異なる視点から東京を見つめ、座りながら鑑賞できるアートスポットや、浅草を車いすで観光する方法などを知ってほしい。

車いす対応の観光スポット

アトラクション, 宗教的な建物&場所

浅草寺

icon-location-pin 浅草

都内最古の寺院である浅草寺は、東京旅行のプランからは外せない観光名所のひとつだろう。サービスは多言語対応で、2ヶ国語で表記されたおみくじも有名。東京で最も車いす利用者が行きやすいスポットとしても知られる。雷門の前で定番の自撮りをした後、浅草寺に続く活気溢れる仲見世通りを通り抜けると、階段や傾斜を通ることなく本堂までたどり着ける。

境内に入り、手水舎(ちょうずや)で手を清め、常香炉で身体の悪いところを治すとされる煙を浴びたら、神聖な本堂に向かおう。本堂前には広い階段があり圧倒されるかもしれないが、車いすの人も心配無用だ。本堂に向かって左側に、自由に使えるエレベーターがある。ドアはゆっくりと開閉するので、時間をかけて乗降できる。

本堂はバリアフリーとなっており、賽銭(さいせん)箱やおみくじ売り場まで容易にたどり着けるはずだ。おみくじの結果が良い場合はそれでいいが、悪い場合はくじを折って境内の結び棒に結ぼう。車いすの人も見やすいように陳列された、様々な種類のお守りを手に入れるのもいい。

仲見世を通り帰る際には、忍者の衣装やTシャツ、伝統工芸品などが並ぶ土産物店の数々をのぞいてみては。仲見世通りは大混雑することもあるが、浅草寺自体が大きく広い。特に早朝は空いているので(浅草寺は午前6時から開堂)、参拝に最適な時間帯と言える。

車いす対応トイレあり。駐車場はないが、雷門地下駐車場にはバリアフリーの駐車スペースがある。都営浅草線の浅草駅にはA2出口、東京メトロ銀座線の浅草駅には1番出口に、それぞれエレベーターがある。雷門の前にある浅草文化観光センターでは、車いすのレンタルが可能。

ショッピング

お台場パレットタウン

icon-location-pin お台場

埋立地のお台場エリアには、巨大なショッピングモールや大型のアトラクションが点在しているが、ほとんどの施設がバリアフリーに対応している。そのうちのひとつが、かつて「世界一高い観覧車」として知られた、高さ115メートルの大観覧車だ。複合型商業施設パレットタウンの上空に高くそびえる象徴的な観覧車で、ゴンドラ64台のうち2台の扉が車いすに乗ったまま利用可能だ。

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アトラクション, 観光

東京スカイツリー

icon-location-pin 押上

2012年に開業し、いまや東京のランドマークとなった高さ634メートルの東京スカイツリー。地上350メートルと450メートルに展望台があり、いずれも車いすでの利用が容易だ。フロアには多少の傾斜はあるが、必要に応じてスタッフが移動をサポートしてくれる。車いす対応トイレも複数設置されている。

アトラクション

明治神宮

icon-location-pin 原宿

荘厳な鳥居や本殿まで砂利道が続く神社は、車いす利用者にとって参拝しづらく思えるかもしれない。しかし、裏口から訪ねれば、それほどでもない。北参道駅または代々木駅方面から神社に向かうと、舗装された道が伸びているので車いすでも移動しやすい。一部には未舗装の部分もあるので注意してほしいが、限定的な範囲に限られている。

車いす対応の音楽スポット

Cotton Club | Time Out Tokyo

東京では、空間は非常に貴重だ。特に、レコードショップやクラブのような音楽スポットは窮屈になりがちだが、車いすに対応する場所も存在する。東京にある最高のジャズクラブのひとつであり、ブルーノート東京ビルボードライブ東京と並ぶ「ビッグ3」のひとつである、丸の内のコットンクラブを訪ねてみよう。同店はエレベーターでアクセスでき、入口に階段はない。事前に連絡して、車いすで利用できる席について相談しよう。

Jet Set | Time Out Tokyo

レコード愛好家なら、インディーズものを取り揃える下北沢のジェットセットか、よりメインストリームの音楽を扱う新宿アルタ内のHMVを訪ねてみてはどうだろう。いずれも段差のない入口とエレベーターを完備している。ジェットセットは、店内がやや狭いので車いすで移動しづらいかもしれないが、試聴機を利用し、カウンターに並んだ商品を手に取るくらいは問題はないはず。HMVは通路が広いので、ゆっくり見て回るのに最適だ。

車いす対応の美術館

National Art Center, Tokyo | Time Out Tokyo

東京にある美術館のほとんどは、バリアフリーに対応している。東京のアートを知るための入門として、多数の美術館やギャラリーが集まる六本木はおすすめ。

国立新美術館(写真)では、2017年9月4日(月)までジャコメッティ展が開催されるなど、人気の展示が多く注目を集め続けている。正面入口は地上にあり、行く手を阻む段差もない。展示室は広々としており、自由に動き回れるスペースが十分にある。

六本木で特筆すべきことは、ほかにも森美術館サントリー美術館もあること。いずれも車いすで利用でき、3つの美術館すべてに多目的トイレが設置されている。

車いす対応の公衆浴場

ヘルス&ビューティー, スパ

御谷湯

icon-location-pin 両国

東京にある銭湯は、高齢の人が頻繁に利用していることもあり、床はたいてい平坦で段差もないことが多い。それでも大半の銭湯は車いすでは利用しづらいだろう。だが墨田区の本所吾妻橋駅から徒歩10分の場所にある御谷湯は、すべての人を歓迎する銭湯だ。

1947年から続く歴史ある御谷湯は、かつて典型的な下町の銭湯だったが、2015年に大規模な改装を行い、完全バリアフリーの公衆浴場に生まれ変わった。設計を手掛けたのは、数々の銭湯を伝統的かつ現代的に設計してきた建築家の今井健太郎。彼と協力した2代目オーナーは、銭湯をすべての人が利用しやすい場所にすることをずっと夢見てきたという。

最も分かりやすい再生のシンボルは、1階に設置された完全車いす対応の家族風呂だ。家族で貸し切り利用ができ、障害者や介護を必要とする人と一緒に入浴ができる(予約時に障害者手帳あるいはそれに準ずる証明を提示する必要がある)。浴槽に回転いすが備えられているだけではなく、隣に介助者が入浴できる浴槽もあり、快適な入浴介助を行うのに最適だ。

御谷湯では、いたるところに滑りにくい素材が使われており、床表面の凹凸は最小限に抑えられている。福祉家族風呂においても、ほかの風呂と同様に黒湯温泉が楽しめる。多くの銭湯と異なり、贅沢なヒノキを使用した浴槽や壁を採用しており、見た目も美しい。

健常者は4階と5階の浴場を男女週替りで利用するが、3つの温度のお風呂と薬湯、半露天風呂があり、各階で様々な種類の湯を楽しめる。改装に伴い、豊富な種類の風呂に加えて、半露天風呂も新設された。すべての風呂に手すりが設置されており、4階の風呂は足腰に問題を抱えている人でも入浴しやすいよう、浴槽の縁が低めに設計されている。

最も注目すべきは、4階にある不感温温泉だろう。洞窟のような雰囲気の風呂では、35〜36度に保たれた湯で心臓に負担をかけずにじっくりと入浴できる。かつて目立たない銭湯だったが、いまや地元の人の人気を集めるようになった御谷湯は、ゆったりと入浴を楽しむのは誰にとっても大切なことだと教えてくれる。

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