1. 日本化学未来館ろう・難聴者向けの展示ツアー
    Photo: Keisuke Tanigawa
  2. シネマ・チュプキ・タバタ
    Photo: Keisuke Tanigawa
  3. ダイアログ・ミュージアム「対話の森」
    Photo: Keisuke Tanigawa

東京、車いす対応スポット

東京のミュージアム、音楽シーン、銭湯などを紹介

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タイムアウト東京 > Things to do > 東京、車いす対応スポット

一部翻訳:小山瑠美

東京のアクセシビリティーは未だ改善の余地がある。しかし近年、新設や改装が行われた施設では、あらゆる人々に開かれた場所として生まれ変わっているところも多くある。本記事では、ミュージアムや映画館、渋谷の真ん中にある音楽ストリーミングスタジオなど、車いすに対応しているおすすめのスポットを紹介。出かける際の東京ガイドとして役立ててほしい。

新型コロナウイルス対策の影響で営業時間に変動があるため、訪れる際は公式情報の確認を

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銀座、アクセシブルガイド

車いす目線で考える

ミュージアム・観光スポット

  • Things to do
  • 竹芝

竹芝にある、世界で3カ国目のダイアログ・ミュージアム。ハンディキャップをはじめ、世代や文化、宗教、民族など、世の中の分断を「対話」によってつなぐ体験を提供している。

主なプログラムは、完全に光を遮断した暗闇の中で視覚以外の感覚をフルに使う『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』と、音を遮断するヘッドセットを身に付け、ボディランゲージや表情の動き、手話などのコミュニケーションに触れる『ダイアログ・イン・サイレンス』。

手動車いすの貸し出しと、広々とした多目的トイレスペースがあり、フロアの中心には誰でも弾くことができるフリーピアノを設置。各プログラムのチケットは公式ウェブサイトで事前予約販売を行っている。

現在、新型コロナウイルス感染対策のため、車いすの利用者、妊娠中の来場者は『ダイアログ・イン・サイレンス』のみ体験可能参加者の安全を担保しかねるため。代わりとなる特別プログラム『ダイアログ・イン・ザ・ライト』を企画中だ。

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  • ミュージアム
  • 青海

江東区青海にある8階建ての大きな科学館。ロボットや遺伝子、宇宙など現在進行形の研究を紹介する展示をはじめ、2018年には音楽とデジタルアートの祭典『MUTEK』のメイン会場にも選ばれている。

貸し出し設備として、手動の車いすやベビーカーのほか、電動車いす『WHILL(ウィル)』を提供。利用日の1週間から前日までに電話予約制で、予約がない場合は車いす利用者だけでなく、健常者の使用も可能だ。展示音声の情報補償として一部展示のシナリオ貸し出しや、車いす利用可能な広いスペースを保った多目的トイレ、男性も利用できる鍵付き授乳室の設置など、訪れる人々に幅広く対応した施設造りが成されている。

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東京スカイツリー
  • アトラクション
  • 観光
  • 押上

2012年に開業し、いまや東京のランドマークとなった高さ634メートルの東京スカイツリー。地上350メートルと450メートルに展望台があり、いずれも車いすでの利用が容易だ。フロアには多少の傾斜はあるが、必要に応じてスタッフが移動をサポートしてくれる。

  • アトラクション
  • 宗教的な建物&場所
  • 原宿

荘厳な鳥居や本殿まで砂利道が続く神社は、車いす利用者にとって参拝しづらく思えるかもしれない。しかし裏口から訪ねたり、北参道駅または代々木駅方面から神社に向かうと、舗装された道が延びているので車いすでも移動しやすい。また各入口にある詰所では、手動車いすの貸し出しも」行っている。

一部には未舗装の部分もあるので注意してほしいが、限定的な範囲に限られている。

映画館

  • 映画館
  • 田端

田端にある日本初のユニバーサルシアター。15席ほどの小さな映画館だが、11.1chのフォレストサウンドが広がるスピーカーや、全作品に日本語字幕とイヤホン音声ガイドが付く。振動が体に伝わる『抱っこスピーカー』の貸し出しなどもある。小さな子ども連れのための個室など、さまざまな利用客を想定した造りが特徴だ。

最後列に設置されたスペースでは、車いすのまま入場し映画鑑賞ができるほか、障害が理由で経済的負担の苦しい人のために『プアエイド割引』もあり、介助者は1人まで無料。介助者がいない場合は予約時に相談の上、田端駅からスタッフが誘導することもできる。

音楽スタジオ・ライブハウス

  • クラブ
  • 渋谷

奇才、宇川直宏が手がけるライブストリーミングスタジオ。DOMMUNEは「共同体」を意味するCOMMUNE(コミューン)の先を目指し、「CからDへの拡張」のコンセプトを掲げ名付けられた。

このスタジオから配信される番組に、毎晩1万人以上の視聴者がオンライン上に集まり、先鋭的なメディアとして世界から注目されている。2019年11月にリニューアルオープンした渋谷パルコの9階に移転し更なる拡張としてスタジオのバリアフリー化を果たす。

障害者手帳を持っている人は毎回無料で入場可能。同フロアまでのエレベーター、多目的トイレへの導線もスムーズだ。

関連記事DOMMUNEが渋谷パルコの9階に移転、プレオープニングはRhadoo

Cotton Club | Time Out Tokyo

東京では、空間は非常に貴重だ。特に、レコードショップやクラブのような音楽スポットは窮屈になりがちだが、車いすに対応する場所も存在する。

東京にある最高のジャズクラブに数えられ、ブルーノート東京ビルボードライブ東京と並ぶ「ビッグ3」の一つである、丸の内のコットンクラブを訪ねてみよう。同店はエレベーターでアクセスでき、入り口に階段はない。事前に連絡して、車いすで利用できる席について相談しよう。

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Jet Set | Time Out Tokyo

レコード愛好家なら、インディーズものを取りそろえる下北沢のジェットセットか、よりメインストリームの音楽を扱う新宿アルタ内のHMVを訪ねてみてはどうだろう。いずれも段差のない入り口とエレベーターを完備している。

ジェットセットは、店内がやや狭いので車いすで移動しづらいかもしれないが、試聴機を利用し、カウンターに並んだ商品を手に取るくらいは問題はないはず。HMVは通路が広いので、ゆっくり見て回るのに最適だ。

美術館

National Art Center, Tokyo | Time Out Tokyo

東京にある美術館のほとんどは、バリアフリーに対応している。東京のアートを知るための入門として、多数の美術館やギャラリーが集まる六本木はおすすめだ。

国立新美術館では、人気の展示が多く注目を集め続けている。正面入り口は地上にあり、行く手を阻む段差もない。展示室は広々としており、自由に動き回れるスペースが十分にあるほか、車いすやつえの貸し出しを行っている。

六本木で特筆すべきことは、ほかにも森美術館サントリー美術館があること。いずれも車いすで利用でき、3つの美術館全てに多目的トイレが設置されている。

公衆浴場

  • ヘルス&ビューティー
  • スパ
  • 両国

1947年から続く歴史ある御谷湯は、かつて典型的な下町の銭湯だったが、2015年に大規模な改装を行い、完全バリアフリーの公衆浴場に生まれ変わった。設計を手がけたのは、数々の銭湯を伝統的かつ現代的に設計してきた建築家の今井健太郎。

1階には、完全車いす対応の家族風呂を設置。貸し切り利用ができ、障害者や介護を必要とする人と一緒に入浴ができる(予約時に障害者手帳あるいはそれに準ずる証明を提示する必要がある)。浴槽に回転いすが備えられているだけではなく、隣に介助者が入浴できる浴槽もあり、快適な入浴介助を行うのに最適だ。

至る所に滑りにくい素材が使われており、床表面の凹凸は最小限に抑えられている。家族風呂においても、黒湯温泉が楽しめるのもうれしい。

バリアフリースポットを知りたいなら

銀座、アクセシブルガイド
  • Things to do

本記事では、車いすユーザーや高齢者、子ども連れ、大荷物を抱えた観光客などを対象に「誰もが快適に楽しめる銀座」を紹介する。監修を行ったのは、バリアフリーコンサルティング事業を展開する株式会社オーリアルおよびNPO法人アクセシブル・ラボ代表の大塚訓平。銀座駅周辺の「アクセシブル(誰もがアクセス可能)」なレストランやショップ、ギャラリー、商業施設などを入り口の段差や多目的トイレ、オストメイト、ベビーシート、荷物預かり所などの有無を表示するピクトグラムとともにレビューする。

中にはピクトグラムの表記がないヴェニューもあるが、これはソフト面(心や情報)のバリアフリー化が徹底されている店舗。ぜひ、誰もにフレンドリーな銀座を楽しんでほしい。

※掲載されているコンテンツは、全銀座会とのコラボレーションで制作したガイドマップ『銀座 アクセシブルガイド』および『ALL-ACCESS GINZA Your guide to accessible, barrier-free Ginza』の内容を和訳・転載したものです

  • ホテル

バリアフリー仕様のホテルは珍しくはないが、その多くは、スロープやエレベーターなどが「とりあえず」備えられているに過ぎないのが現状だ。車いす利用者も当然のことながら、駅前のビジネスホテルを利用したり、自慢のディナーを食べたり、東京の美しい夜景を眺めながらぜいたくな時間を過ごしたりしたいもの。そんな思いに応えてくれる、ユニバーサルルームのある都内のホテルを紹介する。

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  • Things to do

例年であれば、関東地方ではちょうど桜が満開となる4月初旬に、コラムニストである伊是名夏子(いぜな・なつこ)さんの「JRで車いすは乗車拒否されました」と題する記事が公開され、各種SNSで炎上した。

双方の対応や考え方に対しては実に多くの人が見解を示しているため、ここでは話題を少し変えて、伊是名さんが目的地の一つにしていた来宮神社を含め、車いすで熱海を楽しむ方法を紹介していきたい。伊是名さんと異なり、僕が手動の車いすユーザーであり、同伴者がいること、自動車を運転できることを前提としている。 

熱海市出身の大学時代の先輩に熱海のおすすめスポットを聞いてみると、以下が挙がった。

OPEN TOKYO 東京をひらく10のこと
  • Things to do

障がい者や高齢者、子ども、子どもを育てる親、LGBT、外国人らマイノリティーも含む全ての人が楽しく暮らせるようにするにはどうしたらいいだろう。社会の障壁を取り払い、あらゆる人々にオープンな都市東京を実現するため、私たちにできることとは。タイムアウト東京が考える10のことを提案する。

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