リサ・ラーソンの作り方 展
画像提供:株式会社トンカチ | リサ・ラーソンが筆立てとしてリユースしていた作品
画像提供:株式会社トンカチ

東京、12月に行くべきアート展5選

創作の裏側からデザインの名品まで、多彩な表現をめぐる冬

Chikaru Yoshioka
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12月の東京では、心を温めるアート体験が充実している。スウェーデンを代表する作家の創作の裏側に迫る「リサ・ラーソンの作り方 展」、1945年以降の日本と韓国の美術関係史をたどる「いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年」、名匠ハンス・ウェグナーの名作が国内最大規模で集結する「織田コレクション ハンス・ウェグナー展 至高のクラフツマンシップ」など、多彩な展覧会が揃う。

ジャンルも時代も異なる作品に触れながら、この冬ならではの深い鑑賞体験を楽しもう。

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  • アート
  • 渋谷

「渋谷ヒカリエ」の9階「ヒカリエホール」で「織田コレクション ハンス・ウェグナー展 至高のクラフツマンシップ」が開催。ミッドセンチュリー期のデンマークデザインの範囲にとどまらず、20世紀の家具デザイン史における代表的な存在、ハンス・ウェグナー(Hans J. Wegner、1914〜2007年)の名作が国内最大規模で集結する。

会場では、生涯に500脚以上を手がけたウェグナーの仕事を多角的にひもとく。建築家の田根剛による会場構成の下、椅子約160点と家具、関連資料を通してその功績とデザイン哲学を振り返る。

注目は、17歳のウェグナーが制作した『ファーストチェア』と、3脚のみ作られた『セカンドチェア』の復刻展示。また、20点以上の原寸図面やワーキングモデルを通して、名作が生まれるプロセスにも迫る。

さらに、PPモブラー社やカール・ハンセン&サン社による現行モデルに実際に座れる体験コーナーも登場。展覧会限定モデルやウェグナー家具の販売に加え、デンマークコーヒーが味わえるコーヒースタンドも併設され、北欧の美意識を全身で楽しめるだろう。

  • アート
  • みなとみらい

日韓国交正常化60年の節目に合わせ、韓国の「国立現代美術館」と共同で企画されたイベント「いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年」が「横浜美術館」で開催。50組以上の作家による約160点が集結し、1945年以降の両国の美術関係史をたどる、国際的にも初の大規模展示となる。

地理的・文化的に近い日本と韓国は、長い歴史の中で互いに影響を与え合い、ときに緊張を抱えながら歩んできた。今や「Kカルチャー」は世界的な存在となり、韓国文化は日本の日常に深く溶け込んでいる。本展は、そんな「おとなりさん」をアートを通して改めて知る試みだ。

会場では、国立現代美術館の所蔵品から優品19点が来日するほか、日本初公開の作品や新作も登場。歴史的なわだかまりを容易に超えることはできないが、アートを入り口に他者を理解し、自分自身を見つめ直すことは、これから先もともに生きるための勇気やヒントを得ることにつながるだろう。

なお、横浜での開催後、20265月からは国立現代美術館でも巡回予定だ。

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  • アート
  • 立川

スウェーデンを代表する陶芸家のリサ・ラーソン(Lisa Larson19312024年)は、1950年代から始めた創作活動を通じて、動物を表した愛らしい陶器を中心に、世界各地で人々の暮らしを彩ってきた。日本では陶器にとどまらず、絵本のキャラクター「マイキー」や、自身のライフスタイルにも注目が集まり、幅広い世代に支持されている。

PLAY! MUSEUM」では、そんなラーソンの創作過程に迫る体験型の展覧会が開催。会場では、作品の原型やスケッチ、制作道具類を展示するほか、工房で職人が作るライオンや猫など、お馴染みの作品の制作プロセスを紹介する。

また、ラーソンの作り方を参考に、絵を描いたり陶器に模様を付けるワークショップも毎日実施。彼女のものづくりの現場を通して、来場者全員が創作の楽しさに触れることができる。

さらにショップでは、スケッチや陶器のイメージをあしらったオリジナルグッズを販売するほか、数量限定でビンテージの陶器作品も販売するので、見逃さないでほしい。多くの人々に愛され続けているラーソンの作品世界を体感しに行こう。

  • アート
  • 箱根

古くから人々の心身を癒やし、感性を研ぎ澄ます場として旅人を魅了してきた箱根に位置する「ポーラ美術館」。本展「SPRING わきあがる鼓動」では、この地に培われた風土と記憶を出発点に、過去と未来、ここからかなたへとつながる想像の旅へと鑑賞者を誘う。

会場では、アートにおける飛躍する力に光を当てる。人間やこの世界の奥底から春の芽吹きのように湧き上がる鼓動を宿し、我々の存在と感性を揺さぶる絵画・彫刻・工芸・インスタレーション作品を紹介していく。

静かに、あるいは力強く湧き上がる作品の響きと共鳴し、時空を超えて豊かに躍動する創造の鼓動を体感してほしい。

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  • アート
  • 竹橋

195060年代、日本の女性美術家たちは前衛の最前線で強い存在感を放っていた。しかし「アクション・ペインティング」が台頭すると、豪快さや力強さといった男性性を重視する批評言説が広まり、彼女たちは歴史の表舞台から後退していく。

「東京国立近代美術館」で開催される「アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦」では、中嶋泉による著書『アンチ・アクション』の研究を軸に、日本の女性美術家による創作を見直していく。草間彌生や田中敦子、福島秀子をはじめ、14人による約120点が集結する。

会場では、未公開・未発表作も多数登場し、赤穴桂子や宮脇愛子らの初期作品に触れられる。また、ライトを用いた立体作品や3.3メートルの大作など、新たな時代に躍り出た作家たちのダイナミックな作品も見どころの一つだ。

女性美術家の再評価が進む今、ジェンダー研究の観点から日本の戦後美術史に新たな光を当てる本展。「アクション」の時代に別の形で応答した、彼女たちの独自の挑戦の軌跡を垣間見てほしい。 

東京の展示を知るなら……

  • アート

六本木の「森アーツセンターギャラリー」で、2026年3月1日(日)まで開催中の「マチュピチュ展」は、古代インカ帝国のアンデスの世界観に深く入り込める没入型の展示。会場に足を踏み入れた瞬間、静かな神殿に迷い込んだような薄暗さと、祈りの気配を帯びた空気に包まれる。

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  • アート

2026年3月1日(日)まで開催の「ワニ」展は、「熱川バナナワニ園」の特別協力の下で「国立科学博物館」が主催する、初めての爬虫(はちゅう)類の企画展。今回、爬虫類の中でもなぜワニが選ばれたのかは、展示を見れば伝わってくるだろう。誰もが知っているワニの真実はほとんどの人が知らなかったのかもしれないと、その魅力にハマりそうになったので、本記事で紹介したい。

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