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画像提供:ISSEY MIYAKE INC. | 展示風景
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大阪、6月から7月に行くべきアート展

街を歩けばインスピレーションが生まれる、関西のアートシーン

Chikaru Yoshioka
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関西の街が創造のエネルギーに包まれる季節。各地で個性豊かな展覧会やアートイベントが開催され、古典から現代まで多彩な表現が交錯する。思いがけない作品との出合いが、新たな視点をもたらしてくれるだろう。

ふらりと立ち寄れば、日常が少し特別な時間に変わるはずだ。

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  • アート

HOSOO GALLERY」で、京都・西陣のテキスタイルブランド「HOSOO」とアーティストのシアスター・ゲイツ(Theaster Gates)によるコラボレーション展が開催される。本展では、2024年から協働を重ねてきた両者が、織物や衣服を芸術的実践として探求してきた成果を紹介。その対話から生まれた新作群が一堂に並ぶ。

陶芸や彫刻、音楽、パフォーマンス、建築的介入など多領域にわたる活動で知られるゲイツは、失われつつある空間や歴史、儀礼に新たな価値を見いだしてきた。一方、1688年創業のHOSOOは、伝統を背景にしながらも革新的なテキスタイル制作に取り組んでいる。

本展の核となるのは、アフリカの伝統衣装「ダシキ」と日本の「着物」という異なる文化から着想を得た「Dashikimono(ダシキモノ)」。民族的ルーツや1960年代のブラック・パワー運動とも結びつくダシキと、着物の構造が交差し、新たな衣服の形態が提示される。

また、ゲイツの重要なモチーフである陶の「Vessel(器)」も登場。衣服と器を通して、儀礼や工芸、共同体の歴史が身体のメタファーとして立ち上がる。さらに、黒人解放運動の記憶を織り込んだ帯のシリーズも公開。日本の伝統的な装束である帯を、記憶と追悼の媒体として捉えた作品だ。

アフリカと日本、それぞれの服飾文化の系譜を横断しながら、工芸への敬意とともに、文化的に重要なアーカイブに光を当てる試みの本展。ゲイツの実践を貫く「社会を動かす力」が体現されている。

  • アート

「兵庫県立美術館」で、同館の館長も務めた神戸市出身の美術評論家・中原佑介(19312011年)を特集する。戦後美術を国内外にわたって見つめ続けた中原の言葉をたどりながら、ゆかりの深い同館収蔵作品を紹介。併せて、中原の日本近代に関する著作を手がかりに、近代洋画コレクションも展示する。

1955年、23歳で発表したデビュー作『創造のための批評』以降、中原は『美術批評』をはじめとする美術雑誌や新聞で数多くの展評や作家論、芸術論を執筆してきた。また、『ナンセンスの美学』『見ることの神話』などの著作も多数残している。本展では、そうした著作とともに、彼が論じた作家の作品や、当時実際に目にしたと考えられる館蔵作品を紹介する。

旧制第三高等学校理科から京都大学理学部へ進学し、ノーベル物理学賞受賞者・湯川秀樹の下で理論物理学を研究した後、美術の道へ進んだ中原。その異色の経歴を背景に、彼の文章には「物質」というキーワードがたびたび現れる。本展では、代表的な仕事である著書『現代彫刻』や、第10回日本国際美術展(東京ビエンナーレ)「人間と物質」などを手がかりに、20世紀以降の多様な彫刻作品を通して、中原が捉えた「物質」の概念にも迫る。

なお、第2日曜日は鑑賞が無料だ。

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  • アート

20266月に90歳を迎える横尾忠則は、2023年から2025年にかけて新たな取り組みに着手した。「連歌」になぞらえて「連画」と名付けられた連作は、故郷・兵庫県西脇で同級生たちと撮影した記念写真を起点に始まり、64点におよぶ作品へと展開。「横尾忠則現代美術館」で開催される「横尾忠則 連画の河」では、その大作群がフロアを埋め尽くす。

「連画」とは、文字通り連続する絵画であり、「連画の河」シリーズは作品同士が緩やかにつながり、全体で一つの作品ともいえる。一枚の絵から得た着想が次の作品へと連鎖し、風景が次々と展開していくのが特徴。150号サイズを中心とした画面には、年を重ねるごとに一層明るく鮮やかさを増した色彩と、自在さを増した絵具の表現が現れている。

本展では、1970年に写真家の篠山紀信が撮影した横尾と同級生たちの集合写真を特別公開。『記憶の鎮魂歌』では、その写真に写る10人に加え、既に亡くなった友人たちの姿が描き加えられ、横尾自身も亀の姿で登場する。

会場は制作順に沿ってそのプロセスをたどる構成で、まるで画家とともに大河をゆったりと下るような体験をもたらす。衰えることのないその創造力に触れてほしい。

  • アート

「大阪市立東洋陶磁美術館」で、特別展「MOCOコレクション オムニバス初公開・久々の公開― PART2」が開催。同館のコレクションから、初公開または久々の公開となる作品をオムニバス形式で紹介する。

会場に並ぶのは、中国・韓国・日本の焼き物による茶道具を中心に、書画の掛軸や茶杓(ちゃしゃく)、釜なども含む「松惠(しょうけい)コレクション」。江戸時代以前の焼き物の茶道具や、近代陶芸家による茶碗(ちゃわん)などを公開する。

また、輸出用の古伊万里や、民藝運動を主導した陶芸家・濱田庄司の作品を含む「堀尾幹雄コレクション」、明時代に中国・景徳鎮窯で日本向けに制作された古染付(こそめつけ)や、朝鮮時代の文房具の水滴コレクションも紹介される。

各コレクションの特色をじっくりと味わってほしい。

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  • アート

60年に及ぶ画家人生の中で、多様な主題に取り組んだピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir。その作品全てに共通するのは、温かく愛情に満ちたまなざしだ。「山王美術館」で開催の「生誕185 ルノワール展」では、初公開作品12点を含む、同館のコレクション約50点を一堂に公開する。

ルノワールにとって、生きることは描くことであり、描くことは喜びそのものであったといえる。晩年には、困難の多い人生においてこそ、絵画は「愛すべきもの」「愉しく、美しいもの」でなければならないと語った。本展では、風景やバラ、アネモネといった花々を描いた作品をはじめ、静物、裸婦、装飾画まで幅広く紹介する。

見どころは、生命感あふれる裸婦像『噴水による浴女』(1914年)。「自然の中の裸婦」という伝統的なテーマを探求し続けたルノワールにとって、本作は新たな表現への到達点といえる。以降に展開された、さまざまな赤の色調に満ちた、生命の輝きを思わせる裸婦像も併せて並ぶ。

さらに、印象派時代の女性像から、「印象主義の行き詰まり」を経て古典へと回帰したアングル様式の時代、南仏で「自然の中の裸婦」という主題に取り組み始めた時期、そして晩年に開花する豊潤な色彩の作品群まで、画業の軌跡を全5章でたどっていく。

光と色彩、生きる喜びにあふれたルノワールの世界を堪能してほしい。

  • アート

「大阪浮世絵美術館」で、企画展「浮世絵やまとなでしこ」が開催。伊東深水をはじめ、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重、三代豊国など、名だたる浮世絵師たちが描いた美人画を中心に、江戸から昭和にかけての浮世絵版画を紹介する。そこに表されるのは、日本の女性の優雅さや強さ、そして内面に宿る美しさだ。

鏑木清方に師事し、美人画家として名を馳せた深水の肉筆画『通り雨』は本展初公開となる。にわか雨の中、傘を差す一人の女性を描いた本作は、色香と気品が静かに溶け合う、見応えある一作だ。

また、美人画に限らず、風景画や物語絵に登場する女性を含む全56点が並び、当時の暮らしや文化、社会の空気を多角的に感じ取ることができる。さらに北斎の『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』は常設展示。展示室内には柵を設けず、無料貸し出しのルーペを使って、刷りの技法や細部の表現を間近で鑑賞できるのも魅力だ。

浮世絵師たちのまなざしが捉えた「やまとなでしこ」の姿を、ぜひ会場で確かめてほしい。

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毎年、タイムアウトで発表している世界で最もクールな街」ランキング。世界中のライターや編集者により推薦されたエリアは、文化・コミュニティー・住みやすさ・ナイトライフ・飲食・街のにぎわいなどの基準で評価される。2025年度版では、東京・神保町が堂々の第1位に輝き大きな話題となったが、大阪・中津も世界ランキングで8位に躍進し、その魅力が世界に認められた。

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