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神保町が2025年「世界で最もクールな街」ランキング第1位に選出

静かに進化する東京の「書店天国」が初の栄誉――タイムアウト年次ランキングで堂々の首位

Ili Saarinen
Chikaru Yoshioka
テキスト
Ili Saarinen
翻訳:
Chikaru Yoshioka
Jimbocho
Photo: Kisa Toyoshima
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今年も、タイムアウトが世界各地の活気に満ちた魅力的な街を選出する恒例企画「世界で最もクールな街」ランキングの発表シーズンがやってきた。そして2025年版のランキングでは、東京の神保町が堂々の第1位に輝いた。

この調査は、タイムアウトの現地ライターや編集者による広範なネットワークを通じて得られた地域の知見と内側からの専門的視点に基づき、世界各都市の街を評価したもの。基準となったのは、文化・コミュニティー・住みやすさ・ナイトライフ・飲食店・街のにぎわい、そして「今らしさ」といった要素である。その結果、神保町は「世界で最もクールな街」という枠を超え、「世界で最も活気にあふれた街」として頭角を現した。

Yaguchi Bookstore
Photo: Kisa ToyoshimaYaguchi, one of Jimbocho’s around 130 secondhand bookstores

東京の知識人たちに何世代にもわたり愛されてきた神保町は、歴史ある大学街であり、書店好きにとっての楽園だ。東京のビジネス街からほど近い距離にありながら、独特の雰囲気を保っている。最大の魅力は約130軒に及ぶ古書店で、「小宮山書店」や「北沢書店」といった老舗もその中に含まれる。これらの店の多くは、昔ながらの喫茶店やカレー店と同じ建物に入った、やや古めかしい低層の雑居ビルに軒を連ねている。

Komiyama Shoten
Photo: Shota Nagao

過去が現在を鮮やかに映し出すこの街には、学生たちが次々と流れ込んでエネルギッシュな空気を生み出し、その勢いは今大きく高まっている。近年では、音楽クラブや本格的なインドカレー店、個性的なカフェや「stacks bookstore」のようなインディー系書店が裏路地に登場し、デジタル時代の不安や慌ただしさに疲れた人々にとって最適な「処方箋」となっているのだ。

神保町の人気スポットの一つが「さぼうる」。1955年創業の老舗カフェで、ピザトーストとレトロな雰囲気が人気を集めている。近くの「ウォークアバウト(Walkabout)」では、オーストラリアのスペシャルティコーヒー文化にインスパイアされた、現代的で個性的なカフェドリンクが楽しめる。

さぼうる
Photo: Keisuke Tanigawa

地元のカレー文化を味わうなら、「ボンディ 神保町本店」のスパイスとフルーツが豊かに香るカレーや、2024年の地元カレーコンテスト優勝店「CURRY BAR CAFE 三月の水」も訪れてみたい。

また、「カクテルワークス(COCKTAIL WORKS)神保町」でクラフトジンカクテルを楽しむのもおすすめだし、アートギャラリー・バー・リスニングルームを兼ねた「肆-YON-」で趣ある夜を締めくくるのもいいだろう。

カクテルワークス 神保町
Photo: Kisa ToyoshimaCocktail Works Jinbocho

世界にはまだ、神保町ほどクールではないものの魅力的な街が数多く存在する。今回のランキングでは、ベルギー・アントワープのボルゲルハウトが第2位、ブラジル・サンパウロのバラ・フンダが第3位、イギリス・ロンドンのキャンバーウェルが第4位に選ばれている。神保町の称号を祝いながら、我々はそっとスパークリング日本酒のボトルを開ける。街歩きの余韻とともに、乾杯。

さらに詳しく知りたいなら、2025年版「世界で最もクールな街」ランキングの完全リストを確認してほしい。

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The 39 coolest neighbourhoods in the world in 2025(原文)

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