2016年1月しかできないこと

インタビュー:ブライアン・イーノ
テキスト:アンドリュー・P・ストリート、 翻訳:佐藤環 シドニー・オペラハウスで行われた『Vivid Sydney』の音楽プログラム『Luminous』(2009年5月にシドニーで開催されたイベント。音楽公演や美術品の展示、環境問題についてのディスカッションなどが行われた)のキュレーターとして、彼はすべてをやり尽くせたかもしれない。だが彼が最も愛するものは、制限された環境だ。 『Luminous』のパフォーマーはどのような基準で決めましたか? 条件は2つあった。私の希望と、ブッキングが可能なことだ。 では、美意識が最優先というわけではないのですね? いや、美意識はあった。一貫して優先させた美意識は「私が好きなもの、または見たいもの」。私が最先端だと思える音楽か、その他の興味を持った“カタチ”の音楽だと思うもの。私にとってパイオニアだと思えるものなんだ。 では、80年代のシンセサイザーのリバイバルを売りにしているといわれているレディトロンもパイオニアだと言えますか? なるほど、面白いね。私の考えでは、もはや音楽に歴史というものはないと思う。つまり、すべてが現在に属している。これはデジタル化がもたらした結果のひとつで、すべての人がすべてを所有できるようになった。レコードのコレクションを蓄えたり、大事に保管しなくてもよくなった。私の娘たちはそれぞれ 50,000枚のアルバムを持っている。ドゥーワップから始まった全てのポップミュージック期のアルバムだ。それでも、彼女たちは何が現在のもので何が昔のものなのかよく知らないんだ。例えば、数日前の夜、彼女たちがプログレッシブ・ロックか何かを聞いていて、私が「おや、これが出たときは皆すごくつまらないといっていたことを思い出したよ」と言うと、彼女は「え?じゃあこれって古いの?」と言ったんだ(笑)。彼女やあの世代の多くの人にとっては、すべてが現在に属していて、“リバイバル”というのは同じ意味ではないんだ。 でも、本当に大事なものはいくらかそこで失われたのでは? 何かは失われたし、何か別のものが得られただろうね。特に私の世代で失われたものは顕著だね。なぜなら、私たちにとってレコードは極めて重要なもので、レコードによって文化的なポジションが決められていたし、レコードの嗜好によって人との付き合いも決まった。レコードは文化的な会話の中心を占めていたんだ。その理由の一つは、レコードは金のかかる趣味だったからね。当時は高くてたくさん買えなかったから、それだけお金をかけるならば、真剣になるし情熱も持つようになる。そして、真剣になって情熱を持った分だけ、恩恵も受ける。だが、今や音楽は水のような存在になってしまった。事実、水より若干安くなっているし、音楽に対してはまったく異なる態度が生まれている。この新たな態度の健全な部分としては、さっき説明したように、偏見をまぬがれた差別のないフィールドが生まれたことだね。音楽は以前ほどはイデオロギーの重荷を背負わされなくなった。例えば、ABBAを好きな人は政治的に格好悪いとされたり、ベルベット・アンダーグラウンドを称賛するのが不可欠だとされていた頃のことを思い出すよ。そういった多くのものは過ぎ去ったし、過ぎ去って良かったと思う。 それだけでしょうか? いや、他にも引き起こされたことは、音楽が事実上無料になったことで、コピーできない部分に価値が置かれるようになったことだ。例えばパフォーマンスに関して言えば、ここ数年においておそらく今までにないほどイギリスではライブパフォーマンスが
個性が光る東京映画館
東京の映画館は個性的な映画館づくりに力をいれている。新宿ピカデリーは『プラチナシート』と『プラチナルーム』というサービスを導入。大スクリーンをベストポジションで見られるようバルコニーを設け、中央にプラチナシート、その両サイドにプラチナルームを配置した。プラチナシートは、カッシーナ・イクスシー社が初めてデザインした劇場用オリジナルソファシートで、足を伸ばしながら映画を鑑賞することができるのが特徴。一方のプラチナルームは、2人だけで大型スクリーンを独占しているような気分になれる、プライベートタイプの空間に仕上げてある。このほかにも、東京には個性派の映画館が多い。自分好みの映画館が見つかれば、鑑賞はいっそう楽しくなるだろう。
ヨーロッパのクリスマスマーケット
毎年11月後半から年末にかけて、ヨーロッパ各地の都市ではクリスマスマーケットが開かれる。プラハの歴史溢れる広場やコペンハーゲンの美しい庭園などが会場になり、露店が軒を並べている。ユニークなお土産を探しながら、ヨーロッパの伝統を体験してみよう。
NYCでレディー・ガガに変身する
今この瞬間、レディー・ガガは来週ラジオ・シティ・ミュージックホールで行われる全公演売り切れのモンスター・ボール・ツアーの千秋楽に向けて、楽屋の鏡にうつる自分を見つめながら猫のようにのどを鳴らして、最終準備に入っているに違いない。もちろん、エリオット・スピッツァー元ニューヨーク州知事のセックステープに登場したような女性とアンデルセン童話『雪の王女』が混ざったような出で立ちで。ステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタ(レディー・ガガの本名)の奇抜さを取り入れて、ニューヨーク街中にに愛の光線を放射したいのなら、次の7つのガイドは外せない。 Step 1 ウォーホル的模倣術モードに入ろう レディー・ガガのアルバム『ザ・フェイム』と『ザ・フェイム:モンスター』をiPod に入れたら、1枚目のアルバムタイトル曲『フェイム』をプレイしよう。この曲は、ポップミュージック界での新たな突然変異を最初に感じさせるエレクトロな曲だった。覚えやすいキャッチーなフレーズは、ハイブローなパフォーミングアートになり観客の心をつかんだ。「シャンパンと終わりのない幸運の楽しみ方は知り尽くしてる。平凡なんて大嫌い」と誘うような甘い声でガガは歌う。ガガ旋風に身を任せるしかない。 Step 2 ドレスアップは必須 お次は去年Googleで最も検索された歌詞だというシングル『ポーカー・フェイス』をプレイして、ガガになるために必要な洋服を仕入れに行こう。 彼女の独特な美的センスをバックアップするクリエイティブ集団、ハウス・オブ・ガガが、もし一般人の予算しかなかったらどこへ買い物に行くのだろう?シームドの網タイツ ($24) をお探しなら、カペジオ・ダンス・シアター・ショップ に向かうはずだ。ホールターの光沢あるラメゴールドのボディスーツ ($30) は、アメリカン・アパレルで手に入る。ヘッドギアは後まわしだ。新しい服に着替え、ローア・イースト・サイドの道から道へ、くねくねと渡り歩きながら、tightsarenotpants.comからマニフェストをプリントして配ろう。彼女が名声をつかむきっかけとなったザ・ロックウッド・ミュージック・ホール (196 Allen St Houstonと Stanton Stsの間) などのクラブも周辺にある。ビキニラインを見てぎょっとする通行人に、作り笑顔を返すのも忘れずに。 Step 3 自分なりのレトロサウンドを探せ クイーンズ区のロング・アイランド・シティにあるリサイクルショップ、ハウジング・ワークス・スリフト・ショップ (クイーンズ区 48-49 35th St / 48th と49th Avesの間: ) にふらりと立ち寄って、ヒールが一番高いハイヒールと、優雅に終日持ち歩くための趣味の悪いティーカップを買おう。 リフレッシュしたら、スタンウェイ&サンズの無料ピアノ工場ツアー (クイーンズ1 Steinway Pl と 21st Aveの角: 2ヶ月前に電話予約が必要) に参加して、ピアノの製造工程や材料になる木材の保管所を見学。まだ加工前のラフな木材が、カール・ラガーフェルドのデザインによる限定品『ラガーフェルド』や、1900年代に作られた黄金のドヒニー・アートケース・ピアノのようなステージ映えするピアノとして生まれ変わるのだ。工場に展示されているピアノは触ることができないから、豪華なものを見るだけの冒険はこの辺りで一段落させ、実際にピアノが演奏できるスタンウェイ・ホール(109 W 57th St と Sixth A
久保田麻琴、世界に通底する音楽
テキスト:大石始 1970年代からミュージシャン/プロデューサーとして数多くの歴史的作品を残してきたほか、世界中を旅しながら現地の知られざる音楽を紹介してきた久保田麻琴。2007年から09年にかけて宮古島での神歌と古謡を録音、Blue Asia名義の『Sketches Of Myahk』など数枚の作品にまとめた彼の最新作が『ぞめき壱 高円寺阿波おどり』。1957年に第1回が行われ、現在まで東京の夏の風物詩として多くの観客を集めてきた高円寺阿波おどりの連(打楽器隊などで構成されるグループ)の演奏を収めた異色作だ。高円寺および本場・徳島の阿波おどりの魅力について、たっぷりと語ってもらった。
東京、焼き小籠包5選
Text by Takeshi Tojo 中国上海市で2010年5月1日、上海万博が始まった。246の国・地域などが参加する大規模な国際博覧会で、開場から1週間で来場者100万人を記録、終了の10月31日までに7000万人の来場が見込まれている。会期中に上海の訪問を予定している方も多いとは思うが、気になるのが現地の文化。そして中国といえば、そのひとつは“食”になるだろう。そこで、いま東京でもじわじわと注目を集めているのが、上海を代表する名物料理のひとつ『焼き小籠包』だ。 焼き小籠包は中国では生煎(シェンチェン)と呼ばれており、小麦粉の皮で挽き肉の具を包み、鉄板の上にぎっしりと敷き詰めて蒸し焼きにしたものが一般的。底の部分には焦げ目がつき、中にはあつあつの肉汁がたっぷりと含まれている。皮に穴をあけて肉汁すすってから食べるというこのローカルフードは、朝食やおやつとして日常的に食べられており、庶民に愛され、上海を中心に広がっている。そんな上海のB級グルメとも言える焼き小籠包だが、上海万博の開催に合わせ、東京では専門店の出店が相次いでいる。既に行列ができている店舗もあるほどの人気ぶりだ。新規オープンの店が多いため、さっぱりとして清潔感のある店舗が多く、行列の中には女性も多く見かける。 ここでは注目を集め始めた、焼き小籠包を専門に扱う5店舗を紹介する。どの店舗にも「ヤケドに注意」との注意書きがあるので、不慣れな“初心者”はあふれ出る肉汁に気をつけながら、焼きたてを食べてほしい。
ついに姿を現したBanksy
Time Out London2010年3月号に掲載インタビュー:オシアン・ワード 翻訳: 佐藤環 世間の目から逃げ続けるろくでなし男、バンクシーの話題は久しぶりだ。最後にニュースになったのは、2009年にホームタウンのブリストルの美術館で個展をやるという、突拍子もないものだった。最初にその話を聞いたとき、ついにストリート出身のアーティストは違法な器物破損行為から卒業し、美術機関とオークションハウスのお世話になるべくギャラリーアーティストに変貌を遂げたのかもしれない、と思った。だがその予測は外れた。その後、常にスリルを追い求める変幻自在なこの男は、ゲリラ的映画監督としてドキュメンタリー風映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を作り始めたのだ。
東京、インドチキンカレー5選
タイムアウト東京 > SHOPPING & STYLE > 東京、インドチキンカレー5選 カレーに使われるスパイス、例えばジンジャー、ターメリック、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブなどは、発汗作用で新陳代謝を高め、食欲を増進させる作用などが共通している。その上、胃腸の働きを高めて疲労を回復する力まであるのだから、寒暖の差が激しく体力を奪われがちなこの季節に、積極的に食べたい料理のひとつだ。家庭のカレーやタイカレー、欧風カレーなど、種類もたくさんあり好みも分かれるところだが、ここではインドのチキンカレーにこだわり、老舗から激戦区までの5店舗を紹介する。
慰めと励ましの民族音楽クンビア
テキスト:大石始 南米コロンビアで生まれた民族音楽、クンビアは、今や中南米を代表する大衆音楽として、現地では欠かせないものとなっている。日本ではまだまだ知られていないクンビアだが、この音楽に取り組む奇天烈オランダ人音楽家、ディック・エル・デマシアドは日本でもカルト的人気を集めている。昨年に続いて来日を果たした彼に直撃インタビューを決行。謎に包まれたその世界観に迫った。
インタビュー:堀江貴文
クリスマスは仕事」そんな答えが返ってくるのでは、という想定に反して、温かいクリスマスを過ごしているという堀江貴文。自身初舞台で初座長となるミュージカル『クリスマス・キャロル』出演のため、ほとんどの時間を練習に費やすなか、ミュージカルのことや、この先の新たな挑戦についてなど、話を聞いた。 12月に開催されるミュージカル『クリスマス・キャロル』では、初舞台で初座長をつとめられますが、どうして出演を決めたのですか? 堀江:なんとなく。新しいことを言われると、やっちゃうんですよ。なかなかできる体験じゃないし、今後、誘われることも滅多にないだろうと思って。それから、ニコニコ動画でネット生中継して、ミュージカルをネットで観るためのチケットが発売されるのも初めてのことで、社会的意義のある作品だと思うんですよ。 どういうシチュエーションで誘われたのですか? 堀江:ドワンゴの川上量生会長と、2ちゃんねるのひろゆきに、「堀江さんミュージカル出ません?」って誘われて、「ミュージカルおもしろそうだね!出ますかー!」みたいな感じになったのが最初です。主演だなんて思ってなかったし、最初は正直、冗談だと思っていました。 主演と聞いた時はどうでしたか? 堀江:まだ冗談だと思っていました。だけど、ドワンゴでニコニコミュージカルを担当している片岡義朗プロデューサーが表れて、本気かも、と思いましたね。片岡さんはもともと『タッチ』とか『ハイスクール!奇面組』など数々のアニメを手掛けたプロデューサーだったんです。アニメから転身して、『ミュージカル テニスの王子様』のプロデューサーを務めたことでも知られる人物です。 ご存じかもしれませんが、ニコニコ動画は、『ミュージカル テニスの王子様』と一緒に盛り上がってきた、みたいなところがあるんですよ。テニスの王子様のキャストって、ミュージカル経験のない若い子もたくさんいて、あまりうまくなかったんですよ。それが原因で、セリフがちゃんと言えてなくて、空耳みたいに聞こえたりしていて。それを、初期のニコニコ動画で文字と一緒に流したらすごい話題になったんです。空耳ニコ動みたいな。それで伸びたんですよ。 皮肉にもそれがきっかけになって、ミュージカルの可能性みたいなものを感じて、それで今回、“やろう”ということになったんだと思うんです。川上さんとか、ひろゆきとかは、同じ業界の人たちだから、ミュージカルをやろうと言っても信憑性がわかないというか、冗談にしか聞こえなかったけど、片岡さんみたいな真剣にミュージカルをやっている人に、「やりますよね?」って聞かれて、「はい」ってついつい言ってしまったんですよ。 クリスマス・キャロル自体はもともと読んだことがあったのでしょうか? 堀江:ないですよ!決まってから漫画で読みました。過去の名作文学を徹底漫画化した『まんがで読破シリーズ』というのがあるんですが、僕はその宣伝をやっていて、ポップとか帯とかにコメントが出ているんです。その関係で、シリーズ全部100冊以上が家にあって、『クリスマス・キャロル』もあるんじゃないかと思って探したら、あって、ラッキー!みたいな。それを読んで、だいたい、あらすじはわかりました。 今回のミュージカルでは、ストーリーが現代版になって、主役のケチで守銭奴なスクルージが、IT社長になっていますよね。日常の堀江さんとは重なる人物像ですか? 堀江:スクルージおじさんは、ひねくれてクリスマスすら嫌いになってしまった人で、僕はそこまで偏屈で極端じゃないですよ(笑)。僕は、クリスマスとか、イ
ミッドタウン ブロッサム 2018
東京ミッドタウンで行われる花見イベント。8種類約150本のサクラの木が並ぶ200メートルの通りは、毎年多くの人々が訪れる、都内でも有数の花見スポットだ。開催期間中は、鮮やかなサクラ並木を眺めながら食事を楽しめる「シャンドン ブロッサム ラウンジ」やライトアップが行われる。3月30日には、数量限定でロゼスパークリングワインが振舞われるなど、春の雰囲気を満喫できるもてなしが用意されている。
TOKYO COFFEE FESTIVAL 2018 spring
2015年秋にスタートした日本最大級のコーヒーイベントが、2018年4月14日(土)と15日(日)の2日間、表参道駅近くの国連大中庭にて開催される。期間中は、ロースターやコーヒーショップのほか、本屋、花屋、コーヒーに合うスイーツを販売する店など、約50の店舗が集結。ジェラートショップやカレー店など、食のスペースも充実するので、1日を通して楽しめそうだ。もちろん、毎回恒例のコーヒー飲み比べも行われる。
東京のベストパブリックアート
無数の美術館やギャラリーが存在し、常に多様な展覧会が開かれている東京。海外の芸術愛好家にとってもアジアトップクラスの目的地だ。しかし、貴重な展示会や美術館は料金がかさんでしまうのも事実。そんな時は、東京の街を散策してみよう。著名な芸術家による傑作が、野外のいたるところで鑑賞できる。特におすすめのスポットを紹介しよう。
東京、無料でできる50のこと
何かと出費がかさむ大都市、東京。交際費やタクシー代、地方と比較すると高額な家賃などで、財布の中身はあっという間にどこかへ飛んでいく。しかし、うなだれるのはまだ早い。世界でも有数の文化都市である東京には、無料のアートイベントやコンサートのほか、入場料不要の各種文化施設、一見の価値ありの一風変わった博物館などが豊富にそろっている。タダで最新の施設から学びを得たり、多様なエンターテインメントを楽しんだりできるのもまた、東京に住む者の特権なのだ。さあ、財布の中身は気にせず、東京ライフを満喫しに出かけよう。
大江戸骨董市
江戸幕府の開府400年を記念し、2003年9月から東京国際フォーラム地上広場でスタートした大江戸骨董市。毎回、西洋骨董や和骨董、陶磁器、着物、版画などを扱う、個性溢れる店舗が並ぶ。古き良きものを改めて見つめ直し、日本文化を再発見する機会を提供。人々や文化芸術の交流の場ともなり、日本最大規模のアウトドア骨董市となっている。現在では開催場所が増えて、毎月第1 ・第3日曜に東京国際フォーラム、不定期で代々木公園でも行なっている。
長島有里枝:個展「知らない言葉の花の名前 記憶にない風景 わたしの指には読めない本」
横浜市民ぎゃらりーあざみ野にて毎年開催されている、現代の写真表現を紹介するシリーズ『あざみ野フォト・アニュアル』。2018年度の企画展では、写真家、長島有里枝(ながしま・ゆりえ)の個展を行う。2001年、第26回木村伊兵衛写真賞を受賞した長島は、社会における「家族」や「女性」のあり方を問いかける作品を、一貫して作り続けてきた。本展は、2009年に刊行された自伝的作品集『背中の記憶』を構想の起点とし、近作や未発表作、インスタレーション作品により構成されている。会期中、人気エッセイストの少年アヤとの対談などのイベントも企画されている。
第11回恵比寿映像祭「トランスポジション 変わる術」
世界のブックデザイン2017-18
印刷博物館内のP&Pギャラリーにて開催される、毎年恒例のブックデザインの展覧会。今年も、3月に開催された『世界で最も美しい本コンクール』の入選図書とともに、日本やドイツ、オランダ、中国などの7ヶ国のコンクール入賞図書を加えたおよそ200点を展示する。本を実際に手に取って確かめることができるのも、同展の大きな魅力だ。造本の豪華さや、審査員のコメントなど、各国ごとに異なる特徴を比べてみるのも興味深いだろう。また、上位受賞作を中心に、過去10回分の『世界で最も美しい本コンクール』を振り返る展示も行われる。
世田谷梅まつり
「世田谷の名所にしたい」という思いから樹林が始まった、『第42回 世田谷梅まつり』が開催。現在約60種、650本もの梅の木が植えられている羽木公園。期間中の土曜と日曜、祝日には、町会の人々による民謡と舞踊の披露や、公園の中に設けられる茶室で抹茶が振舞われる。ローカルな雰囲気いっぱいの露店では、手頃な価格で手作りメニューの販売も。一早い春の訪れを感じに足を運んでみると良い。
般若 おはよう武道館 写真展
2019年1月に初の日本武道館ワンマンライブを成功させたヒップホップMCの般若。ライブまでの軌跡と、当日のライブシーンを収めた写真展が、渋谷ロフトにて開かれる。期間中には、ライブで即完売した限定Tシャツを再販売。さらに、ポラロイド写真で綴った般若のドキュメンタリーブックも購入できる。武道館に続き、般若の声が聴ける『Polavoice(ポラボイス)』という特典付きだ。『Polavoice(ポラボイス)』とは、ポラロイド写真に記載されたQRコードをスマートフォンで読み込むと、アーティストのメッセージが聴けるというサービス。ファンならずとも気になる特典となっている。本展に行けば、熱気に包まれた、般若の日本武道館ライブを追体験できそうだ。