The Library Lounge
画像提供:株式会社ベストホスピタリティーネットワーク | 中2階へ上がる階段にもブックシェルフが立ち並ぶ
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東京、ブックラウンジ8選

自由に本が読める居心地の良い場所を求めて

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近年、大型書店に併設され広がりを見せているのが、「ブックラウンジ」とも呼べる空間だ。ブックカフェとは異なり、入場料を支払うことによって本を自由に読める。

その源は2018年、「青山ブックセンター」の跡地にオープンした「文喫」にさかのぼれる。出版取次大手の日本出版販売株式会社の子会社が運営する。また、2019年には「TSUTAYA」がプロデュースする「SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」が渋谷に登場し、各地に急激に展開している。

背景には、書店の生き残りをかけた収益源の多角化やコロナ禍を経てのコワーキングスペースの需要の高まりがある。書店ではこれまでもカフェを併設するケースが見られたが、比較的資金力のある取次や大手書店がそれを進化させたのが、ブックラウンジだろう。

利用者にとっては、本に触れ、読書するのに絶好の場所といえる。働いて本を読めなくなった人も、たまの休日、スマートフォンを手放した手で本を持って、デジタルデトックスのひとときを楽しんでみては。

読書のおもしろさを再確認できたなら、次は近くの街の本屋や独立系書店、ブックカフェにもぜひ足を延ばしてほしい。

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  • ショッピング
  • 書店
  • 丸の内

ツタヤ ブックストア 丸の内 シェアラウンジ

TSUTAYAが展開する「SHARE LOUNGE」の一つ。同ラウンジは2025年7月現在、都内だけで30店舗近くを数えるが、「ツタヤ ブックストア 丸の内 シェアラウンジ(TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI SHARE LOUNGE)」は中でも、広々としたスペースや内装、ロケーションにおいて特別感を感じられるものだ。

「丸ビル」の3・4階にある「ツタヤ ブックストア 丸の内(TSUTAYA BOOKSTORE MARUNOUCHI)」に併設されている。同店の蔵書数は約8万冊。生活提案型書店をコンセプトに、旅・食・美容などの実用書や最先端の社会の動きをつかむビジネス書のほか、国内外問わず新刊からロングセラーを取り揃えた児童書などがずらりと棚に並ぶ。

席数は220席以上。3冊までは購入前の書籍をラウンジに持ち込めるというのだから、本好きにしては天国のような場所だ。 ソファ席や半個室もあり、カウンター席からは東京駅の駅舎がのぞく。

店内のドリンクやスナック、パンは自由に食べられて、60分までは1,650円(以下全て税込み)。1日利用しても5,500円なので、覚悟を決めて終日どっぷり、読書にハマるのもいいだろう。

60分2,200円で、生ビールやハイボールなどが飲めるアルコールプランもある。予約なしでも一時利用できるが、週末など満席になることもあるため、アプリから予約していく方が安心だ。

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  • 原宿

ブックラウンジ カブル

2021年10月にオープンした「ブックラウンジ カブル(Book Lounge Kable)」。約730平方メートルの空間に約3000冊の本が並ぶ。金融の街である兜町ならではの金融や経済書が中心だが、ビジネス書や自己啓発書、ライフスタイルや健康にまつわるもの、文学賞のノミネート作品などと幅広い。同所とゆかりの深い渋沢栄一に関連した書籍は、日本一の充実を目指している。

店内には、広々とした床のグリーンが特徴的な「リーディングラウンジ」、水盤の音が心地よい「水盤エリア」、ゆりかごや「ヨギボー」が置かれた「リラックスエリア」などがある。気分によって、本を読む場所を変えてみるのもいいだろう。

入場料は、1時間平日550円、土・日曜日880円。1日利用する場合は、平日2,200円、土・日曜日2,640円。コーヒーや紅茶、ウーロン茶が自由に飲める。また11〜13時に入場した場合、カフェの飲食で880円以上利用すれば、1時間の入場料が無料になる。

平日はビジネスマンがランチに利用することもあるため、人の出入りが激しいのを避けたいなら午後、逆に土日は午後からカップルなどの来場者が多いので、午前中がおすすめだ。

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  • 天王洲

ザ ライブラリー ラウンジ

東京モノレール・天王洲アイル駅直結の「ANAホリデイ イン東京ベイ」の1階に位置するブックラウンジ「ザ ライブラリー ラウンジ(The Library Lounge)」。店内には122の座席を設置し、プライベートな時間が過ごせる半個室も5部屋備えている。

圧巻なのは、約2万5000冊におよぶ蔵書コレクション。日本語・英語・中国語の3言語に対応している。ただし、実用書やビジネス書、写真集などもあるが、中心なのは漫画だ。コミック好きには、お勧めしたい。

料金は、ソフトドリンク付きプランが1時間1,650円から。そのほか、1時間2,750円でアルコールが楽しめるプランや、時間を気にせずに滞在できる1日利用プラン(5,500円)も用意する。

館内には、ドリンクのほか、アイスクリームやナッツ、ドライフルーツなどのスナックを自由に楽しめるスペースがあるのもうれしい。

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  • 書店
  • 虎ノ門

マグマラウンジ

「虎ノ門ヒルズ」に新しく開業した複合施設「グラスロック(Glass Rock)」の2・3階に2025年4月、丸善ジュンク堂書店の新業態「マグマブックス(magmabooks)」がオープン。2階は、過去・現在・未来のパートに分けて構成され、小説やノンフィクションといったジャンルを超えて、テーマ別に本を陳列した「編集型の本棚」が展開する。

入り口に「いつも向上していないと、だめ?」「自分に合っている家ってどんな?」などと書かれたしおりが置かれ、この「問い」に答えるように選書された本に出合う仕掛けが施されている。木の幹をイメージした本棚もあり、「知の森」を「問い」を片手に散歩できるのだ。

導かれるように出合った本の中で「刺さった」本があれば、3階の「マグマラウンジ(magmalounge)」で読める。半個室は1時間(1,800円)から1日(5,000円)、個室は1時間(2,100円)から1日(6,000円)のコースがある。フリードリンクで、菓子なども自由に食べられるのがうれしい。

購入前の本は3冊まで持ち込みが可能。深く集中を促すVIE社が提供するニューロミュージックや、紙面の反射を抑えるカネカ社の有機ELを採用した照明を使用するなど工夫が凝らされ、本を読める絶好の環境が整えられている。

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  • 丸の内

パーソナル ラウンジ 丸善の三階

丸善 丸の内本店」の3階に展開するブックラウンジ「パーソナル ラウンジ(Personal Lounge)丸善の三階」。この親しみやすい名称は、夏目漱石の『こころ』や、芥川龍之介の『歯車』にも登場する「丸善の二階」から引用されている。

丸善の2階は、明治時代から文化人が集まるサロンとして、自由に書籍を閲覧し、批評できる知の空間であった。100年余りの時を経て、「知」のライブラリーとして生まれ変わった。

フロア内には未購入書籍の持ち込めないが、「丸善ジュンク堂書店」の店員がテーマに沿って選んだ書籍や雑誌が400冊ほど揃い、自由に読める。窓際の席に座れば、東京駅を間近に望む。

料金は、1時間1,650円。また、1日利用プラン(4,400円)も用意している。

座席数は、全47席。公式ウェブサイトから、24時間後までの混雑状況が一目で分かるようになっているので、残席数を気にせずに利用できて安心だ。

  • ホテル
  • 新宿

ブック アンド ベッド トウキョウ 新宿店

「泊まれる本屋」がコンセプトのホステル「ブック アンド ベッド (BOOK AND BED)」。本棚の一部がカプセルホテルのような寝室になっていたり、天井から大友克洋の『AKIRA』のページがつるされていたりする。

前方にはひな壇。腰掛けて本を読める場所になっており、段差を利用して、写真集や雑誌、レコードジャケットが置かれた「見せる本棚」と化している。また、窓際に座れば歌舞伎町の街並みが眼下に広がり、視線を上げると歌舞伎町をイメージしたミラーボールがぶら下がっている。

3000冊を数えるラウンジの本は、ひと昔前の小説から近年の小説、海外文学、エッセー、紀行、雑誌、コミックなどさまざま。気になる本を手に取って、好きな場所で読もう。視覚情報の量が多くて落ち着いて本を読むには少し時間がかかるかもしれないが、ユニークな読書体験になるだろう。

デイユースで、気軽に利用できるのがうれしい。「ソファプラン」(1時間500円+ドリンク1オーダー)のほか、ベッドが使える「ベッドプラン」(1時間960円)もあり、横になりながら本を読むこともできる。

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  • 書店
  • 横浜

ローカル ブックストア キタ

横浜・日本大通りにあるシェア型書店「ローカルブックストア キタ(LOCAL BOOK STORE kita.)」。2024年12月に馬車道から移転した。1棚1オーナーが受け持ち、それぞれに思いを込めた本を置いている。オーナーは応募制だが、100の棚全てが埋まってしまうほどの人気ぶりだ。

シェア型書店は近年、最も勢いのある書店の形だが、同店の魅力は「mass×mass」が運営するコワーキングスペースが併設されていることだ。3時間以内1,800円の利用料金を支払えば、ブックマンションの本を持ち込み、自由に読める。

百人百様の通り、100の本棚は100様。知っている本もあれば知らない本も、感性が似ている本棚もあれば未知の本で構成された棚もある。本を通して、見知らぬオーナーとの出合いを果たすという、そんな楽しみも、ここにはあるのだろう。本を購入すれば、オーナーのメッセージがつづられたスリップを持ち帰れる。

土・日曜日は休みだが、イベントなどで開いている日もあるので、公式ウェブサイトをチェックして出かけてほしい。

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  • 品川

ブンキツ トーキョー

※2025年9月12日オープン

本と出合うための本屋・文喫史上最大規模の大型店舗「ブンキツ トーキョー(BUNKITSU TOKYO)」が、「ニュウマン高輪」にオープン予定。敷地面積は3300平方メートル以上で、店内には全223席を用意し、約10万冊を揃える。

文喫は、「文化を喫する、入場料のある本屋」をコンセプトに掲げる、新しい滞在型書店。書店にいながら、コーヒーや煎茶、スイーツや軽食も楽しめる。六本木で開業した1号店を皮切りに、現在は福岡や名古屋にも旗艦店をオープンした。

誰でも立ち寄れる本の売り場では、新刊や話題書のほか、児童書から専門書まで、ブックディレクターによる個性的な選書を展開・販売する。

フリードリンク付きでゆったり読書できる店内には、読書に没頭できる書斎スペースや、友人や家族と過ごせる喫茶スペース、クリエーティビティを高めるワークスペース、企画展やポップアップが行われるイベントスペースなどを併設する。

滞在型書店という新しいスタイルを生み出した「文喫」が、ブックラウンジとしてもいかなる進化を見せてくれるのか、9月のオープンを期待して待ちたい。

本を読める場所をもっと探すなら……

  • カフェ・喫茶店

図書館に併設しているカフェが、ここ最近、劇的に変貌をとげている。図書館を新設したり、既存の図書館をリニューアルするタイミングで、施設自体の価値を高めるような魅力あふれるカフェを誘致する例が増えているのだ。

今回は中でも、ぜひ足を運んでほしいおすすめの図書館カフェを紹介する。

なお、図書館が休業の場合はカフェも休みになるので、訪れる前に各施設の公式ウェブサイトを確認してほしい。

  • カフェ・喫茶店

歴史ある日本文化の魅力を現代に伝える有形文化財。都内には国が指定する重要文化財や市区町村が指定する登録有形文化財の中で、喫茶が楽しめる場所がいくつかある。

それらは文化財という共通点を持ちながらも、江戸文化を伝承する建物もあれば、世界的な建築家が設計したもの、フランス発祥の建築様式など、それぞれに個性豊かだ。名建築の中に佇むカフェでぜひ特別な時間を過ごしてほしい。

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  • カフェ・喫茶店

都内にはかつての巨匠が遺した歴史的建造物や、現代の力ある建築家たちが造り出す建物の中で、カフェとして利用できる場所がある。美しい意匠を眺めながら、ゆったりと食事などを味わう時間はとても豊かだ。名建築の中で楽しめる魅力的なカフェを紹介しよう。

  • カフェ・喫茶店

友人との食事の後や仕事帰り、一人で夜静かに過ごしたい時。東京にはさまざまなシチュエーションや気分に寄り添う夜カフェがある。こだわりの空間でふと日常のスイッチを緩めてくれる、おすすめの5軒を紹介する。

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  • Things to do

高層ビルが立ち並ぶ東京で、群集から離れたいと思ったときは空を見上げてほしい。デパートや駅ビルなどの商業施設の屋上に、隠された秘密の庭園を見つけられるかもしれない。六本木や表参道、日比谷、目黒など、都会の真ん中にあるこれらの屋上庭園は無料で自由に入ることができる。

ぼんやりと遠くの景色や街並みを眺めたり、植物や日陰の下でリラックスしてみてはいかがだろうか。

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