1. 神田の家 井政
    Photo: Kisa Toyoshima神田の家 井政
  2. カフェ八角塔
    Photo: Kisa Toyoshimaカフェ八角塔
  3. カフェおきもと
    Photo: Kisa Toyoshimaカフェおきもと

東京、文化財カフェ5選

池袋、三田、神田などの名建築で至福のひと時を

編集:
Genya Aoki
寄稿:
Kumiko Nakakuki
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タイムアウト東京 > レストラン&カフェ > 東京、文化財カフェ5選

歴史ある日本文化の魅力を現代に伝える有形文化財。都内には国が指定する重要文化財や市区町村が指定する登録有形文化財の中で、喫茶が楽しめる場所がいくつかある。

それらは文化財という共通点を持ちながらも、江戸文化を伝承する建物もあれば、世界的な建築家が設計したもの、フランス発祥の建築様式など、それぞれに個性豊かだ。名建築の中に佇むカフェでぜひ特別な時間を過ごしてほしい。

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  • 田町

慶應義塾大学三田キャンパス内に、1912(明治45)年に建てられたゴシック様式の壮麗な建物、図書館旧館がある。国の重要文化財に指定されたこの建物の一階に2021年8月、オープンしたのが、「カフェ八角塔」だ。店内にはドレープの美しいカーテンやドイツ製ビンテージの椅子、三越製作所製の上質なテーブルなどが配されている。

ここでぜひ注文したいのは、自家焙煎珈琲店「蕪木」が手がける八角塔オリジナルブレンドを使用し、サイフォンで淹れる「コーヒー」(700円、以下全て税込み)だ。香りがよく、透明感のある味わいが楽しめる。同じく蕪木が作るチョコレートを贅沢に使用した「チョコレートサブレ」(350円)とのペアリングも絶妙だ。

店舗はキャンパス内にあるが、一般客も利用できる(大学指定休日はカフェも定休)。建物内の一階と二階をつなぐ階段の踊り場には、空襲での焼失から復活を遂げた大きなステンドグラスが飾られている。カフェの帰りにぜひのぞいてみよう。

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  • 末広町

江戸時代から続く材木商の旧店舗・住宅主屋で喫茶が楽しめるのは、神田明神の隣にある「神田の家 井政」だ。ここは徳川家康による江戸城築城の際に、材木商として鎌倉材木座から呼び寄せられた遠藤家の店舗兼家屋である。関東大震災後に再建され、2009年に千代田区有形文化財に指定された。     

建物には現在では入手困難な屋久杉や霧島杉などの銘木がふんだんに使われており、木の板を編んで作る網代天井や外壁の江戸黒漆喰など、建物の至るところに伝統的な江戸の職人技が垣間見える。

建物全体の公開は年に数回と限られるが、商談に使用していたという土間と庭はカフェとして一般に開放されている(展示準備などで臨時休業することもあるため訪問前に要電話確認)。江戸の文化や商家の暮らしぶりを間近で体験できる場所は都内でも希少。ぜひ足を運んでみてほしい。

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  • 国立

ここは1933(昭和8)年に建てられた貿易商の別荘で、1937年からは海軍少将とその家族が暮らしていた、木造二階建ての洋館をリノベーションしたカフェ。600坪の広々とした敷地には、多品種の花や木々が植えられ、物語の世界のような庭が広がっている。

これまで大きな改修工事を行なっておらず、下見板張りの外観や左官仕上げの壁をはじめ、年代物のラジオや蓄音機などのレトロ家電まで当時のまま保存されている。有形文化財でありながらも、数年前まで沖本家の姉妹が暮らしていたため、人の温もりを感じる空間だ。

「欧風カレーとキーマカレーのメリメロプレート」(1,630円)など、地元国分寺由来の赤米や庭で育てたハーブ、野菜を使用した料理が好評を博している。満席になることも多いので事前予約をおすすめしたい(予約は電話のみ)。

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  • 池袋

1921(大正10)年、世界的建築家フランク・ロイド・ライトと、その高弟の遠藤新が手がけたのが、重要文化財でもある「自由学園明日館」だ。当時帝国ホテルの設計のため来日していたライトが自由学園の創立者である羽仁もと子・吉一夫妻が掲げる教育理念に共感し、設計を引き受けた。

高さを抑えて水平線を強調した屋根や、窓やドアなど木製の木枠を幾何学的に組み合わせた意匠などに、「プレーリースタイル(草原様式)」と呼ばれるライトの作風が表れている。建物内は教会のような荘厳な造りで、手塗りの壁や古い木の梁、暖色系の照明にほっと心が和らぐ。

かつて女学生たちが食堂として利用していた部屋では、コーヒーまたは紅茶と焼菓子を提供している(見学のみ500円、喫茶付見学800円)。第3金曜は夜間見学(1,200円)を実施しており、酒も楽しめる。

定休日以外に貸切などで見学できない日があるため、営業日については公式ウェブサイトを確認してほしい。

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  • 竹ノ塚

足立区の竹の塚にある古民家カフェ。1939(昭和14)年に平田源七の家として建設された建物は、国の登録有形文化財にも指定されており「昭和の家」という愛称で親しまれている。

広縁部分にはカフェスペースがあり、どの窓からも、手入れが行き届いた日本庭園を眺められるのが魅力の一つだ。春には梅やツツジ、秋には紅葉が楽しめる。室内は和洋が混合した重厚ながらも落ち着いた雰囲気。昭和初期のモダニズムを感じられ、静かな時間が流れている。

ドリンクメニューが豊富で、ハンドドリップのブレンドコーヒーや、菓子付きの抹茶などがそろう。「自家製フルーツタルト」や、日替わりのケーキなどと合わせて注文すれば100円引きになるのもうれしい。気品の感じられる食器やカップにも注目だ。読書をしたり作業をしたり、各々の時間をゆっくりと過ごしてほしい。

夢のような空間で喫茶を楽しむ……

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 東京には、コーヒーショップやティールームが十分と言っていいほどある。Wi-Fiが利用できるカフェや昔ながらの喫茶店など、選択肢は尽きない。それらの選択肢の中には、ドリンクやフードのためだけでなく、店自体に訪れる価値のあるクールなデザインのカフェもある。

ここでは、ハンドドリップで楽しむ日本茶専門店やモダンでシンプルな店など、東京で最もスタイリッシュなカフェを紹介する。

 

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古くから人々の憩いの場として愛されてきた、銭湯。都内ではそんな銭湯と喫茶店をかけ合わせた、ユニークな飲食店が増えている。レトロな趣に心癒やされたり、コラボが生み出す面白さに心つかまれたりするなど、個性豊かで魅力に溢れる店も多い。今後注目されること間違いなしの「銭湯カフェ」を紹介する。

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温かいコーヒーを片手に、お気に入りのと向き合う時間ほど、心安らぐものはない。慌ただしく時間が過ぎていく東京だからこそ、ときには静かに本の世界に没頭できる、ブックカフェに出かけてみよう。

どの店も、本のセレクトから、メニューの質、空間のあり方まで、それぞれに工夫が凝らされている。客の居心地を考えた店づくりがなされ、帰りたくなくなるほどの居心地の良さだ。タイムアウト編集部がセレクトした25軒から、お気に入りを見つけてほしい。

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数えきれないほど多くのカフェが存在する東京。もちろん、行きつけの一軒を持っている人も多いだろう。

目当てのドリンクやフードを味わう、友人とおしゃべりを楽しむ、ちょっとした作業をする……。カフェに行く目的は人それぞれだが、「癒やされに行く」というのもまた一つの選択肢。ここでは、一人でゆったりと過ごしたくなるような植物のあふれるカフェを5つ紹介する。

話題のホテルにあるコーヒーショップに、一人の読書時間を堪能するのにうってつけのカフェ、はたまた奥多摩の大自然を背景に優雅なひとときを過ごせる一軒など、同じ植物でもそれぞれに個性の際立つ5軒をラインアップ。普段とは一味違ったカフェ時間を楽しんでほしい。 

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ここ数年都内では、純喫茶らしい空間でありながら海外コーヒーショップのような最先端のコーヒーが味わえたり、純喫茶の定番商品を現代風にアレンジしたメニューが楽しめたりする喫茶店が増えている。

そういった店を「ネオ喫茶」と呼んでいるが、それぞれの店主が純喫茶を自由に表現しているため、個性の光る店が多いのが魅力だ。今回はぜひ足を運んでみてほしい、よりすぐりのネオ喫茶を6店紹介する。

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