キツネ日和
豆腐料理が自慢の居酒屋。柔らかい京都の水や気象条件は豆腐作りに適しているといわれ、豆腐は京都の風土と結びついた名産品である。湯豆腐を提供する格式の高い老舗も点在するが、「キツネ日和」ではカジュアルに豆腐料理の数々を楽しめる。
名物の「おあげ」(油揚げ)は専用の大豆を使用し、職人が丁寧に仕込んだもの。低温で時間をかけながらじっくりと揚げ、仕上げに高温で揚げることで香ばしさが増すという。コの字形のカウンターに座ると、目の前はキッチン。おあげが揚げられ、ぷっくり丸々と太っていく調理の様子が見られる。
出来立てアツアツの特製おあげは、じゅわーっと優しい味わいが口の中いっぱいに広がり、記憶に残る逸品となるだろう。豆腐のうまさ、京豆腐の奥の深さを舌で確かめながら、豆腐がメイン料理になることを思い知らされる。ビーガン料理店としてもおすすめだ。