1. 北アルプス国際芸術祭
    Photo: CHOIJI HYUNムルヤナ[インドネシア]《Tools of Conviviality》2021/北アルプス国際芸術祭
  2. マツモト建築芸術祭
    Photo: Kisa Toyoshima河合政之による「Three Elements 三元素」
  3. 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
    画像提供:大地の芸術祭マ・ヤンソン / MAD アーキテクツ「野泡泡(仮)」
  4. 百年後芸術祭 内房総アートフェス
    画像提供:百年後芸術祭 内房総アートフェス©YAYOI KUSAMA. Courtesy of Ota Fine Arts

2024年、見逃せない芸術祭8選

横浜から松本、京都、佐渡まで、全国各地の風土の特徴を生かした一大祭典

編集:
Time Out Tokyo Editors
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刺激的なアート作品と各地の風土を同時に楽しめる芸術祭は、国内旅の一つのスタイルとして定着しつつある。新型コロナウイルスのパンデミックもあり、開催サイクルが乱されてしまった芸術祭も少なくなかったが、いずれも少しずつペースを取り戻してきているようだ。

ここでは、メイン会場の「横浜美術館」のリニューアル開館も楽しみな「横浜トリエンナーレ」をはじめ、いわゆる「里山型芸術祭」の代表例「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」など、現時点で開催が発表されている芸術祭を紹介する。能登半島地震による津波の影響が危ぶまれた「さどの島銀河芸術祭」も夏開催予定とのことなので、続報を待ちたい。

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芸術祭2024

  • アート
  • 千葉

千葉県誕生150周年記念事業の一環で実施される、千葉県ならではの新たな芸術祭。千葉県市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の内房総5市が連携して開催する大規模なイベントだ。

アートを主とする「LIFE ART」と、音楽を主とする「LIVE ART」を両軸に、49日間さまざまな展示やパフォーマンスが行われる。「LIFE ART」では、国内外から招聘(しょうへい)した現代アーティストたちの作品を、内房総5市の各所で展示。出展アーティストは、梅田哲也、小谷元彦、SIDE CORE、さわひらき、島袋道浩、名和晃平などが参加する。

「LIVE ART」では、芸術祭の総合プロデューサーである小林武史が4会場でそれぞれ異なるスペシャルライブを開催。それぞれにコンサートタイトルが付き、通常の音楽ライブでは観られない異次元のアート的表現を展開する。出演アーティストは、櫻井和寿、スガシカオ、宮本浩次、荻野目洋子などで、小林も全ステージでパフォーマンスを披露する。

日程などの詳細は公式ウェブサイトで確認してほしい。

  • アート
  • みなとみらい

3年に一度開催されるアートの祭典が横浜で開幕。国際的に活躍するアーティスティックディレクター(以下AD)を招き、世界のアーティストたちが何を考え、どのような作品を制作しているかを紹介する。

第8回目となる今回のテーマは「野草:いま、ここで⽣きてる」。先行きの見えない現代を、野草のように無防備ながらたくましく生きようとするアーティスト一人一人の姿に目を向ける。ADには北京からリウ・ディン(劉⿍)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)を迎え、日本初出展者を含む多様な国籍を持つ67組のアーティストが参加する。

作品を鑑賞できるのは、3年にわたる工事休館を終えてリニューアルオープンを迎える「横浜美術館」「旧第一銀行横浜支店」「BankART KAIKO」の3会場(チケット購入で全会場に入場可能)。ほかに、「クイーンズスクエア横浜」「元町・中華街駅連絡通路」など町の中にも作品が展示される。

街がアートと一体化するこの機会に、ぜひ足を運んで体験してみよう。

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  • アート

写真イメージを巡るさまざまな作品を紹介する、国内でも唯一無二の写真芸術祭が今年も開催。京都市内の各所で一連の写真展が開かれ、第一線で活躍する国内外の写真家による新作や撮り下ろしが多数展示される。

2024年は「SOURCE」をテーマに、生命や世界の源を探求するような展覧会を実施。13あるメインプログラムの作家としては、ファッションフォトグラファーとしても目覚ましい活躍を見せるヴィヴィアン・サッセン(Viviane Sassen)や、ピカソのヌード写真を撮影したことでも知られるルシアン・クレルグ(Lucien Clergue)など、有名アーティストが発表されている。

日本からは川田喜久治、潮田登久子、川内倫子など参加する。

会場には文化的価値の高い名所が名を連ねており、写真とともに京都の趣深い建造物が楽しめるのも大きな魅力だ。全会場をゆっくりと回りたい人には、パスポートの購入を勧めたい。

※開催時間は各展示とイベントにより異なる

一年のうちの約半年間、街が雪で覆われる越後妻有エリアで、雪とアートと文化に触れるアートフェスティバルが、7月13日(土)〜11月10日(日)に開催。「清津峡渓谷トンネル」「越後妻有里山現代美術館 MonET」「まつだい 農舞台 フィールドミュージアム」など複数の会場に数々のアート作品を展示する。

「越後妻有里山現代美術館 MonET」では、アーティストによる企画展のほかに、「冬のあそび場」と題し、集落に伝わる冬の遊びや、食のおもてなし(有料・期間限定)などを体験できる。

会場そのものがアート作品でもあり、多くの野外作品群が展示される。 越後湯沢駅発着で集落の母親たちがもてなす「雪見御前を楽しむツアー」もあり、アートだけでない魅力も満載だ。

7月には「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」も行われるとあって、今後の盛り上がりに期待したい。

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長野県大町市を舞台にした「北アルプス国際芸術祭 ANNEX 2024」が、9月13日(金)から11月4日(月)まで開催される。

手間をかけて手作りで行われる同芸術祭は、国内外のさまざまなアーティストと地元住民、サポーターが交流し、自然豊かな地域を土俵とした協働を生み出すことを目指す。

同芸術祭のテーマは「水・木・土・空」。人とアートと土地が結びついた地域創生プロジェクトとして、注目を集めている。

「東北芸術工科大学」が主催する「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ」の開催が決定した。会期は9月1日(日)〜16日(月・祝)。

2014年からスタートし、今年で6回目を迎える。メイン会場がこれまでの山形市中心市街から蔵王温泉エリアへ変更し、「いのちをうたう」をテーマに、温泉地でのアート体験を通じて心身の健康を回復する芸術祭を目指す。

参加者は山形県が誇る温泉のパワーを借りて、良質な入浴と睡眠の後、リフレッシュした全身でアートを感じることができるだろう。新たな世界で体験する新しい自分自身を体験しに訪れてみては。

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アートを通じ、新たな観光需要の創出を目指して2016年からスタートした「さどの島銀河芸術祭」。かつての北前船が、佐渡に物資以外に文化も運んできた歴史にちなみ「過去から現在、未来へつなぐ」ことを目的として開催される。

会場は島内の歴史的建築物や公共空間、学校など。本年度は秋会期と冬会期、2回の開催を予定している。

佐渡民謡や鬼太鼓をはじめとする伝統芸能、歴史的建造物などの文化資源を活用した芸術のほか、国内外のアーティストによる作品展示やパフォーマンスを鑑賞できる。

もっとアートを楽しみたいなら…

  • アート
  • 公共のアート

無数の美術館やギャラリーが存在し、常に多様な展覧会が開かれている東京。海外の芸術愛好家にとってもアジアトップクラスの目的地だ。しかし、貴重な展示会や美術館は料金がかさんでしまうのも事実。

そんなときは、東京の街を散策してみよう。著名な芸術家による傑作が、野外の至る所で鑑賞できる。特におすすめのスポットを紹介していく。

  • アート
  • ギャラリー

東京のアートシーンは、建築自体の見応えがあるギャラリーや美術館、傑作に満ちたコレクション、現代文化の大胆な表現など、多彩であると同時に活気がある。過去30年ほどの間に、東京には野心的でユニーク「21_21 DESIGN SIGHT」や「国立新美術館」のような有名なアート施設は聞いたことがあるだろうが、独立系の現代アートギャラリーはあまり知られていないかもしれない。

ここではタイムアウト東京英語編集部が選ぶ独立系の現代アートギャラリーを紹介する。

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  • アート
  • アート

2024年3月から始まる「第8回 横浜トリエンナーレ」の開催に先立って、総合ディレクターを務める「横浜美術館」館長の蔵屋美香らが登壇するオンライン記者会見が1月17日に開催された。

2001年にスタートして以来、国際性を強く打ち出してきたのが同芸術祭の特徴といえる。今回は地域性も重視し、横浜美術館などを主会場とする国際展「野草:いま、ここで生きてる」と、横浜駅から山手地区におよぶ広いエリアで開催される地域連携のプログラム群「アートもりもり!」の2本柱で展開することがアナウンスされた。

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