東京レインボープライド特集

LGBTの一大祭典が今年も開催

性の多様性や、性的マイノリティ(LGBT)の人々への理解を訴えるイベント『東京レインボープライド』が、4月28日〜5月6日、都内一帯で開催された。参加者は年々増え、メインイベントのパレードには、約7000人が参加した。タイムアウト東京の関連記事を読み、性の多様性への理解を深めよう。

東京レインボープライド2018関連記事

東京レインボープライド2018で会った、レインボーファッションな人々
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東京レインボープライド2018で会った、レインボーファッションな人々

日本最大級のLGBTの祭典『東京レインボープライド2018』が、4月末から9日間にわたって開催された。筆者は、パレードが行われた最終日の5月6日(日)に会場を訪れ、レインボーファッションに身を包む各国の参加者を追いかけた。    ジェリカ・ミズラヒ(ゲイ) アメリカ出身のジェリカは、4年前に『東京レインボープライド』に初参加した。アメリカに住んでいた時は、すでに大きくなっていたアメリカのパレードで権利を訴えることには興味が湧かず参加していなかったが、日本で参加し始めたのは、ゲイである自分が権利を主張するシンボルになりたかったからだそう。今年は、スポンサーのソニー・インタラクティブエンタテインメントの一員として参加。 ファッションポイント:レインボーカラーのプレステのリモコン  Dayway Chief(ゲイ)  台湾では「同性愛者のゴッドファーザー」と称されているチーフ。1986年に台湾で初めてカミングアウトをした人物で、当時から30年以上もの間、同性結婚を法的に認められてもらうため行政や司法機関などと争ってきた。今回のパレードには、台湾のLGBTQ人権擁護団体(TAPCPR)の一員として参加。日本のパレードに初参加した感想は、日本語が話せないことで、訴えができるか不安だったが楽しめた。列にきちんと並んでいることや、裸がNGというルール、服装が地味なことに少し驚いたそうだ。 ファッションポイント:レインボーのフラッグ カズ(左)とクリス(ゲイ) パレード初参加のカズと、仕事でアメリカに行くことも多くニューヨークのパレードなどに参加したことのあるクリスの2人組。2人は、国内最大のゲイアプリ9monstersとゲイ雑誌『Badi』、新宿二丁目にあるクラブAiSOTOPE LOUNGEによる合同フロートに参加。団体のドレスコードが和と赤だったということで、今回の衣装をセレクトしたそう。来年も休みがとれたら参加したいと、パレードを楽しんでいた。 ファッションポイント:バラ柄の鯉口シャツ かよ(女装) 女装家のかよは、パレードに初参加。多くの人が昼間から自由な服装に身を包んでいたことや、会場の賑わいに驚いたそうだ。 ファッションポイント:透けるレインボー     ちか(バイセクシャル) レインボーの羽が輝く、バイセクシャルのちか。今回は友人と一緒に初参加し、参道からパレードを見ていた。ニューヨーク出身のちかは東京のパレードの印象を、とてもコンサバティブと一言。 ファッションポイント:バイセクシャルカラーを取り入れたラベンダー色リップ 関連記事『東京、レインボーグルメを楽しめる店』

「平和的」「もっと音楽を」東京レインボープライドで欧米人は何を感じたのか
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「平和的」「もっと音楽を」東京レインボープライドで欧米人は何を感じたのか

性の多様性と自由を啓発する祭典『東京レインボープライド』が9日間にわたり開催された。最終日の5月6日に渋谷・原宿で行われた約2.5キロのパレードには、国内外から約7000人の人々が参加。様々な国籍の、様々な性的指向を持った人たちがにぎやかに行進した。 伝統的な性別観が根強い日本社会は、しばしば性的マイノリティ(LGBT)に優しくない「後進国」とのらく印が押される。海外の人々は、東京のレインボープライドを見て何を感じたのだろうか。パレードにいた外国人に話を聞いた。 細かなルールが多い 参加者の間には自由な雰囲気が漂い、交通整理の警察官の表情もにこやか。明るい空気に満ちていたが、海外のパレードを経験した人からすると、気になる部分もあったようだ。オーストラリア出身で、ボーイフレンドと一緒に参加した留学生ジョー(27)は、「日本も一歩一歩オープンになってきている」としながらも「でも未だにルールが厳しい」と苦笑い。行進は5列で行うルールや、隊列を離れたり、別の隊列に加わったりしてもいけないなど、細則が多いのが気になったようだ。   穏やかさ、静けさが印象的 今年のパレードには、過去最多37グループのフロート(山車)とマーチングが登場。様々な音楽で、陽気な雰囲気を作り出していた。だが外国人からは「静か」という声が多く聞かれた。ベルリン出身で日本を旅行中のラファエルは、「どうしてもっと音楽をかけないのですか」と筆者に質問。「ベルリンのパレードはもっとにぎやかで、セレブレーション(祝賀会)のような感じ」だという。不満というより、素直に不思議に感じたようだ。ロシア出身で都内在住の女性も「とても静かですね。ロシアはもっと騒がしい」と話していた。「もっと音楽があって、グッズの無料配布などをしてみると、より楽しくなるかも」とも。 だが穏やかな「東京スタイル」が好きという人も多く、スウェーデン大使館職員の女性は「参加者が驚くほど優しく、親切」と絶賛。フランス東部の町出身のソフィアン(25)も、「フランスだと、LGBTを認めない反対派が来ることもたまにあるので、東京の平和的なパレードはすごく素敵です」と満足げだった。一方で、彼が参加したフランスのパレードは、参加人数は東京と同じくらいだったが、一帯を歩行者天国にしていたため、より歩きやすかったという。   歩行者天国にすべき?  車道の開放を提案する声は、ほかにも聞かれた。来日4年目でアイスランド大使館に務めるドリー(37)は、「レイキャビークのゲイプライドでは、通りを封鎖し、車の通行をできなくします。そうすることでもっとパーティーみたいになり、人々の力を感じられるようになります」と振り返る。隊列の横を自動車やバイクが行き交う東京の光景を指差し、「だからパレードが細長いですよね。みんなが淡々と歩いているよう。表参道あたりを閉鎖してしまうなど考えてもいいのでは」と話した。ドリーはこの日、妻と3歳の息子、0歳の娘と共にパレードに参加していた。確かにこの状態では、子連れの参加者は危険を感じるかもしれない。筆者は取材中、信号待ちの自動車が発車する前に、なんとか道路を横断しようと走るパレード参加者の姿を何回も見かけた。明らかに危険だし、これでは五体満足の人でないと参列できないだろう。 だがドリーは同時に、このイベントの成長に目を細めてもいた。「渋谷区などのパートナーシップ条例のように、いろいろな変化を感じています。そのいい例が、東京レインボープライドではないで

過去最大級の東京レインボープライド、パレード参加者の思いとは
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過去最大級の東京レインボープライド、パレード参加者の思いとは

2018年4月28日から9日間にわたって開催された『東京レインボープライド2018』は、主催者側の予想をはるかに上回る約15万人もの人々が来場し、幕を下ろした。最終日の5月6日は、昨年の約1.5倍の7000人の人々が渋谷・原宿一帯を約2.5キロにわたりパレードし、街中をレインボーカラーで彩った。 パレードは、『東京レインボープライド2018』のメインイベントの1つ。フロートと呼ばれるカラフルな山車(だし)に先導され、人々が渋谷・原宿の街を行進する。2018年は、昨年より14グループ多い、過去最大37グループのフロート&マーチングが出場した。 今年のパレードでは、LGBT当事者だけでなく、アライ(LGBTを理解し支援するという考え方やそうした立場を明確にしている人)の企業や個人の参加が目立った。パレード当日、なぜ参加を考えたのかを聞いてみた。   LGBT映画の鑑賞やディスカッションなど、様々な活動を続ける神田外語大学のLGBTサークル「KUIS Rainbow」のメンバー。今回は学生だけでなく、教員も参加した。大学生にとっては、LGBTアライの参加企業も多く、このイベントが、就職したい企業を考えるきっかけになっているのだとか。これだけLGBTが認められる世の中になっても、まだまだカミングアウトしづらいのが現状。パレードを歩くことで、大学や社会などでの居場所を主張したいという。   お揃いのレインボーカラーのアフロが印象的な、職場の同僚3人組。中央の男性が職場でカミングアウトをし、昨年から3人でパレードに参加しているのだそう。普段から3人で旅行に行ったり、遊びに行ったりするほど仲が良く、友人の女性2人も「彼がゲイであるかないかは関係ない」と話す。自然体でパレードを楽しんでいた。   今年初めて参加したPwCジャパンのメンバー。全世界157ヶ国にネットワークを持つグローバル企業だ。PwCグループでは、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を掲げ、革新的で先進的な企業を目指しているのだそう。ジェンダーイシューだけでなく、社員が互いを尊重し、一人一人がありのままでいられる組織を目指しているのだという。「Be Yourself!Be Different!」を合言葉に、今回のパレードを歩いた。   ここ数年、何度かパレードに参加している男性。毎回1人で参加しており、一個人としてイベントを盛り上げている。年を追うごとに、規模が大きくなり、よりオープンな雰囲気になってきたという。特にLGBTアライの参加者が増えたことは心強い。この男性は、近年話題に上ることが多くなった同性婚には反対している。賛成も反対もまた多様性。「パレードに参加し、自分の主張を訴えることで、来年のパレードまでまた頑張れる」という言葉が印象的だった。   パレードの中でも一際目立つ白衣を着た50人の集団は、IFMSA JAPANの学生たち。将来ドクターを目指す医大生の団体だという。「SCORA」という、性と生殖、エイズに関する委員会で、HIV/エイズ、セクシャルマイノリティ、生殖医療についての知識を深める活動を行っている。医師にもセクシャルマイノリティはいるし、それもごく普通のことだと訴えていた。 6年間パレードに参加し続けている女性は、「私たちを見てクローゼットの人(自身のセクシャリティを公表していない人)が歩くきっかけになれば」と話す。ここ数年で、LGBT当事者だけでなく、その家族やアライの仲間たちも一緒に

Photo of the Day - 東京レインボープライド 2018
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Photo of the Day - 東京レインボープライド 2018

性の多様性や、性的マイノリティ(LGBT)の人々への理解を促すイベント『東京レインボープライド』が4月28日〜5月6日に開催された。6日は、イベントのフィナーレを飾る『東京レインボーパレード』が行われ、約7000人の人々が思い思いの衣装やフェイスペインティングなどで渋谷・原宿の約2.5キロを闊歩(かっぽ)した。その様子を写真で紹介しよう。参加できなかった人は、パレードの賑わいと熱気を目で感じてほしい。                          

二丁目の人はレインボー・プライドをどう思う?聞いてみた
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二丁目の人はレインボー・プライドをどう思う?聞いてみた

性の多様性や、性的マイノリティ(LGBT)の人々への理解を深めるイベント『東京レインボープライド』が4月28日(土)〜5月6日(日)に行われる。毎年、LGBT当事者からノンケ(異性愛者)、親子連れなど幅広い人々が参加し、すっかり恒例のイベントとなった。昨年には参加者が10万人を突破し、規模は年々拡大、企業の参加も増えてきた。LGBTの聖地・新宿二丁目の人々は、どんな思いでこのイベントを見つめているのだろう。夜の二丁目で聞いた。 『東京レインボープライド』の詳しい情報はこちら

2010年代に公開されたLGBT映画5選
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2010年代に公開されたLGBT映画5選

2010年代、世界と日本で話題になった経験と回想をめぐる5編のLGBT映像叙事詩。私たちは過去に縛られては生きていけないが、過去を何度も回想し救済してあげること。過去は完全に終了してしまったことではなく、未来と同様に現在にも含まれていて、何度も物語し直す必要がある。そのことではじめて「いま」を生きることができる。現代性に溢れた5編のLGBT映画を見つめることで、私たち自身の物語を語り直すことができるはず。それが未来の生きやすい社会へのバトンとなるはずである。 『東京レインボープライド 2018』の詳しい情報はこちら

世界で次々と合法化される同性婚、アジアの国々は?
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世界で次々と合法化される同性婚、アジアの国々は?

欧米では近年、同性婚を認める国・地域が次々に誕生している。2017年だけでも、フィンランドとマルタ、ドイツ、オーストラリアの4カ国で新たに認められた。 一方、アジアに目を向けると、法律で同性婚を認めている国はいまだ皆無。アジアの特徴としては、もともとは性のあり方に対して寛容だったのに、植民地時代に、同性愛を蔑視(べっし)する西洋の文化・慣習が取り込まれたことによって規制が始まったというケースが多い。LGBTを取り巻く現状を、タイとインド、中国、台湾、ベトナムの4つの国・地域で見てみよう。 2018年の『東京レインボープライド』の詳しい情報はこちら

ドクターマーチンからレインボーなブーツが登場、レインボープライドに合わせ
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ドクターマーチンからレインボーなブーツが登場、レインボープライドに合わせ

5月5、6両日に開催される『東京レインボープライド』を前に、世界的靴・ブーツブランドのドクターマーチン(Dr. Martens)が4月20日、虹色のブーツ『ブーツ』を発売した。 定番モデルの『1460 8ホールブーツ』のシルエットを継承し、レインボープリントを施したフルグレインレザーを使用。ソールには「PRIDE」の文字が入っている。 同社は「人々の多様性を支持する世界的なアクションにインスパイアされて誕生した」としている。東京、大阪など、全国のドクターマーチンショップ15店舗で購入できる。値段は3万240円。 『東京レインボープライド』の詳しい情報はこちら 関連記事 『二丁目の人はレインボー・プライドをどう思う?聞いてみた』 『世界で次々と合法化される同性婚、アジアの国々は?』

東京、レインボーグルメを楽しめる店
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東京、レインボーグルメを楽しめる店

インスタ映えを狙ったフードやスイーツは年々増えている。2017年にタイムアウト東京編集部では、フォトジェニックな夏スイーツを特集したのだが、今回は「虹色」に絞ったフードやドリンクを紹介したい。

「MR GAY WORLD」の日本大会が初開催。日本代表に選ばれたのは...
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「MR GAY WORLD」の日本大会が初開催。日本代表に選ばれたのは...

2018年、ついに初開催された『MR GAY WORLD』の日本大会。4月1日には、1次審査、2次審査を勝ち抜いた5人のファイナリストによる、日本代表選考会をメインとしたデイタイムパーティーが、明治神宮前駅近くのイベントスペースにて開催された。ここでは、アーティストのパフォーマンスなども含めながら、終始賑やかに進んでいった同パーティーをレポートする。   R&BシンガーソングライターのAmiide。審査の前にパフォーマンスを披露した   『MR GAY WORLD』とは、毎年、様々な国の代表者が集まり、LGBTの人々の権利を訴えるロールモデルにふさわしい人物を選出する世界最大のゲイコンテストだ。審査基準は、外見の美しさだけでなく、人柄や個性、リーダーシップの有無にも重きが置かれる。10回目となる2018年の世界大会は、南アフリカで開催。日本代表選考会でグランプリになると、5月21日(月)から27日(日)にかけての世界大会に出場することができる。 日本代表選考会で審査員を務めたのは、YouTubeでLGBTQについての動画配信を行っている「かずえちゃん」、ドラァグクイーンのテマンダ、女優で一般社団法人Get in touch代表の東ちづる、ジャーナリストやタレントとして活動するモーリー・ロバートソン、LGBTコミュニティが日本のメディアでポジティブに扱われるよう活動をしているLGBT Media Groupの5人。当日は、アンダーウェアとスピーチ審査を行い、審査員と来場者の投票で日本代表が決められた。 アンダーウェア審査もさることながら、印象的だったのはスピーチ審査だ。「来年、彼との結婚を控えているが、友人や家族の前で愛を誓うことは特別だろうか」と訴えかけた者や、オス同士で子育てをする鷹や、メスからオスに変わる魚もいるという話を例に挙げながら、「生物学では男女の違いはさほど重要ではない」と語った者。内容は様々だったが、全登壇者から、それぞれが持つ強い思いと、ピュアで誠実な人柄を見ることができた。   スピーチ審査の様子。約2分間、それぞれに伝えたいメッセージが語られた         アンダーウェア審査の様子     来場者投票の様子     審査員の決議中にもライブパフォーマンスが行われた   イベントも終盤になり、いよいよ結果発表の時間に。1回目となる『MR GAY JAPAN』のグランプリに輝いたのは、現在日本の学校で教師をしているSHOGOだ。スピーチ審査では、「性病に特化した性教育に力を入れ、若い世代から日本のLGBT社会への理解を深める活動を行いたい」と語っていた。    グランプリに輝いたSHOGO   受賞直後に今の想いを聞かれると「感無量という言葉が、今の僕の状態を表現していると思います。世界に向けて心も体も絞り、『MR GAY WORLD』に向かいます」と話していた。SHOGOは、オフィシャルのInstagramで、もっとも多くの「いいね!」 を獲得した人物に贈られるソーシャルメディア賞も受賞。そのほか、3位には「HIVに感染している子供たちへの支援活動を多くの人に知ってもらい、協力してもらえるように働きかけたい」と話していたSILVER、2位には、スピーチ審査の部分でも紹介した、彼との結婚について話したTSUBASAが選ばれた。    左からKAZ、TSUBASA、SHOGO、SILVER、TONY   イ

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