移転を記念し、銀座の「和田画廊」では、こけら落しとして森山大道と細江英公の写真展が開催される。
作家・坂口安吾の短編小説『桜の森の満開の下』と、1972年にカメラ毎日に掲載された森山の『桜花』からの作品、そして新たに撮り下ろした桜の写真を編集し、グラフィックデザイナーでパブリッシャーでもある町口覚が造本するという企画によって誕生した『Daido Moriyama: Ango』。本展では、『漆黒の桜』をはじめ同書に収録されたえりすぐりの作品を展示する。
また、三島由紀夫生誕100周年となる今年。会場で紹介する細江の代表作『薔薇刑』が撮影されたのは、1961〜1962年であった。細江は当時28歳、その助手を務めていたのは22歳の森山であり、生々しい三島の肉体とエロティシズム、細江の捉えたその世界観は今でも熱狂的な人気を誇る。
新天地での初展覧会に足を運んでほしい。