神楽坂の「エイトエイコ(eitoeiko)」で、台湾のアーティスト、チェン・チンヤオ(陳擎耀)による個展「戦場の女」が開催。笑いやユーモアを交えながら、時代と流行、社会制度に言及する作品を制作するチェンの新作を発表する。
本展では日本統治時代の台湾に生まれた女性画家、チェン・ジン(陳進、1907〜1998年)の作品を引用し、日本・中国・台湾という国の現在地を示す。チェン・ジンが1945年に描いた『眺望』では、地下防空壕(ごう)の出入口から上空を望む女性の姿が描かれている。
同作品を踏まえて、チェンはそこに現在の社会状況を映し出した。過去の美術史を掘り起こし、現在の安全な日常生活は政治や外交といったものと切り離すことができないことを、改めて思い起こさせるだろう。
なお、2025年8月12日(火)〜15日(金)は休廊なので注意してほしい。
※12〜19時/休廊日は日・月曜/入場は無料