チュルリョーニス展 内なる星図
ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《祭壇》1909年、テンペラ/厚紙、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵 M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.
ミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス《祭壇》1909年、テンペラ/厚紙、国立M. K. チュルリョーニス美術館(カウナス)所蔵 M. K. Čiurlionis National Museum of Art, Kaunas, Lithuania.

東京、3月に行くべきアート展5選

空山基、チュルリョーニス、ユージン・スミスなど

Chikaru Yoshioka
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2026年3月の東京では、多彩な切り口からアートに触れられる展覧会が開催される。「CREATIVE MUSEUM TOKYO」でのアーティスト・空山基による過去最大規模の回顧展や、スープを入り口に衣食住の根源を見つめ直す「スープはいのち」。また、リトアニアを代表する芸術家・チュルリョーニスの日本で34年ぶりとなる展覧会など、見逃せないラインアップが揃う。

街に出て、新しい表現との出合いを楽しもう。

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  • 六本木

21_21 DESIGN SIGHT」で、スープを入り口に衣食住の根源を見つめ直す企画展「スープはいのち」が開催。衣服や住まいといった身体の外側の環境と、食という内側の環境を「身体を包む行為」として捉えてきたデザイナーの遠山夏未がディレクションを手がける。

水と食材を火にかけるという最小の行為から生まれるスープには、素材に宿る力や熱の移ろい、土地の歴史、身体の感覚、器や食空間のたたずまいなど、多様な層が同時に息づく。外側と内側の世界が溶け合い、小さな器の中に「生きる環境そのもの」が立ち上がる構造を、衣食住を支える「包まれる身体」という共通原理として、遠山は提示する。

本展では、水や塩、野菜といった素材の気配や、熱による変化、器や空間との呼応、「食べる」という所作の繊細な動き、さらには記憶や香りといった目に見えにくい要素を手がかりに、生活環境を「包む」という視点から再考。抽象的な構造としての衣食住と、人間の身体に残る野生的な感覚の間に潜むデザインの働きを浮かび上がらせる。

会場では布や音によるインスタレーション、香りの作品、写真、スープにまつわる資料などを展示。動詞を軸に構成されたゾーンを巡ることで、始まりへの回帰から再生、分かち合いへと至る、命の循環を体感できる。作品に対応するレシピを収集しながら鑑賞に関与する仕掛けも用意され、持ち帰った後も「味わう」「作る」といった行為へと体験が接続されていく。

スープという最小の食を起点に、身体や環境、記憶や時間が折り重なる中で、鑑賞者は五感を通して新しい視点や気づきを見いだすだろう。

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  • 天王洲

「寺田倉庫 G1-5F」で、妖怪美術と最先端の映像・立体造形が融合するイマーシブ体験型デジタルアートミュージアム「動き出す妖怪展 TOKYO」が開催。江戸・明治期の絵師による「百鬼夜行絵巻」「百物語」「鬼」「てんぐ」「かっぱ」「付喪神(つくもがみ)」など、日本の妖怪美術を基盤に、時代を超えて愛される妖怪たちがダイナミックに動き出す。

妖怪画や戯画に描かれたユーモラスな姿が、3DCGやプロジェクションマッピング、ホログラフィックスクリーンといった最先端のデジタル技術によって躍動。立体造形と映像演出の融合により、リアルな妖怪世界とともに、細やかな表情や質感まで間近に感じられる。

さらに、日本初の古書博物館「西尾市岩瀬文庫」や小豆島の「妖怪美術館」の協力により、妖怪文化や歴史、現代ポップカルチャーへの影響も解説。鑑賞にとどまらず、妖怪と写真や動画を撮影したり、妖怪絵巻の一部となって異世界へ迷い込むような体験も味わえる。

ノンバーバル(非言語)で直感的に楽しめるコンテンツを中心に、座って鑑賞できるスペースも用意。子どもからシニア、外国人まで、妖怪の世界で心を躍らせる時間が待っている。

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  • アート

2026年の東京は、アートを巡る話題が尽きない一年になりそうだ。空山基やロン・ミュエクの大規模回顧展をはじめ、ピカソとポール・スミスの創造性が交差する企画、杉本博司が挑む写真表現の極地など、ジャンルや文脈を越えた展覧会が各美術館で開催される。

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