2025年に創設30周年を迎えた、ファッションテキスタイルブランド「minä perhonen(ミナ ペルホネン)」は、「特別な日常着」をテーマに、時をかけて愛される服を生み出してきた。デザイナーの皆川明が掲げる「せめて100年つづくブランド」という言葉には、服を長く慈しみ、暮らしの中で育てていくという思いが込められている。
デザインから素材、染、織、刺しゅう、縫製に至るまで、全てが職人との対話から生まれる。手仕事のぬくもりと時間の深みが織り重なり、その服をまとうことは、言葉を超えて心を通わせる体験でもある。
「世田谷美術館」で開催される展覧会「つぐ minä perhonen」は、「つぐ」をテーマに、ブランドが歩んできた時間と思いを新たな形で伝える試みだ。水面に広がる波紋のように、皆川が落とした一滴が人や手仕事をつなぎ、新たな創造へと波を広げていく。
minä perhonenが紡いできた「つぐ」の軌跡をたどりながら、未来へと続く物づくりの在り方を感じ取ることができるだろう。

















