1. Ueno Park sakura
    Photo: Picture cells/ShutterstockWhat to expect when the cherry blossoms are at peak bloom
  2. Ueno Park
    Photo: Keisuke Tanigawa
  3. Ueno Park
    Photo: Keisuke Tanigawa

上野公園でしかできない11のこと

桜や寺院仏閣から銅像、ポケモンまで

Tabea Greuner
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Tabea Greuner
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タイムアウト東京 > THINGS TO DO > 上野公園でしかできない11のこと

上野恩賜公園(上野公園)といえば動物園や博物館が有名だが、園内を散策すれば、歴史的な彫刻や遺物、古社寺、ポケモンをテーマにしたマンホールまで数多くの穴場がある。

春になれば桜が彩り、11月の中旬から下旬にかけてはあでやかな紅葉が楽しめることだろう。この上野公園を余すところなく楽しむために、本記事を活用してほしい。

寺社仏閣を巡る。

  • ミュージアム
  • 鴬谷

上野公園が開園するまでは、公園に当たる敷地は1625(寛永2)年に創建された寛永寺の境内であった。1868年の戊辰戦争で伽藍(がらん)が焼失、その敷地跡が1873年に公園として指定されたのだ。現在は、旧寛永寺五重塔、旧本坊表門、清水観音堂が重要文化財に指定されている。

  • アトラクション
  • 宗教的な建物&場所
  • 上野

上野東照宮は1627年に建てられ、江戸幕府初代将軍の徳川家康をまつっている。現在の社殿(金色殿)は、この時の社殿を1651年に徳川家光が新たに造営し直したもので、豪華の彫刻が施された権現造だ。

唐門と透塀(すきべい)はともに金箔の上から岩絵の具で彩色されており、唐門には竜や花鳥、透塀には空想上の瑞獣などの彫刻を見ることができる。

文化財保護のため社殿内は非公開だが、透塀の内側から社殿を間近で見られる(500円、小学生200円、6歳未満無料)。『おまもり』やおみくじも忘れずに引いておきたい。

上野東照宮はぼたん苑でも知られている。1月1日〜2月中旬と4月中旬〜5月中旬の年2回、ぼたんが楽しめる(700円、小学生以下無料)ほか、9月末〜10月末にはダリアが咲き乱れる(500円、小学生以下無料)。

都内随一の博物館を訪れる。

Photo: Keisuke Tanigawa

上野公園は、博物館の歴史と共にあったと言っても過言ではない。園内には国内最古の博物館を初め、美術や科学、歴史などさまざまな分野で有名な館が点在している。

1868年の明治維新から1923年の関東大震災まで、当時の生活がどのようなものだったのかを知りたければ、下町風俗資料館へ行ってみよう。アートが好きなら東京都美術館は外せない。東京国立博物館では国内有数の日本、東洋美術のコレクションが楽しめる。

子どもと行くなら、インタラクティブな展示や恐竜などの骨格模型のある国立科学博物館がおすすめだ。

桜を愛でる。

Photo: Aoo3771/Dreamstime

上野公園は、都内でも有数の桜の名所の一つだ。不忍池や大通り沿いを中心に、園内には約1200本の木がある。

春には、道なりに露店が並び、多くの花見客が見受けられる。毎年開催されている『うえの桜まつり』や夜間ライトアップは、残念ながら2022年は中止になったが、それでも華やかに咲く桜は一見の価値がある。

鳥居のトンネルに圧倒される。

Photo: Keisuke Tanigawa

SNS映えのためだけに、朱色の鳥居が無数に並び立つ京都の伏見稲荷へ行くのはたやすいことではないかもしれない。しかし、上野公園に静かに鎮座する、しゃれた花園稲荷神社でも同じように鳥居の並ぶ石段がある。特に秋には周囲が紅葉し、フォトスポットとして完璧だ。

隣接する五條天神社と境内を共有しているので、併せて参詣するのもいいだろう。 

カフェで小休止する。

  • レストラン
  • 公園内カフェ
  • 上野

上野恩賜公園内の竹の台広場にある、東京都を産地とする「江戸前食材」を取り入れたカフェ。オープンテラス席では、愛犬同伴で上野の森の景色が楽しめる。

東京近郊で捕れた魚や規格外の魚を用いた丼と、江戸野菜を中心とした副菜5品の「EVERYONEs CAFE Garden Plate(フィッシュ)」や、西東京市の「ニイクラファーム」で育ったバジルと東京で生産された牛乳の自家製フレッシュチーズが相性抜群な「ニイクラファームのバジルと青ねぎのジェノベーゼ 自家製フレッシュチーズ添え」などを提供。

緑あふれる公園内カフェで、一息つこう。

上野ゆかりの人々に出会う。

Photo: Keisuke Tanigawa

上野公園を散策していると、日本史を彩った人物たちの銅像が数多くあることに気付くはずだ。

竹の台広場の噴水近くには、オランダの軍医であったアントニウス・フランシスクス・ボードワン(1820〜1885年)の銅像が建っている。ボードワンは、東大の前身の一つでもあった大学東校でも教えていた。このボードワンの進言によって、寛永寺の跡地に病院の代わりに現在の公園が開園することになったのは忘れてはならないだろう。

小松宮彰仁の印象的な銅像も見ておきたい。小松宮は明治維新以来、陸軍大将などを歴任。軍人として戦績を重ね、ヨーロッパを歴訪して諸外国との交流にも力を入れた人物だ。ほかにも、千円札の肖像画にも採用されている、医師で細菌学者の野口英世の像もある。

銅像巡りの最後は、何といっても明治維新で名をはせた西郷隆盛の銅像だろう。

ポケモンを狩る。

Photo: Keisuke Tanigawa

ポケモンマンホール(ポケふた)は日本全国に点在しているが、東京には3つのエリア(町田市、小笠原村、台東区)しかない。上野公園はそのうちの数少ない一つだ。

国立科学博物館前にある「ポケふた」にはチゴラスとソーナノが、その道路を挟んではす向かいにある東京国立博物館前のマンホールにはヤジロンとドーミラーがあしらわれている。

これらのスポットは『ポケモンGO』のスポットでもあるので、興味のある向きはスマートフォンも忘れずに。各マンホールの正確な場所はポケふたの公式ウェブサイトで確認してほしい。

公園にまつわる記憶を知る。

上野大仏
Photo: Keisuke Tanigawa

上野大仏

上野公園開園前にあった寛永寺境内には、かつて6メートルにもなる金銅の釈迦如来坐像(大仏)があった。

1631年に初めて建立された際にはしっくい製だったが、その後火災や地震などによって何度かの新鋳された。その後、1923年の関東大震災で破損した時には、寄進が集まらずに再建は断念。この地震で破損した胴部や頭部は第2次世界大戦で金属資源として供出されたが、顔面だけがこれを免れて、寛永寺が保存していた。

1967年になると、大仏の再建を祈願する祈願塔が建立され、1972年には関東大震災の頃にあった場所に顔面が安置され、現在に至っている。

UENO 3153のパネル
Photo: Keisuke Tanigawa

UENO 3153のパネル

これらの写真のパネルは、上野駅直結のUENO 3153で見られる。写真右側は、江戸時代の寛永寺を描いた『東都名所上野東叡山全図』。左側は、河鍋暁斎が1877年に開催された第1回内国勧業博覧会を描いた『東京名所之内 上野山内一覧之図』だ。江戸時代から明治時代にかけて、この地域がどのように変遷をたどったのかを説明してくれる。

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時忘れじの塔
Photo: Keisuke Tanigawa

時忘れじの塔

海老名香葉子(落語家初代林家三平の夫人)によって2005年に建てられたこの『時忘れじの塔』は、東京大空襲で命を落とした人々を悼むための慰霊碑だ。犠牲者の中には海老名自身の家族も含まれており、平和を象徴する母子像には当時の悲劇を決して忘れないようにとの思いが込められている。

ほかにも上野を知りたいなら......

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過ごしやすい季節だからこそ、秋にはやりたいことがたくさんある。「芸術の秋」を満喫するなら、1日かけて展覧会やおしゃれなショップ、カフェを巡り、美しいものに浸るプランをおすすめしたい。

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新宿御苑や上野公園などの都内有数の公園から、中目黒や国立といった郊外の街並みまで、東京のあちこちで桜を愛でることができる。カメラを片手に、東京の桜の名所に出かけてみては。

各会場の桜の開花状況については公式ウェブサイトなどで確認してほしい。

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