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日本を代表する建築家やクリエーターの公衆トイレツアー
アーティストが設計する渋谷区の美しいトイレに出かけよう
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急速な変化を遂げている渋谷。スクランブルスクエアや渋谷スカイ、リニューアルしたパルコに続き、レイヤード ミヤシタパークがオープンを迎え、新たなカルチャーの発信地としてにぎわっている。
そしてこの夏、日本財団は渋谷区自治体と協力して、『THE TOKYO TOILET』というプロジェクトを立ち上げた。本プロジェクトは、渋谷区内にある17の公衆トイレを誰にでも使いやすく、開かれたデザインに置き換えることに焦点を当てている。坂茂(ばん・しげる)、安藤忠雄(あんどう・ただお)、隈研吾(くま・けんご)など、日本を代表する16人のクリエーターが参加し、汚くて暗いイメージの公衆トイレが洗練された建築物に生まれ変わった。
いくつかのトイレはすでに使用可能になっており、プロジェクトは2021年の春までに完了の予定だ。詳細はこちらを確認しよう。
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はるのおがわコミュニティパーク
日本を代表する建築家の坂茂が手がけるトイレは、渋谷区内に2カ所ある。その一つ、はるのおがわコミュニティパーク内のトイレは透明な壁でできているが、ドアがロックされると不透明の壁に変化する構造だ。
このトイレは、入る前に室内の清潔度の確認や、中に人が潜んでいないかなどの問題点や恐怖をクリアにしてくれる。色調は、昼間は明るい宝石の色、夜になると巨大なランタンのようにライトアップされる。
※トイレは車椅子やオストメイトの利用者が使用可能、赤ちゃん用のハイチェア付き。
東京都渋谷区代々木5-68-1


代々木深町小公園
坂茂が手がける2カ所目のトイレ。公園内の色調と調和するように、よりカラフルな壁で作られている。
※トイレは車椅子やオストメイトの利用者が使用可能、赤ちゃん用のハイチェア付き。
東京都渋谷区富ケ谷1-54-1


恵比寿公園
ワンダーウォールの代表を務めるインテリアデザイナーの片山正通(かたやま・まさみち)は、縄文時代に使われていた「川屋(厠の語源)」に着想を得て、このデザインを思いついたという。
この片山の解釈は、シンプルな川屋を模したオブジェクトと、利便性の高いトイレの機能を併せ持った空間を提供した。建物は15枚のコンクリート壁で作られ、迷路のようなスペース。男性用、女性用、だれでもトイレの三つの空間は明るく広々としており、車いすでも入りやすい造りとなっている。
※トイレは車椅子やオストメイトの利用者が使用可能、赤ちゃん用のハイチェア付き。
東京都渋谷区恵比寿西1-19-1


恵比寿東公園
恵比寿東公園にはタコの形をした滑り台があり、近隣の子どもたちからタコ公園として親しまれている。建築家の槇文彦(まき・ふみひこ)は、このような由来から今回手がけたトイレが『イカのトイレ』と呼ばれることを望んでいるという。
半透明のガラス構造はトイレと休憩エリアの両方の役割を果たし、起伏のある屋根はシックなガラスのパビリオンのようにも見える。清潔で明るく、自然光に満ちた快適な空間だ。
※トイレは車椅子やオストメイトの利用者が使用可能、赤ちゃん用のハイチェアや、高齢者、妊婦、授乳中の方のための設備を備えている。
東京都渋谷区恵比寿1-2-16
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