1. 目黒新ばし
    Photo: Keisuke Tanigawa
  2. 目黒新ばし
    Photo: Keisuke Tanigawa
  3. 目黒新ばし
    Photo: Keisuke Tanigawa
  4. 目黒新ばし
    Photo: Keisuke Tanigawa
  5. 目黒新ばし
    Photo: Keisuke Tanigawa

横丁を歩く:第4回 目黒新ばし

昭和の香り漂う「夜の憩い」で酒と会話に酔いしれる

テキスト:
Kosuke Hori
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タイムアウト東京 > ナイトライフ> 横丁を歩く:第4回 目黒新ばし

誰にでも直接家に帰りたくない夜があるだろう。そんな心の隙間を埋めてくれるような店が、JR目黒駅西口から権之助坂を下って6分ほどの「目黒新ばし」には揃っている。

終戦後に屋台が集まり始まった飲食街。今のビルになってからも50年を超えるが、当初は土間で木造の2階建てだったという。まだ目黒川の桜が育つ前の話だ。

今回は惜しくも10店舗の中から5店舗しか紹介できないが、どの店も魅力があふれる。共通して言えるのが、ホスピテリティーの高さだろう。初めて訪れても、人情深い店主たちが常連とも仲良くなれるように話題を振ってくれる。一見入りにくいかもしれないが、思い切って飛び込んでみよう。新たな行きつけが見つかるはずだ。

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横丁を歩く:第3回 ハモニカ横丁

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1993年に現店主の母が始めた居酒屋「aki」。そば屋や洋食店をはじめとした飲食店で修行を重ねた店主による料理は絶品で、お通しにも力を入れている。

定番メニューは「aki風もつ煮」「aki風自家製ギョーザ」などだが、その日のおすすめも提供。さまざまなルートから部位ごとに仕入れる「和牛もつ煮」は、程よい煮込み加減で歯応えがよい。焼きおにぎりの進化版だと語る「ライスサンド」は、納豆をはじめ種類がさまざまだ。また裏メニューとしてラーメン、冬季はビーフシチューがあり、通い詰めた人だけが味わえる。

ドリンクは、いい豆が入手できた際に漬ける「コーヒー焼酎」や、黒糖焼酎の「三年寝太蔵」など、こだわりの逸品がラインアップ。また、店主は日本マリアージュ協会を主宰しており、東京の下町を中心においしい飲食店情報を教えてくれる。

  • レストラン
  • 目黒

2003年にオープンした居酒屋「ナッツ(nuts)」。店内に入ると、メニューの豊富さと内装で描かれているロールシャッハテストに驚く。

おにぎりや赤飯、サンドイッチなどがカウンターに並べられていて、気に入ったものを注文できる。店内で煮込むおでんは大根やがんも、卵、厚揚げなどから3種類選べて、ついつい食べ過ぎてしまいそうだ。郷愁に駆られる赤いタコウインナーや、おでんだしの茶漬け「ねぎ汁飯」なども味わいたい。

ドリンクは「青汁豆乳割り」や、店内で漬けた「コーヒー焼酎」がおすすめ。笑顔がすてきな店主との会話や料理で時間を忘れること間違いなしだ。

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  • レストラン
  • 寿司
  • 目黒

2016年にオープンした「SUSHI BAR COZY(スシ バー コージー)」。店名は、店主の名前と「居心地がいい」という意味をかけている。

一口で食べるのがもったいないほど贅沢な味わいの「うにく」や「トロたく」などの定番メニューに加えて、その日仕入れたネタからおすすめを聞いてみよう。良心的な価格も魅力の一つだ。

ドリンクは、三重県の日本酒「而今(じこん)」をはじめとして、寿司に合うものをセレクト。オーストラリアでも寿司職人をしていた店主のホスピタリティーあふれる接客とともに、食事を楽しみたい。

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  • 多国籍料理
  • 目黒

2016年にオープンした「アジアンキッチンバー スパイスバグ(Asian Kitchen Bar SPICE BUG)」。目黒新ばしの中では比較的新しい同店は、世界中を旅するバックパッカーだった店主が放浪先で覚えた本場の料理を提供する。

フードの人気定番メニューは、カオマンガイと麻婆豆腐だ。バリ島の地酒のアラックや、ベトナムのネプモイなど、現地の雰囲気が感じられるドリンクも押さえたい。

そして、ぜひ試してほしいのがオリジナルドリンクの「バグハイ」。ジャスミンハイにレモンを加えたもので、非常に飲みやすくアルコールが入っているのが信じられないほど。くれぐれも飲み過ぎには注意して、気さくな店主との会話を楽しもう。

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  • レストラン
  • 日本料理
  • 目黒

京風のあっさりとしたおでんが味わえる「日本酒とおでん べろべろばー 目黒新ばし店」。気軽に立ち寄れる雰囲気が魅力的で、不動前に本店がある。

おでんは卵や大根、チクワ、結びしらたきなどがラインアップ。単品での注文もできるが、6種盛りか10種盛りを頼みたくなるだろう。日本そばを使用した「特製 和そば焼き」も人気だ。

ドリンクの「特製 おでん出汁割り」 は、七味を少し加えてもおいしい。日本酒とライム、ビールを合わせた「べろべろビアー」もすっきりとした味わいでクセになりそうだ。その日の締めに立ち寄りたい。

はしご酒したいなら......

横丁を歩く:第1回 赤羽OK横丁
  • ナイトライフ

新旧が混在する赤羽は、昭和の雰囲気が残る商店街や、新しいショッピングセンターなどがあり、生活に便利な街である。今回紹介するOK横丁は、赤羽の一番街を入って左手にある、100メートルほどの路地。名前の由来は「何でも飲み食いできる(OKな)横丁」という説もある。ここでは、20年以上営業する老舗から、2017年12月にオープンしたばかりの新店まで5軒紹介する。店主のおすすめメニューも聞いたので、注文に迷ったら参考にしてほしい。OK横丁周辺には、明店街やシルクロードなどの商店街もあり、こちらも古くからの名店揃い。赤羽は、飲み歩いて楽しもう。

  • ナイトライフ

歌舞伎町のゴールデン街と並ぶ、新宿を代表する飲屋街。戦争の爪痕残る焼け野原に露天や屋台が集まり、そのうちに戸板1枚で仕切られた小さな店が出来たのが始まりだ。近年は、海外からの観光客が多く訪れるようになった。ここでは、安くて旨いもつ焼き屋や、洒落た隠れ家バーなど、店でオーダーしてほしいメニューとともに紹介する。

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横丁を歩く:第3回  ハモニカ横丁
  • ナイトライフ

吉祥寺駅北口を出てすぐそばにあるハモニカ横丁。縦に横に走る路地に小さな店が連なる様子がまるでハーモニカのようであることから名付けられた。そのルーツは1940年代の戦後の闇市までさかのぼる。1990年代後半より、アヒルビアホールをはじめとしたモダンな店がオープンし、それまで横丁とは縁遠かった若い層が足を運ぶようになった。ここでは、地元住民から根強い支持を得ている店や、手軽な価格のモダンな寿司屋など、店でオーダーしてほしいメニューとともに紹介する。

  • レストラン

近年、横丁スタイルのニューオープン施設が都心に増えている。それぞれ若者に人気の町や、大型商業施設の併設など、洗練された個性派の飲み屋やバーなどが特徴。店の活気にあふれた様子は見ているだけでも元気をもらえそうだ。

ここでは新大久保、新宿、虎ノ門、立川などに開店した、ノスタルジーと新しさが同居する「ネオ横丁」を紹介する。

 

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  • レストラン

さまざまな人が行き交う都心の歓楽街、新宿。1960年代から70年代にかけては、ヒッピーや、フォーク・ジャズミュージシャン、演劇人らアングラな文化を愛する若者たちが集い、酒を酌み交わすカウンターカルチャーの聖地でもあった。近年では、思い出横丁やゴールデン街に外国人客が押し寄せ、また違った表情を見せている

ここでは、そんな時代を感じられるチャージフリーのジャズ居酒屋や、三島由紀夫ら文化人も通った老舗、なぜか外国人客でにぎわう店など予算1,000円から飲める名居酒屋を紹介する。終電を逃したら、はしごしてディープな新宿の夜を謳歌(おうか)しよう。 

蒲田、夜の散歩ガイド
  • ナイトライフ

東京の南東、大田区の真ん中に位置する蒲田は、一見これといった特徴がない街だと思うかもしれない。しかし、この街には豊かな歴史やユニークでディープな店、素晴らしいレストランであふれているのだ。

かつて蒲田は、現在の原宿や渋谷と同じような流行の発信地だったことがある。戦前は映画の町として知られ、有名な松竹スタジオ(若き小津安二郎が監督デビューを果たした場所)があった。その後、松竹スタジオは1930年代後半に移転。戦後数十年にわたり、太田区の小規模工場が日本の大企業にとって重要な部品供給源となると、再び蒲田を中心とした商業活動が行われるようになり、これまでとは違った形で有名になった。

今日、蒲田エリアは活気のある店(大手手芸店のユザワヤ本店など)や黒湯、羽田空港にアクセスしやすいことなどで知られている。ここでは、蒲田に住むスタッフ2人のおすすめと取材を進めていく中で知り合った蒲田愛あふれる住人から聞いた、アフター5から楽しめる夜のディープスポットを紹介したい。

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  • ナイトライフ

猥雑さと昭和の香りが残る渋谷百軒店は、大人が集う繁華街というイメージをもつ人も多いかもしれない。道玄坂側の入り口にはストリップ劇場や無料案内所が立ち並び、少々近寄りがたい雰囲気を放っている。しかし近年、世代交代した店が増え、新しいカルチャーと昔ながらの老舗が残るユニークなエリアへと進化を遂げつつあるのだ。

そもそも渋谷百軒店は、関東大震災直後に「百貨店」をコンセプトに形成された商店街。その後、1945年の東京大空襲により、街は全焼する。昭和になるとジャズ喫茶やレストラン、テアトルの映画館などが立ち並ぶ飲食街としてにぎわいを取り戻した。ここでは、その名残が感じられる1931(昭和6)年に創業した老舗や、スナックを引き継ぎDJバーとしても営業する店など、アフター5から早朝まで楽しめる百軒店の居酒屋やバー、レストランを紹介する。

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