マーク・マンダース スタジオ風景
マーク・マンダース スタジオ風景

ゴールデンウィーク、注目の展示

4月から5月に開催、イサム・ノグチやエヴァンゲリオンなどの展示を紹介

作成者: Time Out Tokyo Editors
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今年のゴールデンウィークは、5月1日(土)〜5日(水・祝)の5連休。首都圏は『まん延防止等重点措置』の期間に当たるが、美術館やギャラリーは開館中だ。

全4巻一挙公開の初めての機会となる『鳥獣戯画』、ジブリで活躍した鈴木敏夫の軌跡、チームラボなどをセレクト。新型コロナウイルス感染症に十分気を付けながら、アート巡りに出掛けてみるのもいいかもしれない。

イサム・ノグチ 《黒い太陽》  1967-69年、スウェーデン産花崗岩、国立国際美術館蔵 ©2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713
イサム・ノグチ 《黒い太陽》  1967-69年、スウェーデン産花崗岩、国立国際美術館蔵 ©2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713
イサム・ノグチ 《黒い太陽》 1967-69年、スウェーデン産花崗岩、国立国際美術館蔵 ©2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713

イサム・ノグチ 発見の道

アート 彫刻 東京都美術館, 上野

緊急事態宣言発令のため、4月25日から5月11日は臨時休館

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舞台美術やプロダクトデザインなどを手がけながらも、生涯を通じて彫刻家であり続けたイサム・ノグチの展覧会が開催。

本展では、本人が追求し続けた「彫刻とは何か」というテーマに沿った作品や、ちょうちんにヒントを得た光の彫刻『あかり』を150灯を使ったインスタレーション、金属彫刻のシリーズと遊具彫刻を融合させた体験型展示などが登場する。

「ノグチ芸術の到達点」だといわれる晩年に制作した石彫を間近で鑑賞できるのは、またとない機会だろう。「庭園」の存在が欠かせない彼のアトリエを体感できる空間に注目したい。

空から噴き落ちる、地上に憑依する炎
空から噴き落ちる、地上に憑依する炎
空から噴き落ちる、地上に憑依する炎

チームラボプラネッツ「空から噴き落ちる、地上に憑依する炎」

アート チームラボ プラネッツ トウキョウ, 豊洲

緊急事態宣言発令のため、4月25日から5月11日は臨時休館

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来場者200万人を突破した豊洲の人気アートスポット、チームラボ プラネッツで「炎」をテーマにした、二つの新作が登場する。

入館者にかかわらず、屋外で鑑賞できるパブリックアート『空から噴き落ちる、地上に憑依する炎』は、人々が作品の前に立つと黒い何かが生まれ、炎の形が変化する、チームラボらしい作品。空から落ちてくる炎の線は、なぜかずっと眺めていても飽きない不思議な力がある。

館内で公開される『憑依する炎』もまた、空間上に描かれる燃焼のダイナミックな運動が体感できる作品。一度訪れたことがある人も、新作公開を機に再訪してみては。

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©Kohei Nawa | Sandwich Inc.
©Kohei Nawa | Sandwich Inc.
Photo: ©Kohei Nawa | Sandwich Inc.

Metamorphosis Garden(変容の庭)

アート ギンザ シックス, 銀座

彫刻家の名和晃平によるインスタレーションが、ギンザ シックス2階の中央吹き抜け空間に登場する。

本作品は「生命と物質、その境界にある曖昧なものが共存する世界」をテーマに、アルミナやマイクロビーズの粒で覆われた彫刻が空中に浮かぶように展示される。また、振付家であるダミアン・ジャレと共同制作したデジタルアートパフォーマンス(iPhone5G対応のAR表現)も展開。

ショッピングの合間に、リアルとバーチャルの融合によるアート作品に注目してみては。

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鳥獣戯画 甲巻 平安時代 12世紀 京都・高山寺
鳥獣戯画 甲巻 平安時代 12世紀 京都・高山寺

史上初の全4巻一挙公開、「国宝 鳥獣戯画のすべて」展が再開

ニュース アート

2021年6月1日(火)、東京国立博物館を会場とした『国宝 鳥獣戯画のすべて』展が再開する。同展は緊急事態宣言の影響で休館中となっていた。会期は延長され、6月20日(日)まで、開館時間は8時30分〜20時(入館は閉館の30分前まで)。チケットは事前予約制で、詳細は公式ウェブサイトを参照してほしい。

『鳥獣戯画』は京都府の高山寺が所蔵する『甲巻』『乙巻』『丙巻』『丁巻』の全4巻から成る絵巻物で、制作時期は平安時代〜鎌倉時代とされる。動物や人物を異なる作風で描いた紙葉を貼り継いで絵巻にしており、複数の作者が描いていると考えられている。

鳥獣戯画
『国宝 鳥獣戯画のすべて』会場、東京国立博物館平成館(Photo: Kisa Toyoshima)

展示は3章構成で、第1章ではこの絵巻を全巻展示、4巻の絵巻物をそれぞれ最初から最後まで通して公開されるのは史上初だ。ここでの見どころは、この絵巻で最も有名な『甲巻』だろう。同巻は「動く歩道」に乗って鑑賞することになっており、来場者は全員が間近に作品の細部を堪能できる。線描や紙の質などの違いから異なる作者に帰されており、そうした細部の違いに注意してみると面白いだろう。

鳥獣戯画
動く歩道(Photo: Kisa Toyoshima)

『甲巻』以外の3巻でも、線描の違いなどに見どころが丁寧に説明されている。『乙巻』では前半の実在の動物が躍動感あふれる線描であるのに対し、後半の架空の動物は線の肥痩(ひそう)が小さく、手本を参考にしたのではないかという。

鳥獣戯画
『鳥獣戯画 乙巻』部分(獅子)、平安時代 12世紀 京都 高山寺蔵(Photo: Kisa Toyoshima)

 『丙巻』は鎌倉期の作例とも言われる一方で、前半の人物を描く場面では、人物などの薄い墨線が当初のオリジナルの墨線の上を後代の筆で濃い線がなぞっている。オリジナルの線をもとに判断すれば、この巻が平安時代のほかの作例と共通性を持ち、平安時代にまで制作年をさかのぼらせることもできることが指摘されている。 

鳥獣戯画
『鳥獣戯画 丙巻』部分(双六)、平安〜鎌倉時代 12〜13世紀 京都 高山寺蔵(Photo: Kisa Toyoshima)

『丁巻』は躍動感あふれる線の運びが見どころだ。一見粗放とも思わせる描写だが、振り返る貴人の表情は鎌倉期の似絵(にせえ)をほうふつさせ、描写のコントラストも楽しめる点も面白い。 

鳥獣戯画
『鳥獣戯画 丁巻』部分(振り返る貴人)、鎌倉時代 13世紀 京都 高山寺蔵(Photo: Kisa Toyoshima)

第2章は、前半は現在の絵巻物から分割されたミホミュージアム(MIHO MUSEUM)所蔵の断簡や狩野探幽の『探幽縮図』などを展示。錯簡の多い『鳥獣戯画』の当初の姿や、どのように現在まで伝世してきたかを考えさせる興味深い試みだ。

鳥獣戯画
鳥獣戯画断簡(MIHO MUSEUM本) 平安時代 12世紀 滋賀 MIHO MUSEUM蔵(Photo: Kisa Toyoshima)
鳥獣戯画
『明恵上人坐像』 鎌倉時代 13世紀 京都 高山寺蔵

第3章では、『鳥獣戯画』を所蔵する高山寺と、高山寺を再興した僧、明恵上人など絵巻を取り巻く背景に着目した構成となっている。重要文化財の『明恵上人坐像』は寺外での公開は28年ぶりとなる。NHKの報道によると、今回の展示に先立っての調査で像内に巻物が納入されていることが判明したという。像内の納入物は珍しいことではないが、像の制作年や作者など制作の背景の手がかりとなると思われる。

鳥獣戯画
龍子(たつのこ) 京都 高山寺蔵

ほかにも現存最古のタツノオトシゴの標本などが展示されており、明恵上人が天竺(てんじく)をしのぶ品々の一つとして所有していたと考えられている。包みには「小龍」と書かれており、当時の日本人が異国をどのように想像していたかを考えるのも楽しい。さらに、ミュージアムショップではすみっコぐらしやミッフィーとコラボレーションしたグッズも販売されており、作品ともども見逃せない。

『国宝 鳥獣戯画のすべて』展の詳細はこちら

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