1. Photo: Keisuke Tanigawa
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  3. Photo: Sancha Monica
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三軒茶屋でしかできない20のこと

渋谷から電車で2駅、個性的なカフェやレストラン、バーを巡る

Emma Steen
テキスト:
Emma Steen
Jessica Thompson
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タイムアウト東京 > THINGS TO DO > 三軒茶屋でしかできない20のこと

ローカルな雰囲気がありながらも、エッジが効いているエリア三軒茶屋小さな店が密集し曲がりくねった路地が入り組み、江戸時代には飲食店街であった名残がある。

ディープな三角地帯の路地、下北沢に向かう茶沢通り、そして三軒茶屋駅の南側にある蛇行した通りには、レストランやカフェ、バーがひしめく。この界隈で最も目を引くランドマークは、茶沢通りのファミリーマートにそびえ立つ奇妙な巨大ゴリラの像だろう。地元の人たちでさえその起源をよく知らないが、今では三軒茶屋になくてはならない存在となっている。

ここでは、タイムアウト東京編集部英語チームが選ぶ三軒茶屋で訪れてほしい店を紹介する。

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レストラン

  • レストラン
  • 三軒茶屋

「サンチャモニカ」では、モダンなビストロのような洗練されたダイニングスペースで、新鮮な寿司の盛り合わせをワインと一緒に堪能できる。

寿司ダイニングという型破りなスタイルをとっているが、料理は決して奇をてらったものではない。メニューの大半は、イクラ、大トロ、アナゴ、カンパチなどのシンプルな握りと、味噌漬けタラのグリルや豚バラ肉の煮込みなどのメニューが楽しめる。

赤、白、スパークリング、生ビール、梅酒、ソフトドリンクが2時間飲み放題の「プリフィックスコース」(7,000円から)もおすすめだ。

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  • レストラン
  • 三軒茶屋

グルテンフリーのラーメンを提供する「らーめんこうすけ」。数年前に、オーナー自身が小麦の摂取をひかえることを決意し、グルテンフリーに対応したラーメンを提供している。

豚の脂身が多く、化学調味料が多く使われるラーメンは、日本食の中で健康的とは言えないが、オーナーのこうすけは、ラーメンとご飯と納豆の食生活で、以前より健康的になったと話す。驚くことに、54歳の彼は年齢より10歳は若く見えるのだ。

魚介類や鶏肉を使ったスープは、前日の夜から仕込みを始め、9~10時間かけて風味豊かなスープを沸騰させる。化学調味料は一切使用しないので、うま味を最大限に引き出すためには、この工程を急がないことが重要なのだ。

メニューは時期によって変動があるが、たまりじょうゆのスープをベースに、チャーシュー、昆布、ニンジンのすりおろしがトッピングされたスタンダードな一杯(900円)がおすすめ。なお、小麦粉を使用した麺の用意もある。

  • レストラン
  • 三軒茶屋

三軒茶屋の老舗「海街丼」では、単に刺身をご飯に乗せるだけではない。千葉・銚子市場から直送されたホタテ、イクラ、ウニなどのネタが丼に盛られ、銀座の寿司屋に引けを取らないクオリティと手頃な価格帯が魅力だ。

セットは990円からで、食べ方は3通り。まず、刺身に醤油とわさびで味付けをし、その後、酢の物を添えると、酸味で料理の風味が増す。丼の3分の2ほどを食べたら、熱い出汁をかけて、残りの海鮮丼をお茶漬けとして楽しむのもいい。

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  • レストラン
  • 世田谷区

週末のランチタイムに訪れると、長い行列ができていることが多いが、待つだけの価値があるレストランだ。約10年前から、日本の影響を受けた、季節の地元食材を使った温かく風味豊かなカレーを提供している。

前菜にはタンドリーチキンやプリ(揚げパン)などの定番メニューがあり、日替わりメニューには「南インド野菜のココナッツカレー」や「コリアンダー風味のラムカレー」などがある。

おすすめは、2種類のカレーと「クミンヨーグルトソース」「キャベツのアチャール(インドの漬物)」「スープ」「チーズクルチャ(平たいパン)」がセットになったカレーセット。

栄養満点で体の芯から温まるカレーが味わえる。

  • レストラン
  • 三軒茶屋

床島では、むね肉、手羽、ももなどの定番から驚きの部位まで20種類の焼き鳥が食べられる。鶏の魔術師、床島が自ら厨房で肉質に弾力があるフランス血統の丸鶏の解体を行い、新鮮な肉を提供している。

塩、胡椒、少しのタレというシンプルな味付けが、鶏肉の本来の味を際立たせる。美しく洗練された店内は、壁と床島のいるカウンターに濃色の木の板が貼られ、客は床島が一串一串、丁寧に焼き上げるところを目の前で見ることができる。

鶏肉を食べない人には明らかに向かない店だが、鶏肉ファンや上質な日本酒好きには太鼓判を押せる。

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  • レストラン
  • メキシコ料理
  • 三軒茶屋

三軒茶屋駅から歩いて約10分の場所にあるメキシコ料理店。南米と聞いてイメージするようなにぎやかなムードと少し異なり、店内はシックな青を基調とした大人のカフェのような雰囲気だ。

同店の目玉はなんといってもタコスメニュー。トルティーヤ生地を手作りしているのはもちろん、生地に使う粉も、原料のトウモロコシからメキシコ原産の在来品種のものにこだわり、メキシコから輸入し店内の臼でひいて自家製粉している。

その自家製トルティーヤで作るタコスメニューは、「アボカド」「フリホーレス(北海道産とら豆のタコス)」「サボテン」「鶏肉とモレベルデ(モレベルデはカボチャの種の意味)」など10種類以上あり、どれも食べやすく味わい深い。店いわく、「最近多く出回っているアメリカ品種のトウモロコシから作った生地と、在来品種のものはまったく味が違う」そう。確かにタコスはもちっとカリッとした食感が独特で、皮からほんのり甘い香りも感じられておいしい。

ドリンクはクラフトビールや、メスカル(メキシコの蒸留酒)、同店の料理に合わせた日本産のワインを提供。ソフトドリンクにはメキシコらしくサボテンジュースやブルーコーン茶もある。

近隣の住民やカップル、ファミリー客などが通い、ピークを外した時間でも客が絶えない。営業は朝タコスのブランチ営業のみなので注意しよう。

テキスト:浅野 陽子(フードライター)

  • レストラン
  • 三軒茶屋
  • 価格 1/4

三軒茶屋の飲み屋街にあるギョウザ シャック(GYOZA SHACK)は、名前が示す通り、小屋のような外観が目印。スタッフ自らくぎを打ったという店内は手作り感に溢れている。メニューも自然を意識してか、化学調味料を使用せず、特注の餃子の皮には全粒粉を配合。

イタリア料理のラビオリにヒントを得たという創作餃子は、庄内豚を使用した『SHACK餃子』のほか、『粗挽きビーフ餃子』や、ゴルゴンゾーラチーズと鶏を合わせた『ゴルチキ餃子』、『スパイシーラム餃子』など、種類豊富。合挽きにするのではなく、それぞれの肉の個性を活かしている。メニューによって「焼」「水」「揚」が選べるものもあり、赤ワインソースや、レモンオイルなど自家製のソースやオイルも多数用意されているので、様々な楽しみ方ができる。

食事の締めには、バナナとクリームチーズが入ったデザート餃子を食べるのも忘れずに。

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  • レストラン
  • ピザ
  • 三軒茶屋

中目黒の人気店「イル・ルポーネ」の姉妹店として三軒茶屋にオープンしたピッツェリアで、編集部が訪れたランチ営業終了間近の時間でも店内は満席だった。ランチの価格が非常にリーズナブルなことも一因ではあるだろう。

『マルゲリータ』は、たっぷりのチーズと、しっかりした歯ごたえを感じさせるもちもち食感の生地のほどよい焦げ目の香ばしさがたまらない。シンプルな『マリナーラ』や、ツナとブロッコリーが乗った『トンノ』など、ほかのテイストも試す価値がある。

カフェ&バー

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  • バー
  • 三軒茶屋

長い一週間を過ごした後の喉の渇きを癒すには、冷たくてジューシーなIPAが一番だ。三軒茶屋駅から徒歩3分の場所にあるヒップなバーでは、10種類の樽生ビールと、冷蔵庫の棚にある洒落たラベルの缶ビールが楽しめる。どちらも定期的に種類が変わり、爽やかな地ビールからカリフォルニアの発泡性IPAまで、幅広いセレクションが揃う。

カナダの「コレクティブアーツ醸造所」のフルーティーな「グァバゴーゼ」や、スウェーデンの「ブリュースキ」の「ABV8%」などが、Mサイズ(1,000円から)またはパイントサイズ(1,600円から)で用意。バーのスペースは限られているので、金曜日の夜に座れる保証はないが、この店ほどおいしい酒が飲める店なら、立ち飲みで不満を漏らす客はいないはずだ。

  • バー
  • 三軒茶屋

すずらん通りの細い道を入ったところにある小さなアーチ型の扉の下をくぐると、三軒茶屋で最高のバーのひとつがたたずむ。「バーチェロ」は2階建てで、ジンとウィスキーの愛好家のための別々のスペースから成り立つ。2階には暖かな光が差し込むジンバーがあり、クラフトジンがずらりと並んでいる。

ローズマリーやオリーブなど地中海沿岸の植物を使ったスパニッシュ・ジン・マーレから、KomasaやRokuなど地元産のものまで、さまざまなラベルのジンが並ぶ。「コーヒーネグローニ」(1,200円)のような甘くて強いカクテルから、「レモングラスオールドソルティドッグ」(1,400円)のような軽くてドライなカクテルまで、さまざまなカクテルメニューが揃っているのも魅力的だ。

3階にはオールドスクールなウイスキー&シガーバーがあり、ストレートで飲むのが好きな人のために用意されている。スコッチ、響、そしてあまり知られていない蒸留所のニッチなラベルのものなど、約100本のボトルから選ぶことができ、胸に毛が生えたような一杯を楽しむことができる。

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  • レストラン
  • 太子堂

日本酒(グラス600円から)、オーガニックワイン、ビール、居酒屋の定番であるハイボールやサワー(400~600円)などが揃う、活気あふれる小さな立ち飲み屋。

おすすめは「季節の刺身」や「ポテトサラダ」(500円)、「ちくわとゴルゴンゾーラの天ぷら」(500円)など。支払い方法は「キャッシュオン」で、目の前にある木のトレイに現金を入れれば、あとは注文のたびに店員がそこからお金を受け取ってくれる。

  • レストラン
  • ティールーム
  • 三軒茶屋

日本各地から仕入れた単一農園、単一品種の「シングルオリジン煎茶」をハンドドリップで楽しめる日本茶専門店。三軒茶屋に店を構える。

同店では、独自に開発した日本茶専用のドリッパーを用いて茶が入れられているため、日本茶特有の甘みやうま味、渋み、香りが詰まった一杯を堪能することができる。産地や品種、蒸し方、焙煎(ばいせん)によって味わいが大きく変わってくる煎茶の飲み比べメニューも用意されているので、それぞれの個性や違いも楽しみながら、ほっと一息ついてみるのもよいだろう。

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  • レストラン
  • 三軒茶屋

三軒茶屋駅の世田谷通り口を出て、なかみち街を少し歩いたところにあるカフェ。京都の人気カフェ「エレファントファクトリーコーヒー」の姉妹店だ。

無機質にすら感じるファクトリーのような空間に、ペーパードリップで1杯ずつ丁寧に淹れられたコーヒーの香りが漂う。コーヒーには、北海道の美幌で焙煎された豆を取り寄せて使っている。ビールやピザなどの軽食もあるので、夜にふらっと訪れたい店だ。

薬酒バー 三軒茶屋店
  • ナイトライフ
  • 三軒茶屋

三軒茶屋の「三角地帯」と呼ばれる、小さな飲食店が集まる迷路のような一角にある薬酒バー。緑のライトが灯った小さなドアを目印に細い路地を進もう。扉を開けると、6名ほど座れるカウンターに、ショウガ、クコ、レモングラス、ラベンダー、まむしなどを漬けた薬酒がずらりと並んでいる。

美容系から、一日の疲れを和らげる効果があるものなど、様々な薬酒が揃い、気さくなバーテンダーがその日の体調を聞き、それに合わせた一杯を作ってくれる。

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  • バー
  • 太子堂

三軒茶屋と下北沢の中間にある「スモールワールド」は、レコードのセレクトショップ兼バー。その名の通り5人も入ればいっぱいになってしまう小さな店だが、その分、レコードとクラフトビールのセレクションは濃い。レコードは、前衛的な電子音楽やインディーロックなど、マニアックなジャンルのものが大半ではあるが、一聴の価値がある商品が厳選されている。

ビールは、国産のクラフトビールを数種扱っており、タップで提供している。カウンターで飲みながら、じっくりと試聴するといいだろう。

  • バー
  • 三軒茶屋

2022年にオープンしたばかりの古民家を改装したシーシャカフェ&バー。初心者でも楽しめる、ミックスされたフレーバーのシーシャやCBDシーシャ、静岡県掛川の煎茶で作る茶割り、CBDリキュール「CEBEDE」を使用したカクテルなどを提供する。

クラフトサワーは「さっぱりいちごとペッパーサワー」「スパイストマトサワー」「自家製レモンサワー」が人気で、店内で果実とスパイスを2週間漬け込み、丁寧に作られる。

禁酒法時代のアメリカで美容室などを装いアルコールを密売していた「スピークイージー」というスタイルを模している、落ち着いた空間。店員に「あるもの」を見せると、隠された入店方法を案内される。大人の隠れ家を楽しもう。

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  • 音楽
  • 三軒茶屋

青山蜂」の姉妹店となるDJバー。クラブやバーの名店が軒を連ねる三軒茶屋に、新たな音楽のプラットフォームが誕生した。

フロアは10〜15人入ると盛り上がるサイズ感で、ビビッドなピンクの壁が特徴的。国内有数の音響メーカー、田口音響の音響を取り入れ、臨場感あふれる音を楽しめる。

渋谷や下北沢へアクセスが良く、クラブのはしごにもおすすめだ。不定休のため、営業時間やDJのラインアップはInstagramを確認しよう。

そのほか

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寺社巡り
西澄寺

寺社巡り

三軒茶屋には、印象的な景観と建築の神社仏閣が点在しており、都会の喧騒を忘れさせてくれる場所。時間があれば、松陰太子堂や寂静グリーンリバーウェイを訪れてみてほしい。松陰太子道や寂静緑河道は、この地域の多くの寺社を結ぶ緑豊かな歩行者専用道路だ。

時間がない場合は、三軒茶屋駅から南下して最澄寺に向かおう。江戸時代の大名屋敷から移築された巨大な門(武家屋敷門)がある。また、観音寺は緑豊かな静かな境内に桜の木が点在し、桜の季節には人気のスポットとなる。

三軒茶屋駅の北側には、太子堂八幡神社があり、季節ごとに祭りやイベントが開催される。

  • ショッピング
  • 音楽&エンターテイメント
  • 三軒茶屋

住宅街にたたずむレコードストア、「カンキョーレコーズ(Kankyo Records)」。家でゆったりと聴きたいアンビエントミュージックを取りそろえるほか、ハンドメイドの皿やマグカップを取り扱う。

真っ白な空間のなかにレコードやCDが並べられている店舗は、空間設計や音響設計、家具製作を専門とする建築事務所・H.Architectureを併設している。

商品を1万円以上購入すると、グラフィックデザイナーの大澤悠大によるスタイリッシュなロゴデザインをあしらった、12インチレコードがぴったり合うサイズのトートバッグを無料でプレゼント。アンビエントミュージックファンはぜひとも訪れてほしい。

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  • アトラクション
  • タワー&展望スポット
  • 三軒茶屋

26階建てのビルの最上階に位置する、入場無料の展望フロア。約30のソファー席が置かれ、ベイブリッジなどをのんびりと望むことができる。レストランからは、「東京タワー」やお台場がよく見える。天気の良い日には、絶景を狙うカメラマンの姿も多い。

24時間遊びつくすなら

  • Things to do

1980年代から音楽や演劇、ファッションなどの文化を生んできた街、下北沢。メインストリームではなく、型にはまらない多様な文化が混在するこの地はサブカルチャーの聖地だ。街の構造も路地と行き止まりだらけで迷路のように入り組んでいるのだが、それもまた下北沢の魅力。

 

中目黒で過ごす24時間
  • Things to do

休日はゆっくり散歩して過ごしたい、そんな日は中目黒がちょうどいい。桜の名所として有名な目黒川沿いは季節によって表情を変え、一年を通して心地よく歩くことができる。穏やかな街並みの中に、カフェやセレクトショップなど中目黒を象徴するスポットもさらに増えて、訪れるたびに新しい発見があるのも魅力だ。

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  • Things to do

個性あふれる街、高円寺。純情商店街、中通り商店街など商店街が縦横無尽に延びており、個人店が多いことでも有名だ。音楽、古着カルチャーが根強く、さまざまな身なりをした人たちが違和感なく街の景色に溶け込む。近年、商店街にはスペシャルティコーヒーにこだわるあか抜けたカフェが急増していたり、創作スパイスカレーシーンが盛り上がりを見せたりと、SNSを中心に若者のトレンド発信の情報源としても脚光を浴びている。

 

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