2023年に代々木上原に誕生した複合施設「CABO Uehara」の102号室に入居している書店「CITYLIGHT BOOK」。路面店ではなく、一歩奥まった場所にあり、通りからはまさか本屋があるとは分からない。
店主が書店を開こうと物件を探し始めたその時、CABO Ueharaの正面に店を構えるカフェ「No.(ナンバー)」のオーナーから同施設の存在を知らされ、入居を決めた。
2階建てで、蔵書は2000冊ほど。ヒッピーカルチャーやスピリチュアル、人文系が中心で、1960〜70年代のカウンターカルチャーを浴びた人にはグッとくるだろう品揃えだ。古本も一部あり、かつてヒッピーが愛読した雑誌『Whole Earth Catalog』が面陳されている。店主が10年ほど前に、アメリカの古書店で手に入れたという代物である。
また、決して広いとはいえない店内にはZINEが多数。出版社に勤めたこともある店主の、作り手を応援したい気持ちが伝わってくる。一方で2階には、主にレシピ本や絵本が並ぶ。近隣に暮らす人々の求めに応じて形作られてきた棚であり、上原の「街の書店」としての機能も果たす。
ビルのテナント看板には、CABO Ueharaのスタッフがちゃめっ気たっぷりに添えた「Speakeasy」という言葉が書かれていた。アメリカの禁酒法時代の隠語で、「もぐり酒場」を指す。本を読むのも、店主と静かに語らうのもよし。同店は、カウンターバーを併設した上原の隠れた社交場でもあるのだ。



















