1. とんかつ 三節
    Photo: Kisa Toyoshima
  2. オーマ
    Photo: Aya Ueno
  3. しょうが亭
    Photo: Aya Ueno

東京、生姜焼き4選

重に入った「生姜豚」、「ネオおふくろの味」、豚肉の山ともいえるボリューム定食など

編集:
Genya Aoki
寄稿:
Aya Ueno
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タイムアウト東京 > フード&ドリンク > 東京、生姜焼き4選

目にするだけで食欲が刺激され、食べれば活力がみなぎる生姜焼き。学生に愛されてきた定食から、映える「豚の山」メニュー、専門店の生姜豚重、オープン間もない居酒屋の隠れ人気品まで、都内で絶品の生姜焼きが味わえる店を4軒紹介しよう。

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  • 大塚

ディープな大塚三業通りにたたずむ昭和感のある店。「三節」は、オーナー牧野節男が2代目の隆と親子で営むとんかつ専門店だ。創業から45年、レシピはほとんど変わらないという地に足が着いたスタイルで、地元の人たちの腹を満たしている。

ロースかつは柔らかくジューシーで、衣はサクサク。ソースと大盛りのキャベツと合わせて楽しめば、無理なく食べ終えられる。

定番のトンカツはもちろん人気だが、名物は「生姜焼き定食」(3,200円、以下税込み)。見た目もインパクト大で、これを求めて来店する人も少なくないという。山盛りのキャベツを背に、ほとんど垂直に立つように肉がたっぷり盛られた生姜焼きは圧巻だ。

すでに生姜ダレで味付けされた肉に、目の前でなみなみの追いダレをかけてもらってから食べる。タレと肉の脂がよく馴染み、艶めく豚肉。その厚さはステーキに匹敵する。

豪快にかぶりつくと、ジューシーかつプリプリで弾力のある歯応え。甘めのタレの生姜とニンニクのパンチが後を追う。肉の脂身と赤みのバランスも良い。

等分に刻まれた千切りキャベツは、覆うように敷かれた肉の温かさでしっとりとしている。刻み生姜の食感が残った生姜ダレと肉から伝った脂のコクが合わさり、大盛りだったはずなのに、ペロリと腹におさまる。ご飯とのハーモニーも抜群で、キャベツだけでも十分おかずになる。難なく野菜がたっぷり取れるところも魅力だ。

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  • 池尻大橋

池尻大橋駅前に2023年9月にオープンした創作居酒屋、「オーマ(OMA)」。ランチ営業時に提供される生姜焼き定食が話題を呼んでいる。

以前から生姜焼き好きだというオーナーの榊原祐樹が考案した「生姜焼き定食」(1,400円)は、マヨネーズを添え千切りキャベツがたっぷり盛られた生姜焼きに、味噌汁、日替わりの総菜が一品、自家製ふりかけがつく。

豚ロースは、表面を焼いた後に、自家製の生姜ダレを入れ、照り焼きのように焼きつける。厚切りの肉は弾力があるが柔らかく、香ばしいタレがしっかりと染み込んだ、まさに至極の味わい。玉ねぎはシャキッとした食感も残ったフレッシュさが印象的だ。山盛りの千切りキャベツは、生姜焼きのタレで食べてみよう。気がつけばなくなってしまうだろう。

白米も絶品。同店で取り扱う魚沼産コシヒカリは甘みがあり、ふっくらとまろやか。おかわりが自由なので、生姜焼きはもちろん、付け合わせの自家製のふりかけとの組み合わせも楽しんでほしい。ふりかけは高菜や梅干しの入った、箸休めのような優しい味わいだ。

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  • 末広町

疲れた体を一発で回復させたい時は、生姜とニンニクがガツンと効いた「香登利」の「生姜豚重」で決まりだ。

同店の看板メニュー「生姜豚重定食」(並盛1,280円、大盛1,590円)は、豚ロースを大量の生姜とニンニクを使用したタレに数日間漬け込み、熟成させてから焼き上げる。この生姜豚は、子供たちが体調を崩すたびに、スタミナを付けるためにと母親が決まって作ってくれた香取家で受け継がれてきた思い出の味でもある。

漆黒の重の蓋を開けると、湯気と共に、食欲をそそるニンニクと爽やかな生姜の香りが鼻を抜ける。熱々のごはんの上には、うまみが濃縮された肉厚な生姜豚、ソテーにした玉ねぎと低温で素揚げしたニンニクがトッピングされている。

豚肉はかめばかむほど生姜とニンニクの風味が口の中に広がる。プレス焼きされているため、全体が偏りなく柔らか。半分食べたらとろりと半熟卵を追加するのが「香登利の食し方」だ。そうすることで、半熟卵が肉と米をつなぐまろやかさを生み出してくれる。

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  • 代々木

代々木の地で52年。辻保臣と妻の瑞美の夫婦が営む、昔ながらの老舗定食屋。ユニークなのは、店内の壁にずらりと貼られた、大学名を冠した12のメニュー札だ。代々木エリアは開業当時、学生街として知られており、多くの受験生が参考書を片手に食事をしていたという。大学名の付いた定食は、受験生たちが「願掛けのような気持ちで楽しめたら」とスタートした。

看板メニューは、生姜焼きが入った定食で、まずはエビフライが2本乗っている「日本大学」(950円)を勧めたい。2本だから「日本」という遊び心のあるネーミングがほほえましい。

国産の豚肩ロースは、歯切れ良く柔らか。タレは濃いめで、ガツンと刺激のある生姜は、筋がなくまろやかな舌触りだ。おろし器を使わず、丁寧にスライスした後にミキサーにかけてペースト状にしているという。
 
エビフライは、全体に細かく切れ目を入れ、高温でフライすることで、カリッとジューシーでプリプリな食感を引き出している。

また、隠れた名物がカレースパイスなどで味付けしたマカロニサラダ。これを目当てに来る客も少なくないという。

どこか懐かしい店内の内装と、安心感のある家庭的な味わい。いつまでも続いてほしいと毎日のように足を運ぶ常連もいる。代々続く優しい生姜焼きの味わいに癒やされてみては。

東京のベスト庶民飯を食う……

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カツ丼。とんかつを甘辛い割り下で煮込んで、半熟の卵でとじたもの。天丼、親子丼と並ぶ丼メニューの花形として多くの人に親しまれている。

東京ではカツ煮形式ではない「卵でとじないカツ丼」を筆頭に、工夫をこらした「カツ丼」が続々と登場している。ここではそんな独自の進化を遂げた一杯を紹介したい。ぜひ参考にしてほしい。

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丼ものの定番、天丼。起源は1830年代と言われており、江戸時代から愛され続ける日本の重要な食文化だ。高カロリーフードの代表のような存在の天丼だが、専門店で多く使用されているごま油は、コレステロールを下げる効果のあるリノール酸やオレイン酸、抗酸化作用のあるセサミンなどを含み、意外と健康的。

ここでは、リーズナブルな価格で人気を博す天丼専門店から、高級店のランチまで、タイムアウト東京が厳選した店を紹介する。衣ひとつとっても、さくさく食感のものから、たれの染みたしっとりタイプまでバラエティ豊かなので、好みの1軒を見つけてほしい。

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2023年の「土用の丑の日」は7月30日(日)。この日は、夏の暑さに対する滋養強壮として多くの人がウナギを食す。この文化は江戸時代に定着し、現代まで続いている。高タンパクな「ウナギの蒲焼き」は栄養素が豊富なため、夏バテで弱った体にきくというイメージはあながち間違ってはいない。

物価は上がっているが、それでも今週末は日本で最もウナギが食される週末になることだろう。ここでは、東京のうなぎ専門店の極上のうな重からリーズナブルに味わえるチェーン店のうな丼まで、おすすめの店を10軒紹介する。

夏の風物詩の一つである「丑の日」をおいしく過ごして、日本の夏を感じてみよう。

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説明するまでもないが、親子丼とは鶏肉を割下で煮込み、卵でとじたものを米の上にのせた料理だ。もともと鶏鍋の締めとして提供されたのが始まりといわれており、シンプルな料理だからこそ素材の良さが重要になってくる。

そうなるとおいしい親子丼を求めたときに専門店に足が向くのは当然といえば当然。今回も焼鳥屋や水炊き料理店のランチメニューなどが大半を占めた。文章では「とろとろ卵」など一辺倒な表現になってしまうが、どの店も、卵の火入れ、鶏肉の調理など趣向を凝らしているので、百聞は一食にしかず。ぜひ食べ比べてみてほしい。

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高級日本料理の代表格というイメージが強い寿司だが、もともと握り寿司は、せっかちな江戸っ子のために生まれた屋台の味。当時のファストフードと言える存在だった。現在では回転寿司という選択肢もあるが、今回は本来の姿に立ち返り、東京の美味しい立ち食い寿司を紹介したい。一人でも気軽に立ち寄れる店ばかりなので、急に寿司が食べたくなったときに駆け込もう。

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