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『緑の光線』『惑星ソラリス』『ジョン・ウィック』など今こそみるべき名作傑作目白押し

梅雨も明けたのか明けてないのかよく分からない今日この頃、ムシムシするしすっかりヤラれている読者も多いことであろう。しかしゼエゼエいってるヒマはない、我が国の酷暑はもうすぐそこまで迫っているのだ。やってらんねー!
ますます苛烈さを増す酷暑を乗り切るために筆者が勧めたいのはそう、名作映画のリバイバル上映である。時の試練を超えていまだ名作と語り継がれる映画は単に面白い面白くない、分かる分からないを超えた、骨太なパワーが宿っている。だからこそ名作と呼ばれているのだ。
この7月はエリック・ロメールのダラダラ会話劇&超絶美麗映像が炸裂する『緑の光線』から、ハートフル感動SFと見せかけた悪趣味満載の狂ったSF超大作『A.I』まで、いまこそ観たい名作が目白押し。ぜひ本記事を参考にして映画館に繰り出し、名作が放つパワーによってこの夏を乗り切ってほしい。
『緑の光線』
巨匠エリック・ロメールの「喜劇と格言劇」シリーズ第5作。ギリシャで友達とバカンスを過ごす予定だったパリ在住の主人公が急遽ドタキャンされてしまい、それでも何かバカンスらしいことをするべく、シェルブールとかアルプスとかあちこちに行って必死に愉しもうとする映画だ。
ロメールといえばリチャード・リンクレイターやホン・サンスに多大な影響を与えたダラダラ会話劇の名手であるが、リンクレイターやホン・サンスが名言風のセリフを散りばめるのに対し、ロメールは本気でどうでもいい会話を繰り広げる。
それを全編ロケの自然光で、ひたすら美しく色彩豊かに捉え続けるヤバ映画。驚愕のラストシーンは奇跡そのもの。
「新文芸坐」で7月20日(月)・30日(木)の限定上映。
『ジョン・ウィック』
17時以降を「YUME NIGHT」として夜仕様にリニューアルし、「ごほうびシネマ」としてリバイバル上映を行っている「109シネマズゆめヶ丘」に、ついにあの殺し屋が登場!
「引退した伝説の殺し屋が犬を殺されたため復讐としてマフィアを皆殺しにする」という画期的なまでにシンプルかつカタルシス満載なあらすじ、銃撃戦とカンフーを組み合わせたガン・フーの演舞的魅力、品格のある高級な画作り、何よりずっと困った顔をしながら大殺戮を遂げるキアヌ・リーブスの癒やし感たるや、まさに大人の「ごほうびシネマ」としてふさわしい内容といえよう。
数々のネットミームを生んだ名シーン満載の娯楽映画。
「109シネマズゆめが丘」にて、7月10日(金)~7月16日(木)の限定上映。
『A.I』
かのキューブリックが20年以上構想を練った結果スピルバーグにバトンタッチして制作されたという、ハートフルSFに見せかけた悪趣味満載の狂ったSF。
愛情プログラムをインプットされたロボット少年が最悪な両親に捨てられ、なんやかんやあって賢いテディベアとハンサムなセックス用ロボットと共に旅に出る。
名匠ジョン・ウィリアムズによる劇伴やスタン・ウィンストンのメカデザイン、ハリウッド特殊効果の草分けIL&MによるVFXなどは今みるだに素晴らしい。
近年は半ばネタキャラ扱いされているハーレイ・ジョエル・オスメントの演技も強烈極まりなく、物凄く辛い気持ちになること請け合い。
「グランドシネマサンシャイン池袋」「TOHOシネマズシャンテ」ほかで、7月10日(金)から2週間限定上映。
『時をかける少女』
筒井康隆の同名小説を原作とした超傑作アニメ映画が、公開20周年を記念して4Kでリバイバル!
ひょんなことからタイムリープ能力を手に入れた女子高生がなんやかんやあって人間的に成長するというSF映画だが、青春も笑いも恋愛もサスペンスも詰め込みまくりの、爽やかで切なくアツい王道ジャパニーズ・エモに仕上がっている。
奥華子の主題歌もスーパー良いし。一点苦言を呈するなら高瀬くんの描き方だけはもうちょっとどうにかならなかったのかと思う。学生時代をスクールカースト最下層の陰の者として過ごした筆者にとって、高瀬くんの描写はアリ・アスターの映画ぐらい落ち込む。
監督は近年めっきりスベりまくっている細田守だが、この頃の細田は破綻を感じさせないバランス感覚と癖(へき)をオブラートに包む品の良さがあったと思う。
「109シネマズ二子玉川」「アップリンク吉祥寺」ほかにて、7月3日(金)から全国上映。
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