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昼はホットドッグにかぶりつき、夜はひとひねりあるメニューを酒と合わせる

池尻大橋駅のほど近く、国道246号沿いのビルの地下1階。ニューアメリカンビストロの「PISTON MAGAZINE」が、2026年6月1日にオープンしたので取材した。
階段を降りると、入り口にピストン運動しているオブジェが飾られている。店名には、機械を動かすための重要な部品という意味だけでなく、「ピストン輸送」のように、自宅や職場から何度も行き来してほしい、という思いが込められている。
さらに、「マガジン」と添えたのは、単なる飲食店ではなく、雑誌のように多彩なコミュニティーやカルチャーが交差する場所にしたいと考えたからである。
店内は、カウンター席と、壁に沿ってソファが設置されたテーブル席で構成。入店するとまず目に飛び込んでくるのは、まるで洞窟、もしくは月面のような壁だろう。「Futuristic Cave(フューチャリスティックケーブ)」をコンセプトに、左官の技術で仕上げた造形に、貝殻の粉やラメを散りばめ、ライティングや見る角度によって見え方が変わる構造にしたという。
また、店内にはトイレに至るまで、宇宙飛行士が船外活動をしているものをはじめ、ジオラマを設置。特徴的な内装は、クリエーティブレーベル「PERIMETRON」のプロデューサー・吉田健人がディレクションし、アート建築集団のSAMPO Inc.が手がけている。
同店は、昼と夜で食事のメニューが変わる。まずは、土・日曜日のみ営業しているランチのメニューから見て行こう。
ランチの定番は、ホットドッグとオープンサンド。取材時は「ソルトドッグ」(1,300円、以下全て税込み)と「フレッシュコリアン納豆ドッグ」(1,400円)を注文した。
「ソルトドッグ」は、以前渋谷にあった「BABY HOTDOG CAFE」のシグネチャーだったメニューで、パンにマッシュポテトを塗り、ソーセージとフライドオニオンを挟み、岩塩で味付けしている。シンプルながら、しっかりとそれぞれの素材のうまみが感じられる逸品だ。
「フレッシュコリアン納豆ドッグ」は一見こってりとした味付けを想像するかもしれないが、一口食べると柑橘の香りがふわっと広がり、さっぱりとしていて驚く。分かりやすく韓国風にするのではなく、キムチをレモンと和えることで、この味わいを演出しているという。
17時以降のディナーの時間帯は、アラカルトがメイン。どのメニューも定番にひとひねり加わっていた。
前菜には「ハーブとグリーンオリーブのフムス」(1,300円)を注文。ハーブとグリーンオリーブ、ハラペーニョやライムジュース、ベースはヒヨコマメとゴマだが、ハーブとハラペーニョ、ライムジュースを加えることで、どこかイタリアンのような味付けだ。
メインの「豚のコンフィ 白インゲンの煮込み」(1,980円)は、アメリカの家庭料理であるポーク&ビーンズを再解釈し、トスカーナ風に仕上げている。
締めに食べたい「ケールのジェノベーゼクリームパスタ」(1,820円)は、素揚げしたケールが乗っていた。ほどよい苦みが、クリームのコクとマッチしている。どのメニューも酒によく合う、しっかりとした味付けだと感じた。
また、ドリンクは、ビールやベーシックなカクテルが揃う。ワインは赤・白・オレンジがグラスで注文できるほか、セラーにはボトルが並ぶ。スタッフにおすすめを聞いてみるのもいいだろう。
「ほかの飲食店やアパレルとのコラボレーションなども行っていけたら」と、今後の展望も語ってくれた。同店が入居するビルには、ミュージックバーをはじめ、さまざまなヴェニューがあるので、同じ建物の中でハシゴするのもいいかもしれない。
まずは、池尻大橋の地下に誕生した洞窟のような同店で、食事と酒を楽しむゆったりとした時間を過ごしてみてほしい。
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