Hi-Fi Disco Bar Chaos
Photo: Kisa Toyoshima | Hi-Fi Disco Bar Chaos
Photo: Kisa Toyoshima

東京、2026年春にオープンしたミュージックバー4選

1970年代のニューヨークをイメージした店舗や「音の特等席」があるヴェニューなどを紹介

Kosuke Hori
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2026年春、東京に新たなミュージックバーが続々と誕生している。近年の傾向として感じるのは、ジャズ喫茶の系譜というよりは、DJ・クラブカルチャーを通過したオーナーたちによる、リスニングを目的とした店の増加だ。

ここでは、1970年代のニューヨークをイメージしたディスコ・ハウスが流れる店、美輪明宏主演映画を内装のコンセプトとした妖艶なバー、「音の特等席」があるヴェニュー、そして「タワーレコード渋谷店」のアナログレコードフロアに誕生したビアバーを紹介。その店を目当てに行くのはもちろん、パーティーやライブの前後にぜひ立ち寄ってみてほしい。

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PASS

高品質な音響で知られる表参道のテクノ・ハウス専門店「VENT」のチームが、ジャンルを超えた音楽体験を提案するミュージックバー「PASS(パス)」を、渋谷・並木橋エリアにオープンした。

同店のスピーカーは、往年のJBLのキャビネットをベースに内部をフルカスタムしたもの。音の方向性は懐かしい感じでもなく、最先端のハイファイなものでもなく、「聴いていて楽しい音」を目指した。そして、VENTがテクノ・ハウスに特化しているのに対し、PASSではジャズやダブ、ヒップホップに歌モノまで、ジャンルを横断した曲がかかるのを特徴としている。

カウンターの中心には、「Sweet Spot Sharing Seat」と呼ばれる席がある。その名の通り、置く場所をミリ単位で調整したスピーカーのサウンドが最も美しく聴こえる特等席だ。

また、食事のメニューはないが、ドリンクに力を入れている。スタンダードなものはもちろん、メスカルをベースに自家製の燻製(くんせい)塩を使った「スモーキー・レモンサワー」や、水出しコーヒーを使った「珈琲・マティーニ」など、個性的なカクテルがラインアップ。さらに、ソムリエ資格を持つスタッフが厳選したワインもおすすめで、ワイン単体で十分に楽しめるものを揃えている。

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Hi-Fi Disco Bar Chaos

渋谷・百軒店エリアに位置する「RECORD BAR analog」「MUSIC BAR BOUNCE」の姉妹店のミュージックバー「Hi-Fi Disco Bar Chaos」が円山町にオープン。店名はそれぞれレコードのA面、B面、C面の頭文字に由来している。

内装のコンセプトは「1970年代のニューヨーク」。ビタミンカラーを貴重としたビビッドな色使いとスペースエイジの時代を彷彿(ほうふつ)とさせるバーカウンター、そしてレトロなコーデュロイのソファをはじめとするインテリアが目に飛び込んでくる。

流れるのはディスコとハウスがメインで、レコードのみに対応。壁には1970年代に製造されたビンテージスピーカー「JBL 4350」が埋め込まれており、DJブースのターンテーブルにはTechnicsの「SL-1200G」と、Garrardの「Model 301」を採用した。そして、世界初の商業用ロータリーミキサーのBozak「CMA-10-2DL」がインストールされるなど、音響面でもこだわりが詰まっている。

基本的には同店で所有するレコードをスタッフがセレクトして流すが、時としてDJパーティーを行う。系列のRECORD BAR analogと同じく、着席でゆったりと音楽と酒を楽しむ空間を想定している。

同店を訪れた際は、壁面にも描かれているDJのラリー・レヴァン(Larry Levan)をイメージしたカクテル「Larry’s Horn」と、かつてニューヨークで著名人たちが通ったディスコ「Studio 54」でよく飲まれていたカクテル「Melon Ball」をぜひ注文してほしい。1970〜80年代のニューヨークのクラブにタイムスリップしたような気分に浸ってみては。

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黒蜥蜴

DJバーの青山「RED BAR」「AOYAMA TUNNEL」、そして渋谷「OATH」の系列店のミュージックバー「黒蜥蜴(くろとかげ)」。青山の姉妹店2軒からは信号をわたってすぐの、徒歩1分ほどの場所に位置する。

店名の由来は、江戸川乱歩が原作で三島由紀夫が戯曲化し、美輪明宏が主演を務めた映画『黒蜥蜴』。オーナーの好きな映画で、同作のように妖艶でアーティスティックなイメージを目指した。

キャパシティーは50人ほどで、カウンター席とテーブル席、個室のように使える「小部屋」で構成されている。系列が踊れるDJバーなのに対して、同店のコンセプトは、着席して質の高いオーディオで音楽を聴きながら、いい酒をじっくりと飲む空間だ。

その音の核となるのが、1970年代に製造されたKlipsch製のスピーカー「ラ・スカラ」。かつてレコード店の「Lighthouse Records」が所有していたもので、オープンに際して譲り受けたという。

ドリンクのメニューも充実しており、定番のものからシェイクするカクテルまで揃う。自家製のジンジャーシロップを使用したモスコミュールや、テキーラとアールグレイを漬け込んだラム、エルダーフラワーのシロップを合わせた「アールグレイハイフィディリティー」をはじめとする、オリジナルカクテルをぜひ試してみてほしい。

  • ビールバー
  • 渋谷

TOWER RECORDS BEER

タワーレコード渋谷店」6階のアナログレコードフロアに、新業態となるスタンディング式のビアバー「TOWER RECORDS BEER(タワーレコードビア)」がオープン。ブルワリーとのコラボレーションによるオリジナルビールを筆頭に、定番のIPAやペールエール、フルーツビールや黒ビールなど、幅広いジャンルのクラフトビールを提供する。

同店が掲げるのは、音楽を「選ぶ・聴く・味わう」という体験を、ビールへと拡張すること。音楽ジャンルを選ぶ感覚で、全12種類のビールを楽しんでみてほしい。

また、定期的にDJイベントや、アーティストのリリース記念イベントも開催している。まずは、目当てのレコードを探す前後に立ち寄ってみては。

音楽をじっくりと聴くなら……

  • 音楽

ジャマイカで生まれた、独特のリズムと体に響く気持ちいい低音……。レゲエは、日本でも根強い人気を誇る音楽だ。

ひとえにレゲエといっても、その種類はルーツやダンスホールなど幅広い。本記事ではさまざまなレゲエのかかる店をセレクト。レゲエならではの音響設備、いわゆるサウンドシステムが魅力のヴェニューはもちろん、店主自身がレゲエクルーのMCを務める店舗も取り上げる。

世界は混沌としている。だからこそレゲエを聴いていい時間を過ごしてほしい。

  • 音楽

針で引っかいて音を出すというアナログなレコードの手法に、ジャズの音は非常に合う。そして、そこにアルコールが加われば言うまでもない。

本記事では、モダンやニューオリンズジャズを流す老舗はもちろん、フリーやDJカルチャーを通過した新時代のジャズを流すヴェニューも紹介。ジャズという音楽の奥深さにきっと気づかされることだろう。もちろん深いことは考えず、ただ音に身を委ねるのも一興だ。本記事で新たな出合いがあることを願う。

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タイムアウト東京 > 音楽 > 東京、ソウルバー5選

日本にソウルミュージックが入ってきたのは1960年代。第二次世界大戦後の日本にアメリカ文化が流れ込んできた時代であり、さらにベトナム戦争が勃発していたことから、横須賀や沖縄を中心に多くの米兵たちがやってきた時代でもあった。そこで彼らとともに海を超えてやってきたのが、ソウルミュージックと呼ばれる音楽だ。

そしてその魅力に引かれた人々は、ソウルミュージックのレコードが聴ける店に通い詰めるようになったのである。魂を揺さぶる音楽は酒と相性抜群で、やがてソウルバーとして東京の夜の街のヒップな存在として定着した。

今や東京には、数多くのソウルバーが存在する。今回はその中でも、星のように輝く5つの名店を紹介しよう。

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  • 音楽

1960年代にジャマイカで誕生したレゲエが、ボブ・マーリー(Bob Marley)の存在により日本へ本格的に上陸した1970年代後半。それ以来、ルーツレゲエだけでなくダンスホールの出現も伴うことで、レゲエミュージックはここ日本に根強く生き続けている。そう、日本でレゲエは大人気なのだ。

東京・新宿でレゲエクラブ「REGGAE / DUB club OPEN(レゲエ ダブ クラブ オープン)」(以下、OPEN)を営む工藤晴康も、レゲエに魅せられた一人。レゲエ好きが高じて夢中になってのめりこみ、いまだその最中だ。サウンドシステムへの探究心が反映された同店では、レゲエにまつわるさまざまなサウンドが極上の音となり再生され、体感できる。その音に関する信頼は絶大で、今ではローカルだけでなく世界各国からOPENでのレゲエタイムを楽しみに人々がやってくる。

レゲエをこよなく愛する人々に共通するのは、「ラブ&ピース」。工藤は人生をかけて、来店者が心からいい体験ができるよう店をプロデュースしている。東京ナイトライフの中で、特別な店として長年存在し続けてきたのは、工藤のレゲエへの愛があってこそなのだ。

そんな工藤にレゲエとの出合いから店の成り立ち、そしてレゲエバーの楽しみ方についてインタビューした。

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毎年、住みたい街ランキングの上位に選ばれる東京・吉祥寺。平日でも多くの人々が行き交い、駅周辺には新たな飲食店が次々にオープンしている。

そんな吉祥寺の街の変遷をじっと見続けてきた音楽酒場がある。それが1995年に開店した「ハバナムーン」だ。店主の木下聡之は10代からのミュージックラバー。店内には木下がこつこつと集めたレコード3000枚が並べられ、その温かい音色と店主との会話を求めて、毎晩吉祥寺の音楽好きが集まる。

アメリカのスワンプロックや知られざるシンガーソングライター、ソウルの名盤やアイリッシュトラッドの逸品など、そのラインアップはここだけのものだ。

古き良き吉祥寺の雰囲気を残す中道通りに立つ現在の店舗は、創業時から数えて3軒目となる。これまでの歩みや木下の音楽遍歴、交流が深かったフォークシンガーの高田渡のこと、さらには彼が考える音楽酒場の役割まで、じっくりと話を聞いた。

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