ダブストア レコード マート
Photo: Keisuke Tanigawa | ダブストア レコード マート
Photo: Keisuke Tanigawa

東京、ジャンル特化型レコードショップ7選

ジャズ・ヒップホップ・レゲエなどをディグする

Kosuke Hori
広告

タイムアウト東京 > 音楽 > 東京、ジャンル特化型レコードショップ7選

オールジャンルを扱うレコードショップもいいが、専門店には一つのジャンルに特化することで到達したピュアさがある。その道を極めたスタッフたちによるレコメンドで知る新たな世界を発見したり、なかなか手に入らなかった一枚に巡り合えたりするはずだ。

そして自分でも深掘りしていけばいくほど、ほかのジャンルに与えた影響など、「音楽は全てつながっている」と感じる瞬間が出てくるだろう。本記事ではジャズ、レゲエ、ヒップホップ、ダンスミュージックなどを扱うヴェニューを紹介する。

関連記事
東京、飲めるレコード屋5選
東京、2026年春にオープンしたミュージックバー4選

  • 音楽
  • 渋谷

Manhattan Records

1980年に創業した老舗レコード店。創業当初はジャズやファンクなど、いわゆる「廃盤」を扱っていた。

1990年代前半に現在の場所へ移転したタイミングがちょうど日本でヒップホップが流行し始めた時期だったことと、付近に当時の「タワーレコード 渋谷店」や「シスコ」など輸入盤の新品を販売するレコード店が多かったことから、新譜のヒップホップを扱い始めたという。

そして、1990年代後半から2000年代前半のDJブーム、ヒップホップグループ・NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDやDJのMUROらとの交流から、現在のようにヒップホップやR&Bのイメージが定着していった。

同店は2フロアに分かれており、1階は新品のレコードやアパレル、レコード収納段ボール「MANHATTAN BOX」をはじめとするオリジナルグッズがラインアップ。2階はヒップホップをメインに、オールジャンルの中古盤や中古CD、カセットテープを取り扱う。

新譜のセレクトのポイントは、「5年後のクラシック」を見据えたもの。スピード感のある入荷を重視するというよりは、1990年代のA Tribe Called Questの諸作品や2000年代のJ Dillaの『Donuts』のように、時代を超えて聴き継がれる作品を選んでいる。迷ったら、まずは壁に陳列されているレコードを手に取ってみよう。

  • 音楽
  • 西新宿

ダブストア レコード マート

ジャマイカの音楽全般を扱うレコードショップ「ダブストア レコード マート」。その原点であるメントやカリプソ、1960年代のスカ、ロックステディに、1970年代のレゲエ、ルーツレゲエ、ダブ、ダンスホールなど、幅広い年代のレコードが揃う。

中古と新譜の割合は半々ほど。中古に関しては、ジャマイカやイギリスのコレクターから買い付けるほか、系列の買取専門店から仕分けられたものが並ぶ。テストプレスをはじめ、あまり見かけない貴重な高額盤を目当てに来店する人も多いという。また、250円(税込み)で販売されているダンスホールの7インチはもちろん、中古盤は価格に関係なく視聴できるのがうれしい。

新譜は、「ジャマイカのモータウン」とも称されるレーベル「Studio One」のものをはじめ、600タイトル以上のレコードやCDなどの自社製品を中心に扱う。さらに、ロゴがプリントされたTシャツやトートバッグ、スリップマットなども販売する。

また、ALTEC製のビンテージスピーカーや真空管アンプを導入しており、スカやロックステディがまさに「当時の音」で流れるのも魅力だ。加えて、RCA製のカッティングマシーンや貴重なサインなどが店内の至る所にディスプレーされている。ジャマイカの音楽が好きな人、もしくは興味を持ち始めた人は、まずは一度足を運んでみてほしい。

広告
  • 音楽
  • 御茶ノ水

Lighthouse Records

2008年に渋谷で創業し、2025年10月にお茶の水へ移転したレコードショップ「Lighthouse Records」。ハウス、テクノ、ディスコなど、ダンスミュージックを中心に取り扱う。

店頭の在庫数は約2000枚で、中古が6割ほど。オンラインでは新譜のみを扱う。中古は買い取りがメインで、新譜に関してはレーベルから直接、もしくはディストリビューターを通して仕入れている。

新譜のキュレーションは、人気があるものというより、スタッフたちの琴線に触れたものを選んでいるという。「DJ的な目線」を大事にしながら、近年は「家聴き」にも対応するような作品もセレクトする。DJユースな12インチが主体だが、寺田創一の『Asakusa Light』やWilson Tannerの『69』をはじめ、アルバムでもロングセラーになっている作品があるという。

また店内には、ドイツ有数のオーディオメーカー・EMTのビンテージのターンテーブルやアンプ、1950年代のElectro-Voiceのスピーカーを元にホーンとツイーターを追加した特注品が2台、そしてKlipsch製のスピーカーが3台置かれており、まさに極上の再生環境だ。視聴機も3台設置されており、じっくりと音楽に向き合える。

ビルの駐車場を抜け、階段を降りた先に広がる「ダンスミュージック好きの楽園」に足を踏み入れてほしい。

  • 音楽
  • 高円寺

UNIVERSOUNDS

主にジャズを扱い、特にスピリチュアルジャズやフリージャズなどに注力している中古レコード店「UNIVERSOUNDS(ユニバーサウンズ)」。棚は主要なレーベルやアルファベット順で整理されており、中には「日本企画」「日本人ジャズ」のコーナーも設置されている。

店主の尾川雄介は、『インディペンデント・ブラック・ジャズ・オブ・アメリカ』『和ジャズ・ディスク・ガイド Japanese Jazz 1950s-1980s』などのディスクガイドの執筆や、希少なレコードの再発シリーズの監修でも知られる人物だ。

「日本のコレクターはレコードの扱いが丁寧だからか、海外より状態のいい中古盤が多い印象です。また、国内プレスのレコード、特にジャズに関してはこんなものまで日本盤で出ていたのかという発見があります」と尾川は語る。広大なジャズの宇宙の入り口である同店で、より深く潜る同志たちと、お気に入りの一枚を探す喜びに浸ろう。

広告

春の雨 cafe & records

アンビエントのレコードを中心に取り扱うレコード店兼カフェ「春の雨 cafe & records」。店頭の在庫数は約300枚で、新品と中古盤の割合は半々ほどだ。

新譜は取り扱い作品を絞る代わりに、1タイトル当たりの枚数を多めに確保する。キュレーションの基準は、静かな環境音楽はもちろん、クラブ寄りなものやアンビエントジャズなど、アンビエントのイメージを拡張するような作品を選んでいるという。

中古盤はオールジャンルで、やけのはら、Eita Godo、P-RUFFという3人のDJ・ミュージシャンの私物が放出されている。半年に1回ほどのペースで音源を流しながら販売するイベントを開催し、在庫はその時に入れ替わる。

また、同店はカフェとしても営業しており、ドリップコーヒーやカフェラテ、「open air BREWING」をはじめとする国産のクラフトビールなどを提供。レコードを購入した後に、ゆったりと過ごすのもいいだろう。営業時間は公式Instagramを確認してほしい。

  • 音楽
  • 神保町

CLASSICUS

2002年に神保町で創業した、クラシック音楽専門のレコード店「CLASSICUS」。在庫数は約2000枚で、その全てが中古盤だ。

輸入盤がメインで、国内盤は少ない。コロナ禍以前は買い付けもしていたが、現在は海外のバイヤーからの仕入れがメインとなっている。

棚は、オーケストラ、バイオリン、ピアノ、室内楽など、ジャンルや楽器で分かれており、LPやSPに加えて、「コンサートピース」と呼ばれる短い曲の7インチ、交響曲全集などボックスタイプのレコードも取り扱う。指揮者のフルトヴェングラー(WilhelmFurtwängler)をはじめ、名盤と呼ばれるような盤は、なるべく切らさないようにしているという。

また、クラシック音楽に関する古書や、アーティストのすぎはらゆりによる猫のグッズなども販売。TANNOY製のスピーカーから流れる音楽に耳を傾けながら、じっくりと目当てのレコードを探してみてほしい。

広告
  • 音楽
  • 下北沢

NAT RECORDS

西新宿で創業し、2025年7月に下北沢に移転した「NAT RECORDS」。1970年代のパンクやガレージロック、ポストパンク、パワーポップ、ニューウェーブなどを主に扱う。

店主の板垣正信は、2015年に発売されたアンダーグラウンドなパンクロックレコード1600枚を掲載した名著『70sパンク・レコード図鑑』で、監修と執筆を行っている人物だ。

在庫数は約1万枚で、中古が7割を占める。中古盤に関しては世界各国のバイヤーから買い付けているほか、店頭での買い取りも受け付けている。

新品は、再発はもちろん、現行のミュージシャンの作品もラインアップ。また、下北沢をはじめ、ローカルで活動しているバンドの音源も取り扱っている。

レコードをディグった後は……

  • 音楽

2026年春、東京に新たなミュージックバーが続々と誕生している。近年の傾向として感じるのは、ジャズ喫茶の系譜というよりは、DJ・クラブカルチャーを通過したオーナーたちによる、リスニングを目的とした店の増加だ。

ここでは、1970年代のニューヨークをイメージしたディスコ・ハウスが流れる店、美輪明宏主演映画を内装のコンセプトとした妖艶なバー、「音の特等席」があるヴェニュー、そして「タワーレコード渋谷店」のアナログレコードフロアに誕生したビアバーを紹介。その店を目当てに行くのはもちろん、パーティーやライブの前後にぜひ立ち寄ってみてほしい。

  • 音楽

針で引っかいて音を出すというアナログなレコードの手法に、ジャズの音は非常に合う。そして、そこにアルコールが加われば言うまでもない。

本記事では、モダンやニューオリンズジャズを流す老舗はもちろん、フリーやDJカルチャーを通過した新時代のジャズを流すヴェニューも紹介。ジャズという音楽の奥深さにきっと気づかされることだろう。もちろん深いことは考えず、ただ音に身を委ねるのも一興だ。本記事で新たな出合いがあることを願う。

広告
  • 音楽

日本にソウルミュージックが入ってきたのは1960年代。第二次世界大戦後の日本にアメリカ文化が流れ込んできた時代であり、さらにベトナム戦争が勃発していたことから、横須賀や沖縄を中心に多くの米兵たちがやってきた時代でもあった。そこで彼らとともに海を超えてやってきたのが、ソウルミュージックと呼ばれる音楽だ。

そしてその魅力に引かれた人々は、ソウルミュージックのレコードが聴ける店に通い詰めるようになったのである。魂を揺さぶる音楽は酒と相性抜群で、やがてソウルバーとして東京の夜の街のヒップな存在として定着した。

今や東京には、数多くのソウルバーが存在する。今回はその中でも、星のように輝く5つの名店を紹介しよう。

  • 音楽

ジャマイカで生まれた、独特のリズムと体に響く気持ちいい低音……。レゲエは、日本でも根強い人気を誇る音楽だ。

ひとえにレゲエといっても、その種類はルーツやダンスホールなど幅広い。本記事ではさまざまなレゲエのかかる店をセレクト。レゲエならではの音響設備、いわゆるサウンドシステムが魅力のヴェニューはもちろん、店主自身がレゲエクルーのMCを務める店舗も取り上げる。

世界は混沌としている。だからこそレゲエを聴いていい時間を過ごしてほしい。

広告
  • 音楽
  • ジャズ

ジャズの鑑賞を主体に、コーヒーが楽しめるジャズ喫茶。その元祖は、1929年に本郷でオープンした「ブラックバード」だといわれている。

同時期でいえば、1933年に創業した横浜の「ちぐさ」は一度の閉店を挟みながらも、2022年まで約90年にわたって営業してきた。同店には、若き日の秋吉敏子や渡辺貞夫、日野皓正らジャズミュージシャンたちが足繁く通い、アメリカ軍のクラブでの演奏のかたわら、当時高価だったレコードを聴いて勉強していたという。もちろん、プレイヤーだけでなく、ジャズファンにとっても最新のジャズを仕入れられる場だったのだろう。

そんなジャズ喫茶は、日本におけるミュージックバーのルーツともいえるし、踊ることを主目的としていない「リスニングイベント」という概念の始祖でもあるかもしれない。2010年代以降のレコードブームや、漫画『BLUE GIANT』のヒット以降は、若い世代も以前より訪れるような印象を受ける。

本記事では、店主の音楽への真摯(しんし)な姿勢やアットホームな雰囲気、素晴らしいオーディオシステムをほこる店など、おすすめをピックアップした。ぜひ足を運んでみてほしい。

おすすめ
    最新ニュース
      広告