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ショーン・ノーヴェット Paranoia? 2026 | Oil on canvas H102 x W122.4 x D4 cm / H40 x W48 inch
ショーン・ノーヴェット Paranoia? 2026

東京、10月に行くべき無料のアート展9選

MES、ISSEY MIYAKE、高木由利子など

Chikaru Yoshioka
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タイムアウト東京 > カルチャー > 東京、10月に行くべき無料のアート展9選

秋の東京では、現代美術からファッション、写真、英国カルチャーまで、多彩な表現に出合える注目の展覧会が開催されている。街ごとに異なるカルチャーが息づく都市を歩けば、それぞれの視点で切り取られた「いま」を体感できる。

現代美術とクラブカルチャーを横断するMESの個展をはじめ、英国カルチャーを彩ってきたアイコンのポートレート、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEとJAXAによる「科学とデザイン」の試み、高木由利子による新作まで、ジャンルも表現も実に多彩だ。

2026年10月に訪れたい、入場無料のアート展を厳選して紹介する。

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  • アート
  • 渋谷

「PARCO MUSEUM TOKYO」で、2015年から現代美術とクラブカルチャーを横断して活動するアーティストデュオ「MES(メス)」 の個展「レイ/RE-I」が開催。渋谷の街を新たな角度から捉え直す試みとして、街に潜む歴史のレイヤーを浮かび上がらせる映像インスタレーションや、デュレーショナルなパフォーマンスを中心に展開する。

新井健と谷川果菜絵によるMESは、パフォーマンスやインスタレーションを展開するとともに、クラブでレーザーVJとして活動し、音楽やファッションなど多様なカルチャーとの交差点を歩んできた。都市にレーザーのメッセージを照射するシリーズや、ロウソクを用いた抵抗のパフォーマンスなど、都市や時代の変化を捉え、テクノロジーと身体を用いてそれらに鋭く応答する作品を発表している。

本展では、零・霊・冷・Ray(光線)・レイヤー・レイヴなど、「レイ」と読む言葉を起点に、渋谷の忘れられた歴史を拾い上げ、身体的なアクションを通して現代へと反射させる。

会期中にはChim↑Pom from Smappa!Groupとのトークイベントや、「SUPER DOMMUNE」での特別プログラムなど関連企画も実施。2027年2月には「ロサンゼルス現代美術館」での個展も予定されているなど、国内外で活動を広げるMESの現在を体感してほしい。

  • アート
  • 銀座

ハリー・スタイルズ(Harry Styles)、デヴィッド・ボウイ(David Bowie)、ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)、ケイト・モス(Kate Moss)など、英国カルチャーを彩ってきた世界的アイコンのポートレート約60点が、「CHANEL NEXUS HALL」に集結。ロンドンの「ナショナル ポートレート ギャラリー」が所蔵する約25万点の写真コレクションから、1950年代から現代までの作品を厳選して展示する。

会場では、ルイス・モーリー(Lewis Morley)、ゲレット・マンコウィッツ(Geredd Mankowitz)、エマ・ハーディ(Emma Hardy)、マーティン・パー(Martin Parr)ら、国際的に評価される写真家たちの作品を通して、英国のファッション・音楽・映画を彩ったスターたちの素顔に迫る。

作られたペルソナだけでなく、ふとした瞬間に見せる自然体の表情も捉えたポートレートたち。スターたちの知られざる一面と、時代を映し出す写真の魅力を感じてほしい。

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  • アート
  • 六本木

「21_21 DESIGN SIGHT」で、ファッションブランド「A-POC ABLE ISSEY MIYAKE」による特別展が開催。宇宙航空研究開発機構(JAXA)との協業を通して、「科学とデザイン」という異なる領域を横断しながら、イッセイ ミヤケのものづくりを象徴する「一枚の布」の可能性を探る。

起点となるのは、気候変動観測衛星「しきさい(GCOM-C)」が捉えた南極大陸の観測画像。氷床に走る亀裂と、その間からのぞく濃紺の海を思わせる造形を基に、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEが高度なジャカード織りによるジーンズを制作した。さらに、宇宙や極地など、人がこれから活動の場を広げていく環境を想定し、限られた素材や条件の中で機能や構造、豊かさを生み出す生地のプロトタイプも並ぶ。

地球を観測する視点を通して、環境や社会に応答する新たな衣服の在り方について考えたい。

  • アート
  • 原宿

「NANZUKA UNDERGROUND」で、現代具象絵画の分野で異彩を放つ存在として高く評価されているアメリカ人アーティスト、ショーン・ノーヴェット(Sean Norvet)の新作個展が開催される。

高度な油彩技術をベースに、ポップカルチャーの断片をシュルレアリスム的な視点から再構築してきたノーヴェット。本展では、バス停の広告や店舗の看板、道路標識、ロゴなど、南カリフォルニアの街にあふれる商業的イメージを題材にした絵画12点を発表する。

「A Word From Our Sponsors(スポンサーからのお知らせ)」を意味するタイトルが示すように、作品には広告やサイネージといった身近なイメージが登場する。そこに果物やろうそく、工業製品、グラフィティ、奇妙な構造物などが組み合わされることで、日常の風景は次第に現実と夢の境界へと変容していく。消費文化の痕跡と自然や遺跡を思わせるモチーフが共存する画面には、ユーモアや緊張感、不確実性が漂っている。

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  • アート
  • 表参道

「GYRE GALLERY」で、写真家の高木由利子による写真展「chaoscosmos vol.3 - visible viscosity 可視化された粘性 -」が開催。自然現象を独自の視点から捉える「chaoscosmos」プロジェクトの第3弾となる本展では、重力・慣性・粘性の作用によって生まれる、目には見えない現象を写真によって浮かび上がらせる。

高木はこれまで、衣服や人体を通して「人の存在」を探求してきた一方、近年は世界に潜む不可思議な現象にも関心を広げている。ある撮影をきっかけに、重力と粘性の不可思議な関係に引かれたという高木は、シャッタースピードと被写界深度を組み合わせることで、目には見えない現象を可視化してきた。映像を含む新たな表現にも取り組み、日本を拠点にアジア・アフリカ・南米・中東など各地で撮影を行っている。

chaoscosmosプロジェクトは、混沌(こんとん)と秩序が同時に共存するという気づきから生まれた。カメラを介して自然現象に潜む、魔法的で神秘的、そして奇跡的なものを捉え、そこから受け取ったささやかなメッセージを作品として提示する。

不可視の秩序が、写真を通してどのような姿を現すのか。世界に潜むささやかな変化を捉える、高木のまなざしに注目したい。

  • アート
  • 六本木

「KOTARO NUKAGA 六本木」で、ロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト、コア・ポア(Kour Pour)の個展が開催。じゅうたんの構造を器として、複数の視覚的伝統を一枚の画面に重ね合わせる「Poly Painting」シリーズの新作を発表する。

イギリス生まれのポアは、イランから英国へ渡り、じゅうたんを商っていた父の下で育った。2009年、サファヴィー朝の「アルダビール絨毯」と出合ったことをきっかけに、じゅうたんをモチーフとした制作を始め、現在に至る。

ポアにとって、文様も技法も、そして名前さえも、一つの場所だけを源泉とするものではない。じゅうたんに包まれて運ばれ、海流や偏西風に乗り、翻訳を重ねながら往還してきたイメージ。その移動の経路と、時代ごとに入れ替わってきた「出入り口」の位置そのものが、画面上に並置されている。

制作では、絵の具を削り落として下層を露出させ、失われた図像を補完しながらも、その継ぎ目をあえて隠さない。断片や痕跡を残したまま画面を作るその方法には、断片と推測によって編まれてきたじゅうたんの歴史、ひいては歴史記述そのものへの応答も含まれている。

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  • アート
  • 京橋

「Gallery & Bakery Tokyo 8分」で、画家・イラストレーターとして活躍する中村桃子の新作個展「はじまりの感覚」が開催。妊娠・出産・子育てという大きな転機を経て、自身の身体や心の変化と向き合いながら、日記やメモ、アルバムなどの記録からその感覚をすくい上げ、キャンバスへと落とし込んだ新作絵画を発表する。

中村は、グラフィックデザイン事務所での経験を経て、現在は国内外で活動。装画や広告、アパレルなど幅広い領域で作品を手がける一方、日々の感情や言葉を起点に、生き物のような植物や無表情な女性を描いてきた。

自らの内に芽生えた新たな感覚と、更新されていく生命の神秘。作家自身が「人生2周目」と呼ぶ新たな始まりを、どのような絵画として残すのか。その変化を見つめた作品群に注目したい。

  • アート
  • 銀座

「ギャラリー小柳」で、グループ展「Tranquility 静謐」が開催。「静謐(せいひつ)」ををテーマに、ヘレン・ファン・ミーネ(Hellen van Meene)、熊谷亜莉沙、中澤安奈、小林照の4人が、それぞれの視座から捉えた「静けさ」の姿を紹介する。

少女の内面に宿る強さともろさを、独自のセッティングやポージングによって映し出してきたファン・ミーネ。知り合いや街で声をかけた少女たちをモデルに、繊細な光と色彩の中で、成長過程にある不安定さと不完全な美しさを捉える。

熊谷は、フランスの教会で出合ったマリア像を描いた新作『she』を発表。中澤は神によって現されたものと隠されているものの境界をカーテンによって表現した『その日、風の吹くころ』などを展示し、小林は印刷やデジタル画像の解像度に着想を得た「dpi」シリーズを発表する。

それぞれの作品が映し出す「静謐」の輪郭に目を向けたい。

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  • 神楽坂

「eitoeiko」では、静岡県掛川市を拠点に活動する2人の作家、池田ひとみと明石雄による「Looking Through Painting」が開催される。

本展のきっかけとなったのは、2人が滞在した伊豆半島・東伊豆町稲取地区の夜景。その光景がフィンセント・ファン・ゴッホの『ローヌ川の星月夜』を想起させたことから、池田と明石は、それぞれの視点から「絵画を窓として眺める」ことを改めて再考した。

ゴッホが描いた「窓」の向こうには、キャンバスに筆を走らせるゴッホ自身の視線がある。その視線を追いかけるように、空間から空間へ、そして時間を超えて移動しながら、池田は糸を、明石は鉛筆を用いてゴッホの絵画へとアプローチする。

それぞれの方法で絵画に向けるまなざしを感じてほしい。

アート情報なら……

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  • アート

現代美術の巨匠であるゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)と、ミニマル・ミュージックの先駆者として知られる作曲家のスティーヴ・ライヒ(Steve Reich)。異なるジャンルを切り開いてきた2人のコラボレーションが、日本初上陸する。

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