熱海、レトロな喫茶店5選
文豪も愛した旅先でとっておきの時間を過ごす
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テキスト:西山綾加
東京から1時間半程度のアクセス。日帰り旅行も楽しめる熱海でおすすめしたいのが喫茶店巡りだ。文豪の創作の場としても選ばれたこの地には、昭和期に創業して以来そのままの姿で営業を続ける店が集まっている。小説片手にゆっくりとコーヒーを飲む、そんな贅沢な時間を過ごす旅もたまにはいいかもしれない。
ここでは数ある熱海の喫茶店のなかから、訪れるべき個性的な店をピックアップして紹介する。
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1. 純喫茶パインツリー
昭和の残り香を感じるネオンサインが特徴の熱海銀座商店街。そのなかにある、大きなサンプルケースが目を引くひときわレトロな純喫茶がパインツリーだ。
昭和34年にテレフォン喫茶(座席に電話が設置された喫茶店)として開業して以来、今も当時のままで営業を続ける店内には、インベーダーゲームの座卓が並ぶ。メニューも昔ながらのパフェがあり、まるでタイムスリップをしたかのような雰囲気を楽しむことができる。
2. ボンネット
熱海銀座から一歩路地へ入った場所にある、昭和27年創業の味のある喫茶店。谷崎潤一郎や三島由紀夫、越路吹雪など時代を彩るスターに愛されてきた名店の名物は、一口サイズのハンバーガーだ。まだ日本でハンバーガーがメジャーではなかった頃から始め、今でも当時の姿のまま愛され続けている。
懐かしいショーケースやアンティークの家具などで飾られた、ノスタルジックな内装も必見だ。
3. フランス洋菓子 モンブラン
熱海銀座の近くに位置するフランス洋菓子店。店内にはサインや写真が多く飾られており、多くの著名人に愛されてきたことがうかがえる。旬の素材のみを使用、パイ生地から全て手作りなど、そのこだわりは計り知れない。ケーキの銀色の包み紙もまた、素朴さやシンプルさを際立たせている。
4. 田園
昭和34年創業の、店内中央にある謎の白いオブジェと池が特徴の純喫茶。このオブジェは熱海の名所、「貫一お宮の像」の作者である彫刻家、館野弘青の作品だ。
池には大きなコイが泳いでおり、まるで絵画のような光景が広がっている。コーヒーはもちろんのこと、懐かしい味のナポリタンも人気。ランチ利用にもおすすめしたい。
5. ゆしまジャズ喫茶
昭和27年創業、かつては熱海の宿で演奏するバンドたちの憩いの場であり、全国からジャズファンが訪れるジャズ喫茶。温泉に引かれ戦後移住してきたというママは、2020年現在99歳になった今でもカウンターに立っている。
店内は4500枚のレコードコレクションと思い出の品々で埋め尽くされている。創業から変わらないコーヒーの味と、大音量の音楽を楽しんでほしい。閉店時間は最長で19時まで。早じまいの日もあるため時間に余裕を持って行こう。
レトロな味わいを求めて......
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