週末しかできないこと

Cole Barash 写真展 Stiya
フォトグラファー、コール・バラシュ(Cole Barash)の写真集が世界に先駆けて東京でローンチ。それを記念した写真展が、幡ヶ谷のコミューンで開催される。本作はコールの故郷であるマサチューセッツ州ウェルフリートを襲った嵐 「Stella」の猛威と娘 「Iya」の誕生との間に感じたいくつかの類似点を明らかにするため、独自のドキュメンタリー的アプローチで挑んだ作品だ。ギャラリーでは写真集に収録された約12点が展示される。写真集を発行したロサンゼルスのインディペンデントパブリッシャー、デッドビートクラブのポップアップも同時開催される。
HIGH(er)magazine CURATION POP UP
渋谷ツタヤにて、渋谷を楽しくするコンテンツを産み出すプロジェクト「NEST(ネスト)」が2月1日より始動した。第1弾は、2015年に第1号を発刊した『HIGH(er)magazine』の編集長haru.をディレクターに迎え、彼女がブックキュレーションを手がけるポップアップイベントを開催中だ。ファッションやカルチャー、政治、フェミニズムなどあらゆるシーンをピックアップし、独自目線でメッセージを発信してきた『HIGH(er)magazine』。イベント期間中には、クリエイターたちによる限定ZINEの発表や、各種物販も実施する。
般若 おはよう武道館 写真展
2019年1月に初の日本武道館ワンマンライブを成功させたヒップホップMCの般若。ライブまでの軌跡と、当日のライブシーンを収めた写真展が、渋谷ロフトにて開かれる。期間中には、ライブで即完売した限定Tシャツを再販売。さらに、ポラロイド写真で綴った般若のドキュメンタリーブックも購入できる。武道館に続き、般若の声が聴ける『Polavoice(ポラボイス)』という特典付きだ。『Polavoice(ポラボイス)』とは、ポラロイド写真に記載されたQRコードをスマートフォンで読み込むと、アーティストのメッセージが聴けるというサービス。ファンならずとも気になる特典となっている。本展に行けば、熱気に包まれた、般若の日本武道館ライブを追体験できそうだ。
夢枕獏&松本大洋 絵本 こんとん 刊行記念 原画展&サイン会
作家、夢枕獏(ゆめまくらばく)と漫画家、松本大洋(まつもとたいよう)が初めてタッグを組んだ絵本『こんとん』が1月24日に発売された。この刊行を記念し、青山ブックセンターにて原画展とサイン会が開催されることとなった。夢枕獏は『キマイラ』『陰陽師』シリーズを手がけ、紫綬褒章(しじゅほうしょう)も受賞している作家。一方、松本大洋も、映像化された『鉄コン筋クリート』『ピンポン』などで知られる人気の漫画家だ。第一線で活躍する2人によって制作された絵本の題材は、中国神話に登場する「渾沌(こんとん)」の伝説。カオスと同義で語られる「こんとん」を、夢枕獏が新たな解釈で物語り、松本大洋が絵で表現している。本展では、絵本で使用された原画をほぼ全点展示。2019年2月24日(日)には、夢枕獏、松本大洋によるサイン会が決まっている。2人が揃うサイン会は、この日だけという貴重な機会。かねてからのファンはもちろん、絵本をきっかけに新たにファンになった人も、見逃せない日となりそうだ。
世田谷梅まつり
「世田谷の名所にしたい」という思いから樹林が始まった、『第42回 世田谷梅まつり』が開催。現在約60種、650本もの梅の木が植えられている羽木公園。期間中の土曜と日曜、祝日には、町会の人々による民謡と舞踊の披露や、公園の中に設けられる茶室で抹茶が振舞われる。ローカルな雰囲気いっぱいの露店では、手頃な価格で手作りメニューの販売も。一早い春の訪れを感じに足を運んでみると良い。
大江戸骨董市
江戸幕府の開府400年を記念し、2003年9月から東京国際フォーラム地上広場でスタートした大江戸骨董市。毎回、西洋骨董や和骨董、陶磁器、着物、版画などを扱う、個性溢れる店舗が並ぶ。古き良きものを改めて見つめ直し、日本文化を再発見する機会を提供。人々や文化芸術の交流の場ともなり、日本最大規模のアウトドア骨董市となっている。現在では開催場所が増えて、毎月第1 ・第3日曜に東京国際フォーラム、不定期で代々木公園でも行なっている。
第11回恵比寿映像祭「トランスポジション 変わる術」
長島有里枝:個展「知らない言葉の花の名前 記憶にない風景 わたしの指には読めない本」
横浜市民ギャラリーあざみ野にて毎年開催されている、現代の写真表現を紹介するシリーズ『あざみ野フォト・アニュアル』。2018年度の企画展では、写真家、長島有里枝(ながしま・ゆりえ)の個展を行う。2001年、第26回木村伊兵衛写真賞を受賞した長島は、社会における「家族」や「女性」のあり方を問いかける作品を、一貫して作り続けてきた。本展は、2009年に刊行された自伝的作品集『背中の記憶』を構想の起点とし、近作や未発表作、インスタレーション作品により構成されている。会期中、人気エッセイストの少年アヤとの対談などのイベントも企画されている。
木下直之全集 ―近くても遠い場所へ―
『せいきの大問題 新股間若衆』などの著書で知られる、木下直之(きのした・なおゆき)の研究の軌跡をたどる展覧会。東京大学大学院の文化資源学研究室を率いる木下は、見世物の歴史など、オーソドックスな美術史の範囲に収まらない研究に取り組み、東京大学総合研究博物館でも『博士の肖像』や『ニュースの誕生』など、ユニークな展覧会を実現してきた。木下がこれまでに書いた12冊の本を全集に見立てて展開する本展は、「作品とつくりもの」「建築と建物」など、物事の境界線に問いを投げかける展覧会となっている。
貝山伊文紀の枝と、オクウンヒの陶 Mythology
家具デザイナーにして造形作家である貝山伊文紀(かいやま・いぶき)と、長崎県雲仙市に住み韓国と行き来しながら活動する人気陶芸作家のオク・ウンヒ(Ok Eun Hui)による展覧会。木の新たな可能性を追求し、特に「枝」にテーマを見出し造形を研究している貝山は、木の枝の自然な歪みや葉の痕跡をいかしたスプーンなど、木の記憶を思い起こさせるような作品を多数制作している。一方のオクは、韓国李朝時代の民画やヨーロッパの古いタイルをモチーフにしたオブジェから、轆轤(ろくろ)による可愛らしい器まで、自由な作風で支持を得ている。「Mythology(神話)」をテーマに掲げた本展は、伝統と深く結びつつ、現代のかたちを求める2人の作品のマッチングが楽しめる展覧会となっている。