1. 織田島酒店
    Photo: Keisuke Tanigawa織田島和音(左)、高俊(右)
  2. カフェおきもと
    Photo: Kisa Toyoshima
  3. 大学通り
    Photo: C-geo/Pixta
  4. 国立 NO TRUNKS
    国立 NO TRUNKS

国立でしかできない5のこと

大学通りの桜、文化財のカフェ、ジャズバーなど

編集:
Genya Aoki
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タイムアウト東京  Things To Do > 国立でしかできない5のこと

中央線の国分寺駅と立川駅の中間にできた駅という意味で、両駅から1字ずつ取って名付けられたのが国立市の由来だ。南口には一橋大学国立キャンパスがあり「大学通り」の桜並木は都内の名所としても知られ、春には多くの人でにぎわう。

手話で接客を行うスターバックスのサイニングストア「nonowa国立店」がある町としても名高い。魅力的な独立書店やカフェ、バー、雑貨店、ギャラリーなども多く存在しており、豊かな文化を育んできた町だ。ここでは、中でもユニークなヴェニューを5件紹介しよう。ぜひ散策を楽しんでほしい。

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  • バー
  • 国分寺

織田島酒店×大陸バー 彦六

50年以上の歴史を持つ酒屋が2019年に代替わりし、カルチャー色とローカルな雰囲気が混在する異色の角打ちバーへと進化した。昼はカレーなどのランチを提供し、17時以降はバータイムとなる。元々高円寺で「大陸バー 彦六」を運営していた前店主の息子である織田島高俊と孫の和音が経営を引き継いだ形だ。

酒は、前代から付き合いの深い「澤乃井」を豊富に揃えるほか、新潟の「岩の原のワイン」、個性派焼酎「あおちゅう」など、ひとひねりきいたメニューばかり。もちろん各種缶・瓶ビールやホッピーといった定番も完備する。

料理の一番人気は、裏の畑で育てたパクチーを使用した「パクチー豆腐」。究極の地産地消ゆえの安心感もさることながら、塩味と苦みのバランスが絶妙で酒が進む一品だ。

ひよこ豆がメインの「彦六カレー」もおすすめ。メニュー表の説明から受けるイメージに反し、スパイシーでアグレッシブな味わいに食べる手が止まらない。

BGMには、店主の趣味だというワールドミュージックがかかっているのも楽しい。音楽ライブも土・日曜日の14時ごろから定期的に行なっているので、併せてチェックしてみてほしい。

  • レストラン
  • カフェ・喫茶店
  • 国立

カフェおきもと

ここは1933(昭和8)年に建てられた貿易商の別荘で、1937年からは海軍少将とその家族が暮らしていた、木造二階建ての洋館をリノベーションしたカフェ。600坪の広々とした敷地には、多品種の花や木々が植えられ、物語の世界のような庭が広がっている。

これまで大きな改修工事を行なっておらず、下見板張りの外観や左官仕上げの壁をはじめ、年代物のラジオや蓄音機などのレトロ家電まで当時のまま保存されている。有形文化財でありながらも、数年前まで沖本家の姉妹が暮らしていたため、人の温もりを感じる空間だ。

「欧風カレーとごぼうのキーマカレーのメリメロプレート」など、地元国分寺由来の赤米や庭で育てたハーブや野菜を使用した料理が好評を博している。満席になることも多いので事前予約をおすすめしたい(予約は電話のみ)。

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  • ショッピング
  • 書店
  • 国立

増田書店

1948(昭和23)年創業の「町の本屋さん」。独立書店や出版・書籍関係者からその名を聞くことも多い。「本屋オブ本屋」とでも言いたい新刊書店である。

国立駅の南口と北口それぞれに店舗を構えており、南口店は1階と地下が売り場。1階には雑誌、文庫、新書、文芸。地下には美術書、人文書、ビジネス書、学習参考書、児童書、コミックなど幅広く並んでいる。

その品揃えの多さもさることながら、2023年1月には北口店で「新年 金がない」フェアを実施するなど、選書や特集の切り口もユニーク。ZINEやマニアックな専門雑誌も多く、ここに来れば、欲しかった本のみならず新たな出合いがあるだろう。

  • バー
  • 国立

国立 NO TRUNKS

1960年代、ジャズ全盛期の音響機器でレコードを堪能できる数少ないジャズバー。録音物の再生だけでなく、小規模のジャズの生ライブもあり、中央線界隈のジャズコミュニティの盛り場となっている。

セッティングされているアンプは「Macintosh C38」、スピーカーは「ALTEC A-7」。プレイヤーの再生ボタンを押すと、説得力のある鳴りが響く。ひとつひとつの楽器の音像から演奏者の姿が立ち現れ、しばし呆気に取られた。サウンドシステムの重要性を痛感する。この店でレコードを聴けば、ジャズの魅力がいち早くわかるはずだ。

壁面を見ると、棚にはレコードとジャズに関する書籍が隙間なく詰め込まれ、戸棚を開けると秘蔵のレコードがズラリとお目見え。

ダイニングバーと称するだけあって、キッチンが広く、メニューが豊富だ。アルコールは泡盛、芋焼酎、焼酎が多い。1日に3合は呑むという店主のおすすめは、「麦焼酎 焼酎屋 兼八」だ。

週末には小規模なライブも行われ、満席になることもしばしば。ライブのみならず、店主のフェイバリットであるジョン・コルトレーンの特集も頻繁に行われているという。

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気持ちの良い桜並木を歩く。
Photo: C-geo/Pixta

気持ちの良い桜並木を歩く。

大学通り

西東京の桜の名所といえば、立川市の昭和記念公園を連想する人も多いだろう。しかし、国立も隠れた桜の名所の1つである。

国立駅から一橋大学に向かう大通りには大きな桜並木が続く。通り沿いには、デカ盛りの海鮮丼で馴染みの「深川つり舟」などの名物飲食店やも多い。ショップをのぞきながら、美しい景色を楽しむのもいいだろう。歩道橋の上から一望できる満開の桜並木は圧巻だ。

もっと東京を探索したいなら……

  • Things to do

今、東京で最も面白い街といえば、日本橋が真っ先に上がるだろう。創業100年を超える老舗が今でも多く残る日本橋は、江戸情緒を残しつつも、進化を忘れない街。2020年に入ってからは、再開発でかつて世界有数の金融街であった兜町に新しいカルチャーが吹き込み、より新旧の文化を楽しめるエリアになった。

ここでは、朝食から眠りにつくまで、伝統と新しい文化が入り混じる日本橋で過ごす24時間を提案。古い、新しいを問わずに「本物」に出合える街を思いっ切り楽しんでほしい。

  • Things to do

渋谷駅から東横線で10分ほどでたどり着ける街、学芸大学。中目黒や自由が丘といった人気エリアに囲まれているが、いまだ下車したことがない、という人も多いだろう。「学芸大学」自体は1960年代に小金井市へ移転しているが、地元の人々の要望で愛着のあるこの名前がそのまま残された。

八百屋や昔ながらの商店が立ち並ぶ駅前の商店街には、しゃれたカフェやベーカリー、古着屋なども点在し、東横線ならではの洗礼された雰囲気とローカルな居心地の良さを同時に感じることができる。

碑文谷公園や世田谷公園など、のどかなスポットも歩ける距離にあり、少し足を延ばせば三軒茶屋や中目黒にも気軽に行ける。近郊を1日かけて散策してもいいし、駅周辺で明るいうちから食べて飲んでいてもいい。ここでは、朝から晩までのんびり過ごすことができる街、学芸大学の魅力を紹介したい。

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中目黒で過ごす24時間
  • Things to do

休日はゆっくり散歩して過ごしたい、そんな日は中目黒がちょうどいい。桜の名所として有名な目黒川沿いは季節によって表情を変え、一年を通して心地よく歩くことができる。穏やかな街並みの中に、カフェやセレクトショップなど中目黒を象徴するスポットもさらに増えて、訪れるたびに新しい発見があるのも魅力だ。

この10年間、都内屈指のおしゃれタウンとしてその名を広げ、住みたい街ランキングの上位に選出され続けている。2016年には祐天寺と中目黒を結ぶ高架下がリニューアルし、街の顔となるような人気店も生まれた。ここ最近では日本初となるスターバックス リザーブ ロースタリーが目黒川沿いにオープンするなど、「中目」は世界からも注目を浴びている。

連日、さまざまなメディアで取り上げられている街だが、ここではもう一度その魅力をダイジェスト。目的がなくても質の良い日を過ごすことができるだろう。

  • Things to do

1980年代から音楽や演劇、ファッションなどの文化を生んできた街、下北沢。メインストリームではなく、型にはまらない多様な文化が混在するこの地はサブカルチャーの聖地だ。街の構造も路地と行き止まりだらけで迷路のように入り組んでいるのだが、それもまた下北沢の魅力。

小田急電鉄による鉄道跡地の開発も進んでおり、商業施設や温泉施設がぞくぞくとオープン。2022年3月には井の頭線高架下に、商業エリアとワークプレイスが同居するミカン下北が開業する。「開かずの踏切」があった時代も懐かしいが、下北沢らしい風景は今も健在だ。

タイムアウトが選ぶ『2019年、世界で最もクールな街 ベスト50』の第2位に輝き、下北沢を訪れた外国人観光客は「この街に住むことが夢」と目を輝かせる。その人気ぶりは今や世界レベルになった。ここでは街の変化にも目を向けつつ、進化しながらも継承される下北沢の魅力を紹介する。 

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  • Things to do

浅草と浅草橋のほぼ中間にある蔵前は、かつては江戸幕府の御米蔵が並び、吉原や芝居小屋などに通い慣れた粋人が多く住んだ街。隅田川に平行する江戸通りを中心に玩具(がんぐ)や花火の問屋が並び、現在は昔ながらの職人や老舗メーカーに加え、多くの若手作家がアトリエとショップを構える。

特にここ数年は「丁寧に作られた質の良さ」や「人と人のコミュニケーション」などを重視する若手店主の面白い店も増えてきた。新しいコーヒー文化の息吹も気になるところ。東エリアでコーヒーと言えば、清澄白河を思い浮かべる人が多いだろうが、この街でも上質なエスプレッソとハンドドリップを味わえる場所が増えている。

そんな蔵前の今を感じさせる旬の店から、この地で長く愛されてきた老舗まで、散策にぴったりのショップを紹介する。

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