John Ikejiri
Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

東京、おまかせデザートコース4選

池尻大橋・神楽坂・銀座・乃木坂で体験する魅惑のスイーツコース

Kaila Imada
翻訳: Masataka Ito
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寿司の「おまかせ」は、東京を代表する食体験の一つである。しかし近年、街で注目を集めている新しいスタイルが、「おまかせデザート」である。「握り」や「巻き物」の代わりに、丁寧に仕立てられたスイーツがコース仕立てで登場し、デザートだけで構成された食事が楽しめるというものだ。

デザートだけのコースと聞くと、甘いものばかりで飽きてしまうのではと思うかもしれない。しかし、ここで紹介する店は、いずれも絶妙なバランスを意識したものばかりだ。多くの皿では旬のフルーツが主役となり、その自然な甘さを最大限に引き出す。さらに、コースの途中に「セイボリー(塩味の軽食)」を取り入れることで、味覚の変化や食事としての満足感も生み出している。

ここでは、比較的手頃な料金で楽しめるチーズケーキのコースから『ミシュランガイド』掲載店まで、さまざまなスタイルのお薦め「おまかせデザート」をタイムアウト東京英語版編集部が紹介する。

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池尻大橋の「John」での体験は、店に入った瞬間から特別な雰囲気が漂う。海をイメージした静かなエントランスを通って店内へ進むと、約400キロある宮城県の火山岩を中心に据えた、洞窟のような空間が広がっている。

多くの「おまかせデザート」店がカウンター席のみであるのに対し、同店ではテーブル席。より落ち着いたレストランの雰囲気で食事を楽しめるのが特徴である。

コンセプトは、「味覚の旅」。来店客にはパスポート風のメニューが渡され、そこには月替わりのコースを支える生産者や職人たちが「旅の仲間」として紹介されている。

シェフ兼オーナーの吉村正峰が手がけるコースは、スイーツメニューとセイボリーを組み合わせた約16品で構成される。コースはまるで航海するように進み、新しい味の組み合わせや食感との出合いが楽しめる。料理には、アルコールまたはノンアルコールのペアリングも用意されている。

メニューは毎月変わり、旬の食材を中心に構成。晩冬に訪れた際には、イチゴや柑橘類が主役であった。例えば、ブラッドオレンジとハッサクをディルのピクルスを使った冷たいスープと合わせた一皿や、ヨーグルトクリームを詰めたラングドシャにイチゴを添え、山椒オイルとビーツパウダーで仕上げたデザートなど、独創的な組み合わせが印象的である。

コースには6種類のドリンクが含まれており、ワインのほか、自家製コンブ茶やノンアルコールスピリッツなども提供される。

「おまかせデザート」の料金は、アルコールペアリング」で1万9,800円(以下全て税込み、2026年3月)。時間は毎日15時と19時の2回で、予約は前月1日から受け付けている。

また、週に一度はカフェとして営業。パフェやフレンチトーストなど、よりカジュアルなデザートメニューも楽しめる。

神楽坂の静かな路地の奥に位置する「Vert(ヴェール)」は、日本茶と発酵・加熱した果物を軸にした「デザート懐石」の店である。オーナーパティシエの田中俊大は、フランス料理の技法と日本の食文化を融合させ、11品のデザートコースと9種類の茶のペアリングを提供している。

同店では、茶はデザートと同じくらい重要な存在。日本各地の50〜60の生産者から厳選された茶が、それぞれの料理に合わせて供される。

田中の哲学は、明快だ。自然の食材はそのままでも十分においしいため、自身の役割はその魅力を「10%だけ高めること」であるという。メニューは毎月変更され、旬の食材を反映する。訪問時には、和歌山県産の柑橘類が主役だった。

代表的な一皿は、ミカンと緑茶の組み合わせをベースにしたデザート。ミカンのスライスに、ジャスミン香るウーロン茶とジュニパーベリーのソース、タラゴンオイルを合わせ、さらに柑橘の香りを引き立てるこしょうが添えられていた。

また、フランスの伝統菓子である「リ・オ・レ(ライスプディング)」を再解釈した一皿も印象的だ。ミルクで煮た米にレモンカードと自家製の甘酒を重ねて、コブミカンの葉で香りを添え、最後にキャビアを加えることで意外性のある塩味のアクセントを生み出している。

コースの最後には隣の茶室へ案内され、抹茶と和菓子で締めくくられる。料金は2万4,800円で、予約が必要である。

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GINZA SIX」にある「Mr. Cheesecake」では、カルト的人気を誇るチーズケーキを中心に据えた週末限定のデザートコースを提供している。

シェフ兼オーナーの田村浩二は、フランスと日本のミシュラン星付きレストランで経験を積んだパティシエである。同店では、人気チーズケーキの世界観をさらに広げた4皿のコースが楽しめる。

最初は、季節のフルーツを盛り合わせて味覚を整える。続いて、ブランドの象徴であるチーズケーキを再構築した一皿が登場。レモン・バニラ・トンカ豆の香りを、アイスクリームや冷菓・ブランマンジェで楽しめるデザートである。柑橘類とスパイスの香りを持つブレンドティーとのペアリングも特徴的だ。

さらに、ティラミスを再解釈したデザートでは、コーヒーとクローブをきかせた水ようかんに、ほうじ茶と焦がしバターのクリームを合わせている。最後は、中心がとろりと溶け出す焼きたてのバスクチーズケーキで締めくくる。

4皿と2つのドリンクが付く同コースは6,930円で、「おまかせデザート」を気軽に体験できる。提供は土・日曜日のみで、11時と12時30分の2回。事前予約してほしい。

「おまかせデザート」が楽しめる最高の場所の一つが、乃木坂にある「Haruka Murooka」。パティシエの室岡春香が2024年、乃木坂にオープンしたデザート専門店である。店内は、カウンターに6席のみが設けられている。全てオープンキッチンに面しており、来店客は、室岡が目の前でデザートを仕上げる様子を間近で見ることができる。

同店は開業後すぐに高い評価を得て、『ミシュランガイド東京2025』で「クリエイティブ」部門の「セレクテッドレストラン」に選出。日本各地の生産者から直接仕入れたフルーツや野菜を用いデザートに特化した料理を提供する、東京でも数少ない店の一つだ。

コースは9品で構成され、旬のフルーツを中心にした内容。例えば夏に訪れた際のメニューでは、山梨県産のモモを主役としたデザートが印象的であった。モモの皮で作ったゼリー、モモのかき氷、軽く焼いたモモのスライスなど、さまざまな形でモモの魅力を引き出している。

また、濃厚な「水カカオ」は、チョコレートフォームにアイスクリーム、コーヒーのかき氷、ローストしたカカオゼリーを重ねたもの。コースはスイーツが主役だが、枝豆を練り込んだフォカッチャとプロシュート、モッツァレラムースとトリュフを添えた冷製コーンスープといったセイボリーが、食事としての奥行きを感じさせる構成になっている。

同コースは、「ノンアルコールペアリング」(2万2,000円〜)か「アルコールペアリング」(2万7,500円〜)のどちらかを選べる

東京のスイーツをもっと堪能するなら……

乙女のみならず、多くの人の心をつかんで離さないイチゴスイーツ。毎年、シーズンの冬から春になると、数々のホテルでストロベリービュッフェが開催されたり、ほとんどのカフェでイチゴスイーツが登場したり、イチゴを使ったスイーツがどれほど必要とされているかを思い知らされる。東京は、そんなイチゴ好きにとっては優しい街といえるだろう。

なぜならば、一年を通しておいしいイチゴスイーツを楽しめる店があるからだ。洋菓子店やカフェ、フルーツパーラーなど、通年でイチゴスイーツを提供している店も多々あるが、ここでは「イチゴスイーツのみ」を扱う専門店に絞り、一年中イチゴ好きの心を満たしてくれるヴェニューを紹介する。

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  • カフェ・喫茶店

デザートを探しているなら、パフェほど満足度の高いものはないだろう。パフェは、美しさとおいしさを兼ね備えたスイーツだ。かつてはシンプルなフルーツパフェだったものが、季節の食材やチョコレートなどのスイーツが何層にも重なり、まるで芸術作品のようなものまで味わえるようになった。

東京には、定番のフルーツやパティシエ自慢の逸品など、目にも鮮やかなパフェを堪能できる専門店が数多くある。ここでは、甘いものが好きなあなたに勧めたい店をリストアップした。

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