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パリの「30モンテーニュ」を金色の竹で再解釈した、唯一無二のコンセプトストア

東京・代官山に2026年2月12日、1946年にパリで設立された、高級ラグジュアリーブランド「ディオール」の、世界3店目となるコンセプトストア「ディオール バンブー パビリオン」がオープンした。他2店(ソウルとバンコク)に続き、その土地ならではのデザインを特徴としていて、一口にコンセプトストアといっても似て非なるものといっていい。新たにお目見えした「ディオール バンブー パビリオン」も日本ならではの唯一無二の空間となっている。
八幡通りから一歩脇道に入ると、パリの本店「30モンテーニュ」のファサードをゴールドのバンブーで再解釈した、インパクトのある建物が目に入ってくる。まさに「ディオール バンブー パビリオン」だ。エントランスの上には、創設者クリスチャン・ディオールのラッキーチャームである星が瞬いていた。
敷地面積は1800平方メートル。庭園の植栽を担当したのは、プラントハンター・西畠清順。西畠が「禅」をコンセプトに作り上げた庭園にはガラスの鯉が泳ぐ池もある。自然を愛した、創始者のクリスチャン・ディオールへのオマージュだ。「インナーガーデン」と呼ばれるエントランス周りは東信が手がけた。ディオールが幼少期を過ごしたグランヴィルの庭園を表現しているという。
店内では、江戸時代創業の京都の老舗「小嶋商店」の提灯がゲストを出迎える。提灯には、「メダリオン」や昨今のコレクションのラッキーチャームである「クローバー」が手書きで描かれるなど、2025年に「ディオール」のディレクターに就任したジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)の世界観を存分に表現した。現在は大小の提灯で青森のねぶたをイメージしているが、展示は定期的に変えていく。
この提灯がある中央フロアを中心に、「フランスと日本の伝統が融合」をテーマにデザインされた6つの部屋が配されている。設えが異なる各部屋では、ジョナサンによるメンズおよびウィメンズのプレタポルテやレザーグッズ、シューズ、アクセサリーや小物、ジュエリーなどを販売。ブランドのアイコンとして知られる「レディ・ディオール」をテーマとした部屋、6部屋のうちのひとつが、すでに予約が殺到しているという「カフェ ディオール」だ。
「インナーガーデン」同様、ディオールが草花を愛するきっかけとなったグランヴィルの庭園を体現した空間を創り上げた。東による作品──花に音楽を聴かせている「パルダリウム」、レジンに生花を封入していく「ブロックフラワー」も存在感を放つ。カウンターの棚には、実物の「レディ・ディオール」で型を取った東による新作アートがさりげなく置かれていた。
カフェでは、世界で最も多くのミシュランの星をもつ女性シェフとして知られる、アンヌ=ソフィー・ピック(Anne-Sophie Pic)が考案した焼菓子やドリンク、軽食を用意。今後、ディオール バンブー パビリオンのオリジナルとなる2種のケーキも展開していくそうだ。
ショッピングはもちろん、数多くの個性的なアーティストの作品を楽しみながら、ディオールが長く大切にしてきたサヴォワールフェール(職人の技)の真髄に触れることができる。そんな希少な空間が誕生した。気になるインテリアやファニチャーがあれば、スタッフに声をかけてみては。店舗を紹介するガイドツアーも行うとのことで、そちらに参加してみるのも良いかもしれない。
TAKT PROJECTがディオールの代表的な柄「カナージュ」を樹脂で閉じ込めた椅子とテーブル、魚市場で出た発泡スチロールなどをリサイクル素材でwe+が制作したデイベッド、オランダを拠点に活躍している太田翔による廃木を用いたテーブルとチェア、そしてCHIKAKENの「竹あかり」などが散りばめられている。
2部屋あるフィッティングルームは、テキスタイルアーティストの光井花が、1部屋はいぐさで、もう1部屋は刺しゅうで、ディオールも好んで使用しているフランスの伝統柄「トワル ド ジュイ」を表現したものだ。ふと足元を見れば、枯山水を表現した絨毯が広がる。
その多くは日本人アーティストによるものだが、イ・カンホ(Kwangho Lee)によるソファもある。とびきりユニークで、アーティスティックな場所でいったい何を感じるだろうか。それを確かめに行くのも悪くない。
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