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日本とアジアの植物文化を編み直す拠点「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン

ショップ、カフェ、ラボ、パークを併設した「開かれた」庭へ

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Tomomi Nakamura
Writer
日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishima
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2026年2月20日(金)、千葉県大多喜町の「大多喜ハーブガーデン」がリニューアル。日本とアジアの有用植物文化を現代の暮らしへと再編集する新拠点、大多喜有用植物苑(おおたきゆうようしょくぶつえん)」がグランドオープンする。

約6000平方メートルを誇る施設は、ガーデンを中心にカフェ&レストラン、セレクトショップ、ラボ アトリエ、パークなどの5つのエリアで構成。有用植物を鑑賞できるだけでなく、それがある暮らしを体感し、日常に持ち帰ることのできる体験型施設となる。

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishimaイランイランやニッケイなど、香りのする植物が集結したエリア

プロジェクトオーナーは、植物と空間、プロダクトの可能性を開く企画集団の「YOENボタニカルアドバイザーとして、薬草研究家の山下智道がジョインしている。

飲食の分野では、薪火レストランMaruta」の元シェフである石松一樹が料理、ノンアルコールドリンクプロジェクトを担う「Bar Straw」の赤坂 真知がドリンクを開発、ロースタリーカフェ「Raw Sugar Roast」のディレクター・小田政志がディレクションを担う。

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishima「滞在の庭」を意識した、「内庭」
建築は、「swarm」の日高海渡、「TAAO」の會田倫久、「suha」の佐藤光葉が空間設計を担当。温室構造から家具、インテリアまでを横断し、植物が主役になる動線を設計する。さらに、師・染師として知られる渡邊健太が担う「Watanabe’s」の畑も園内に設けられ、植物を素材として扱う実践が空間の中に組み込まれている。 

目線を変えると植物が主役に、高床と地中の「リビング」体験

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
photo: Karin Minamishima藍染のクッションが配置された「高床リビング」ではヤシ系の植物が鑑賞できる

国や地域の垣根なく、気候と生活の共通性を軸に植物を選定した庭エリアは、東・東南アジアの観葉植物が一面に広がる。

温室の中で緑のある生活を体験できる「内庭」と、四季を感じる植物が揃う「外庭」(4月オープン予定)、子どもやペットが遊ぶことのできる「公園」の3つがあり、それぞれ異なる過ごし方がかなう。

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishima小動物の目線で植物を愛でる「地中リビング」。薬やスパイスに使用される植物が植えられている

中でも、底上げした「高床リビング」や、地中から小動物の目線で周囲を眺められる「地中リビング」など、目線の高さによって見え方が異なる複数のリビングを備えた「内庭」は、あらゆる角度から鑑賞することで植物との直感的な出合いが楽しめるエリアだ。

ハーブやジビエなど、循環に根ざした地産食材を味わい尽くすカフェ&レストラン

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishimaバリの竹を使用したダイニングテーブルが目を引く

柿渋で染めた和紙でDIYしたテラコッタの壁紙が美しいカフェ&レストランでは、大多喜町周辺の季節の野菜や、施設内の豊富な有用植物を料理やドリンクに活用している。

料理で注目は、周辺で捕れたジビエを甘みのある「リンゴもろみソース」や、発酵タマネギと合わせた「猪肉のかつサンド」(1,800円、以下全て税込み)だ。適切に処理されたイノシシは、臭みがなくさっぱりとした味わいで、弾力のある歯応えを堪能できる。

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishima地元産の自然由来の素材を生かした料理が並ぶ

近隣農家から仕入れた5種以上の野菜を、煮たり焼いたり蒸したりして、さまざまな食感に仕上げた「太多喜サラダ」(2,000円)は、新鮮な野菜ならではの食感・味の濃さを満喫できる一皿だ。ドレッシングには、施設内に自生する柑橘を使っている。 

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishima「Bar Straw」の赤坂が開発したモクテル2種と、「Raw Sugar Roast」の小田がディレクションした、コーヒーやヨモギラテ

ドリンクでおすすめは、ヨモギの爽やかな風味がアクセントになった「ヨモギラテ」(700円)と、ウッディーなクロモジの香りが際立つ「自家製チャイラテ」(750円)だ。いずれも滑らかな舌触りでクセがなく飲みやすい、ここでしか味わえない一杯である。

モクテルは、「レモンレモンレモンフィズ」(1,000円)をはじめ、ハーブや果実の素材のおいしさに魅了されるドリンクが揃う。植物とともにある豊かな食の形を、この場を通して発信していくという。

枝物から蒸留香まで、「庭の余韻」を持ち帰るショップ

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishimaショップの漆器には、剪定(せんてい)後の植物を活用したロスグリーンパネルなど、再生マテリアルを採用

併設のセレクトショップのコンセプトは、「季節の有用植物を持ち帰れる形でお裾分けする場所」。旬の枝物はもちろん、インテリアウエア・雑貨、焼き菓子・ハーブティーなどの食品、園芸グッズにディフューザーなど、実に多彩な商品をラインアップしている。施設内で得た感覚や知識を、日常にインプットするための提案型ショップだ。

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishima稲を活用した漆器に並ぶオリジナル製品

商品は「ラボ アトリエ」での実験・探究を基に誕生した、香りのプロダクトブランド「有用植物調香室」のオリジナル商品のほか、自然と向き合いながらものづくりを行う作家やメーカーの製品を厳選しているそうだ。

香りや発酵技術に触れられる「体験型ラボ」

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
Photo: Karin Minamishimaテーブルの上には、調香に使用する道具がずらりと並ぶ

セレクトショップに並ぶ有用植物調香室の製品のディレクションを手がけるのは、クラフトジン「HOLON」のディレクションを行う、堀江麗である。

ラボ アトリエには、堀江を中心に植物学・香り・食・クラフトの専門家が集結。日々、土地の記憶や営みに着目した植物を使用し、蒸留や調香のプロセスを通じて製品を開発している。

さらにこのエリアでは、ゲスト自身も蒸留体験や染色、ハーブ調合などのワークショップも体験できるのがうれしい。

芝生で寝転び「収穫して食べられる」公園 

日本とアジアの植物文化を編み直す拠点、「大多喜有用植物苑」が千葉にオープン
画像提供:大多喜有用植物苑「公園」では多彩なイベントを随時開催

公園エリアでは、マルシェや季節のフードイベント、果樹園や畑での収穫体験もできる。芝生で過ごせるパブリックスペースとドッグランも備え、さまざまなアクティビティが楽しめる場となっている。

五感を通じて植物に触れることで、その恵みを暮らしに生かす方法が学べる「大多喜有用植物苑」。週末は、植物文化を未来へつなぐ新拠点に足を運んでみては。

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