JAZZ BAR 鈍我楽
Photo: Naoya Koike | 内観
Photo: Naoya Koike

「阿佐谷ジャズストリート」開催中に訪れたい、とっておきのジャズバー3選

東京の「ジャズの中心地」でスイングする

Kaoru Hoshino
テキスト: Naoya Koike
広告

タイムアウト東京 > 音楽 > 「阿佐谷ジャズストリート」で訪れたい、とっておきのジャズバー3選

今年も阿佐ケ谷の街がジャズ一色に染まるイベント「阿佐谷ジャズストリートが開催される。今年で30回目の今回はJR中央線の阿佐ヶ谷駅を中心に、駅前の広場、学校の体育館、幼稚園の園庭、教会、会社のロビー、区役所前の広場など多くの会場でジャズのコンサートが行われる。

パブリック会場や街中でスイングするのも良いけれど、せっかくなら歴史が染み込んだジャズバーで即興的なハプニングを目撃しよう。

今回は、タイムアウトに多くの音楽記事を寄稿するライター・小池直也が選んだ3件を紹介。イベントが開催される2025年10月24日(金)・25日(土)には各ヴェニュー独自のジャズイベントが開催されるので、ぜひ立ち寄ってほしい。

関連記事
東京、くつろぎのジャズ喫茶6選

  • 阿佐ヶ谷

阿佐ヶ谷駅・南口を出てすぐにたどり着く名店。前マスター・山川秀明が名付けた「KLAVIER(クラヴィーア)」という店名を、2025年3月に現店主・豊田チカが引き継ぐタイミングで同じ表記のまま「クラヴィエール」と改めた。

豊田自身は多くのミュージシャンから信頼を集めるジャズシンガー。それでいて、営業については1から学んで今があるという。中央線の往来が見える「THEジャズバー」とでもいうような、おしゃれな雰囲気の中で音楽に浸るのはいかが。

「阿佐谷ジャズストリート」当日は昼の部が金丸正城と三槻直子のツインボーカルにピアニスト・二村希一とベーシスト・高尾幸宏の4人によるライブ、25日(土)はプロを中心にジャムセッションを繰り広げる「Klavier SUPER JAM SESSION」となっている。特に何が起きるかわからない後者はその場のハプニングに期待だ。

  • 阿佐ヶ谷

1966年にオープンした、阿佐ケ谷のバーが立ち並ぶ通りでは一番古いジャズバー。店内は1950年代前後の古いジャズが流れ、ムーディな雰囲気だ。

カウンターに立つのは、父親が21歳という若さで立ち上げた店を譲り受けた佐藤るい。2代目マスターとして先代のカラーを踏襲しつつ、ときに落語ライブを企画するような柔軟な姿勢で老舗に新しい感覚を入れ込んでいる。

ライブは主に土・日曜日に開催。「阿佐谷ジャズストリート」の当日はベテランのアルトサックス奏者・池田篤によるライブが予定されている。

円熟味のあるパフォーマンスを味わいたいならここ。またウイスキー(500円〜)、ビール(600円〜)という良心的な金額設定がうれしく(別途テーブルチャージ500円)、ぜひジャズバーに行ったことがない人におすすめしたい。

広告
  • 音楽
  • 阿佐ヶ谷

定休日以外は毎日何かしらジャズライブが行われている老舗ライブハウス。週2回行われているジャムセッションは若手の登竜門として知られており、今年は1985年のオープンから40周年を迎えた。

本店の魅力は何といっても生演奏。レコードなどの音源では伝わらないジャズのスリリングさをいつでも肌で感じられる阿佐ケ谷唯一の場所ではないだろうか。80歳を超えても店に立ち続ける店主・望月保孝さんにはリスペクトしかない。これからも若手プレイヤーが育つ演奏の場であり続けてほしい。

「阿佐谷ジャズストリート」当日は「阿佐谷ジャズ30周年記念Live」と銘打ち、昼にシンガーの稲葉社子ら、夜は同じくシンガー・矢野真道やピアニスト・井上祐一らが参加するライブが予定されている。広くはない店内だからこそのバイブスを体感しよう。

もっと音楽を楽しみたいなら……

  • 音楽

残暑も落ち着き、心地の良い季節がやってきた。ここ最近は夏以上に、秋フェスが盛り上がりを見せている。

今秋はオリンピックの聖地・白馬で「HAKUBA Mountain Festival」が初開催されるほか、富士山麓で25周年を迎える「朝霧ジャム」や、渋谷を拠点に電子音楽とデジタルアートが融合する「MUTEK.JP」も加わり、日本の秋フェスはかつてない熱気だ。

アウトドア派も都市派も、自分に合ったスタイルのフェスティバルを見つけてほしい。

  • 音楽

ジャズとは何だろう。スウィングからヒップホップ、アンビエントまでを飲み込む、謎に満ちた音楽だ。10月も東京には、国境を越えた出会いや予想外な響きがあふれている。

オーストラリア出身でここ東京を拠点とするベーシストによる3デイズ公演からロンドンの雰囲気を感じられるジャズダンスイベント、「南米」をルーツとするジャズギタリストの共演まで。本記事では芸術の秋にふさわしい、ジャズの多様性を映し出す5つの公演を紹介する。

広告
  • 音楽

針で引っかいて音を出すというアナログなレコードの手法に、ジャズの音は非常に合う。そして、そこにアルコールが加われば言うまでもない。

本記事では、モダンやニューオリンズジャズを流す老舗はもちろん、フリーやDJカルチャーを通過した新時代のジャズを流すヴェニューも紹介。ジャズという音楽の奥深さにきっと気づかされることだろう。もちろん深いことは考えず、ただ音に身を委ねるのも一興だ。本記事で新たな出合いがあることを願う。

  • 音楽

数多くのジャズライブハウスが点在している東京。毎夜都内で行われるジャズライブの数は50以上もあると言われている。それゆえ、初心者は店選びに迷い、敷居の高さに腰が引けてしまうことも多いだろう。ここで紹介するジャズハウスは、間違いなく訪れる価値のある場所なので、参考にしてほしい。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告