トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~
《計り知れないもの》 2015-2016年、展示風景:ニューヨーク近代美術館、2016年、Courtesy:Tony Oursler Studio | 「トニー・アウスラー:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」
《計り知れないもの》 2015-2016年、展示風景:ニューヨーク近代美術館、2016年、Courtesy:Tony Oursler Studio

東京、7月に行くべきアート展5選

トニー・アウスラー、ナムジュン・パイク、青木淳×リチャード・タトルなど

Chikaru Yoshioka
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2026年7月の東京では、国際的なアーティストによる個展から、写真史を再考する企画展、建築と美術の境界を揺さぶるコラボレーションまで、多様な表現が一斉に立ち上がる。

「TOKYO NODE」ではトニー・アウスラーによる日本初の大規模個展が開催され、「ワタリウム美術館」ではナムジュン・パイク没後20年を記念する企画展が展開。さらに、「まなざしの奇跡 日本女性写真家の冒険」が巡回展としてスケールを拡大して上陸し、青木淳とリチャード・タトルによるコラボレーション展が空間そのものの認識を揺さぶる。

いま東京でしか体験できない視覚体験が、都市の各所に彩るこの夏。注目アート展を厳選して紹介したい。

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1963年、ナムジュン・パイク(Nam June Paik、1932~2006年)は西ドイツでメディアアートを発表し、その後の映像表現に大きな影響を与えた。映像と音を組み合わせ、一見ユーモラスでありながら現代社会の問題を鋭く突く作品群。ブラウン管からAIへと技術が進化した現在も、その作品は色あせることなく、新たな視点を投げかけ続けている。

パイクの没後20年となるこの夏、「ワタリウム美術館」で開催される「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」では、アーティスト・文人・哲学者・予言者としての側面から、その創造の軌跡を見つめ直す。会場の2~4階は全てパイク作品で構成される。

2階では、『ケージの森/森の啓示』を中心に、フロア全体を森に見立てる。実際の樹木を用いることで、植物の匂いや変化を伴う生きた空間を生み出し、『時は三角形』や『ロボットK-567』などの立体作品を織り交ぜながら、自然と文明の共存を表現する。

3階では、未公開のコラージュ作品をはじめ20点以上の平面作品を紹介。『TV植物』などブラウン管を用いた立体作品や、パイクの発想の源泉となったドローイングも並ぶ。4階では、三原色の光によって壁面に大きく映し出されるロウソクの作品『ニューキャンドル』を会場全体に展開するほか、「心」をテーマとした作品群を紹介。また、詩作品『for Mr. I & Mr. I』を上映し、パイクの精神性を空間全体へと広げる。

時代を超えてなお斬新さが際立つパイクの作品群を通して、その豊かな想像力と先駆的な視点に触れてほしい。

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