1. ガウディとサグラダ・ファミリア展
    サグラダ・ファミリア(降誕の正面側) ©Fundació Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família
  2. クリスチャン ディオール株式会社
    画像提供:クリスチャン ディオール株式会社
  3. ルーヴル美術館展 愛を描く
    Photo: © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcomアントワーヌ・ヴァトー 《ニンフとサテュロス》 1715-1716年頃 パリ、ルーヴル美術館所蔵
  4. ウェス・アンダーソンすぎる風景展
    ヴィッカース・ヴァイカウント イギリス、ロンドン Paul Fuentes (@paulfuentes_photo), Vickers Viscount
  5. 部屋のみる夢―ボナールからティルマンス、現代の作家まで
    画像提供:ポーラ美術館アンリ・マティス「窓辺の婦人」1935 年、パステル/厚紙、60.1×49.0 cm(画寸)、ポーラ美術館

東京、2023年に行くべきアート展

江戸時代の名作やファッションにまつわる回顧展、現代アートなど、必見の展示を紹介

編集:
Mari Hiratsuka
テキスト:
Time Out Tokyo Editors
Naomi
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タイムアウト東京 > カルチャー > 東京、2023年に行くべきアート展

江戸時代の日本美術から印象派の傑作まで、2023年もさまざまな展覧会が行われる。ファッション界からは「ディオール」や「イヴ・サンローラン」のようなハイブランドを特集した大規模な展示、「愛」をテーマにした「ルーヴル美術館」のコレクション展などだ。

そのほかにも、今年はアンリ・マティスやデイヴィッド・ホックニー、アントニ・ガウディなど巨匠たちのアートが堪能できる。

アートは実際に観ると感動もひとしお。ぜひ、美術館やアートギャラリーに足を運んでほしい。ここでは、カレンダーに書き込んでおくべき展示を紹介しよう。

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2017〜2018年に行われた「パリ装飾芸術美術館」での成功に続き、2019年にロンドン、ニューヨークと世界を巡回してきた「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展がついに日本に上陸する。

同展は、建築家の重松象平が日本文化へのオマージュとして新しい空間演出をデザインし、フロランス・ミュラーがキュレーションを担当。創設者クリスチャン・ディオールが刺激を受けた芸術や、ディオール初期からのコレクションに影響を与えていた日本の魅力など、75年を超える情熱にスポットが当てられており、ほとんどが初公開となるアーカイブ資料によって映し出される。

過去から現在までのアクセサリーやオートクチュールモデルのほか「レディ ディオール」「ミス ディオール」といったフレグランスの世界など、斬新なアイコンが展示される。

チケットなどの詳細情報は公式ウェブサイトで随時更新予定だ。

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「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展が東京都現代美術館で開催

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  • 上野

わずか28年という短い生涯ながら、独自の表現主義的作品を残したエゴン・シーレ。代表作として知られる「ほおずきの実のある自画像」をはじめ、ウィーンの「レオポルド美術館」のコレクションを中心に50点が鑑賞できる。

加えて、シーレと同時代を生きたクリムトやココシュカ、ゲルストルなどの作品も展示。早世の天才、シーレを通してウィーンの世紀末美術の世界に触れよう。

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  • アート
  • 天王洲

世界の実在する風景からウェス・アンダーソンの映画に登場しそうな場所を撮影し、投稿する人気Instagramアカウント@accidentallywesandersonの写真展が開催。韓国では2022年に開催され、25万人を動員し話題を集めた展示だ。

今回は、約300点の写真を旅に関する10のキーワードに分けて初披露。映画「グランド・ブタペスト・ホテル」や「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」などのシーンをほうふつとさせるような、ポップでパステルなカラーリングや、シンメトリーの構図が特徴的な写真作品が揃う。  

アンダーソンは「ここに紹介された写真は、僕が出会ったこともない人々が(わずかな例外をのぞいて)僕が見たこともない場所や物を撮ったものだが、実際僕が撮りそうな写真だ。ほかにはない魅力的な風景を発見し、共有してくれたことに、心からの祝福と大きな感謝を伝えたい」とコメントしている。

  • アート
  • 京橋

日本のアートコレクティブの先駆者的存在であるダムタイプの展覧会が「アーティゾン美術館」で開催。「第59回 べネチア・ビエンナーレ国際美術展」の日本館展示に選出された新作「2022」を再構築して展示する。

ダムタイプは1984年の結成時から、身体とテクノロジーの関係について映像、音、機械装置、空間の先進的な組み合わせを手法としたビジュアルアートや舞台作品、インスタレーションで表現してきた。

「2022」では、音楽家の坂本龍一をメンバーに加え、新たに制作された音と坂本の呼びかけで世界中から集められたフィールドレコーディングの音が、ダムタイプの視覚言語 にミックスされ、インターネット空間を基調としたコミュニケーションの在り方に問いを投げかける。

凝縮された近未来的アートを体感しに出かけてみては。

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  • アート
  • 絵画
  • 丸の内

最後の浮世絵師世代である落合芳幾と月岡芳年の「活躍と時代の変遷」をテーマにした展覧会が「三菱一号館美術館」で開催。

幕末を代表する浮世絵師、歌川国芳の門下で腕を磨いた2人は、良きライバルとして創作しそれぞれ人気を博していた。しかし時代は明治維新とともに大きく変容していく流れの最中にあり、それは美術の分野においても同様のことであった。2人の絵師が浮世絵の衰退を免れるべく、どう奮闘したかを画業から振り返る。展示作品は、浅井コレクションを始めとする、貴重な個人コレクションから選抜される。

なお、「三菱一号館美術館」は、2024年秋頃のリニューアルオープンのため、同展覧会を最後に大規模修繕工事に入る。長期休館前の最後の展覧会、迫力の浮世絵とともに時代の移り変わりに思いをはせてみては。

  • アート
  • 箱根

コロナ禍によってライフスタイルや価値観が大きく変化し、自宅で日常を過ごす時間が増えた人も多いはず。神奈川県箱根町にある「ポーラ美術館」で開催されているのは、そんな「部屋」をテーマに19世紀から現代までの作品を紹介する展覧会だ。

部屋のインテリアからその人の趣味や社会的な地位が垣間見えるように、近代化以降、室内画は重要なテーマとして数多く描かれてきた。

日常や身近な家族などを描いたベルト・モリゾ、ピエール・ボナール、デンマークの画家ハマスホイや、現代を生きる双子のアーティストユニット 髙田安規子・政子、佐藤翠+守山友一朗らの作品まで、室内を表現した多彩な作品が一堂に会する。

今回が初公開となる、草間彌生、ヴォルフガング・ティルマンスの新収蔵作品も見逃せない。

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  • アート
  • 乃木坂

「愛」をテーマにした「ルーヴル美術館」のコレクション展が開催。同館の膨大な所蔵品から約70点を厳選し、西洋における愛という概念の発展をたどっていく。

フランソワ・ブーシェやジャン=オノレ・フラゴナール、フランソワ・ジェラールなど、名だたる巨匠の愛にまつわる絵画が登場する。人間が持つ根源的な感情について学ぶ機会になりそうだ。

チケットの料金は未定。最新情報は公式ウェブサイトでチェックしよう。

  • アート
  • 葉山

日本とヨーロッパを行き来し、聖書や神話に着想を得た幻想画が国内外で評価されてきた画家・横尾龍彦(1928–2015)。日本の美術館では初開催となる回顧展が「神奈川県立近代美術館」で開催中だ。

横尾は福岡県福岡市に生まれ、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科を卒業後、油彩画に転向。1965年からヨーロッパ各国と日本で個展を多数開催する。拠点をドイツに設けた1980年以降は、ルドルフ・シュタイナーや禅の思想に影響を受け、制作に瞑想を取り入れ、書に通じる抽象画へと画風が変化していった。

今回は、国内のアトリエに遺された作品を中心に、各時期の代表作や、小説の挿絵、教会から依頼されて制作した聖像彫刻など、絵画制作以外の創作活動も網羅した貴重な機会だ。

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  • アート

北はメキシコ、南はアルゼンチンまでの地域で生まれた、カラフルな色彩のラテンアメリカの民衆芸術の展示が、大阪の「国立民族学博物館」で開催。

古代文明の遺物から現代のアート・コレクティブ作品まで、同館の所蔵品から約400点もの民衆芸術作品を展示する。民衆芸術(スペイン語でArte Popular)とは、ラテンアメリカの人々がつくる洗練された手工芸品のこと。柳宗悦が提唱した民藝にも通ずる多種多様ぶりにきっと圧倒されるだろう。

民衆芸術が辿ってきた先コロンブス時代以来の文化混淆(こんこう)の歴史、芸術として洗練されていった過程、そして、現代の制作者の批判精神をテーマに紐解く構成は見ごたえ十分だ。

  • アート
  • 乃木坂

日本初のイヴ・サンローラン大回顧展が開催。サンローランは、1962年に自身のブランドを発表し、引退する2002年までの約半世紀にわたり女性の装いに変革を起こし、20世紀のファッション界を席巻し「モードの帝王」と呼ばれた。

同展は序章から11章までで構成。デビューからブランド初のコレクション、そして独自のスタイルを確立するまでのルック110体のほかグラフィック作品124点、写真30点、ジュエリー55点が一堂に並ぶ展示は必見だ。希代の天才が40年間のデザイナー人生で作り出した、豪華絢爛(けんらん)な美の世界を堪能しよう。

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  • アート
  • 六本木

現代アートを展示する「天空の美術館」として2003年10月にオープンした「森美術館」。開館20周年を記念した本展は、学校で習う教科を現代アートの入口とし、見たことのない、知らなかった世界に、多様な観点から出会う試みがテーマだ。

1990年代以降、現代アートはもはや、学校の授業で考える図画工作や美術といった枠組みを遙かに越え、国語、算数、理科、社会など、あらゆる科目に通底する総合的な領域、と捉えるべきものに変化。現代アーティストたちが、私たちの固定観念をクリエイティブに越えていこうとする姿勢は、「わからない」の探求であり、未知の世界に出会い学ぶ「世界の教室」とも言える。

あらゆる年齢、地域、国々の人びとに、開かれた美術館であることを目指した同館。節目となる特別な企画展を大いに楽しみたい。

  • アート
  • 上野

20世紀を代表するフランスの巨匠、アンリ・マティス。それまで伝統だった写実絵画と異なり、色彩そのものが独自の構成要素となり得ることを示した「帽子の女」(1905年)は、前衛芸術の展覧会「サロン・ドートンヌ」で発表され、批評家によって「フォーヴ(野獣)」と評された。

20代で法律家から画家の道に転向し、油彩画、彫刻、ドローイング、そして切り紙絵や建築に至るまで、84年の生涯を通して色彩とフォルムへの関心を持ち続け、感覚を頼りにその力を追究した。

世界有数のマティス・コレクションを有するフランスの「ポンピドゥー・センター」から、約150点もの作品が来日する本展。マティスの作品だけで構成される、豪華かつ貴重な機会だ。

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  • 竹橋

近現代の美術展だけではなく、「隈研吾展」や「窓展」など建築にまつわる企画展も行われてきた「東京国立近代美術館」。この場所で、スペイン・バルセロナで活躍した建築家、アントニ・ガウディの展覧会が開催される。

本展では、長らく「未完の聖堂」といわれながらいよいよ完成の時期が見えてきた「サグラダ・ファミリア」に焦点を絞り、図面のみならず膨大な数の模型を作った独自の制作過程を展示。多彩色のタイル被覆、家具、鉄細工装飾、そして彫刻を含めたガウディの総合芸術志向にも光を当て、100点以上の図面、模型、写真、資料に加え、最新の技術で撮影された建築映像も公開する。

彼の建築思想と創造性の源泉、さらには壮大なプロジェクトが持っていた社会的意義を解き明かし、時代を超えて生き続けるガウディ建築の魅力に迫る。東京会場の後、滋賀、愛知と巡回する。

  • アート
  • 清澄

イギリスを代表する画家、デイヴィッド・ホックニー。日本では27年ぶりとなる大規模個展が、「東京都現代美術館」で開催する。2021年にパリの「オランジュリー美術館」で公開され話題を呼んだ、コロナ禍に描き上げた全長90メートルにも及ぶ新作風景画が初来日する。

1960年代にアメリカの西海岸で描いた初期の代表作はもちろん、近年の集大成というべき故郷ヨークシャー東部の自然を描いた大型絵画のシリーズなど100点以上の作品を展示する。

2010年の発売時から、iPadをドローイングツールとしていち早く使用してきたホックニー。多岐にわたる表現方法を探求する、彼のエネルギーを目の当たりにしたい。

アート好きなら

  • アート

東京の人気ギャラリーで開催するアート展を紹介。2月から3月にかけては、毎年恒例の「恵比寿映像祭」や、「愛」をテーマにした「ルーヴル美術館」のコレクション展、「三菱一号館美術館」長期休館前の最後の展覧会となる、落合芳幾と月岡芳年の浮世絵展など、注目の展示が目白押しだ。

  • アート

アートはそこから距離をとって見るだけではなく、その中に入って体験するものでもある。私たちが美術館で見ている調度品などを見ても分かるように、アートは住空間と切り離せない存在なのだ。

それは旅先でも同じだろう。アートの中に泊まるのはアートの本義にかなっている。今回はそんな泊まれるアートの中から、コンテンポラリーアートの作家を中心にコラボレーションしたホテルを紹介する。

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