伊勢市宮町で朝6時から営業している、知る人ぞ知る小さな老舗ベーカリー「とげつ堂 」のサンドイッチが、伊勢好きや伊勢志摩で暮らす人々から「伊勢で最も推したいメニュー」に選ばれた。
Photo: Kisa Toyoshima とげつ堂
伊勢市民や伊勢好き1万人以上が友だち登録しているLINE公式アカウント「Desika:伊勢でしか 」内にて2023年12月29日まで行われていた「推しメニュー選手権」で、見事1位を獲得したのだ。
この選手権は、伊勢の新名物グルメを誕生させようと企画されたもので、同アカウントが選出した伊勢でしか食べられない5つの推しメニューの中から投票によって順位を決めるというもの。期間中、204票が投じられた。
さて、ここからはとげつ堂を改めて紹介しよう。 同店は、家族経営ながら長い歴史を持つ老舗で、現在の店主・吉高伸行で3代目となる。温かな雰囲気が印象的で、世代を超えて地域の人に愛されている。
Photo: Kisa Toyoshima とげつ堂
商品は各種菓子パンや食パン、のりと卵を挟んだ和テイストのサンドイッチなど、その品数の幅広さにも驚くだろう。
サンドイッチは少ししっとりとした食パンと、そこに挟まれた食材のバランスが絶妙で、見たことのあるような組み合わせであっても、そのおいしさは格別だ。
Photo: Kisa Toyoshima とげつ堂
1位に選ばれたことを告げると、吉高は「(手作りサンドイッチの販売は)約50年、地元の皆さんに喜んでもらえるように頑張ってきて、このような栄誉をいただき、誠にありがとうございます。中には幼い頃から利用してくれ、今では子どもを連れて2世代で来てくれるお客さまもいらっしゃいます。本当にありがたいことです。今後とも頑張りますので、よろしくお願いいたします」と喜びと感謝のコメントを返してくれた。
店の看板には、味のあるウサギが描かれているのもレトロなかわいいもの好きの心を刺激する。漢字で表記すると「兎月堂(とげつどう)」となる。
「豊受大神宮(外宮)」参拝前に立ち寄ってローカルに愛されるパンを購入し、参拝後にサンドイッチにかぶりつくのは、まさに伊勢市「ならでは」の体験だろう。
ちなみに、2位は「ぎょうざの美鈴」の「 かにクリームコロッケ」、3位は伊勢うどんの名店「つたや」の「中華そば」だった。
Photo: Keisuke Tanigawa ぎょうざの美鈴の「かにクリームコロッケ」
Photo: Keisuke Tanigawa つたやの「中華そば」
また、「 ほかにもあなたの推しメニューはありますか?」という自由回答には、伊勢三大ソウルフードとも言われる「喫茶モリ 」の「モリスパ」、「まんぷく食堂 」の「からあげ丼」、「キッチンクック 」の「ドライカレー」を挙げる声も多かった。
Photo: Keisuke Tanigawa
中華そばなら「河崎屋」「駒鳥食堂 」「奥野食堂」派という人もおり、伊勢うどんのみならず、中華そばに注目して伊勢を巡るのもいいかもしれない。
Photo: Kisa Toyoshima
また、伊勢でしかできないこと をまとめた大特集記事には、「伊勢、ローカルフード完全制覇ガイド 」といったものもまとめている。伊勢を訪れた際は、ぜひ参考にしてほしい。