三省堂書店池袋本店
画像提供:株式会社三省堂書店 | tanakanata書籍館4階
画像提供:株式会社三省堂書店

12月31日閉店、「三省堂書店池袋本店」にまつわる4のこと

池袋の本好きに親しまれた書店、その歴史と閉店までの楽しみ方

Chikaru Yoshioka
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池袋駅直結の大型書店「三省堂書店池袋本店」が、2026年12月31日(木)をもって閉店する。書店員による選書棚やアート関連書籍の売り場など、独自の取り組みを展開してきた同店。閉店に向けて営業フロアは段階的に縮小され、10月5日からは別館地下1階A・Bゾーンのみで営業している。

本記事では、三省堂書店池袋本店の歴史や特徴的な取り組みを振り返りながら、閉店前に足を運びたくなる4つのポイントを紹介しよう。

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1. 約80万冊の大型書店が歩んだ11年を振り返る。

三省堂書店池袋本店がグランドオープンしたのは、2015年12月のこと。場所は「西武池袋本店」の別館・書籍館で、かつて「リブロ池袋本店」が営業していた場所だ。リブロ池袋本店は、約40年にわたって池袋の読書文化を支えてきた書店。2015年7月に閉店し、その跡地に三省堂書店池袋本店が開業した。

開業当初の売り場面積は約3300平方メートル、蔵書数は約80万冊。池袋駅に直結する大型書店として、幅広いジャンルの本を揃え、雑貨売り場やブックカフェも展開。本を買うだけでなく、店内を巡りながらさまざまな楽しみ方ができる場所だった。

アートに触れる売り場や、書店員の個性が表れる選書も同店ならではの魅力。3階にはアート・芸術書籍専門コーナー「ARS LOCUS(アルス・ロクス)」を設け、オープニング時には「感じるTOKYOプロジェクト」と題してクリエーターによるオリジナルグッズの展示・販売も行った。

書籍館地下1階には、書店員が独自の視点で本を紹介する「tanakanata(棚彼方)」も設置。一般的なジャンル分けにとらわれず、一見つながりのなさそうな本同士を並べ、普段なら手に取らない一冊との出合いを生み出していた。

しかし、2022年には2〜4階が閉鎖されるなど、売り場は大幅に縮小。大型書店は少しずつ姿を変えていく。

2. パネル展やフェアで店頭のにぎわいを楽しむ。

10月4日に書籍館地下1階・1階の営業を終了し、翌5日からは別館地下1階A・Bゾーンのみで営業を続けている同店。売り場は小さくなったものの、現在も本との新たな出合いや、書店ならではの楽しみを届ける企画を展開している。

11月30日(月)までは、感謝を込めた閉店企画の第一弾として「ブックカバー、集めました。2026秋」を実施。「正和堂書店」をはじめ、箔押しが美しい「ROKKAKU」、ワンポイントのデザインの「わくり」、さらに初取扱いとなる「aso」など、魅力的なさまざまなブックカバーが勢ぞろいする。

規模が変わっても、店頭で本を手に取り、思いがけない一冊に出合う楽しみは変わらない。現在の売り場に並ぶ本や開催中の企画を公式Xでチェックしてほしい。

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3. 池袋の街がミステリーに染まる「としま!乱歩フェス」に参加する。

読書の秋、池袋の街を舞台にミステリーを楽しめるイベント「としま!乱歩フェス2026 ~読書の秋は池袋でミステリー~」が、11月4日(水)まで開催されている。

江戸川乱歩ゆかりの地である池袋を舞台に、朗読劇や謎解き、読書イベントなどを展開する同イベント。10月18日(日)には、「立教大学池袋キャンパス」で参加者がおすすめのミステリー作品を紹介し合う「としま!ミステリービブリオバトル」を実施。また、「東武百貨店 池袋店」の屋上には「天空ミステリーブックテラス」が登場し、来場者から寄せられたおすすめのミステリー本などが自由に読める。

三省堂書店池袋本店のほか、「紀伊國屋書店 池袋店」「ジュンク堂書店 池袋本店」の2店もイベントに参加。各店に江戸川乱歩作品やミステリー作品を集めた特設コーナーを設けるほか、ビブリオバトル出場者がおすすめするミステリー本と推薦コメントも掲示する。また、期間中に3書店でミステリー書籍を購入すると、オリジナルのプチ謎解き付きしおりがもらえる(なくなり次第終了)。

ジュンク堂書店 池袋本店では、短編集を読みながら店内を捜索するミステリー体験イベント「迷宮書店奇譚~池袋ミステリー体験小説短編集~」も開催される。

ビブリオバトルやブックテラス、書店ごとの企画など、さまざまな形でミステリー作品に触れられる今回のフェス。三省堂書店池袋本店を訪れる際は、池袋の街にも足を延ばし、ミステリーの世界に浸ってみるのもよさそうだ。街と本とのつながりを改めて感じる機会にもなるかもしれない。

なお、企画によって開催日時や実施内容が異なるため、事前に公式情報を確認しておきたい。

4. 12月31日までに「最後の一冊」を選ぶ。

池袋駅直結の場所で親しまれてきた同店。通勤や通学の途中に立ち寄った人もいれば、目的の本を探して訪れた人、店内を歩きながら思いがけない一冊を見つけた人もいるだろう。しかし、本を選ぶ時間はまだ残されている。長年通ってきた人なら、かつてお気に入りだった棚や、何気なく立ち寄った売り場を思い返しながら、今の店内を歩いてみるのも一興だ。

そして最後に、自分のための本を選んでみる。ずっと気になっていた小説でも、新しく始めたい趣味の入門書でも、ふと目に留まった作品でもいい。いつも通り本を選ぶ時間が、閉店後には少し違った意味を持つかもしれない。

12月31日を迎える前に、思い出の一冊や、これからの自分に寄り添う一冊を探してみてほしい。

秋の情報なら……

  • Things to do

ここで紹介するのは、10月から12月にかけて開催される3作品。生々しい生活痕から住人の人生をだどる「事故物件不動産」、架空言語を解読し実際の街へ繰り出す「地図にない国 パンジャ王国展」、そして本物の地下鉄施設でキャストと極秘任務に挑む「東京メトロ整備課 異失物係」だ。日常と「物語」が地続きで交差する、最新のイマーシブ体験を味わってほしい。

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