「大井」という地名そのものを生み出した「大井蔵王権現神社」は、大井町駅から歩いて5分、にぎやかな商店街の喧騒(けんそう)を抜けた、ビルの谷あいに静かにたたずんでいる。決して大きな神社ではないが、地元に住んでいると思しき人たちが歩を止めて拝んでいくのが印象的だ。
創建は平安時代ごろ。境内には、かつてこの辺りの地名「権現台」の由来となった歴史の痕跡が残る。奥殿には1793(寛政5)年に造られた石堂が、数度の遷座(せんざ)を経た今も受け継がれている。
御祭神は、建速須佐男命(すさのおのみこと)・金山毘古命(かなやまひこのみこと)・金山毘売命(かなやまびめのみこと)の3柱。金運・勝ち運のご利益で知られ、東急線沿線の御朱印巡り「花御朱印」の対象社としても人気が高い。月替わりで授与される花手水の御朱印の内容は、公式Instagramで確認できる。
大井町の住む人々に「ごんげんさま」と親しまれている同神社が最大の盛り上がりを見せるのは、毎年4月の第3土・日曜日に行われる例大祭「天狗祭り」である。
江戸時代にはやった疫病や火事からこの地域の人々を守った神社のてんぐへの感謝を元に生まれた伝説を基に、1995年ごろに地元有志が始めた祭りで、巨大なてんぐの顔が鎮座するみこしを、おしろいを付けた男たちが赤やピンクの長襦袢(ながじゅばん)姿で担ぎ練り歩く。大井町の春には欠かせない風物詩であり、別世界に足を踏み入れてしまったかのような不思議な感覚が味わえるだろう。
胴に彫り物があり、極彩色が施してあるみこしそのものも必見。彫り物は、神社にゆかりのある南北朝時代(1336〜1392年)、後醍醐天皇とその忠臣・楠木正成、正行親子が描かれており、目にしただけでご利益が得られそうだ。
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武蔵野美術大学が運営するギャラリー。毎年度ゲストキュレーターを迎えて、独自のテーマに基づいた企画展を行っている。作品の売買によって運営するコマーシャルギャラリーとは違って、いわゆるノンプロフィット(非営利)の形態をとっており、純粋に展示の企画内容と美術作品のおもしろさを楽しめるという数少ない場所である。これまでに若手~中堅どころの作家が質の高い展示を行っており、鑑賞者としては現代美術の先端に気軽に触れられるのが嬉しい。
もともとは20年前に吉祥寺に開設、2002年にクローズして以降は特定の場所を持たずにプロジェクト活動を継続し、2009年から馬喰町にギャラリーを新設した。界隈はここ数年でギャラリーやクリエイターの事務所が集まっており、アート鑑賞ツアーをするのにも最適なスポットとして注目されている。
※2026年2月28日オープン
「タワーレコード渋谷店」6階のアナログレコードフロアに、新業態となるスタンディング式のビアバー「TOWER RECORDS BEER(タワーレコードビア)」がオープン。ブルワリーとのコラボレーションによるオリジナルビールを筆頭に、定番のIPAやペールエール、フルーツビールや黒ビールなど、幅広いジャンルのクラフトビールを提供する。
同店が掲げるのは、音楽を「選ぶ・聴く・味わう」という体験を、ビールへと拡張すること。音楽ジャンルを選ぶ感覚で、全12種類のビールを楽しんでみてほしい。
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東京の11の島々への玄関口「竹芝客船ターミナル」内にある、伊豆諸島・小笠原諸島のアンテナショップ「東京愛らんど」。島酒や食品、菓子、調味料、工芸品など、11の島のさまざまな特産品が並ぶ。
注目は、神津島の「赤イカ入塩辛」。幻の高級イカといわれる赤イカを用いた塩辛で、入荷したらすぐに売り切れてしまう人気商品なのだとか。甘口・中辛・辛口の3種類があり、好みの辛さが選べるのもうれしい。見かけた際は、迷わず手に入れたい。
また、充実した調味料類は、自分用にも、誰かへのプチギフトにもうってつけ。定番人気の「薬膳島辣油」をはじめ、焼き肉のたれ感覚で使える味噌だれ「みそ de ポン」、餃子やパスタなどとも相性抜群な硫黄島唐辛子を酢に漬け込んだ「からいっす」など、スーパーではなかなか見かけないものも多く、眺めているだけでも楽しい。
そのほか、「海の精 ほししお」のように、限られた期間にのみ販売されるレアな商品に出合えたり、「なんだかし」「あいべよ」など、三宅島の方言をデザインしたユニークなドリップコーヒーがあったりもするので、訪れた際は隅々までチェックするのがおすすめだ。旅に出る時間がない人も、同店で気になる商品を手に取れば、つかの間、自宅で島気分が味わえるだろう。
大田市場の飲食店街「大田市場やっちゃば横丁」にあるコーヒー店。市場で働く人も、観光で訪れた人も、香り高いコーヒーでほっと一息つける憩いの場のような一軒だ。
コーヒーは、中深〜深煎りの豆を使用しており、すっきりながらも深みがある。また、キャラメルマキアートやチョコレートドリンクといった、疲れた体に染み入るような甘い一杯が用意されているのもうれしい。
フードメニューも充実しており、特製「チキンカレー」や、朝の10時まで提供されている「トーストセット」のほか、店の外では手作りの弁当も販売。「トーストセット」は、タイミングがよければルバーブやリンゴなど、大田市場で購入したという旬の果物や野菜で作った自家製ジャムがセットになっている。
東京都中央卸売市場大田市場(以下、大田市場)を見学してからこの店にたどり着く人も多いだろう。そんな時は、濃厚なバニラアイスが乗った「コーヒーフロート」や「コーヒーゼリー」でクールダウンするのもおすすめだ。
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3000を超える製造関連企業が集積する大田区は、日本でも有数の歴史あるものづくりの街だ。「羽田イノベーションシティ」にある「PiO PARK(ピオパーク)」では、そんな大田区の技術や産業について学べる。
ショーケーシングエリアには、大田区の企業や町工場が持つ高度な技術と、それを用いた製品が展示されており、誰もが無料で見学できる。展示されているのは、水族館の大型水槽パネルの製造に欠かせない「重合接着」という技術や、目に見えないほどに小さなバネ、大田区内に設置された古着回収ボックスの洋服をアップサイクルした製品などで、中には実際に触れられるものもある。
また、より深く技術を知りたければ、不定期で開催されている専門技術のミニ展示会に足を運んでみるといい。クリーニング技術や省エネに貢献する技術などの「長持ち」をテーマにした「長持ち展」や、金属・樹脂・光などの「曲げ」に特化した「曲げ展」など、ニッチな切り口でのユニークな企画を多数開催している。
ミニ展示会も参加自体は無料だが、事前に来場登録が必要なので、訪れる際は注意しよう。
※2026年3月6日グランドオープン
五反田「TOCビル」の地下1階に、野菜や果物、弁当を販売する「旬八青果店 五反田TOC店」がオープン。以前も同地で営業していたが閉館のため退去しており、かつての店舗の約3倍、そして系列では過去最大規模の売り場面積の店舗として戻ってきた。
同店の特徴は、冷蔵・冷凍ケースの多さ。青果はもちろんだが、冷蔵・冷凍食品もバイヤーが全国で見つけてきた「ご当地もの」を取り揃える。また、「カレーパニーニ」「あんバターパニーニ」「ツナマヨパニーニ」など、同店を含め、現在は3つの店舗のみで販売されているオリジナル商品もラインアップする。
また、主にランチタイムと夕方に販売される弁当と総菜も同店の魅力の一つ。近所の人はもちろん、TOCビルのファンの人たちも足を運んでみては。
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焼肉とワインが楽しめるうしごろバンビーナの5号店。他店舗同様、A5ランクの国産黒毛和牛のみを使用し、焼肉に合うワインはリーズナブルで品揃えも豊富。店内は3フロアから成り、1階はスタンディングバル、2階はテーブル席、3階は個室と半個室になっているので、気分に合わせて選ぶことができる。
※2026年3月28日オープン
銀座の象徴「中央通り」に、ブランド初のグローバル旗艦店「JINS 銀座店」がオープン。2026年にアイウエア事業25周年を迎える同ブランドは、同店から日本のクリエーティビティと革新を世界へ発信し、グローバルブランドとして新たな一歩を踏み出す。
近代日本建築の巨匠、アントニン・レーモンド(Antonin Raymond)が設計した名建築「教文館ビル」に、藤本壮介が新たな設計を施す。和菓子や和紙のような柔らかさのある白の外壁で建物を包み込むことで、新たな和の表現に挑戦。白の左官材に、ミラーの破材を混ぜて磨き上げた。
地上1階から地下1階へと続く開放的な吹き抜け構造には、左右対称の階段を採用。地下1階はむき出しの躯体(くたい)が建物の重層的な歴史を物語る。
吹き抜けには、名和晃平の彫刻「Snow-Deer」を常設展示。真珠のような光沢を放つ静かなたたずまいで、銀座に新たなエネルギーをもたらすだろう。
また、地下1階にはブランド初のギャラリースペースを創設。不定期に、さまざまな展示を開催する。
偶然のようで必然のような出合いを大切にする日本の思想「縁(えにし)」をコンセプトに掲げ、訪れるたびに新しい発見がある唯一無二の体験を提供する。
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