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Photo:Kisa Toyoshima

新虎通り周辺、ベストレストラン10選

東京の「シャンゼリゼ通り」で新旧グルメを

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Yoko Asano
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タイムアウト東京 > レストラン&カフェ > 新虎通り周辺、ベストレストラン10選

テキスト:浅野陽子(フードライター)

2021年へと先送りされた東京オリンピックだが、都内各所では今年2020年の開催に向け、数年前から新たな街づくり計画が進んでいた。その一つがこの新虎通りだ。位置的には選手村とスタジアムをつなぐ重要な拠点でもある。

新橋と虎ノ門(虎ノ門ヒルズ森タワーまで)を結ぶ環状2号線に「新虎通り」という愛称を命名。広い歩道を設置し、オープンカフェや人気レストランを集め、パリのシャンゼリゼ通りのような華やかな東京のシンボルストリートにする計画だった。

現状は閑散としていてプロジェクトはまだ道半ばだが、新虎通りやその周辺には、以前から近辺のオフィスワーカーたちが通う人気店が並ぶ。今回はその中の10店をセレクトして紹介する。

  • レストラン
  • グリル
  • 新橋

虎ノ門ヒルズの近く、新虎通りすぐ裏手にある熟成肉ハンバーグの専門店。厳選した群馬産の赤城牛を、店主自ら仕込んでじっくり寝かせ、うま味やコクが増した熟成牛で作るハンバーグが目玉だ。

鉄板に乗った熱々の状態で客席まで運ばれてくる。スパイスのきいた香ばしい香りが食欲をそそり、濃厚な牛ひき肉の味とジューシーな食感で満たされる。

しっかりした味わいなのに、意外と後味がさっぱりして飽きない。店主の中村大吾(なかむら・だいご)のこだわりで、野菜も仕入れている八ヶ岳産の高原野菜も味が濃く、肉に負けず抜群にうまい。

このハンバーグをバンズに挟んだ熟成肉ハンバーガーや、ステーキも提供。肉好きはぜひ一度食べてほしい味。

  • レストラン
  • 新橋

虎ノ門ヒルズの向かい、新虎通りの虎ノ門側の入り口にあるオールデーダイニング。平日は11時から(土日祝日は8時から)夜まで通し営業を行っている。

モーニングからランチはハンバーガー、ステーキ、サラダボウル、グラタンなどを提供。ディナーはアヒージョや串揚げ、お好み焼き、肉のグリルなどの幅広いメニューをアルコールとともにそろえる。

しっかり食事を取るもよし、サクッと一杯飲みたい時もよし、いろいろなシーンで利用できる。新虎通りに面したテラス席に座り、道ゆく人と真横にそびえ立つ虎ノ門ヒルズを見上げならゆっくり食事を楽しめるのは、この店ならではの特典だ。

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  • レストラン
  • ラーメン
  • 新橋

虎ノ門ヒルズからすぐ、新虎通り沿いに立つ坦々麺専門店。一番人気の『坦坦麺(汁なし)』をはじめ、国産丸鶏や干しシイタケのスープで作る、無添加で化学調味料不使用の坦々麺が売りだ。

江東区にある坦々麺の有名店、香噴噴(しゃんぺんぺん)東京木場がプロデュースし、中華料理歴30年の店主、三ツ泉浩伸(みついずみ・ひろのぶ)がメニューを完成。

麻辣(マーラー)と、ラー油、豆乳などを複雑にブレンドしたひき肉のたれは、しびれるように辛いがほんのり甘味もある。

麺を食べ終わった後のたれに入れる「追い飯」用に『ジャスミンライス』もぜひ。濃厚な辛い肉だれに、パラリとした米の食感がぴったり。少食の人には「麺を少なめにする」オプションもある。

毎日欠かさず来る客や、全メニューを繰り返し何度も制覇する客など熱心なファンが付いている。辛いものが受け付けない人には「辛さなし」も選べる。

  • レストラン
  • 日本料理
  • 新橋

虎ノ門ヒルズ駅から徒歩3分、新虎通りに面して立つカウンター割烹(かっぽう)。店名は「喰呑(くうのむ)をかし」と読む。和のしつらいのゆったりした店内で、美人おかみの濱口捺水(はまぐち・なつみ)が一人で仕込む心の込もった日本料理と酒を楽しめる。

ランチは丼メインの和定食を24食限定で提供。11時30分開店だが、12時台には完売することが多い(店自体がいったん閉まってしまうので注意を)。夜は『自家製コンフィと炙り博多明太子』や『天然真鯛クリームコロッケ』といった酒が進む料理や、日替わりのコースが食べられる。

ビールから日本酒、果実酒まで各種そろうが、ソムリエ資格を持つ濱口セレクトのワインも充実。メニュー詳細は、濱口が毎日公式サイトで発信する。

派手ではないが、しみじみ満たされるプロの和の味で、近隣の女性会社員やシニア客にも常連多数。家庭料理から離れている一人暮らしの男性にも、ぜひ食べてもらいたい。

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  • レストラン
  • イタリア料理
  • 新橋

虎ノ門駅から歩いて10分弱、新虎通り裏手にあるイタリア料理店。小さな店だが、かわいらしい内装と清潔感のある店内は女性好みで居心地も良い。

目玉はもちもちした食感が抜群の自家製手打ちパスタ。『茄子ときのこのミートクリームソース』『チキンとブロッコリーのクリームソース』『アオリイカとキャベツ、本からすみのペペロンチーノ』など、15種類以上から選べる。手打ちパスタは濃厚なソースによく絡み、『ズワイ蟹とアボカドのトマトクリームソース』は女性客に特に人気とのこと。

2008年にオープン。10年以上1,000円で出すパスタランチのみで営業してきたが、2020年のコロナ自粛でディナーも開始した。夜はマダムでソムリエの大野綾乃(おおの・あやの)が厳選したお値打ちワイン(1本2,200円から)と、サラダやカルパッチョ、魚介のフリット、肉のグリルと手打ちパスタが楽しめる。

女子会やワイン好きの集まりにぴったりの店だ。

  • レストラン
  • ベトナム料理
  • 新橋

虎ノ門駅と新橋駅のちょうど中間、新虎通りの一本裏手にあるベトナム料理専門店。生春巻きやパクチー入り水餃子(ぎょうざ)、ベトナムビールやベトナムコーヒーを楽しめるが、店名通り本格的なフォーが売りの店だ。

コクのあるスープに肉のトッピングやたっぷりの野菜などの具材と、麺の量とのバランスがちょうどよく、ツルッと喉越しのよいフォーはとても満足感がある。

『チキンフォー』『トムヤムフォー』もあるが、辛いものがOKなら同店ならではの『ブンボーフェ』をぜひ。ピリ辛のスープにビーフとポークのトッピングが乗っていて食べ応え抜群。昼はフォーをメインにしたランチ、夜はベトナム料理をおかずにした定食を提供している。

カウンター席中心のかわいらしい内観で、女性の一人客でも入りやすい。店内では皿や靴、調味料といったベトナム雑貨を販売していて、ちょっとしたベトナム旅行気分にも浸れる。

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  • レストラン
  • インド料理
  • 新橋

新虎通りを一本入ってすぐの場所にあるインド料理店。南インド出身のシェフと店主が、ランチではカレープレート、ディナーはカレーのほか、鶏肉や野菜、魚介を使ったインドの前菜やビリヤニ(米料理)、ドーサをアルコールメニューとともに提供する。

インドビールやインドワインも注文できる。

カレーは鶏、マトン、シーフード、豆と野菜だけのカレーなど40種類以上。どれもスパイスと野菜をじっくり煮込み、丁寧に作っているのが分かる味。ナンもメニューにあるが、店主によれば同店のさらっとした食感のカレーには、ナンよりも『プーリ』(揚げパン)や、『アッパラム』(豆を焼いたせんべい)が合うとのこと。

店の周囲はリーズナブルでおいしいカレーを出す競合店が集まる激戦区だが、中でも圧倒的な人気を誇る。常連には周辺で働く会社員女性のほか、都内に住むインド人、また仕事帰りの男性の一人客なども夕方早い時間から訪れる。スパイスのきいたインド料理や、インドカレーが好きな人はぜひ行ってほしい店。

  • レストラン
  • ビストロ
  • 新橋

新橋駅から徒歩4分、新虎通りの新橋寄りの入り口に立つビストロ。ガラス張りの外観でテラス席もあり、新虎通りを歩くと目立つ、開放的な雰囲気だ。

「世界各国の100種類以上のワインと、カジュアルな洋風料理を楽しめる食堂」がコンセプトで、気軽なデートや仲間と飲みたいとき、2次会利用にもぴったりの店。

ワインと一緒に、イベリコ豚の生ハムや『鶏レバーのパテ』『小海老のマッシュルームのアヒージョ』『まるごとカマンベール とろとろロースト』などの酒が進むつまみをリーズナブルに楽しめる。『マグロのアボカドのカルパッチョ』は前菜の中でも人気がある。

新虎通り周辺で深夜営業をしている店は少ないが、同店は朝4時まで営業。じっくり腰を据えて飲みたいときに覚えておくと便利だろう。

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  • レストラン
  • 新橋

新橋駅から徒歩5分、新虎通りを少し奥に入った場所にあるたこ焼き店、ハッパロクウジュウシ(「8864」)。コンセプトは「お酒が飲めるたこ焼きダイニング」で、純関西風のふわっと柔らかいたこ焼きと一緒に、ビールやハイボールだけでなくワイン(約30種)を楽しめる希少な店だ。

「たこ焼き=B級グルメ、という世間の認識を変えたい」と語る店主の野一元(のいち・はじめ)の作るたこ焼きは、とろけるようにクリーミーでだしの香りも濃厚。何も付けずにそのまま食べてもおいしい。関東風のたこ焼きしか知らないならば、同店の味を体験するとたこ焼きの概念が一変するだろう。

そのまま食べる『素焼き』や定番の『ソース』(各6個入り、550円)を好みの酒とぜひ堪能して。

  • レストラン
  • 新橋

虎ノ門と新橋のちょうど中間にある餃子(ぎょうざ)スタンド。コンセプトは「シャンパーニュと餃子を一緒に楽しめる店」で、大阪の北新地の店が人気となり、2016年に東京に進出した。

生ハムのようなつまみも一部あるが、メニューは餃子のみ。この餃子が味わい深く、皮の厚みやあんが、高級シャンパーニュのパワフルな香りやコクとペアリングするよう、レシピが考え尽くされている。また餃子にかけるたれも、酢じょうゆとラー油のほか、タプナード(オリーブのペースト)、トマトソース、トリュフオイル、岩塩も自由に使え、餃子の新境地を体験できるだろう。

ノンミートのベジ餃子も注文できるため、肉が苦手な人や外国人のゲストと飲みたいときにも。餡にはじっくり炒めたキノコでインパクトを出してあり、シャンパーニュと味わっても負けない。肉不使用と思えない味に驚くだろう。

店名に「スタンド」と付くが、立ち飲み店ではなくカウンター席がある。

ライタープロフィール

Yoko Asano

フードライター。食限定の取材歴20年、「dancyu」「おとなの週末」「ELLE a table(現・ELLE gourmet)」「AERA」「日経MJ」「近代食堂」など食の専門誌を中心に、レストランや料理人への取材多数。テレビのグルメ番組への出演実績もある。「NIKKEI STYLE」(日本経済新聞社)の人気コーナー「話題のこの店この味」で毎月コラム連載中。

新橋・虎ノ門グルメを極める

  • レストラン

サラリーマンの聖地、新橋。駅前のSL広場は会社員の街頭インタビューの定番の場所として知られ、日中の人口は多い。また地下鉄で1駅隣にあり、徒歩圏の虎ノ門は、虎ノ門ヒルズをはじめとした街全体のリノベーションが進み、飲食店も盛り上がっている。

以下、このエリアでタイムアウト東京が選んだおすすめ店舗を紹介する。

 

虎ノ門、シメの麺10選
  • レストラン

飲み会やグループで集った日の締めくくりに、麺はいかがだろう。今回、虎ノ門エリアに数え切れないほどある麺の店から編集部独自にピックアップ。

うどん、ラーメンをはじめちゃんぽん、老舗のそば、激辛刀削麺(とうしょうめん)までシメ、そして普段のランチにも最適な10店を紹介する。音を立てて豪快にすすってみて。

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