早朝から行けるクラブ&DJバー 3選

朝活 × クラブミュージックのススメ

テキスト:
Kunihiro Miki
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クラブイベントは深夜にやるものというのは昔の話で、最近では夕方からスタートして24時ごろに終わるデイタイムのイベントもかなり増えてきている。背景には、家庭を持つ世代になったクラバーたちが多くいることや若年層が夜更かしや飲酒を避ける傾向にあるなどといったライフスタイルの変化と、2016年の風営法改正によって一部の小規模なクラブが深夜営業ができなくなった法律的な要因がある。

ここで紹介するのは、主に後者の理由から深夜営業をやめ、デイイベントへのシフトに加えて早朝スタートのモーニングイベントも開催している店だ。本来は渋谷近辺のクラブで朝まで遊んだ人たちが流れてくるアフターアワー帯を狙ってのイベントだが、これだけのために早起きして参加している「朝活クラバー」もいる。

ウェルネス志向から生まれたニューヨークの『DAYBREAKER』は、平日の出勤前に行けるアルコールを飲まないクラブイベントとして盛況らしいが、実は東京でも、週末限定ではあるが同じことができるのだ。ドロドロに酔った遊び明けの客たちと、ハツラツとした顔の早朝組が入り乱れる様子は都会らしさが凝縮された光景でもある。あなたの朝活メニューに、ぜひクラブを加えてみてほしい。

レッド バー
  • バー
  • 青山

真っ赤な内装が特徴のレッドバーは、平日はデイ、週末はアフターアワーズ(6時〜)のイベントを開催しているDJバー。日本の有名DJがオープンからラストまで一人でブースに立ちロングセットを披露する、ぜいたくなイベントスタイルが人気を呼んでいる。無数のアンティークのシャンデリアや剥製、油絵などが飾られた異空間も楽しい。

  • クラブ
  • 青山

かつては深夜営業が中心だった青山蜂は、2018年3月に営業形態を変更して再出発。現在は、平日・週末のデイバーティーと、日曜日の6時から始まるモーニングイベントが開催されている。気鋭のテクノ/ハウスDJたちが出演し、筋金入りの音楽フリークたちを踊らせている。朝日が差し込む2階ラウンジフロアの緩い雰囲気と、3階のがっつりダンサブルな空間とのコントラストが魅力的。

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オリズル
  • ナイトライフ
  • 新宿

6月14日にオープンした歌舞伎町のナイトクラブ。同店は、クラブ遊びの事前およびアフタータイムでの利用を想定して金・土曜は21〜29時/翌6〜10時という時間帯での営業を行う。また、渋谷や六本木エリアへディスコバスタイプの特別車両を走らせる移動サービスを提供するなど、多様な遊び方を提案している。明け方の時間帯は、歌舞伎町で飲んでいた人々だけでなく、働いていたひとたちにとっても格好の遊び場になりそう。今後の動向に注目だ。

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  • バー

音楽ファンの間では、サブスクリプションサービスが普及する一方で、レコードを嗜(たしな)む人も増えている。インテリア感覚で買ってみたら、音質の良さにハマってしまったというパターンも多いとか。いよいよレコード愛に目覚めたら、盤を買い求めるのはもちろん、一緒に楽しむ仲間もほしいところだ。ここでは、ただのレコードショップではなく、バーを併設しているヴェニューを紹介する。試聴したり音楽について語り合う喜びも、酔いが回るとひとしおだ。

デイタイムのミラーボール
  • 音楽

今年1月28日、無許可でナイトクラブを営業したとして風営法違反の疑いで警視庁から摘発を受けた青山蜂。2016年の風営法改正でナイトカルチャー再興などが期待されていた中での摘発は、関係者に衝撃を与えた。 立地などの問題があるために、合法的にクラブ営業を行うための「特定遊興飲食店」への申請ができない同店は、営業形態を変更し3月10日に営業を再開した。現在は深夜イベントを廃し、すべてのイベントを23時30分までに終了させている。深夜は店を閉める代わりに、朝まで渋谷で遊んでいる客を狙った、早朝スタートの「アフターアワーズ」イベントも開催するようになった。 しかし、夜遊びの花形であるクラブが深夜営業をやめて、営業に支障はないのか。現店長の清水朗樹は、現在の同店の営業スタイルについて、ネガティブな面だけではないと語る。 「深夜帯は、終電を気にしないで極限まで楽しもう、という意識がお客さんにもDJにも生まれます。今回の業態変更でそういったことが無くなったのは正直痛いです。しかし、デイタイムになったことで、来てくれるお客さんの幅は広がりました。若い人や女性が増え、イベント自体も若いDJたちのパーティーが多くなりました」 青山蜂店長 清水朗樹 「特に女性は、オールナイトのイベントはハードルが高いと感じる場合が多いようで、デイイベントなら行けるという声はよく耳にします。あと、かつてクラブ遊びをしていた人も、結婚して家庭を持つとクラブカルチャーから遠ざかりがちですが、日中のイベントであれば遊びに行けるので嬉しいと言われますね。朝スタートのイベントも、蜂は朝になってもやってるだろうというイメージが昔からあったおかげで、結構(人は)集まるんですよ。ただ、全体的な集客の増減は、深夜帯にやっていたらもっと人が入ったであろうイベントもあれば、若いお客さんがびっくりするぐらい集まるものもあって、まだなんとも言えませんね」 10年続けば御の字な東京のクラブ業界で、23年間にわたって営業してきた同店には、多くのファンがいる。営業再開のために立ち上げられたクラウドファンディングでは、140万円を超える資金が集まった。11月22日(木)からは、同店の開店23周年を祝うアニバーサリーイベントが4日間にわたって開催され、豪華なDJやバンドが連日出演する。絶望感に襲われたという摘発から、店はどう立ち直ったのか。 「摘発当時、店長がその場にいなかったために、僕が現場での最高責任者だったんです。手錠をかけられた時には、もう終わった、という気持ちでした。以前から受けていた警察からの注意に対して、対策を施していたつもりでしたが、解決とはみなされなかった。同じスタイルを続ける限り、根本的な解決は法律的にできない状況だったんです。長年続けてきた営業スタイルを変えるのは、やはり勇気のいることでした。店を存続させるためにライブハウスっぽくするべきかという案もありました。でも、デイタイムになってもうちはクラブで、それが青山蜂だと思い、そこは変えませんでした」 「今、うちがやっていけているのは、蜂を愛して応援してくれる多くのDJさんやお客さんがあってこそです。若いDJたちのパーティーが増えたという話をしましたが、一方でいままで蜂でやってきてくれたDJさんたちの助けは本当に大きいです。歴史の重みを感じています。新しい店でこの状況だったら、無理だったはずです。この黄ばんだ壁に、色々な時間が染み込んでいるんですね……(笑)。今回のアニバーサリーイベントも、よくこんなに豪華なメンツが集まってくれた

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  • ナイトライフ

多種多様な人が集まる東京の夜は、たくさんの選択肢がある。ふと、いい音楽を聴きながら酒を愉しみたいと思った日には、DJバーに行こう。どんな夜を過ごしたいかは人それぞれ。特集では平日もDJがターンテーブルに盤を乗せ、オーディエンスを盛り上げている店や、店主が密かにセレクトする音楽とともにしっとりと飲める店など、渋谷界隈(かいわい)の名店を紹介する。

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