パラリンピックギャラリー銀座
Photo: Paralympic Gallery Ginza

東京、パラリンピックにまつわる展示5選

豊洲、銀座、都庁、成田空港でパラスポーツ体験やアートを楽しむ

編集:
Time Out Tokyo Editors
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障がいのあるトップアスリートが出場できるスポーツの祭典、東京2020パラリンピックが2021年8月24日(火)からスタートする。およそ160の国と地域から4400人が参加し、12日間に22競技、539種目が実施される。

日本パラリンピック委員会は「大会を通じて共生社会の実現を促進すること」を目指しており、人々がこれを機にパラスポーツやアスリートに興味を持つこと自体も促進している。さまざまな障がいのあるアスリートたちが創意工夫を凝らして限界に挑む姿は、人間が持つ大いなる可能性や、社会の中にあるバリアに気づくきっかけになるだろう。

残念ながらパラリンピックもオリンピックに続き原則無観客試合となってしまったが、東京では多くのパラリンピックにまつわる展示を期間限定で開催している。ここでは入場無料の5つのイベントを紹介しよう。写真や資料だけでなく実際に自らがパラスポーツを体験することで、理解を深めてみてほしい。

1. フー アイ アム ハウス パワードバイ 東京ガス

WHO I AM HOUSE
Photo: Who I Am House

豊洲にあるフー アイ アム ハウスは、WOWOWと東京ガスによるパラアスリートの魅力を伝える情報発信拠点だ。9⽉5⽇(⽇)まで開館している。

WOWOWと国際パラリンピック委員会(IPC)の共同プロジェクトとして、世界最⾼峰のパラアスリートに迫るパラリンピック・ドキュメンタリーシリーズ 『WHO I AM』を主軸に、アスリートたちが放つ輝きやパラリンピックでの勇姿を伝える。「WHO I AMアスリート」のビジュアルや、競技用具、ウエアの展示、同シリーズの上映ディスプレーが常設しており、パラスポーツにまつわる漫画やイラスト、写真などの多様なアート作品も並ぶ。

『やさしくないミュージアム』
『まっすぐ進めない展示』(写真提供:WHO I AM PR事務局)

来場者全員が車いすに乗って展示を観賞するなど、数々の「やさしくない仕掛け」を体感することでパラアスリートの超絶プレーをよりリアルに実感できる特別展『やさしくないミュージアム』も8月27日(金)から 29日(日)までに開催されている(事前予約制)。

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2. パラリンピックギャラリー銀座

パラリンピックギャラリー銀座
Photo: Time Out Tokyo Editors

東京都オリンピック・パラリンピック準備局が主催するパラスポーツやアスリートたちの魅力に迫る展示スペース。銀座美術館ビルの1階で9月5日(日)まで開館している。ここでは、写真やパラアスリートの大会への思いをインタビューしたドキュメント映像や競技用具を展示しているほか、ボッチャや車いすレース体験などが楽しめる。

実際のレース用車いすと形状や構造が同じ機器を操り、車いすレースやマラソンを体験できるVRエンターテインメント『サイバーウィル エックス(CYBER WHEEL X)』は迫力の世界観とリアルな操作性が楽しいのでぜひ試してみてほしい。(8月23日(月)には展示替え予定)

パラリンピックギャラリー銀座
『サイバーウィル エックス(CYBER WHEEL X)』体験イメージ(Photo: Time Out Tokyo Editor)

パラリンピックの各競技のスケジュールや見どころなどが記載された『東京2020パラリンピックハンドブック』と、オリンピック・パラリンピックそれぞれのエンブレムが入ったバッジを配布しているほか、東京2020パラリンピックマスコットのソメイティと一緒に撮影できるスポットも用意。記念の思い出づくりにも最適だ。 

会場に来られない人向けに、360度バーチャル展示会や特別企画としてパラリンピックにまつわる多彩なゲストが登壇するオンライン配信も実施している。なお、同館の展示内容は定期的に更新するので、最新の情報は公式ウェブサイトで確認しよう。

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3. IRO×IRO STADIUM

『IRO IRO STADIUM』
2階の「METoA VISION」。オリジナルの4つのスポーツに挑戦できるコーナー(画像提供:三菱電機株式会社)

パラスポーツを体験したいなら、東急プラザ銀座内にあるメトアギンザ(METoA Ginza)で開催している『IRO×IRO STADIUM』に行ってみよう。これは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会オフィシャルパートナーである三菱電機グループが主催しているイベントで、同館の2、3階でオリジナルスポーツ体験や「共生社会」をテーマにした各種展示を実施している。 

特徴的なコンテンツは、2階の「METoA VISION」にあるオリジナルの4つのスポーツに挑戦できるコーナー。日本障がい者スポーツ協会後援のもと、パラスポーツから着想を得た競技が体験できる。

巨大なディスプレーに向かって両腕または片足を使って的に矢を当てる「Just AIM」、体を使わず顔の動きだけでボールをうまく打ち返す「Just HIT 」など、自分の体や頭脳に秘められた可能性を感じることができるだろう。全ての競技が終了すると、結果に応じて自分の個性を表現した記念メダルがもらえるのもうれしい。

『IRO IRO STADIUM』
3階の展示コーナー、現役アスリートの道具などがある(画像提供:三菱電機株式会社)

3階では現役アスリートの競技道具やメダルなどが観られるほか、実際に競技で使われる車いすに座って「車いすバスケットボール」のデジタル体験をすることも可能だ。

11月2日(火)までオープンしているが、現地に行くことが難しい人向けに360度バーチャルカメラによる『バーチャルMEToA』も展開している

『IRO×IRO STADIUM』の詳細情報はこちら

4. パラリンピック写真展『Spirit in Motion for Diversity & Inclusion』

Spirit in Motion for Diversity & Inclusion
©Andi Weiland/ gesellschaftbilder.de/David Lebuser-Wheelchair Skater, 2015(上)、Germany © Jörg Farys /Gesellschaftsbilder.de Title: Lisa Schmidt - Wheelchair Skater ,2015(下)(Photo: Time Out Tokyo Editor)

海外のアスリートにも目を向けてみよう。新宿の都政ギャラリーでは、欧州連合文化機関(EUNIC JAPAN)主催のパラリンピック写真展が9月6日(月)まで開催されている。このプロジェクトは、 障がい者インクルージョンの重要性に光を当て、パラリンピックに出場するアスリートたちの功績への認知度と意識を高めることを目的にしたものだ。

ベルギー、チェコ、ドイツ、イタリア、オーストリアなどの17の駐日欧州機関と、日本からは岸本健が率いるスポーツフォトエージェンシーのフォート・キシモトが参加している。

「プロフィール」「勝利」「競技」といったカテゴリーに分けられた34作品と、関連する競技の特徴の紹介、選手の今までの経緯やストーリーなどが観賞できる。土・日曜、祝日は休館しているので注意しよう。公式Instagramでも同作品を楽しめる。

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5. UPCYCLE ART MUSEUM in NARITA AIRPORT

UPCYCLE ART MUSEUM in NARITA AIRPORT

直接的にパラリンピックと結びついているわけではないが、これを機に障がいのあるアーティストによる個性的な作品を観賞してみては。成田国際空港第1ターミナルでは、成田国際空港と福祉実験ユニットのヘラルボニーの共創による過去最大規模のアップサイクルアートミュージアムが、9月30日(木)まで開催している。

緻密で色彩と構成の妙に富んだ佐々木早苗の絵画作品、9や6といった数字とハートや星の形を織り合わせた独特の模様が描かれた内山.Kによる『ナンバーザウルスの地図』など、国内外の障害のある作家21人による30作品が展示されている。

UPCYCLE ART MUSEUM in NARITA AIRPORT
UPCYCLE PRODUCTの例

作品はいずれも耐久性の高いターポリン素材を使用し、展示終了後にトートバッグやミニトート、カードケースなどにアップサイクルされ、販売される。商品は特設サイトで予約できる。

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